PHP新書リスト

0001 『人間通になる読書術
0002 『知識人の生態
0003 『知性の磨きかた
0004 『臨床ユング心理学入門
0005 『日本を創った12人〈前編〉
0006 『日本を創った12人〈後編〉
0007 『日本の反省
0008 『英文法を撫でる
0009 『遺伝子で診断する
0010 『世界名作の経済倫理学
0011 『石田三成
0012 『漱石俳句を愉しむ
0013 『赤ちゃん誕生の科学
0014 『ネットワーク思考のすすめ
0015 『福沢諭吉の精神
0016 『源氏物語と伊勢物語
0017 『かけひきの科学
0018 『ストーカーの心理学
0019 『ダービー卿のイギリス
0020 『入門・日本の経済改革
0021 『日本人はいつから〈せっかち〉になったか
0022 『「市民」とは誰か
0023 『生命の奇跡
0024 『日本多神教の風土
0025 『ツキの法則
0026 『地名の博物史
0027 『サン=テグジュペリの宇宙
0028 『仏のきた道
0029 『森を守る文明・支配する文明
0030 『聖書と「甘え」
0031 『日本人の技術はどこから来たか
0032 『「対話」のない社会
0033 『経済学の終わり
0034 『8万文字の絵
0035 『20世紀の思想
0036 『もの忘れは「ぼけ」の始まりか
0037 『マドンナのアメリカ
0038 『巨大隕石の衝突
0039 『話しあえない親子たち
0040 『インフルエンザ
0041 『ユダヤ系アメリカ人


0305 『頭がいい人、悪い人の話し方

0400 『起業の着眼点
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起業の着眼点(PHP新書400)

起業の着眼点 (PHP新書)起業の着眼点 (PHP新書)
(2006/05)
邱 永漢

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バブルがはじけて十七年。戦後日本経済を支えた年功序列賃金や終身雇用制が影をひそめ、転職や脱サラをしたり、あるいは退職金を元手に起業を試みる人が増えている。本書は、創業・起業を何十と繰り返してきた著者が、起業を試みる人たちに贈る50のアドバイス。起業を成功させるには、努力することも必要だが、それ以上に、お金の儲かる仕事を見つけることが大切なポイント。時代が変わると儲かる商売も変わる。起業とは社会の変化を見きわめて、新しい「お金の通り路」を発見することなのである。


PHP新書が出始めた頃と比べたら、随分といい加減な本も増えてきたし、ちょっと字も大きく内容スカスカなんじゃないかと心配したが、意外に読める内容だった。とりあえず、著書の中身が宣伝だらけの大前氏や、オカルト話ばかりする船井氏よりは、よほど中身があると思う。

実は、お金儲けシリーズ全六巻の三冊目らしいのだが、順番に読まなくても大丈夫。独立した内容だから単品で読める。ごく当たり前の事しか書いてないのだが、その基本を疎かにしている人が多いので、起業するならば押さえておいたほうが良い。無論、社畜のまま過ごすであろう大多数の人にも役立つ内容。日本はもう落ち目だから、一旗揚げるならば、他所の国に行ったほうが良いかもしれないけど。


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頭がいい人、悪い人の話し方(PHP新書305)

頭がいい人、悪い人の話し方 (PHP新書)頭がいい人、悪い人の話し方 (PHP新書)
(2004/06)
樋口 裕一

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何気ない会話に、その人の知性が現れる。難しい議論をしたわけではない、他愛のない世間話をしただけなのに…。社会に出れば話し方ひとつで、仕事ができるかどうか判断されてしまう。本書では、巷にあふれる愚かな話し方の実例をあげ、その傾向と対策を練る。


これはちょっとイケてない。まず、題名がダメだ。何故ならば、頭が悪い人の話し方は載っているが、頭がいい人の話し方について具体例が無いからである。頭がいい人に対する部分が無い以上、本来ならば書名は『頭が悪い人の話し方』とするのが正しい。この辺、出版社の売らんかな主義が滲み出ている。悪書ではないのだが、良いほうの具体例も紹介しないと、中途半端で終わってしまう。頭が悪い人の話し方だけでは反面教師にしかならない。

巷で評価されている程出来の良い本ではないと思うのだが、それでも人気があるのは、この本に書かれてある水準に到達していない人々が喜んで読んでいるからだろう。『バカの壁』にしてもそうだが、この手の本を手放しで喜んでいる人は、自分自身に対して相当危機意識を持ったほうが良いと思う。


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ユダヤ系アメリカ人(PHP新書041)

ユダヤ系アメリカ人―偉大な成功物語のジレンマ (PHP新書)ユダヤ系アメリカ人―偉大な成功物語のジレンマ (PHP新書)
(1998/02)
本間 長世

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学問、芸術、技術など様々な分野に優れた人材を輩出し、アメリカ社会に多大な貢献を果たしてきたユダヤ系移民とその子孫たち。しかし、その成功の物語は、民族のアイデンティティ喪失の危機と常に隣り合わせであった。一世の貧困、二・三世で開花した才能、そして消えることのない反ユダヤ主義の脅威―本書では、ユダヤ系アメリカ人の四世紀にわたる歴史を、豊富なエピソードを織り交ぜて描きながら、エスニック・アメリカがはらむ複雑な問題を、多角的に浮き彫りにする。


アメリカの内部に入り込んだユダヤ人の歴史と現状。高利貸しシャイロックにみられるように、イメージが先行してしまい、色眼鏡で見られる事が多いユダヤ人だが、この問題はより複雑で難解。

欧州よりも緩やかで、ユダヤ人がアメリカ社会の中に入って行く余地は大きかったとはいえ、そこにも差別は存在した。個人レベルでは悲劇であるが、民族全体として考えると、それなりの言動もしている訳だし。

ホロコーストの問題も避けては通れないが、自分達がやられた事を、今度はパレスチナ人にやっているようでは……。毒ガスは使用していないにしても、狩り感覚でパレスチナの少女を兵士が撃ち殺しているし、殺している相手はテロリストだと主張して、占領した土地にいる一般人を虐殺してますからね。ユダヤ人にとっては、学校にいる子供や、病院にいる患者や、赤十字のスタッフもテロリストなようで(苦笑)。

セルビア人の民族主義者が同じ事をやると戦争犯罪人なのに、ユダヤ人が他の民族を虐殺しても、米国中枢に巣食うユダヤ系アメリカ人の圧力で無罪放免というのは、納得出来ない。他人の土地を占領しての虐殺行為なんて、北朝鮮ですらやってないんだけど。


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インフルエンザ (PHP新書040)

インフルエンザ―新型ウイルスはいかに出現するか (PHP新書)インフルエンザ―新型ウイルスはいかに出現するか (PHP新書)
(1998/01)
中島 捷久沢井 仁

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本書では、インフルエンザウイルスの「遺伝子」に注目した最新の研究成果から、その巧妙な生態と新型出現の謎、流行のメカニズムを解き明かす。


新書でやるには内容がハイレベルで、インフルエンザウイルスの構造や増殖メカニズム等、かなり詳しいところまで載っている。程度が高い分、読み手を選ぶだろう。医学部の学生あたりなら問題無いのかもしれないが、一般人が読むには内容を理解するのに苦戦する。

難しい事も結構書いてあるので、レセプター結合領域の構造みたいに、専門的で理解し難い内容は、素直に読み流す方向で(笑)。出版時期が古いため、新型インフルエンザに関しては、本書だけでは足りないと思う。

渋茶や紅茶に含まれる物質、エピガロカテキンガレート(緑茶)、テアフラビンジガレート(紅茶)がウイルスを不活性化するので予防に効果があるらしいが、ミルクティーにしてしまうと効果半減! 予防に効果があるだけで、発症してしまうとお茶飲みまくっても手遅れデス。


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話しあえない親子たち(PHP新書039)

話しあえない親子たち―「対立」から「対位」へ (PHP新書)話しあえない親子たち―「対立」から「対位」へ (PHP新書)
(1998/01)
伊藤 友宣

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「お前の言っていることは分かるよ。だけど…」と続く親のことばに、子どもはむかついている。大事な時に大事なことをしっかり話しあえないために、人間関係に傷つく人が増えている。相手の言うことを否定し上からの意見を押しつける「対立」のことば=「だけど」から、互いの違いを認め相手を受容する「対位」のことば=「だのに」へ。神戸の街角で二十余年、時代と家族を見つめ続けたカウンセラーが、ひととひととの深く温かなかかわりあいへの願いを綴る。


これは、PHP新書にしては微妙作。話し合えない現状についての分析や、その対策がほとんど書かれていない。接続詞の言い換えによる対話方法の変更だけで上手く行くとは、とても思えない。理論的ではなく、占い師っぽい内容でかなり胡散臭い。結局、カウンセラーって適当な事ばかり言って煙に巻いて、相手からお金を取っているだけなので、占い師とさほど変わらないと思う。

小さな集会に呼ばれ、そんな小さいところにはあまり行きたくないとか、報酬が少ないので気が向かないとか、かなり守銭奴な事を書いていて、読むほうも辟易してくる。そんな自分の不平不満をわざわざ新書で書く必要無いだろう!? ここは有名な台詞「チラシの裏にでも書いとけ!」と言いたい。

チラシの裏が読みたい人以外は必要無いと思う。レベル的には洋泉社新書のハズレ本クオリティ。


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巨大隕石の衝突(PHP新書038)

巨大隕石の衝突―地球大異変の歴史を読み解く (PHP新書)巨大隕石の衝突―地球大異変の歴史を読み解く (PHP新書)
(1997/12)
松井 孝典

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本書では、「隕石」と「衝突現象」をカギに、地球の誕生や進化の謎を解き明かし、さらに最新の検証から恐竜絶滅のシナリオの詳細に迫る。四十六億年の古文書に地球の過去と未来を探る。


題名がこれだから、隕石が衝突した際の大災害について書かれていると思っていたが、むしろ隕石そのものにこだわった本だった。隕石に含まれる内容物の分析や、大気圏突入でどういう現象が起こるのかについて詳しく書かれているが、ディープ・インパクト的なものを期待してはいけない。

隕石だけでなく、原始太陽系の成り立ちや、惑星の形成過程についても言及している。但し、現段階ではまだ完成された理論とは言えず、そのままでは大型ガス惑星が内側軌道に形成されているような系外惑星について上手く説明がつかないので、今後の研究成果を待たねばならないだろう。


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マドンナのアメリカ(PHP新書037)

マドンナのアメリカ―自由を手にした女たちの反逆 (PHP新書)マドンナのアメリカ―自由を手にした女たちの反逆 (PHP新書)
(1997/12)
井上 一馬

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硬質の肉体と意志をもつ新しい時代の「セックス・シンボル」として、80年代のアメリカに颯爽と登場したマドンナ。若者の絶大な支持を受けながら、その過激すぎる歌とパフォーマンスで常に社会の男たちに挑戦状を叩きつけてきた意味とは何か。レーガン大統領率いる保守政権の誕生とそれに伴うフェミニズム運動の停滞、バブル経済到来による拝金主義・拝物主義の蔓延―マドンナとその生き方が象徴する「時代」と「アメリカ」を読み解く。


彗星の如く出現し、あれほど入れ替わりが激しい米国芸能界に不動の地位を築いたマドンナと時代を分析する。こういうのは適当な事ばかり書いた三流ゴシップ本が多いのだが、これは単なるマドンナ本ではなく、裏事情まで含め、徹底して分析している。


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もの忘れは「ぼけ」の始まりか(PHP新書036)

もの忘れは「ぼけ」の始まりか (PHP新書)もの忘れは「ぼけ」の始まりか (PHP新書)
(1997/11)
宇野 正威

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人の名前が思い出せない、大切なものをどこにしまったか忘れてしまう―年をとれば誰でも気になる「もの忘れ」。「もの忘れ」はなぜ起こるのか?「もの忘れ」がひどくなると、「ぼけ」につながるのか?本書は、「もの忘れ外来」で「ぼけ」の早期診断と治療にあたる著者が、このような疑問や不安にやさしく答える一冊。脳と記憶のしくみや、いまや「ぼけ」の代名詞ともなりつつあるアルツハイマー型痴呆に関する最新事情などもコンパクトに解説する。


記憶のメカニズムからアルツハイマー病まで。前半が物忘れや痴呆の原因や状態についての説明で、後半はアルツハイマー病に関するもの。つまり、題名やサブタイトルには入っていないけれども、半分くらいはアルツハイマーに関する内容。出版年が古いので、状況はやや好転しているものの、未だ死に至る病なのは変わらず。

それにしても、国内製薬メーカーが作った治療薬が、許認可のラグにより米国でしか使えなかったりするのは大問題だと思う。まぁ、厚生労働省は国民の命なんて虫けら程度にしか考えていないから仕方がないか。外務省や防衛省もそれなりに悪行を重ねてはいるけれども、国民を何千人も殺した省庁は、戦後においては厚生労働省だけですからね。その罪は桁違いである。

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20世紀の思想 (PHP新書035)

20世紀の思想―マルクスからデリダへ (PHP新書)20世紀の思想―マルクスからデリダへ (PHP新書)
(1997/11)
加藤 尚武

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マルクスからハイデガー、デリダまで、20世紀を代表する20人のエッセンスを解説。一冊で現代思想の全体像が見えてくる絶好の入門書。


東大卒で哲学の本だから、絶対に難しい事ばかり書いているのだろうと思ったら、意外に平易な内容だった。ある思想家に影響を受けた者が、さらに思想を発展させて行くといった感じで、20世紀後半までの一連の流れがわかるように書かれているのが良い。

ミル、マルクス、ニーチェ、フロイト、フッサール、ハイデガー、サルトル、レヴィナス、デリダ、レヴィ=ストロース、フーコー、ラッセル、ウィトゲンシュタン、クーン、ロールズ、ハバーマス、西田幾多郎、丸山眞男。バラバラで点だった思想の川は線で繋がる。

ロールズの「正義論」については、この国とは無縁だね。頼むから「正義」を実現してくれ! ここは民主主義国家じゃないから無理か(笑)。

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8万文字の絵(PHP新書034)

8万文字の絵―表現することについて (PHP新書)8万文字の絵―表現することについて (PHP新書)
(1997/10)
日比野 克彦

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「生きることとは、表現すること」―デビュー以来、既成概念にとらわれない軽やかで自由な発想から、常に「日常」に視点をおいたアートを展開してきた日比野克彦が、今度は「言葉」という作品に挑戦する。「身体記憶」「ズレ」「時間」など、数々の創作のテーマとなってきた事柄について、何を考え、何を表現しようとしていたのか。「表現する」とは、「感性」とは、そもそもどういうことなのか。ありきたりの日常を、新鮮な驚きにみちたワンダーランドへと導く一冊。


題名を見て「何だコレは?」と思ったのだが、8万文字で絵を描くという内容ではなかった。PCの二進数でも使って絵をデジタル化でもしてみるのかと思ったのだが、実際のところ、本書を作るために必要な、原稿用紙における文字数なのであった。

文系にも理系にも分けられない人々は何と言えば良いのか? 芸術系!? こういう方々の柔軟な思考は、凝り固まった頭を柔らかくしてくれるから心地良い。絵に絡んだ内容をエッセイ風味に仕上げている。気軽に読めるし、内容も楽しい。

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経済学の終わり(PHP新書033)

経済学の終わり―「豊かさ」のあとに来るもの (PHP新書)経済学の終わり―「豊かさ」のあとに来るもの (PHP新書)
(1997/10)
飯田 経夫

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経済学が資本主義を「飼い慣らす」ことを試みた二百年間は、ムダだったのではないか?金儲けという「狂気」が、我々を熾烈な競争に駆りたて、人間が生きるために貴重な多くのものを破壊する―結局、そんな「無理」の上にしか存在しえない「豊かさ」を、経済学は模索してきたのか?経済学者としての自省をこめて、アダム・スミス、マルクス、ケインズという三巨人の思想を再検証する著者が、前著『日本の反省』に続いて、さらに深く「豊かさ」の意味を問う、社会哲学の書。


経済学としての内容は、非常に良い物があるのだけど、日本が未だに豊かだという意見には全く賛同出来ない。やはり、所詮はお偉いさん、大学教授だから、社会の底辺にいる人々が苦しむ姿など見えてはいないのだろう。そりゃ、あんたの周辺にいるセレブな人々は、構造不況で多少なりとも給料が減ったとしても、生命に危機が及ぶ程には貧困に喘がないだろう!

仕事もお金も無くなって、アパートで餓死した若者。住むところすら失って、山の中で娘を餓死させて自らも死のうと思った母親……。食べる物が無くなって、逮捕されたらご飯が食べられると思い、通りすがりの女性を刺殺した中年男性……。さして目新しくもないから、もはやニュースにもならないけれども、日本の底辺では、すでに外国の様に、食うに困って餓死したり人を殺したりする世界が形成されているんだよ。この偉い学者も、一度、ダンボールハウスで生活して、現実を知ったほうが良いと思う。


追記
日本は未だ豊かだという反論があったが、平均の話をしている訳ではない。自分が困ってないから豊かだと短絡的に捉えるならば、リビアだってカダフィは金持ちだから豊かであり、北朝鮮も将軍様は生活に困ってないから豊かだという事になる。戯言を言う者に限って、安全な場所で豊かな暮らしをしている偽善者ばかりなのは何故だろう? まずは全財産を寄付でもして無一文になってみてから、是非、日本の豊かさを体感してみて欲しいところである。

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「対話」のない社会 (PHP新書032)

「対話」のない社会―思いやりと優しさが圧殺するもの (PHP新書)「対話」のない社会―思いやりと優しさが圧殺するもの (PHP新書)
(1997/10)
中島 義道

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「何か質問は?」―教師が語りかけても沈黙を続ける学生たち。街中に溢れる「アアしましょう、コウしてはいけません」という放送・看板etc.なぜ、この国の人々は、個人同士が正面から向き合う「対話」を避けるのか?そしてかくも無意味で暴力的な言葉の氾濫に耐えているのか?著者は、日本的思いやり・優しさこそが、「対話」を妨げていると指摘。誰からも言葉を奪うことのない、風通しよい社会の実現を願って、現代日本の精神風土の「根」に迫った一冊である。


この人、ただのダメなおじさんじゃなかったんだね。ここまで自分にとって直接利益の無い事で憤り、無駄とも思える行動をするなんて……。しかし、欧米には対話が存在するのだろうかという疑問も沸く。日本がダメなのは判るけど、対話のある社会が具体的にどのような世界となるのか示されていないのが残念。

授業中や他人が発言している時に私語をするヤツはおかしいと思うし、黙らせるべきだとは思うけど、本来は最高頭脳が集結して然るべき国会ですら出来ていないからねぇ……。国政を担う人々ですら出来ない事を、小学生や大学生が実践出来るとも思えないのだけど。

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日本人の技術はどこから来たか(PHP新書031)

日本人の技術はどこから来たか (PHP新書)日本人の技術はどこから来たか (PHP新書)
(1997/10)
石井 威望

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日本は古来「わざの国・たくみの国」として一流の技術力を発揮してきた。その伝統的「わざ」の精神は、近代西洋技術をも消化して生き続け、現代のハイテクノロジーを底流で支えている。本書では、マルチメディア社会をリードする発言で注目される著者が、伊勢神宮・織田信長・本阿弥光悦…などの事物・人物を新しい時代を築いた「歴史的遺伝子」として取り上げ、日本人の技術思想のルーツを解き明かす。「変わらないもの(不易)」を縦糸に、「新しいもの(流行)」を横糸につづる壮大な「技術の歴史物語」。


単に大陸から導入された技術の歴史をなぞらえた本かと思いきや、全然違った。ワシントン情報に見事に洗脳されたパペット達(あるいは或る意味、非国民)の仕業か、日本人は物真似ばかりだという固定観念が植え付けられてしまいがちだが、この国には欧米に盲従するだけではない、技術立国としての基盤が存在しているのだ。戦国時代には鉄砲こそ独力で発明するには至らなかったものの、それが伝来すると瞬く間に自らの技術として取り込んでいるし。

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聖書と「甘え」(PHP新書030)

聖書と「甘え」 (PHP新書)聖書と「甘え」 (PHP新書)
(1997/10)
土居 健郎

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神と人間の関係を「甘え」理論で読み解いた深くのびやかな思索の書。 日本人の心性の特徴として知られる「甘え」は、人間の感情に普遍的に見出すことができる。このような視点から、神と人間の関係を「甘え」理論で思索する。


基本的にキリスト教は嫌いなのだが(というよりも、全ての宗教が嫌いなんだけど)、これはちょっと考えさせられるモノがあった。

多くの人の正当な自己主張は、実は「妬み」だというジーザス・クライストの説教。しかし、それは「妬み」であると指摘はしても、「妬み」自体を否定している訳ではない。人間、誰しも「妬み」から開放される事は無いんだろう。まさに煩悩のひとつ!? 単なる妬みならいいんだけど、正統な理由を有した妬みとなると、厄介なんだよなぁ。

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森を守る文明・支配する文明(PHP新書029)

森を守る文明・支配する文明 (PHP新書)森を守る文明・支配する文明 (PHP新書)
(1997/09)
安田 喜憲

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森は洋の東西を問わず、人類の命脈だった。縄文以来、日本人は森を崇め「森の文化」を継承してきた。しかし現代文明は次々と森を破壊し、ついに、地球環境を破壊寸前までおとしめた。人類は、いつから森の神々への畏敬の念を失い、森を支配しはじめたのか?その結果、人類を襲ったものは何だったのか?「環境考古学」の確立者である著者が、古代の気候変動のデータをもとに、自然環境と文明興亡の深遠なる関係を解き明かす。


授業では教えない、人類が行ってきた壮大な環境破壊の歴史がよくわかる。世界史の授業では、ある国家が成立しやがて滅んでいく姿は教えるけど、何故滅亡に至ったのかは教えてくれないからね。それは、大学入試では問われないから省略しているのかもしれないし、実は社会科の教諭に知識が無いから教える事が不可能なだけかもしれない。

古代文明発祥の地、エジプトやメソポタミアを見ると、一体何であのような荒地と砂漠に文明が興ったのかと不思議になるけれども、実際のところ、今では岩肌で覆われた場所も、かつでは肥沃な大地だったのだ。そして、古代文明や地中海文明は、面白いくらいに森林資源の枯渇とともに崩壊を迎えている。ミノア文明やミケーネ文明も、自然災害に負けたりギシシャに制圧されたのではなく、自滅して行ったのだ。

ここで疑問点がひとつ。かなり昔から人間が住んでいるはずの日本は、何故崩壊を免れたのか? その答えは、西アジアや欧州が牧畜を行ったのに対して、日本人はその技術を取り入れなかったからなのだ。それにしても、森林資源の重要性を知っていた縄文人の末裔が、今では率先して破壊活動の尖兵と化しているのは皮肉である。しかも、安価だからという理由で海外の森を禿山にしているのだから、これでは世界から嫌われても仕方が無い気がするよ。

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仏のきた道(PHP新書028)

仏のきた道―中国の仏教文化を探る (PHP新書)仏のきた道―中国の仏教文化を探る (PHP新書)
(1997/09)
鎌田 茂雄

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本書は中国大陸の寺院訪問が許可された一九七六年以来、筆者自身が踏査した石窟寺院、故城址、仏寺、仏塔を検証し、中国仏教文化の全貌を明らかにする。


インドから中国、朝鮮、日本等の東アジアへ伝播した仏教は、山岳地帯を西アジア側からぐるりと迂回し、シルクロードを通ってきた! 一見すると、そのまま東へ向かったほうが距離的には近い気がするのだけど、密林地帯を通ったり海を渡るよりも、西回りのほうが都合良かったのだろう。造船や航海技術も拙い時代だし、密林は猛獣や毒蛇が出るし。

仏教が伝播する過程で、漢民族の直接支配下にはなかった北方民族の領域を通るのだが、その辺りに残されている遺跡が面白い。なんだか孔雀王的な世界を彷彿とさせる、怪しげな巨大石仏等がたくさんあるのだ。

白黒だけど、写真も資料として多数掲載されているので、見ていて楽しい。ただ、場所が場所だけに本文は漢字だらけだから、中国史及び北方民族の歴史について知識が無いと、読んでいて辛いかもしれない。特に、隋、唐、北魏あたりは必須かと思う。

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サン=テグジュペリの宇宙 (PHP新書027)

サン=テグジュペリの宇宙―「星の王子さま」とともに消えた詩人 (PHP新書)サン=テグジュペリの宇宙―「星の王子さま」とともに消えた詩人 (PHP新書)
(1997/08)
畑山 博

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世界の大ベストセラー『星の王子さま』をはじめとする魅力的な作品群を残し、四十四歳の若さでこの世を去ったサン=テグジュペリ。彼の実生活における成功と挫折、思想や人間観は、どのような形で作品に現れ、その深い孤独はいかにして『星の王子さま』へと昇華されていったか。本書では、もう一人の“星空詩人”宮沢賢治との類似性を挙げながら、サン=テグジュペリの生涯と物語世界の魅力を余すことなく語り尽くす。


パイロットであり、作家でもあったサン=テグジュペリの人生と心の葛藤が見えてくる。「星の王子様」があまりにも有名だが、他の作品も飛行士を描いた力作揃いだ。著書に触れていなくても、本書で作品がどのような内容であるか見えてくるのが有難い。

墜落する話が多い気がするのだが、サン=テグジュペリ自らの運命も、著書と同じ結末を迎えてしまうのが悲劇的である。夜空に消えたままであれば、遺された人々にとってはファンタジーかもしれないが、本人にとっては災難以外の何物でもない。結局、飛行機の残骸が発見されてしまった事で、人々の夢も潰えてしまったし……。

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地名の博物史(PHP新書026)

地名の博物史 (PHP新書)地名の博物史 (PHP新書)
(1997/08)
谷口 研語

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地名は、わたしたちの祖先が生み出し、育て、数百年、千数百年にわたって守りつづけてきた貴重な「文化財」である。本書では地名の表記用字に着目し、漢字表記に使われる事物を用いて地名を分類・解説するというユニークな試みを行う。「獣」「身体」「位置」「数」の用字を読み解くなかから、それぞれの地域の豊かな歴史が見えてくる一冊である。


獣編から始まり、身体、位置、数と四編に分けられている。それぞれ、興味深い由来や説が書かれている。位置編では、東西南北のうち圧倒的多数なのが東であり、市町村で西町や南村は無いそうな。(もっと小さな区分で町内における呼称は対象にしていない点、注意。)そして、東はアズマと呼ばれるが、征服されるべき地としての東方から来ており、大和朝廷による東征とも絡んで来るようである。

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ツキの法則(PHP新書025)

ツキの法則―「賭け方」と「勝敗」の科学 (PHP新書)ツキの法則―「賭け方」と「勝敗」の科学 (PHP新書)
(1997/07)
谷岡 一郎

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競馬のボックス買い、本命ねらい、同じ金額を賭け続ける…これらは得な賭け方か、損な賭け方か?本書では確率・統計理論にもとづき、「必勝法の迷信・誤解」「より早く確実に負けてしまう方法」などを説きながら、「ツキの正体」を明らかにしていく。賭け方・勝敗の意外な関係と、賭けの真の醍醐味を教えてくれる「ギャンブルの科学」。


フィーリングだけで勝った気分になっている、或いは都合の悪いこと(負けた事)は忘れてしまう全てのギャンブラーに読ませたい。オカルト的な要素は排除し、確率論や論理によって勝敗率を論じる。まぁ、何をやっても勝つ人は勝つし、ダメな人はダメなのだが……。人の運不運も確率で論じられてしまうと、不幸の宝くじを引いてしまう私みたいな、ツキに恵まれない人間は悲しくなる。

ギャンブルにおいて、絶対に負けない方法だけは知っているけどね。
その方法とは……

やるな!

賭けなければ負ける事は無い。どうしても勝ちたい人は、胴元の側に回る事をお勧めする。馬鹿なギャンブラーからお金を巻き上げる構造になっているので、競合他社に負ける事はあっても、客に負ける事は無いから。パチンコ屋なんて、大型店舗だと一日の売上が3000万円を超える。全て、馬鹿なギャンブラーが貢いだお金である。

尤も、パチンコ屋は薄利多売な商売で、利益率は低い。パチンコ機器メーカーのほうがさらに儲かる。裏で業界と警察が結託しているから、部外者は参加出来ないのだけど。細かい部分まで、限られた数社が特許を押さえてがんじがらめ、しかしその特許部分を使わない独自仕様だと、つるんでいる奴らが許可を出さないというお代官様&越後屋システム(笑)。公正取引委員会は、早くこの悪の牙城を崩して欲しい。

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日本多神教の風土(PHP新書024)

日本多神教の風土 (PHP新書)日本多神教の風土 (PHP新書)
(1997/07)
久保田 展弘

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日本人にとって、神はどこに存在しているのか。三輪山、熊野の森、木立にかこまれた伊勢神宮、出雲平野など、「聖地」の風景は何を物語るのか。キリスト教、イスラム教、ヒンドゥー教など、各地の宗教世界のフィールド・ワークを続ける著者は、日本人の信仰を形づくってきたのは、「アニミズム的生命世界」であるという確信にたどりつく。自らの足と深い思索から、日本的信仰の風土を描き出す、「実感」の比較宗教論。


日本の宗教観って、原始宗教や神道や伝来した仏教が入り乱れていて興味深い。なんだか孔雀王や犬神みたいな禍々しさがあるし(おい!)。

それにしても、なんでもかんでも取り込みすぎて、RPGのディズニーランド・キャンペンみたいになっている。もう訳がわからない。教会で結婚式挙げて、葬式でお経唱える様な節操の無い民族だから仕方が無いのだけど、本当は何も信じてないんだろ? だから時には心細くなって、何かを信じたくて、麻原尊師とかバモイドオキシン様に頼りたくなるんだろ? 

実際のところ、この国の人々は金(カネです。キム様ではないですよ)しか信じてないような気がする。


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生命の奇跡―DNAから私へ(PHP新書023)

生命の奇跡―DNAから私へ生命の奇跡―DNAから私へ
(1997/06)
柳澤 桂子  

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三六億年前から連なる〈生命の歴史〉のまっただなかに、「私」は誕生し死滅する。「からだのかたち」はいかにつくられ、「脳と心」はどのように関係するのか。また、「言葉」はどのように獲得されるのか。「芸術」と「科学」の営みの意味とは何か。そして、「死」をいかに迎え、神に何を「祈る」のか。生命科学の立場から、唯一無二のかけがえのない「私」という存在の意味を問う―「はるかなる旅」がいま始まる。


卵子まで辿り着けるおたまじゃくし君は、5億分の1らしい。アメリカ横断ウルトラクイズどころじゃない競争率だな。しかも、100%妊娠する訳ではないのだから、実際に我々が誕生する確率は5億分の1どころじゃないのだ。お父さんが1人で無駄撃ちしている場合も多々あるしね(ちょっと下ネタですいません)。

まさに宝クジどころではない生命の奇跡なのだが……。なんで産まれる前からそんなに競争しなければいけないのだろう。パトラッシュ、僕もう疲れたよ。なんだかとっても眠いんだ。

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「市民」とは誰か(PHP新書022)

「市民」とは誰か―戦後民主主義を問いなおす (PHP新書)「市民」とは誰か―戦後民主主義を問いなおす (PHP新書)
(1997/06)
佐伯 啓思

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「市民」のためと銘打つ政党が結成され、また、外国人ジャーナリストによる官僚社会批判が「市民運動」のテキストとしてベストセラーとなる現代日本。そこで描かれるのは、権力を我がものとする官僚VS.「市民」が主役の民主主義、という構図である。「市民」が、単なる「都市の住民」であることを超えて、神聖な存在に祭り上げられた思想的背景とは何だったのだろうか?戦後日本の思想の歪みを鋭く衝いた意欲作。


「市民」の定義から始めて、その意味合いを欧州の過去や現状から論評する。市民と言えば聞こえは良いが、都合よくオブラートされているだけで、そもそもこれは特権階級なのだ。であれば、政治家が庶民の支持を得ようと安易にこの言葉を使っても、それは陳腐になるだけである。

古来より市民とは、あるコミュニティを支配する特権階級であり、中世でさえも貴族に次ぐ存在だったのだ。市民とは庶民とイコールではなく、貴族の様に血統によりその存在を正当化されてはいないけれども、ある意味支配者の側に立つ存在だったのである。

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日本人はいつから〈せっかち〉になったか (PHP新書021)

日本人はいつから〈せっかち〉になったか (PHP新書 (021))日本人はいつから〈せっかち〉になったか (PHP新書 (021))
(1997/05)
織田 一朗

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「せっかち」は日本人の国民性? 日の出・日の入りで昼夜を分けていただけの時代から今の時代に至る〈時間感覚〉の移り変わりを、豊富なエピソードでわかりやすく解き明かす。


テクノロジーの進歩により利便性が向上し、どんどん時間が短縮されていくのが妥当であるのに、逆にどんどん時間が無くなり、時間に追われてしまうのは何故なのだろうか。大人も子供も、日本人の大多数が常に時間に追われていて余裕が無い。もしかして、時間にルーズな世界に住む人々のほうが心豊かな生活を営む事が出来るのではないだろうかと思ってしまう。JRの脱線事故だって、時間に追われなければ起こらなかっただろうし。1分遅れどころか、2~3日遅れで列車が来るような国もあるのに、定刻通りの無理な運行を強いられるあまり、多くの犠牲者が出てしまった。

誰がこんな時間に余裕の無い世界へ変えてしまったのだろう。どこかに黒い服を着た男達がいて、みんなの時間を盗み取っているような気がしてならない。

助けて、モモ!!

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入門・日本の経済改革(PHP新書020)

入門・日本の経済改革 (PHP新書 (020))入門・日本の経済改革 (PHP新書 (020))
(1997/05)
佐藤 光

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日本経済の悲観論に根拠はあるのか、終身雇用は本当に日本に特有なのか。「通説」を覆す「事実」を、豊富なデータをあげて解説し、「日本経済の危機」は社会の信頼関係の危機であることを強く訴える。


「入門」と書いてはいるけど、内容が高度でちっとも入門書っぽくない。なんだか偉い学者が理論だけで書いたような内容だと思ったら、やはり……。

理路整然と書かれた内容は悪くないものの、具体例等があまり良くないのが惜しい。従来ライン型資本主義に近かった日本がアングロサクソン型資本主義化していく傾向には危機感を覚える。今の日本はアメリカの悪いところだけ(資本家にとっては都合の良いとこだけ)取り入れているからである。

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ダービー卿のイギリス(PHP新書019)

ダービー卿のイギリス―競馬の国のジェントルマン精神 (PHP新書)ダービー卿のイギリス―競馬の国のジェントルマン精神 (PHP新書)
(1997/04)
山本 雅男

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競馬はどのようにして生まれたか?「ダービーという名はコイン投げで決めた」伝説の真相は?芸術品・サラブレッドはどのように創られたか?競馬の輝かしい伝統を築き、ルールを成立させ、世界に広めたのは『イギリス貴族のジェントルマン精神』にほかならない。『貴族』が主体者で『庶民』は傍観者―競馬の楽しみ方に見られるこの構図は市民革命、産業革命などイギリス社会の本質に通じている、と著者はいう。競馬成立までの秘話を堪能できるとともに、競馬からみたイギリスの意外な素顔を発見できる一冊。


イギリスの競馬って、本場ながら日本ほど盛況では無いようで……。やはりイギリスは階層化社会だから、競馬というのは貴族階級の娯楽であり大衆の物では無いのだ。競馬場は日本以上に豪華みたいだが、そこへ訪れる庶民はまばらな様だ。もちろん、ギャンブルとしては成功している。日本やアメリカでは排除されているノミ屋っぽい人々が非合法ではなく普通に存在する。もっとも、日本におけるノミ屋のような胡散臭い存在では無いのだが。

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ストーカーの心理学(PHP新書018)

ストーカーの心理学 (PHP新書)ストーカーの心理学 (PHP新書)
(1997/04)
福島 章

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ひたむきな愛の表現が狂気に転じるとき、人間の心には何が起こるのか?犯罪精神医学の第一人者が、その行動と精神病理の体系化を試みる。現代人の心の闇に、深く鋭く斬りこんだ一冊。


様々なタイプのストーカーを分類しているが、それら全てが社会不適格者であり害悪である事に変わりは無い。こういう精神が正常でない輩はさっさとどこかの白い建物の中に隔離してくれたら良いのだが……。

せめて軽犯罪を犯した時点で強制収容所にでも隔離出来たら、被害者が殺される事も無いのに、現状のシステムでは殺されるまで警察は無力だし、ストーカーが殺人鬼と化してすら、精神異常を理由にその責を問えない場合が多々ある。これでは被害者は犬死にではないか。この国は、どうして悪人に優しいのだろう。

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かけひきの科学(PHP新書017)

かけひきの科学―情報をいかに使うか (PHP新書)かけひきの科学―情報をいかに使うか (PHP新書)
(1997/03)
唐津 一

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黒を白といいくるめるほどの手管がなければ、交渉ごとには勝てない。継済力、技術力という武器をもちながら、アメリカの巧妙な戦略に手もなくはまってしまうのは、日本人が「かけひき」の技術に長けていないからだといわれる。相手の行動をいかに予測し、備えるか、切り札となる情報とは何か、情報をどう駆使すれば目的を達成できるのか―データに裏打ちされた議論でつとに名高い筆者が、「かけひき」の本質を解明する。


人生、正攻法だけじゃ駄目だという事がよくわかる。本書に載っている事例は、もっと大掛かりな国家間の駆け引きが多いのだけど、それはそのまま個人にも応用出来ると思う。いろいろと唸らせるような事例が多くて驚く。日本ももっと駆け引きを覚えないと、国際社会において都合の良いように扱われ、金だけむしり取られる惰弱な国のままで終わるだろう。

アホだと思ったのはワシントン情報に踊らされる、この国のマスコミである。恣意的に操作された情報を鵜呑みにして、国民に垂れ流している。もはや国家反逆罪級の重罪である。尤も、その馬鹿なマスコミ情報を容易く信用してしまう無知蒙昧な国民にも、その責任の一端があるのだが。

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源氏物語と伊勢物語(PHP新書016)

源氏物語と伊勢物語―王朝文学の恋愛関係 (PHP新書)源氏物語と伊勢物語―王朝文学の恋愛関係 (PHP新書)
(1997/03)
島内 景二

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人間が思いつく男と女の恋のヴァリエーションをほとんど探究しつくした伊勢物語。そして伊勢物語の愛の主題の「変奏曲」として、女たちの人生の「光と闇」を描いた源氏物語。本書は両作品を、二つで一セットの「巴の文様」をなす双璧として対比させながら、王朝文学の恋愛観を読み解いていく。「人はなぜ物語を求めるのか」という不変の問いに挑む、新しい文学論。


これはなかなか良い。まともに源氏物語や伊勢物語を読みきった人は少ないだろう。本書なら手軽に、そのエッセンスが吸収出来てしまう。なかなか分析も鋭くて良い。一度読んでみたい気もするが、原書だと絶対に読みこなせないしなぁ。

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福沢諭吉の精神―日本人自立の思想(PHP新書015)

福沢諭吉の精神―日本人自立の思想 (PHP新書)福沢諭吉の精神―日本人自立の思想 (PHP新書)
(1997/02)
加藤 寛

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その生涯を通して「官」と戦い、「民」の思想を築いた福沢諭吉。官僚主導の弊害と、行革・規制緩和の推進が叫ばれる今日を彼ならどう見るか。閉塞状況にある現代日本の処方箋を探る。


紙切れになっている福沢諭吉はともかく、本人自体はあまり好きでは無い。諭吉本人ではなく、加藤寛という著者が成りかわって現代日本の問題点を論じるという構図もどうかと思う。しかも中途半端になっているし……。だが、福沢諭吉に関する知識が増えたのは有難い。

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