猫舌流英語練習帖(平凡社新書093)

猫舌流英語練習帖 (平凡社新書)猫舌流英語練習帖 (平凡社新書)
(2001/06)
柳瀬 尚紀

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あまりに原稿が書けない飼い主を見るに見かねた猫が、ついに筆を執った、もといキーボードを引っ掻いたという、漱石もビックリの英語入門書。猫だけに、「アイ・アム・ア・キャット」から始まるが、「いまさらアイ・アム?」と小馬鹿にする事なかれ。「吾輩」の手引きがあれば、これだけで、面白いほど英語が分かる。英語上達のポイントは、練習問題を飛ばさないこと。ぜったいの効能、請け合います。


新書になっている英語学習関連書籍は、役に立たず面白くも無い単なる読み物でしか無い場合が多いのだが、本書に限っては面白い。英語関連の本を出すような人は、自分の頭が良いからと、優等生にしか判らない言葉で書かれた独りよがり作品を仕上げがちなのだが、これなら馬鹿でも読める。

猫舌流なので、他の本みたいに熱くてやけどしたりしない。練習問題は飛ばさないこと。


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国会議員(平凡社新書006)

国会議員 (平凡社新書 (006))国会議員 (平凡社新書 (006))
(1999/05)
上田 耕一郎

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野党の論客議員として24年のキャリアをもつ著者が自らの軌跡をドキュメントタッチでつづりながら、国会議員の仕事とは何か、国会は何をすべき場所なのかを痛烈にただす。


国会議員という得体の知れない人々が、一体何をやっているのかが垣間見える。もっとも、書いている人が共産党議員だけに、その暗部までは見えてこないが(笑)。

それにしても、自民党の金権腐敗ぶりは物凄いですな。「自民党汚職史」という内容で、もう一冊書けそうだよね。自分だけが知っているネタで株を購入したらインサイダー取引になるのに、一国の総理が国策で値上がりさせる予定の土地を先に買い占め、自作自演的土地転がしで儲けるのはOKなんですか?

さすが小日本帝国だけあって、やっている事が東南アジアやアフリカの独裁国家に似ていますね。本書では「ルールなき資本主義」と呼ばれているが、他の資本主義国家と比べて明らかに異質だと思う。まあ、民度が低い国民は、自分達に見合った程度の政府しか持てないという具体例ではあるよね。

あらゆる分野で中国にも抜かされ始めたし、もう日本が世界一として誇れるモノは、労働時間と過労死者数くらいになってしまった(苦笑)。ご愁傷様。あとは、自殺率と自殺者数と奴隷者数も頑張れば世界一になれそうな気がする。頑張れニッポン!
 
※1
我が日本の年間労働時間はァァァァァァァアアア 世界一ィィィイイイイ!
我が日本の過労死者数はァァァァァァァアアア 世界一ィィィイイイイ!


(※ 1)年間労働時間等について、中国が日本を超えているという意見もありましたが、具体的な数値が掲載されていなかったので、今回は対象外とします。研修生という名の中国人奴隷が逃げ出してシェルターに保護されたりする現状、中国に負けているとは思えないけどね。だって、中国よりも労働条件がマシだったら、逃亡したりしないだろうし。北朝鮮の拉致問題より先に、自国内の隠れ奴隷制度をどうにかしないと、説得力が無いと思うのだが。

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ユーロは世界を変える(平凡社新書005)

ユーロは世界を変える (平凡社新書 (005))ユーロは世界を変える (平凡社新書 (005))
(1999/05)
相沢 幸悦

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ついに発足した欧州統合通貨ユーロ。しかしそれはほんの始まりにすぎない。ドルとの対決、日本への影響、政治統合のゆくえ……。ユーロは世界をどんな姿に変えていくのか?


書かれたのが99年なので、データとしては古く、過去の出来事と化しているが、今でも一読するだけの価値はあると思う。

通貨統合という人類史上稀有の壮大な実験が、いかにして成し遂げられたのかを知る事が出来る。まだ結果が出ていない時代に書かれているので、通貨としてのユーロを見る目は半信半疑と言った感じ。その後の動向を見れば、ユーロが世界を変えたかどうかは一目瞭然であるが。

今後は、ドル、ユーロ、元の三極構造になって行くのだろう。何もかもが駄目になって没落の一途をたどる何処かの島国で使われている円は、ただの地域通貨に過ぎなくなるのだろう。最悪、膨れ上がった借金の重みで自壊し、デフォルトにより紙切れと化す可能性もあるけどね。

「こんなものまで持っていやがったぜ! 今じゃあケツをふく紙にもなりゃしねってのによぉ!」(Zのメンバー)

つまりこうなる訳ですねわかります!

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安全保障とは何か(平凡社新書004)

安全保障とは何か―脱・幻想の危機管理論 (平凡社新書 (004))安全保障とは何か―脱・幻想の危機管理論 (平凡社新書 (004))
(1999/05)
江畑 謙介

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安全保障に幻想はいらない。国家の枠組が緩み、多様な脅威が噴出しつつある現在、日本はどうしていけばいいのか?徹底したリアルな眼で描く、安全保障の基本と現状。


書かれてからすでに10年が経過している訳だが、内容はちっとも古びておらず、ミリタリー・バランスに関する未来予測も、かなり高精度で当てている。経済学者が1年後の予測すら外しまくりなのと比べると、雲泥の差である。

在日米軍問題に関しても、かなり深い部分まで読み取っている。この問題は、国内だけでなく、東アジア一帯を網羅する形で考えなければならないだろう。基本的に、右も左も思考停止状態のウマシカさんだらけなのだが、在日米軍問題に関してだけは、左翼のほうがより胡散臭くて愚かだと思う。

沖縄に負担がかかりすぎるから移転しろと五月蝿いのだが、国内情勢しか考えておらず、諸外国からすれば、極めて自己中心的な考えである。台湾問題や半島問題だけでなく、マラッカ海峡等の安全確保まで責任を負っているのだから、その辺りを解決出来る様な代案を持たずに反対するだけでは、ただの我がままである。(但し、実際に現地で暮らす人が、どうにかしてくれと要求するのは正当な権利であるから除く。)

台所で考えたとしか思えない主婦の論理で反対している左翼思考の人々は、本書をふまえた上で、納得出来る具体策を提示すべきである。本土への基地分散では、国内問題しか解決しないし、東アジア全域の安全保障をないがしろにしている。

米軍が出て行った分は、自衛隊を増強して、有事の際には責任を持って半島や台湾、南太平洋まで護りますというのなら、まだ話は分るけど。いざという時に、米軍に代わって北朝鮮や中華人民共和国と対峙する覚悟も無いものが、容易く弄って良いような問題ではないだろう。

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日本の無思想(平凡社新書003)

日本の無思想 (平凡社新書 (003))日本の無思想 (平凡社新書 (003))
(1999/05)
加藤 典洋

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著者は戦後日本のタテマエとホンネという考えを、その背後にあるニヒリズムを隠蔽する欺瞞装置と考え、その由来を日本近代以来の「内と外の分断」、近代全体がもつ「親密なるものと公共性」、さらには日本の古代人の屈服の姿から掘り起こす。言葉とは信念を伝えるものなのだけれど、日本ではこの言葉が信じられていない。日本にはこの言葉が力をもつ空間=公的なものがないからだ。著者が本書でなしたいことは、言い古されたこの「公的なもの」を、僕らが初めて聞いたことのように新たに語り直すことなのだ。カント、マルクス、福沢諭吉の公-私観を経て、戦後日本人はいかに語ることができるかの方向を示す。


題名からイメージしていたものとは異なっていて、ホンネとタテマエ、公と私に関する内容だった。ホンネとタテマエは対立するものであるかのように日本人全体が洗脳されているが、実は敗戦によって出てきた二重思考で、どちらも根っこの部分が同じなのである。

要は、陰と陽ではなくて表と裏であって、ひっくり返す事で立ち位置が逆転出来るという本質が見えてくる。こうしてみると、タテマエだけでなくホンネの部分も極めて胡散臭いよなぁ。

結局、日本人に無いのは思想ではなくて、節操なんじゃないのか? 欧米にもダブル・スタンダードというものがあるけれども、日本人は拙いから、そこまで上手く使いこなせてないからね。

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古今黄金譚(平凡社新書002)

古今黄金譚―古典の中の糞尿物語 (平凡社新書 (002))古今黄金譚―古典の中の糞尿物語 (平凡社新書 (002))
(1999/05)
林 望

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みっちゃんは、なぜなめちゃったのか? 人はなぜ尾籠な話が好きなのか? 国文学者リンボウ先生が古典文学を解説しつつ、日本人の糞尿大好き的ココロの奥深い謎に迫る。


黄金譚とは何なのか、疑問に思うかもしれないが、要はアレやコレの事である。って、サブタイトルに「古典の中の糞尿物語」と書いてあるので、別に感が鋭かったり、そういう趣味の人じゃなくても分るか(笑)。

お子様には肛門期というものがあって、やたら「うんこ」に反応する時期があるとされるが、大人だって「私は下品ではありませんわよ」というポーズを取っているだけで、実際はその手の話が好きな筈である。そして、それは現代人だけはでなく、昔の人も同じで、その手の話題で盛り上がっていたのだと思う。

例えば、宇治拾遺や今昔で、好きな相手に相手にされない男が、だったら嫌な部分を見て嫌いになってしまおうと、女の糞尿を取ってくるよう家来に命じる話が出てくる。ところが、手に入れてみると臭いどころか大変香ばしい。思わず男はそれを……。

実は●●●を食してしまったという話ではない。男の行動を先読みした女が、食べ物でソックリの偽物をこさえていたとかいうオチだったりする。それにしても、古典文学にこんな話が入っているのに驚く。

こういう、シモな話がたくさん出て来るのだが、リンボウ先生が書いているだけに、通常の三倍は面白くなっている気がする。

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わが心の小説家たち(平凡社新書001)

わが心の小説家たち (平凡社新書 (001))わが心の小説家たち (平凡社新書 (001))
(1999/05)
吉村 昭

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森鴎外、志賀直哉、川端康成、岡本かの子、平林たい子、林芙美子、梶井基次郎、太宰治──最も敬愛する小説家たちの文章の魅力を語りつくす。吉村昭版「名作案内・小説入門」。


あまり歴史小説は読んで来なかったので、本書を買うまで吉村昭の名前すら知らなかった。この方が解説すると、過去の文豪の作品も興味が沸いて来る。つい最近購入した気がするのに、いつの間にか月日が流れ、吉村昭もこの世界からいなくなってしまった。

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銀座木村屋あんパン物語(平凡社新書099)

銀座木村屋あんパン物語 (平凡社新書)銀座木村屋あんパン物語 (平凡社新書)
(2001/07)
大山 真人

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明治二年、元下級武士の親子が挑んだパンづくりは、維新とともに幕を明けた。山岡鉄舟、明治天皇、将軍慶喜、清水次郎長など多くの男たちに愛され、激動の日本を生き抜いたあんパン。その全国制覇までの軌跡をたどる。職人魂、家族愛、義侠心。あんパンメンたちの熱きドラマ。


よく聞く名前ではあるけれども、近所では売っていない木村屋のあんパン。銀座木村屋というくらいだから、銀座に行けば買えるのだろうけど、そこまで頑張る気にはなれない。恐らく日本一有名なあんパンを作っているであろう木村屋の歴史がよくわかる。清水の次郎長まで木村屋に関係があったりして、その意外な事実に驚く!


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大真面目に休む国ドイツ(平凡社新書090)

大真面目に休む国ドイツ (平凡社新書)大真面目に休む国ドイツ (平凡社新書)
(2001/05)
福田 直子

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風変わりな表題である。休んだドイツ人は何をしているのかといえば、長期の休暇(ウアラウプ)は旅行である。ヨーロッパを陸路旅すると、あちこちでドイツ人を満載した観光バスに遭遇する。アフリカ、南米でも最初に目につくのはドイツ人旅行客。彼らは大まじめで群れ、今でも「民族大移動」中なのである。彼らが目指すカッコいい旅先はいまや南極、近未来は宇宙だ。 なぜドイツ人はそんなに休めるのか? その鍵は「労働時間法」である。部下が休まなければ、上司が処罰の対象になる。部下は当たり前に休み、上司も休む。自分たち(の代表)が決めた法律を遵守しないことに何の価値もない。サービス残業という倫理観は、彼らにとっては非倫理的なのである。


東西格差や移民問題を抱える今となっては、そう手放しで喜べるような状況でも無いような気もするのだが、諸事情を差し置いてもやはり、ドイツ人が日本人とは比べようも無いほど豊かな人生を謳歌出来る民族である事は確かなようである。

労働法が徹底され、遵守しないと上司は無能の烙印を押されるどころか、処罰の対象にまでなる。一度労働した後のインターバルまで緻密に設定されている優等国においては、どこかの島国のような強制サービス残業など愚の骨頂に相違あるまい。極めつけは、二ヶ月にも及ぶ長期バカンス。日本では一億年先になっても有り得ないだろう。いっそ、ドイツに占領されてしまえばいいのにと思ってしまう。それにしても、日本人と比べたらあまりにも働いていないのにあの国力と生活水準、やはりドイツ人は世界一ですな。

日本は二ヶ月の夏休みどころか、年間休日ほぼ皆無、年間労働時間6000時間超過という企業がゴロゴロ存在するような、労働後進国ですからね。欧州の倍も三倍も強制労働させて国際競争力をつけている行為は、労働力のダンピング以外の何物でも無いのだから、ILOが圧力かけるか、欧州諸国が不買運動でも展開してくれたらいいのだが。

まあILOについては、常任理事国として拠出金で口を塞ぐ見返りに、国内では好き放題するのを黙認させているような気もするが。未批准条約もたくさんあるし、ILO勧告も遵守しないからね。やはり日本は、ドイツ軍に占領されて属領となったほうが……。

ドイツが攻めてきて日本もドイツになったら、サービス残業や過労死が無くなるからいい国になるよね。

まあ、バカンスは優等民族にのみ認められた特権であって、家畜人ヤプーには分不相応だという事で。

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昭和映画史ノート(平凡社新書098)

昭和映画史ノート―娯楽映画と戦争の影 (平凡社新書)昭和映画史ノート―娯楽映画と戦争の影 (平凡社新書)
(2001/07)
内藤 誠

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埋もれた映画史を掘り起こせ!「大東亜戦争」下に数年間だけ存在した日本映画学校とは何だったのか。戦前、一世を風靡した幻の「大都映画」と「昭和の鳥人スター」ハヤフサヒデトの伝説とは?占領下、溝口健二が撮った「女性解放映画」を問い、石原裕次郎主演作品の企画者タアキイの仕事を浮かび上がらせる。娯楽映画を愛する人々へ贈る映像文化史入門・昭和篇。


戦時下の映画環境から、伝説の男ハヤフサヒデト、石原裕次郎まで。
どことなくノスタルジーを感じてしまう一冊。

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