自由死刑

自由死刑 (集英社文庫)自由死刑 (集英社文庫)
(2003/01/17)
島田 雅彦

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一週間後に自殺しよう。自らに「自由死刑」を執行するのだ。金曜日に男はそう決心した。では、その執行日までどのように過ごすべきか?酒池肉林の享楽か、復讐や救済か、それとも…。しかし、些細な事から男の計画には次次と邪魔が入ることになる。臓器売買、殺し屋、美女との逃避行―。果たして男は無事に死ねるのか。死への欲望と歓喜、そして死ぬ自由の過酷さを描く傑作長編。


初めて読んだ島田雅彦作品がこの本である。というか、まだこの本しか読んだ事ないけど。内容確認のために、もう一度借りて来ようと思ったら、図書館の蔵書から消滅していた\(^o^)/ 最近、図書館が古くなった蔵書を処分しまくって困る。ファンタジーノベル大賞も大量に処分されてしまい、古い回の受賞作を攻略出来ないし。

自由死刑って何かと思ったが、要は自殺である。死ぬ日を自分で決めて、自分自身に対して死刑を執行するというだけの話である。誰かに殺されたり、司法の場で裁かれる訳ではない。

主人公となる男性は、一週間後に自らを死刑執行しようと決める。今すぐでも、一週間よりも後でもいけない。それが、自分が決めた、自由死刑を執行するためのルールだからだ。

しかし、殺し屋や美女など、男の周囲に様々な思惑を持った人々が群がってきて、なかなか思うように計画が進まない。ここまで邪魔が入ったら、もう自由死刑を諦めそうなものだが、主人公はひたすら死に向かって進んで行く。

普通の人間は生きようとして他者に邪魔されて足掻くけど、この主人公は死ぬ事を邪魔されまくっていて、滑稽である。普通の小説なら主人公が危機に陥っても、ドキドキしながら応援するところだが、死へと向かっていく物語だから、邪魔されても応援する気にはなれない。

男の死を利用して、生命保険や臓器売買で儲けようと企むクズ共が群がって来るので、本当に自分が思い描いたように死ぬことが出来るのか、心配になってくる。


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