クリムゾンの迷宮
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藤木はこの世のものとは思えない異様な光景のなかで目覚めた。視界一面を覆う、深紅色の奇岩の連なり。ここはどこだ?傍ら携帯用ゲーム機が、メッセージを映し出す。「火星の迷宮へようこそ。ゲームは開始された」
これ、ハードカバーも出ていたんだ……。まずハードで出して、暫くしたら文庫というのがパターンだが、最近は文庫からハードカバーに昇格というのが増えてきたな。それにしても、文庫の後でハードカバーを出して売れるのだろうか? 有川浩の「塩の街」みたいに変更点も無さそうだし、完全にコレクター・アイテムですな。
今までこれが初期作品だと思っていたのだが、『十三番目の人格(ペルソナ)-ISOLA』が最初だった。貴志作品の中ではちょっと文章が微妙なので、最初に書かれたのかと思ったのだが……。
火星の迷宮と呼ばれる場所へ送り込まれてしまった男が、生き残るために戦うゲーム感覚ノベル。読者に選択肢が存在しないゲームブックを読んでいる気分だ。この斬新さがウケたのだろう。異様に評価が高い。二度は使えない技だ。貴志がやってしまったから、この後に誰がやっても二番煎じとしか思われない。ゲーム世代はこういうの好きだろうな。

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