泣いた赤おに

4751528114泣いた赤おに
浜田 広介 つちだ のぶこ
あすなろ書房 2016-07-28

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教科書にも載っているあの不朽の名作が、新しい絵本に! みんなとなかよくなりたくて、おいしいお茶とお菓子を用意して待っていた赤鬼。だけど、やってきた村人は、赤鬼の姿を見ただけで逃げ出してしまいます。落ちこむ赤鬼に、友だち思いの青鬼が力をかしてくれたので、赤鬼には、人間の友だちがたくさんできました。ところが青鬼は、あの日わかれてから一度もたずねてこなくなりました。心配した赤鬼は、青鬼の家を訪ねることにしました。青鬼の家はしまっていたのですが、ふと、気がつくと……。


超有名な話であるが、すっかり記憶の彼方に消えてしまったので、図書館で借りて来た。「抜いた赤おに」などとネタで使用される程度の記憶だったが、そういばこんな話だったと、読み進めるうちに思い出した。

人間と仲良くした赤鬼がいたが、鬼だから怖がられて交流が出来ない。悩んでいると、仲の良い青鬼がやってきて、力を貸してくれるという。

青鬼が人間の村で暴れ、それを赤鬼がやっつけたら人間と仲良くなれるというが、それってマッチポンプ野郎ではないのか?(汗) 予定通り、人間の村までやってきた青鬼が暴れ始め、追いかけて来た赤鬼が追い払う事で、赤鬼は人間の味方だと認識される。

赤鬼の家には人間が遊びに来るようなるのだが、それ以来、青鬼は姿を見せなくなった。気になった赤鬼が、青鬼の家を訪ねてみると、そこには置手紙が……。

赤鬼の為に汚れ役を買って出て、しかも長い長い旅に出てしまった青鬼のために赤鬼は泣いた! 全米が泣いた! ……すまない、フォースの暗黒面に落ちた私は泣くことが出来なかったよ\(^o^)/
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シンデレラ

430968002Xシンデレラ (せかいめいさくアニメえほん)
梯 有子 上北 ふたご
河出書房新社 2013-05-25

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プリキュア絵本もこれでコンプリートなはず。本当はプリキュアではなくて、プリキュアを描いている上北ふたごが絵を担当しているだけだが。

この「せかいめいさくアニメえほん」はたくさん出ているけど、上北ふたごが描いているプリキュア風の絵本は、大きなお友達も買うから、きっと他の話よりも売れている事だろう。

この物語を知らない人を探すのが困難なほどの超有名作品なので、内容については特に触れなくても大丈夫だと思う。カボチャの馬車のデザインは、白と金の組み合わせになっているのだが、エルミタージュ美術館の内装みたいなデザインでGJである。

何でガラスの靴をシンデレラ以外は履く事が出来なかったのか問題については、映画『シンデレラ』でも書いたけど、本人認証付きの魔法が付与されていたのだと思う。つまり、魔法の力により、所有者以外は履くことが出来ないようになっている。

王子が村娘と結婚出来た理由については、御伽話だからとしか言いようがないが。地球の歴史では中世から近代あたりで平民と結婚した王族って聞いた事が無いのだが、現代だと存在する事例なので、不可能でもないのだろう。

シンデレラに関しては、魔法が存在する時点で異世界だと思われるので、アラサー女子が異世界に迷い込んでイケメン王子にチヤホヤされる系のやり方と同じで、まずは公爵家などの養女となってから結婚したものと思われる。



これでコンプリートしたと思ったのに、かぐやひめがいた\(^o^)/
お客様~、お客様の中で、かぐやひめな方はいらっしゃいませんか?
なかなか売ってないっす(´・ω・`)

かえるのおうじ

4309680208かえるのおうじ (せかいめいさくアニメえほん)
「グリム童話」より 室井 ふみえ
河出書房新社 2014-09-24

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おひめさまは、泉へ落としたまりを拾ってもらうために、泉のかえると友だちになることを約束します。翌日、お城までやってきたかえるは、いやがるおひめさまに、さまざまな要求をしますが…。


これも胡散臭い話である。美しい王女がお気に入りの鞠を泉に落してしまうのだが、泉に住んでいた大きなカエルが拾ってきてくれる。その代償は、友達になる事だった。

まず、美しい王女という設定なのに、ソバカスが気になり過ぎて、あまり美しく見えない。そして、カエルは友達になりたいというのに、同じベッドで寝たいと要求するのも気持ち悪い。友達は、同じベッドで寝たりはしないんやで。女子高生同士なら、お泊り会で同じベッドに寝るという可能性はあるけど、男女で寝たらいかんだろう!

嫁になれという要求ならともかく、友達になりたいと言っていたのに、ベッドで寝ようとするのはやりすぎだと思う。もしかして、セフレになりたいという事だったのか?

さすがに、この要求には我慢できなかった王女であるが、カエルを壁に投げつけたところ、イケメン王子様になってしまう。急展開しすぎで、ついて行けない。

どうやら、イケメン王子は悪い魔女に魔法をかけられてカエルになってしまったらしいのだが、美女と野獣みたいに真実の愛で元に戻るのではなくて、壁に投げつけられたら元の姿に戻るというのが胡散臭い。そして、カエルだから嫌がっていたのに、イケメン王子なら構わないという王女も打算的すぎて醜い。

この後、イケメン王子の国に連れて行かれるところで終わるのだが、実はカエルに騙されているだけというB級ホラー的BAD ENDになるほうが、上手く纏るような気がするのだが。

三びきのやぎのがらがらどん

三びきのやぎのがらがらどん―ノルウェーの昔話 (世界傑作絵本シリーズ―アメリカの絵本)三びきのやぎのがらがらどん―ノルウェーの昔話 (世界傑作絵本シリーズ―アメリカの絵本)
(1965/07)
不明

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橋の向こう側の山で、たくさん草を食べようと考えた3匹のヤギ。小さなヤギ、中ぐらいのヤギ、大きなヤギ、みんな名前は「がらがらどん」。橋をわたっている途中に谷に住むトロル(おに)にでくわしてしまいます。小さなヤギの機転によって、小さなヤギと中くらいのヤギはトロルから逃げて橋をわたることができました。とうとう、一番大きくて強いヤギがトロルに勝負を挑みます。3匹のヤギは無事に橋をわたることができるのでしょうか?


かなり有名な作品なので、読んだ事のある人は多いだろう。私も小さい頃に読んだだけだったのだが、トロルがバラバラになるシーンが強烈すぎて、河出書房新社の奇想コレクションで出ているアヴラム・デイヴィッドスンの『どんがらがん』を「がらがらどん」と空目しそうになるくらい、記憶の底にこびりついていた。

当時は橋の下に住んでいるトロルが何なのかサッパリ分からず、親に聞いてもやはり分からず、正体不明の巨大な化け物でしかなかった。元々は妖精らしいのだが、『指輪物語』やテーブルトークRPGの影響なのか、だんだん頭の悪い狂暴な巨人になってしまい、今ではコンピューターRPGに出て来る、物理攻撃力が強くてデカい奴というイメージが強くなってしまった。ドラクエしかしない人だと、緑色でタラコ唇のモンスターというイメージが追加されるかもしれない。

神話や伝承で、もともとそういう存在だったのか、後で勝手に誰かが加えたのか分からないけど、日光に弱かったり、再生能力が高かったり、火に弱かったりする設定が多い。

がらがらどんは、小さい山羊と、普通の山羊と、大きな山羊である。草を食べるため、橋を渡ろうとするのだが、橋の下にはトロルが住んでいて、がらがらどんを食べようとする。小さい山羊を食べようとしたら、二番目のがらがらどんが来るから食べないでくれと言う。

もっと大きいのが来るならと、食べずに済ませるトロルが理解出来ない。小さいほうが美味しいだろう? 若しくは、両方食べたら良いのではないか? もう少し太らせて、成長してから食べてやろうという描写でもあれば納得出来るのだが、何で通してしまうのか謎である。二番目のがらがらどんが来た時も、後で大きいのが来ると言われて、同じように食べずに通してしまう。

最後に現れたがらがらどんは大きくて強かった。トロルはがらがらどんを食べるどころか、目玉を串刺しにされ、肉も骨も木っ端みじんにされて谷に落されてしまう。一体、どんな攻撃をすれば、ここまでバラバラになるのか謎過ぎる。私が知る限り、こんな事になるのは南斗水鳥拳か泰山天狼拳で攻撃された時くらいである。少なくとも北斗神拳では、このような綺麗な肉塊にはならない。

『ダンジョンズ&ドラゴンズ』をプレイしたり、『指輪物語』を観た事のある人なら、トロルがどれだけ強いか知っているだろう。絶対に、山羊なんかが勝てる相手ではない。がらがらどんは、山羊の姿をしてはいるが、中身は違う何かだと思う。もしかして、千匹の仔を孕みし森の黒山羊が産み落とした黒き仔山羊じゃないのか?


子供の頃は、トロルはがらがらどんを食べようとする悪い奴だから、倒されても仕方がないと思っていたが、改めて読むと、脅迫しているだけで、実際に食べた訳ではない。そして、大きながらがらどんの先制攻撃で殺されているのである。これは日本だったら過剰防衛どころか殺人である。

住む家が無くて橋の下に住んでいる人が、橋の上を通る上級国民の子を脅したら、逆に殺されてしまったという場面を想像すると、トロルが可哀想すぎて涙が止まらない。全米が泣いた!

ももたろう

4309680038ももたろう (せかいめいさくアニメえほん)
池田 哲也 菅野 翔平
河出書房新社 2013-05-25

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豚の話なんかよりも遥かに胡散臭いのが、こいつである。桃から生まれた男子が成長して、鬼を殲滅して金銀財宝を強奪する話であるにも関わらず、めでたしめでたしとなる、某島国の人間なら誰でも知っているであろう昔話である。

鬼が一体、何をしたのか。鬼退治に出かける前に、鬼の悪逆非道ぶりを書いておく必要があると思う。鬼は何もしていないにも関わらず、ただ鬼であるという理由だけで、殺されて資産を奪われても構わない存在なのである。

これは差別ではないか。鬼の部分をインディアン、インディオ、ユダヤ人、黒人、有色人種などに置き換えると、世界の歴史の暗黒面がよく見えて来るではないか。

そう思って読み始めたところ、最初のほうに鬼の悪逆非道ぶりが描かれていた\(^o^)/ どうやら、最近の桃太郎では、鬼は退治されるだけの大義名分を敵に与えてしまっているらしい。昔の桃太郎では、この部分は無かったよね?

鬼が退治されるだけの悪者になっているのはともかく、自分達で生産した品ではなく、近隣の村から強奪したものならば、本来の持ち主に返すのが筋ではなかろうか。何で桃太郎が自分の物にしているのか謎である。これでは悪者から強奪する別の悪者にしか思えないのだが。

あと、きびだんごだけで部下を酷使するのもどうかと思う。思いっきりブラックな職場ではないか!

急募
鬼を退治するだけの簡単なお仕事
アットホームな職場です
美味しいきびだんごが支給されます
(時間外労働あり、残業手当なし、労災保険無し、給料はきびだんごで支給されます)


おい! 犬と猿と雉は思いっきりブラック社長に騙されているぞ!

犬:「きびだんご美味い」
猿:「きびだんご美味い」
雉:「きびだんご美味い」
桃:(きびだんご食って24時間死ぬまで戦え!)

三びきの子ぶた

4309680011三びきの子ぶた (せかいめいさくアニメえほん)
梯 有子 中嶋 敦子
河出書房新社 2013-05-25

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豚の三兄弟が自立して、それぞれが家を建てるが、狼に食われそうになるという、誰でも知っている話である。穢れなき幼少期には特に思う所もなかったこの童話であるが、負け組となった今では、狼が可哀想すぎて全米全私が泣いた。

そもそも、狼だって何かを食べないと生きて行けないのだから、豚を狙っても仕方がないではないか。豚を育てて大量虐殺して、肉片をスーパーに並べている人類のほうが、狼よりも邪悪な存在なのに、豚のほうを応援するなんて偽善者すぎるではないか。

狼の不遇な部分は置いておくとして、鼻息で家を破壊するのも、訳が分からない。台風レベルの鼻息を出す、化け物狼だったのか? 某アネハ物件でさえ、鼻息では倒壊しないぞ。

あと、豚三兄弟が可愛い系オークにしか見えない件。こいつらは本当に豚なのか? ファンタジー系作品に登場する豚獣人か、可愛い系オークではないのか? 『月が導く異世界道中』に出て来るハイランド・オークの豚姫様も、こんな系統の顔だったぞ。

わるわるイッサイ

4577044099わるわるイッサイ
佐々木 マキ
フレーベル館 2016-08-17

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わるいさいが、みんなにめいわくをかけながら、どどーっとはしっていく。おんなのこはもうゆるさない!とさいにわなをしかけるが…!?4才ごろから。


わるわる1歳なのかと思ったら、イッサイというのはサイの名前だった。1の形に指を立てているペコちゃんっぽい女の子ではなく、後ろで走っている狂暴そうなサイが主人公だった。

イッサイというサイは、本当に悪い奴で、ピクニックを楽しんでいたうさぎとこぶたからお弁当を強奪して食い、昼寝をしていたワニを踏みにじり、木に突撃して上にいた猿を地面に落す。

そのまま暴走し続け、きのこちゃんの大切な花壇を踏み荒らし、きのこちゃんの家に激突する。きのこちゃんの家の壁は破壊され、穴が開いてしまった。ちなみに、きのこちゃんというのは生えているキノコではなくて、表紙に描かれている女の子である。

イッサイが岩を破壊していたので、きのこちゃんは偽物の岩を海辺の崖付近に用意して罠に嵌めようとする。挑発されたイッサイは、偽物の岩に突進して崖から海に転落するのかと思いきや……。

そのまま空を飛んで何処かに行ってしまった。悪いイッサイがいなくなったので、きのこちゃん達は平和に暮らせるようになった。しかし、イッサイは別のところで悪い事をしているに違いないという、なんとも言えないオチが待っていた。

よく見たら、最後のページにイッサイが見えているので、そんなに遠くには行っていないみたいだし。

3びきのくま

48340000603びきのくま (世界傑作絵本シリーズ)
トルストイ バスネツォフ
福音館書店 1962-05-01

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森で迷子になった女の子は、小さな家を見つけます。食堂には大きなお椀、中くらいのお椀、小さなお椀に入ったスープが。女の子は小さなお椀のスープをすっかり飲んでしまいます。隣の寝室には大きなベッド、中くらいのベッド、小さなベッドが。女の子は小さなベッドで眠ってしまいます。そこへ、散歩に出かけていた3匹のくまが帰ってきます。この家は大きなお父さんぐま、中くらいのお母さんぐま、小さな子どものくまの家だったのです。


いたずらハーブ えほんのなかにおっこちる』という作品で、主人公の少年が絵本世界で出会ったきんいろまきげちゃんの元ネタはこれか!

森の中で迷子になった少女が、誰もいない家を見つけて勝手に入り込む。中には食事が用意されていたのだが、大きい入れ物、中くらいの入れ物、小さい入れ物に入っている。大きいのから順番にスープを飲むのだが、小さい入れ物は少ないので全部飲んでしまった。

椅子も大、中、小となっているのだが、順番に座って、小さい椅子を壊してしまう。さらに、ベッドも大、中、小となっているのだが、順番に寝転がり、小さなベッドで寝てしまう。

これって思いっきり不法侵入ではないか! 森の中で迷ったとはいえ、完全に主人公の少女が悪役である。不法侵入、窃盗、器物損壊と、国によっては殺されても文句が言えないレベルである。何処かの悪人天国な島国なら、ちょっと怒られただけで済みそうな気もするが。

食事が用意されていた事で分かる通り、この家は空き家ではなく、誰かが住んでいた。家主はミハイル・イワノビッチという熊で、嫁はナスターシャ・ペトローブナという雌熊、そして子熊はミシュートカである。

散歩から戻って来た熊の家族は、誰かが勝手に食事を食べたのに気づき、勝手に椅子が使われたのに気づき、椅子が壊されているのに気づき、ベッドがぐちゃぐちゃになっているのに気づく。そして犯人は、小さなベッドで寝ていた!

これは熊じゃなくても怒るレベル。見つかった少女は、慌てて窓から逃げ出すのだが、熊が追いつけない速度で逃げるとは、只者ではない。

ねないこだれだ

4834002187ねないこだれだ (いやだいやだの絵本)
せな けいこ
福音館書店 1969-11-20

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夜の9時です。「とけいがなりますボンボンボン」こんな時間におきているのはだれだ?ふくろう、くろねこ、どろぼう……。いえいえ、夜中はおばけの時間。あれ?まだ寝ていない子がいますよ。おばけになってとんでいけ! おばけがなかなか寝ない子をおばけの世界に連れていってしまいます。シンプルなはり絵と独特のストーリーで、子どもたちをひきつけてやまない赤ちゃん絵本です。


いやだいやだの絵本シリーズ4作目。

表紙が気になりすぎて図書館から借りて来たのだが、これは小さなお友達だった頃に読んだ事があるやつではないか! 内容は忘れてしまっていたけど。

時計が鳴って、夜の9時になった事を知らせる。こんな時間に起きているのは誰だ? ふくろう、みみずく、くろねこ、どらねこ、いたずらねずみ、どろぼう……。色々な動物が起きているが、夜はおばけの時間である。

夜中に遊んでいる女の子がおばけに見つかってしまう。「夜中に遊ぶ子はお化けにおなり」と言われ、おばけに連れて行かれてしまう。

おばけの せかいへ とんでいけ
おばけに なって とんでいけ

という最後の部分が秀逸である。

寝ない子が連れて行かれてしまうので、教育絵本みたいに思われているけど、どうやらそのような意図は無いようである。

だいたい、おばけに連れて行かれるから子供が怖がるとは限らない。この本を読んだ子供は2種類に分けられる。おばけが怖いから早く寝ようと思う良い子と、おばけの世界に飛んでいきたいから寝ない子である。残念ながら、私も寝ない子のほうだった。親と一緒に、夜の9時から始まる映画を観ていたので、そんな早い時間に寝るわけがない。

最近では中高生だけでなく、おっさんやアラフォー女子あたりまで異世界物が流行っているが、これも異世界に行く系統になっているよね。おばけの世界へ行った後の出来事は語られないけど。

これを読んでお化けに連れて行かれるのが怖いと思うお子様は、リア充子供だと思う。現状に満足していない子は、おばけの世界のほうがまだワンチャンスあるのではないかと期待してしまうではないか。


おばけの せかいに きたいしても いいじゃない まけぐみだもの

いやだいやだ

4834002160いやだいやだ (いやだいやだの絵本)
せな けいこ
福音館書店 1969-11-10

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ルルちゃんはなんにでもすぐに「いやだいやだ」といいます。あんまり「いやだいやだ」と言っていたら……。お母さんも「いやだ」といって抱っこしてくれなくなりました。おやつもお日さまも、保育園にはいていく靴も、大事なくまのぬいぐるみも、みんなが「いやだ」といいだします。みんなに「いやだ」といわれて、ルルちゃんは泣きべそをかいてしまいます。いやいや期の子どもといっしょに読みたいユーモラスな絵本です。


いやだいやだの絵本シリーズ3作目。

イヤイヤ期に入った女の子の話になっている。ルルちゃんは何でもすぐに嫌だ嫌だと言う。ルルちゃんが嫌だ嫌だばかり言うので、母親も嫌だ嫌だと言い出して抱っこを拒否、美味しいおやつも食べられる事が嫌だ嫌だと拒否し始める。

太陽もイヤイヤ期で雲に隠れて雨を降らす。保育園に履いて行く靴も、大事なクマちゃんも嫌だ嫌だと言い出す。みんなが嫌だ嫌だと言い出したら世界も回らなくなるから我慢を覚えなければいけないのだろうけど、自分の嫌だ嫌だを我慢せずに押し付けるような奴がそのまま大人になると、徹底して自分の事しか考えないキチガイメンヘラと化すのだろう。

小さな子はイヤイヤ期だから仕方がないが、魔の2歳児とか書かれているものもあって恐ろしい。負け組の私には子育てなんて無縁の世界だから、イヤイヤ期なんて関係無いけど。子育てどころか、自分自身にすらイヤイヤ期が無かったような気がする。

もじゃもじゃ

4834002195もじゃもじゃ (いやだいやだの絵本)
せな けいこ
福音館書店 1969-11-10

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いやだいやだの絵本シリーズ2作目。

庭の木、飼い犬のコロ、解けた毛糸などなど、いろんなモジャモジャが登場する。しかし、一番凄いのが、表紙になっているルルちゃんの頭部である。

庭の木は植木屋さんが剪定し、犬のコロも毛を切られる。解けた毛糸は巻かれる。そして、雄ライオンみたいになっていたルルちゃんも散髪される。最後は、「かがみに うつった きれいなこ だあれ?」となって終わる。

うーむ、ぼさぼさ頭の時は雄ライオンだが、散髪した後も綺麗な子というよりは、ワカメちゃんにしか見えないのだが(汗)。このルルちゃんというのは、作者の娘がモデルらしいが、こうやって絵本として残されるというのは大変だなぁ。

もじゃもじゃでも、ハゲと比べたら1万と2000倍はマシである。個人差はあるとはいえ、圧倒的に男のほうがハゲる運命にあるというのは差別ではないのか? この世界を創った神とかいう邪悪な何かは、ハゲのおっさんが大好きな女神だという可能性が微粒子レベルで云々……。

にんじん

4834002179にんじん (いやだいやだの絵本)
せな けいこ
福音館書店 1969-11-10

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「にんじんの好きな子だあれ」うまもきりんも、さるもかばもみんなおいしそうに食べます。では一番すきなのだれ?


いやだいやだの絵本シリーズの1冊目。人参が嫌いな子のための教育絵本みたいなものかと思っていたが、ウマ、キリン、サル、豚、カバ、ネズミ、ゾウ、ウサギなどが人参を食べるだけの話だった。

人参の嫌いな子が多いのは、野菜特有の生臭さが原因だと思うんだよね。収穫直後で鮮度が衰えていない人参なら大丈夫なはず。

ところで、ウサギ=人参大好き、みたいなイメージがあるけど、人参の嫌いなウサギも多いと知って驚いた。誰の仕業なのか知らないけど、今までウサギのニンジンスキーなイメージ戦略に騙されていた。

好き嫌いをなくす用の本っぽくなっているけど、好き嫌いってなくならないよね。野菜限定なら私もだいたい大丈夫だと思うけど、アマゾンで売ってる巨大な幼虫の串焼きとか、中国の何処かで出て来る猿の脳みそとか、東南アジア方面で出て来るゴキブリの素揚げとか、絶対に無理だと思うし。

そんな、自分にとって無理ゲーな方向の食べ物を出されたら、「いやだいやだ」って言うよ(笑)。

やさしいライオン

4577003023やさしいライオン (フレーベルのえほん 2)
やなせ たかし
フレーベル館 1982-01-01

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みなしごライオンの育ての親はやさしい犬。人間の都合で離れ離れにされても、消えることがなかった親子の強いきずなを描きます。


ある国の野外動物園に、孤児のライオンがいた。いつもぶるぶると震えていたから、ブルブルという名前になった。一匹の雌犬が、ライオンの母親の代わりをする事になった。むくむく太っていたので、ムクムクという名前だった。

ブルブルはムクムクに育てられ、やがて立派なライオンになった。ある日、ライオンは都会の動物園に移される事になった。数年後、ブルブルはサーカスで人気者になっていた。

都会の動物園に移されたはずなのに、サーカスにいる理由が分からない。サーカスに売られてしまったのだろうか。事情が分からないけど、民度の低そうな国である。

ブルブルが檻の中で眠っていると、遠くのほうでムクムクの懐かしい子守歌が聞こえた。ブルブルは檻を壊して脱走し、ムクムクの所へ走って行くが……。

ライオンは優しかったが、神が自分に似せて創り出したという噂の、とてつもなく邪悪な二足歩行生物のせいで、酷い結末が待っていた。全米の親が泣いた! しかし、私は泣けなかった。きっと、私の呪われた人生では、親になるようなリア充イベントが発生しなかったから、他人事の物語でしかなかったからであろう。


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すきが いっぱい

4577038145すきが いっぱい (翻訳絵本)
マーガレット・ワイズ ブラウン ガース ウィリアムズ
フレーベル館 2010-05-01

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“だいすきなもの”との楽しい時間…。すきがいっぱいあるって、とってもしあわせ。


42歳で急死してしまったマーガレット・ワイズ・ブラウンの絵本である。旅の途中で急死するという波瀾万丈な人生だけど、sペインの王子とデートしたり、ジェイムズ・スティルマン・ロックフェラー・ジュニアと婚約したり、かなりリア充な感じである。

今まで読んだ事が無かったけど、100冊以上の作品を発表しているらしい。本書は、好きなものだけが描かれたお洒落な絵本になっている。嫌いなものは出て来ない。私みたいにフォースの暗黒面に落ちすぎて、きらいなものだらけの人間には真似できないほど、すきすき攻撃になっている。ちなみに、主語は無いので、誰が好きだと言っているのかは分からない。

一番最初に登場する好きなものは、車である。お洒落な車だけでなく、人を乗せて運ぶ車や荷物を運ぶ車、さらにはタイヤがパンクしてしまった車まで好きだと言っている。普通の人は、タイヤがパンクした車は好きになれないだろう。無理やりポジティブ思考のあの少女すら、タイヤがパンクした時に「うわーい、良かった! タイヤがパンクするなんて!」と言うか、怪しいところである。

次は列車である。特急列車、ミルクを運ぶ列車、玩具の列車、貨物列車、蒸気機関車が好きだと言う。列車に乗っているのは、擬人化された動物達で、楽しそうである。私はてっちゃんではないので、列車には興味が無いのだが、あえて選ぶのなら、銀河鉄道を最優先で走る幽霊列車が世界の暗黒面を表していて好きである。勝ち組のための楽園を維持するために積まれている中身ときたら……。

その次は、星である。赤い星、青い星、黄色い星、白い星、星が好きだと言う。しかし、光らない星については言及しないので、好きではないのかもしれない。たまには暗黒太陽の事も思い出してあげてください。

雪が好きだと言う。私は、雪に関しては憂鬱な思い出しかないし、リア充ではないのでスキーにもスノーボードにも行かないので、嫌いである。戦闘妖精雪風なら好きだけど、あれは雪ではないからなぁ。

種が好き。人参の種、ほうれん草の種、トウモロコシの種、花の種が好きだと言う。私はナッツ系なら好きだが、種は比較的どうでも良い。ちなみに、某種は好きだけど、種死と呼ばれる続編は好きではない。

虫が好きという感情は、遠い過去に置いて来てしまった。今となっては、子供の頃に虫を触りまくっていた事すら信じられない。カブト虫すら触りたくない。ゴキブリ先輩に触られた時は、SAN値が下がった。

魚も、比較的どうでも良い。サカナくんみたいに魚に興味があるわけではないので、水族館に行っても美味しいそうなものが泳いでいるとしか思わない。

犬が好きというページも、比較的どうでも良い。子供の頃に野犬に噛まれて以来、犬もそんなに好きではないのである。猫のほうが可愛いに決まっている。今日の早川さんに出て来るティンダロスは可愛いけど。

船が好き。ヨット、モーターボート、ゴムボート、釣り船、潜水艦と、船も好きなようである。私も榛名と島風ちゃんは好みのタイプであるが……、おっと誰か来たようだ。

音が好き。遠い音、近い音、踏切の音、鳥の声、汽車の音が好きと言っているが、音楽ならともかく、その辺に転がっている音は、心に余裕が無いと邪魔にしかならないよね。受験生だったりしたら、秋に鳴く虫の声すら、呪い殺したくなるレベルだし。

最後は人だった。様々なものを好きだと言っているのが誰なのか分からないけど、これが作者の好きなものだとしたら、人が好きなのも当然だよね。本物の王子様とデートするような最上級リア充が、人間を嫌いになるはずがないのである。


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ぜったいひとつだからね

4577044285ぜったいひとつだからね (チャーリーとローラ)
ローレン チャイルド Lauren Child
フレーベル館 2016-11-01

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チャーリーのいもうとローラはちょっとかわったおんなのこ。ときどきわがままをいってはおにいちゃんをこまらせます。きらいなたべものは「ぜったいたべないからね!」ベッドにはいるじかんなのに「ぜったいねないからね!」おおきくなっても「ぜったいがっこうにはいかないからね!」そんなローラがさいきん、“すうじ”にはまっちゃって…?イギリスで愛されつづけている絵本シリーズ「チャーリーとローラ」の最新作。おてんばローラとやさしいチャーリーの、とびきりチャーミングでハートウォーミングなおはなしです。


チャーリーの妹ローラは、ちょっと変わっていて手のかかる子である。母親が子供達を連れて買い物に行く事になった。そんな時は「なにかひとつかっていいわよ」と言ってくれるのだが、チャーリーは念のため、妹と一緒に1つなのか、各自1つ買って貰えるのか確認する。

母親が「10ぷんしたら、かいものにいくわよー」と声をかけるのだが、ローラが余計な事ばかりするから、準備に時間がかかりすぎである。チャーリーは急いで歯を磨くのに3分、ご飯を食べていないのを思い出しすのに1分、食べるのに4分、また歯を磨いて3分、妹の片方の靴を探すのに8分かかっている。

ローラはまだ準備が出来ていない。出かけるのに、服の水玉の数をかぞでている。店に行く途中でも、テントウ虫の数をかぞえたり、テントウ虫に必要な靴や靴下の数をかぞえようとする。虫だから、靴も靴下も必要ない。

池のそばを通ると、鳥の数をかぞえ始める。ローラがポケットからビスケットを取り出して鳥にあげるから集まって来て、数えるのが大変になる。チャーリーが鴨3羽、鳩7羽、鷺5羽、白鳥みたいな鳥4羽、ガチョウ2羽、なんだかわかんない鳥1羽をかぞえる。絵本だから、ちゃんと絵が描いてあるのだが、なんだかわかんない鳥がどれなのか分からなかった。

ローラは電線にとまっている鳥も数えだすのだが、「1わ、2わ、5わ、7、20……、それから16、11、9わもいるよ!」と言う。答えだけは合っているが、数え方が無茶苦茶だった。

木のはっぱは多すぎるので、ローラは「100まいちかく」と答える。チャーリーは1000枚くらいあると考える。ローラが1000はいちばん大きい数なのか聞いてくるので、もっと大きな数の話になる・1万は1000が10個。1億、1兆とかの話までする。

ここでは出て来ないが、大きい数字といえば、無量大数が10の68乗で、無量大数の5400溝乗がおよそ1不可説不可説転になる。そして、1不可説不可説転の270那由他乗が、およそ1グーゴルプレックスになるらしい。そんな恐ろしい数を、一体誰が使うのかと思ったら、『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART3』に登場するエメット・ブラウン博士が「100万人に1人、10億人に1人、いや、1グーゴルプレックス人に1人の女だった」と嘆くシーンがあるらしい。

ようやく店に辿り着くと、ローラが「3つよね? えらんで いいのは」と、さりげなく増量交渉をしている。その結果、母親に「では、なんにもなしっていうのは どうかしら?」と言われてしまったので、1つで妥協するしかなかった。

チャーリーはすぐに6個入りのバッジに決めるが、ローラはなかなか決められない。ようやく12枚入りのシールを選ぶが、家に帰る途中で5枚のシールを道に貼り、3枚のシールを道端の木に貼り、自分の靴に2枚貼り、チャーリーに服のそでに1枚貼り、散歩している犬にも1枚貼った結果、家に着いた時は、もう1枚も残っていなかった。

小さい子はすぐにシールを貼りまくるけど、家に帰るまでに無くなるなんて、ちょっと酷すぎる。せめて帰宅してから、自分の持ち物に貼れと言いたいところである。ローラが何も持っていないので、チャーリーは自分のバッジを1つあげる事にした。


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がいこつさん

4579401565がいこつさん (日本の創作絵本)
五味 太郎
文化出版局 1982-05-02

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がいこつさんが寝ているのだが、目を開けているように見える。しかし、これは目ではなくて穴である。どうも、よく眠れないようで、何かを忘れているのに気がついて、起きてしまう。ちゃんと思い出さないと、いつまでたっても気になって眠れない。

椅子に腰かけて考える。目覚まし時計をかけるのを忘れたのだろうか。起きるつもりもないくせに? 仕方がないので、散歩に出かける。外は良い天気で、おばさんが洗濯物を干している。忘れているのは洗濯だろうか。汚れたまま寝るのは気持ち悪いから。

公衆電話で電話をかけている男がいた。電話をかけるのを忘れたのだろうか。がいこつさんに、急ぎのようなどあるわけない。郵便ポストを見つけて、手紙を出すのを忘れたのかと思うが、最後の手紙はとっくに出していた。

交番で警察官に聞いてみたが、分かるわけがない。「忘れ物、曲者は警察へ。買い物、贈り物はデパートへ」と言われ、デパートに向かう。途中で病院があったので、病院に予約していたのかと思うが、病気になるようなところはなかった。骨は残っているのだから、骨粗鬆症にはなるんじゃないの?

散髪屋が見えてくるが、頭をさっぱりするのを忘れていたのか。いや、がいこつさんには髪の毛が無かった。レストランで人々が食事するのを見て、お腹が空いているのを忘れたのだろうかと思うが、骨だけなので、お腹も無かった。

どこかへ行くのを忘れているのか。誰かがどこかで待っているのを忘れているのか。それも、ずっと昔の事だった。忘れているのが、買い物や贈り物という事はないだろうが、デパートに辿り着く。デパートの中を歩き回るが、何も思い出せない。

少し疲れたので休憩する事にしたのだが、まだトイレには入っていなかった。骨だけなので、おしっこも出ない。洗面台の鏡の前まで来た時、歯を磨くのを忘れていた事に気がついた。

それにしても、骨が外を歩いているのに、誰も驚かないのが気になる。人間には見えていないのかもしれないと思いたくなるが、それにしては警察官が中途半端に反応しちゃっているし。実はタイミングが良かっただけで、警察官の独り言だったという可能性はあるが。


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Very Hungry Cthulhupillar

0989410714Very Hungry Cthulhupillar
Ben Mund
Signal Fire Studios LLC 2015

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Cthulhu has eaten your childhood! The Very Hungry Cthulhupillar is a full color, fully-illustrated book in the style of a classic piece of children's literature-not actually intended for a young audience. A cthulhupillar eats more and more to sate his ravenous appetite and what shall he become?


『はらぺこあおむし』という名作があるらしいが、幼少の頃、読んでもらったという噂の絵本なのに、全く記憶に無い。すでに家には存在しないので読めないのだが、図書館の本は、いつも誰かが借りているので、やはり読めない。

というわけで、『はらぺこあおむし』が読めないなら、『はらぺこクトゥルフむし』を読めばいいじゃない。え? 『はらぺこあおむし』のパクリだって!? エリック・カールが、パロディを許可しているから、パクっても問題無いのである。他にも『はらぺこゾンビ』とか、色々とあるらしい。


星が輝く夜、海に沈んだルルイエに小さなお墓があった。星辰が正しい位置についた日曜日の朝、お墓から大きなはらぺこクトゥルフが飛び出す。クトゥルフはおなかがぺこぺこ。とてつもない空腹感を和らげるため、食べるものを探しはじめる。

月曜日に崇拝者を一人食べ、火曜日には準備不足の古物収集家を二人食べ、水曜日には、チャールズ・デクスター・ウォードの箱を三つ食べる。木曜日に不気味な彫刻を四つ食べ、金曜日にエーリッヒ・ツァンの楽譜を五つ食べる。

そして土曜日。ショゴス、ひどく硬い古のもの、ディリングハストマシーン、ぬるぬるの深きものども、宇宙の色、人面ネズミ、脳の缶詰、ガグ、ピックマンの絵、ミ=ゴを食べた。食べ過ぎなのか、この中に何か悪いものが含まれていたのかは不明だが、クトゥルフ虫はお腹が痛くなって泣く。

次の日曜日。クトゥルフは禁じられた立派な学術書を一冊むさぼるように食べ、お腹の具合が良くなった。ネクロノミコンは腹痛によく効くらしい(但し、邪神に限る)。空腹ではなくなったクトゥルフはルルイエに眠り、新しい墓石を建てて数十億年の眠りにつく。

それから間もなく、クトゥルフは眠りから覚めて世界を食べたが、可愛いままだった。えっ!? いくらなんでも、クトゥルフは可愛くないだろう。ショゴスやニャルラトホテプなら、時と場合によっては可愛くなるかもしれないが、俺のクトゥルフがこんなに可愛いわけがない!


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のんのんばあ おばけどろぼう

4580820193のんのんばあ おばけどろぼう (みるみる絵本)
水木 しげる
文研出版 2007-08

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「のんのんばあ」のもっている人魚の肉の干物をぬすもうと、ヨーロッパから悪魔と魔女が日本にやってきた。「のんのんばあ」対「悪魔と魔女」の対決はいかに!2007年アングレーム(仏)国際マンガフェスティバルで日本人初の最優秀コミック賞受賞作家の名作がよみがえった。


本書は、絵本になっている部分と、マンガになっている部分が、交互に出て来るようになっている。

日本に住んでいるのんのんばあが持っている人魚の肉を盗もうと、ヨーロッパから悪魔ペリカンと魔女バリカンがやってくる。思いっきり、怪しい恰好をしているのだが、コスプレ外国人だと思われたらしく、そのまま入国してしまった。

入国審査よりも、飛行機に乗る時点でドレスコード的なものに引っかかって降ろされそうな見た目なのだが、大丈夫だったようである。ちなみに、悪魔ペリカンのほうはフォースの暗黒面に落ちた邪悪な宣教師みたいな恰好で、魔女バリカンは魔女そのものである。

日本に入国した悪魔ペリカンと魔女バリカンは、ひとくち食べただけで800年もいきられるという人魚の肉を狙い、のんのんばあのところにたどり着いた。日本の気の毒な子供を助けに来たと言いながら、思いっきり田舎っぽい場所に住んでいるのんのんばあのところに来る時点で、思いっきり怪しい。

見た目だけではなく、言っている事まで怪しいのに、のんのんばあは信じてしまう。魔女バリカンがのんのんばあを連れ出している間に、悪魔ペリカンが人魚の肉を盗むという計画だったのだが……。

悪魔なのに、ペリカンがいきなり地獄落ちしているじゃないか。どうやら地獄と悪魔的なヘルは違う場所のようである。地獄で鬼に責められて、悪魔ペリカンは降参してしまう。

魔女バリカンのほうは、のんのんばあを襲うのだが、予めスズメに効く毒を塗っていたため、のんのんばあのスズメ攻撃は効果がなかった。逆に、のんのんばあがガマガエル攻撃でやられてしまう。舌切スズメがおみやげをくれるというので、魔女バリカンは大きい方を選ぶのだが、中には妖怪が入っていた!


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びじょとやじゅう

4309680216びじょとやじゅう (せかいめいさくアニメえほん)
ボーモン夫人 上北 ふたご
河出書房新社 2014-09-24

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商人が迷いこんだ城の主は野獣でした。野獣は、命が惜しければ、娘を連れてこい、と言います。恐ろしい野獣と暮らすことになったベルが見つけたものは…。


迷った商人が凍えそうになっていたところ、美しいお城を発見! 人の気配はしないけど、豪華な食事が用意されていたので食べて寝てバラの花を取ろうとしたところ、恐ろしい野獣に怒られてしまう。自分の命を取らない代わりに、娘を差し出せと言われ、一番下の娘が野獣のモノとなる事に。

これが一番、プリキュア絵本な感じだった。商人の娘もちょっとプリキュア入っているが、野獣の見た目が、物凄く豪華になったウルフルンじゃないか(笑)。


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ねむりひめ

4309680151ねむりひめ (せかいめいさくアニメえほん)
上北 ふたご
河出書房新社 2014-03-25

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ある国で、待ちに待ったお姫さまが生まれました。王さまは、さっそくお祝いの宴をひらくことにしました。ところが、呼ばれなかった魔法使いが怒って、姫に恐ろしい呪いをかけてしまいます…。


内容はプリキュアじゃないけど、プリキュア絵本な世界名作。美しい姫が生まれるが、13人の魔法使いが国に住んでいるのに、金の食器が足りないという馬鹿な理由で12人しか呼ばないとか酷すぎるだろう。こんな事をしたら、ハブられた魔法使いから恨まれて当然である。食器を増やすとか、足りている食器を使うとかすれば、この後の悲劇は回避出来ただけに、愚かとしか言いようがない。

13人目の魔法使いの呪いで、城全体が寝た状態で止まってしまう。やがて、美しい姫が眠る城として有名になるのだが、姫をゲットしようと訪れた各国の王子を捕えて殺すトラップと化しているじゃないか(汗)。

100年後に訪れた王子が呪いを解除する事に成功して、姫と結婚する。ところで、国を統治出来ないまま100年も経っていたら、周りの領土は全部他国に奪われて王国として成り立たなくなると思うのだが、城だけじゃなくて国全体が眠りトラップにかかっていないと拙いんじゃなかろうか。


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ながぐつをはいたねこ

4309680046ながぐつをはいたねこ (せかいめいさくアニメえほん)
薬師 夕馬 船道 愛子
河出書房新社 2013-05-25

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貧しい粉屋が死んで、長男が粉ひき小屋、次男がロバを相続する。三男は飼っていた猫しか貰えないのだが、この猫は人の言葉を話す天才だった! 猫が色々と仕組んで、いつの間にかただの貧乏庶民がカラバ公爵という事になってしまい、王女とフラグが立つ。

とんでもない逆玉の輿物語であるが、西洋だと爵位は人じゃなくて、領地に付いているものなのだが、領地も持たないのにどうやって王様を騙したのか謎すぎる。


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ヘンゼルとグレーテル

4309680100ヘンゼルとグレーテル (せかいめいさくアニメえほん)
薬師 夕馬 室井 ふみえ
河出書房新社 2013-05-25

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せかいめいさくアニメえほんシリーズなので、プリキュアっぽい絵本と一緒に買ったけど、絵が幼すぎて二人とも幼児にしか見えない。

血の繋がらない子供をリストラしようとする継母、新しい妻の言いなりになって子供を捨てるロクデナシ親父、勝手に他人の家を食べる子供、子供を食べようとするババアと、ロクでもない人間しか出て来ないのだが、一番おかしいのは、お菓子で出来た家!

思いっきり建築基準法違反な感じなのだが、そんな柔らか素材で倒壊しないのか心配である。腐ったりはしないのか!? やはり、魔法だから何でもアリなんですかね?

住んでいる家はお菓子なのに、ヘンゼルが閉じ込められる馬小屋は普通の建物だから、食べて壊して逃げる事が出来ない件。太らせて食べるため、ヘンゼルだけ豪華な食事で、グレーテルはザリガニの殻だけとか、どっちが悲惨なにかよく分からなくなってくる。

最後はグレーテルが魔女を殺し、二人で自分の家に戻るのだが、いつの間にか継母のほうがリストラされていた件。


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にんぎょひめ

4309680380にんぎょひめ (せかいめいさくアニメえほん)
薬師 夕馬 上北 ふたご
河出書房新社 2013-05-25

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うつくしい人魚姫は、15歳になった日、初めて海の上に顔を出し、王子さまに会いました。人間になりたい、王子さまのそばにいたい…。大人気の上北先生が、アンデルセンの悲恋物語を、完全絵本化!


もう一冊、プリキュアにんぎょひめもゲット。白雪姫と違って、こちらはBAD ENDだから子供の頃も好きじゃなかったよなぁ。

乗っていた船が沈んで死にかけていた王子を助けたのは良いが、隣国にある城の近くに上陸して、別の王女にフラグを奪われてしまうなんて最悪すぎる。それにしても、足と引き換えに舌を切り取られて喋れないのはともかく、筆談くらい出来なかったのだろうか?

白雪姫がグリム童話派閥であるのに対し、人魚姫はアンデルセン童話派閥に所属している。グリムだって、本当は怖いとか、本当は萌えるとか、色々言われてはいるけれども、グリムのほうがハッピーエンドで終わる可能性が高いので、私はグリム派である。

幼少期にグリム童話とアンデルセン童話の辞書みたいに分厚い本を買ってもらって読んだところ、アンデルセン童話のほうはBAD ENDが多くて嫌な気分になった。当然、その頃はまだイヤミスという言葉など無かったのだが、アンデルセン童話は私の中ではイヤ童話である。人魚姫なんて、その代表例である。

どうやらグリムのほうは時代が古いので、編者がBAD ENDを回避したのに対して、アンデルセン童話のほうは改変されず、悲劇的結末がそのまま語られるからグリム童話よりBAD ENDが多めになっているようである。

人魚姫が悲劇になっているのは、アンデルセンだけでなく、出版社にも責任があるようである。海の泡になって消えてしまう結末が多いのだが、原話では人魚から空気の娘(エア・エレメンタルみたいなやつなのか?)に生まれ変わって、王子と妃を祝福した後、永遠の魂を得るために飛んでいくらしい。

人魚は長生きだが、永遠の魂を持っておらず、死ぬと消滅するらしい。人間は短命だが、永遠の魂を持っているので、輪廻に組み込まれているという事である。空気の娘になると、善行によって永遠の魂を得る事が出来るので、これは転生まで含めると、BAD ENDとは言い切れなくなってくる。何で子供用の人魚姫には、輪廻転生の説明が含まれていないのか。


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しらゆきひめ

4309680097しらゆきひめ (せかいめいさくアニメえほん)
薬師 夕馬 上北 ふたご
河出書房新社 2013-05-25

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美しい白雪姫は、おきさきさまからにくまれて、お城にいられなくなりました。かくまってくれたものたちと、仲良く暮らし始めます。しかし、どこまでも魔の手が迫ります。白雪姫の運命はいかに!?


プリキュア絵本とかいう噂の『しらゆきひめ』をゲットしてみた。プリキュアじゃないけど、書いている人が同じだから、もうプリキュアしらゆきひめにしか見えない件。悪い后も、悪の女大幹部みたいな容姿で非常に良かった。というか、これ后じゃなくて、プリキュアの敵なんじゃないのか?

紙質はちょっと安っぽい感じだが、1000円を超える絵本が多い中、381円(税別)と、本当に安いから仕方がない。低価格なだけでなく、プリキュア絵だから大きいお友達もたくさん買ったに違いない。

ストーリーは普通に白雪姫であるが、大人になってから読み返すと、ガラスの棺に入れられた美少女の死体を欲しがる王子様とか、ちょっと怖いよね。あと、結婚した後、隣国の后を招いておいて、熱した鉄の靴を履かして拷問するのも怖すぎる。そんな事したら戦争になるだろ?

王子がフェリペ2世で、白雪姫がバイエルンの下級貴族という説もあるから、絶対王政全盛期のスペインと、神聖ローマ帝国内にある吹けば飛ぶような領邦くらい国力差があったのだろうか?


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Electric Shock Showdown

0439999219Electric Shock Showdown (Pokemon Adventure)
Diane Muldrow
Scholastic 2000-09-15

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Ash has challenged Surge for a Thunder Badge. But can Pikachu beat Surge's powerful Raichu without evolving? Ash and Pikachu have to choose a strategy they won't regret for a battle they'll never forget.


長い旅の末、アッシュとミスティとブロックは町に辿り着いた。ちなみに、旅の途中で何が起こったのかについては、全く分からない。何故ならば、これはアメリカの小さなお友達向け絵本三部作の最終巻だからである。きっと、旅については前の二作で語られているのであろう。

じゃあ、何でこれだけ読んだのかと問われそうであるが、ネットの中古書店で洋書を眺めていたら、「Pokemon」って書いてあったから、何も知らずにポチってみたら、この絵本が到着したんだよ(汗)。まさか、子供向けの絵本だとは思わなかった。しかも、三部作の最後だなんて……。ちなみに、前の二冊は売っていなかった。

ポケモンは観た事も読んだ事もないので、ピカチュウくらいしか知らないのだが、アッシュ、ミスティ、ブロックって誰だよ!? 確か、サトシとかだったよね? アメリカだから、登場人物の名前もインターナショナルな感じに変えられているのである。宇宙戦艦ヤマトの乗組員がマークやらデレクに変えられたのと同じように。

サトシがAsh Ketchum(アッシュ・ケッチャム)、カスミがMisty(ミスティ)、タケシがBrock(ブロック)になったようである。こうなると、ピカチュウの名前がなんちゃらイエローとかに変えられたりしていないか心配だ。みんな名前が変えられているのに、ピカチュウはそのままだった。さすがピカチュウ! この名前は全世界共通のようである。(調べた訳ではないので分からないけど。何処かでピカチュウが変な名前に変えられていたらごめんなさい。)

アッシュ達は、ポケモン・ジムに行き、ピカチュウは格上のライチュウと対戦する。当然、相手のほうが強いのでフルボッコにされてしまうのだが。ピカチュウが包帯だらけになり、ポケモン病院に入院して怒っているじゃないか。

退院したピカチュウは、トレーニングしてピカチュウのままでライチュウと再戦。今度はピカチュウのほうが勝つというのも、思いっきりお約束の展開だった。


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いたずらハーブ えほんのなかにおっこちる

いたずらハーブ えほんのなかにおっこちる

ハーブはえほんがだいすきです。おまけにいたずらもだいすきで、えほんはらくがきでいっぱい。あるばん、ひさしぶりによんだおとぎばなし。うとうとねむりについたハーブですが、3びきのくまのいえでめがさめて…。


ハーブというのは、有用植物の事ではなくて、本書に登場する小さな子の名前である。ハーブは、いつでもどこでも本を読んでいるので、ページが張り付いたり、ふやけたりしている。ビスケットのかすや、バナナや豆がくっついている事もある。

友達のエジーが泊りに来た時、ゲームで遊んでいるうちに、部屋がめちゃくちゃに散らかってしまう。寝る時間が来ても、ベッドが見つからないって、どれだけ散らかしているのだろうか。

エジーが寝てしまったので、ハーブはおとぎ話の本を読む事にした。ハーブが本を読みながら寝落ちしたところ、本の中の世界に落っこちてしまう。

知らない女の子が出て来て、自分のおはなしに出て来るなんて許せない、と怒られてしまう。その女の子の名前は、きんいろまきげちゃんだった。

ハーブがベッドから飛び出し、階段を下りかけると、三匹の熊にぶつかってしまう。熊がハーブに朝食を進めるのだが、きんいろまきげちゃんは、この話は『きんいろまきげちゃんと 3びきの くま』という題名で、『でしゃばりの パジャマこぞうと あさごはん』という題名ではないと文句を言っている。

ハーブは逃げ出し、おかしの家を齧っている二人の子供の側を走り抜け、長い髪の毛に捕まって塔に登る男の側を通り過ぎ、長靴をはいた猫に驚き、速度を上げる。

大きなドアを開けると、そこは城の中で、舞踏会が開かれていた。チャーミング王子が行方不明で、王様の座る椅子が無くなり、王妃の顔には髭が描かれている。色々とおかしな事になっていたが、全ては小さい頃のハーブがやった事だった。

ハーブは床にペンケースが落ちているのを見つけ、王様の椅子を描いてあげようとするが、金色のペンが無いのに、金色にしろと言われる。王妃の髭を消そうとしたら、無礼者! と怒られ、捕まりそうになる。ページに穴を開けて逃げるのだが、本当に穴が開いている。

次のページにはシンデレラの継母や悪い姉達がいたのだが、ページが逆さまになっていた。どこかの悪い子がページを破り、逆向きにくっつけたから逆さまになったらしい。継母に捕まりそうになったので、ハーブは壁にドアを描いて、そこから逃げ出す。

次の場所にはボロを纏ったシンデレラがいた。何で舞踏会に行かないのか聞くと、行ったけど王子が行方不明で、そのうち魔法が切れて元の姿に戻ったから帰って来たらしい。王子が居ないのは、ハーブが切り取って、お母さんの誕生日カードに貼ったからである。

シンデレラが親切な妖精に電話をかけ、ハーブは絵本から出られるように頼んだ。しかし、妖精が助けるのは女の子だけ。こんなところでも女男差別か……。その時、ドアが開いて悪い継母ときんいろまきげちゃんが乱入して来る。ハーブは“字”に登って逃げ始める。

きんいろまきげちゃんの大声でベッドから落っこちると、自分の部屋の床に戻っていた。ハーブはエジーに絵本の中に落ちた話をした後、いたずらしていたページを直した。でも、熊の家のドアには鍵をかけ、きんいろまきげちゃんにはカツラを貼り付けた。



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ぼくは…―JE SUIS…

ぼくは…―JE SUIS…ぼくは…―JE SUIS…
(2005/08)
三浦 太郎

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ぼくは冒険家。ぼくは空想家。ぼくはひとりぼっち。ぼくはヒーロー。ぼくはいろいろだけど、だから人生はたのしい…。自分の中にいる、いろんな自分を表現した絵本。彗星のごとく国際デビューした絵本作家、日本初出版。


丸で“ぼく”を表現し、いろいろなモノとして描かれている。ぼくは冒険家だったり、空想家だったり、ひとりぼっちだったり、ヒーローだったり、うそつきだったり、愚か者だったり、様々なぼくに変化する。

アートとしてみれば興味深いのだけど、ちょっと主義主張みたいなものが入りすぎているので、これを幼児が読んだ場合に、単純に楽しめるかどうかは疑問である。

これは国内で出版されたのではなく、スイスのLa Joie De Lire社から絵本として出版されたものを、日本に逆輸入? という流れになっているらしい。欧州向け仕様なら、普通の絵本とはちょっと違う雰囲気になっているのも頷ける。なんで最初の本が日本で出版されずに、スイスで出版されているのだろう? 他にも、まる、さんかく、しかくの絵本があるっぽいのだが、図書館にあるかなぁ……。

これは図書館で借りて来たのだが、Amazonを見ると、恐ろしい値段になっていて驚いた。ボッタクリ価格になりすぎじゃないか……。


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ズーム、エジプトをゆめみて

ズーム、エジプトをゆめみてズーム、エジプトをゆめみて
(1996/09)
ティム ウィン・ジョーンズ

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お昼寝している間に消えてしまったマリアさんを探して、ネコのズームは本棚のすきまに入りこみました。その先にあったのは、エジプトのような不思議な世界。そしてそこにいるミイラは何だか見たことあるようで…。


なんだか夢と現実の境目が曖昧な話で、よく分からなかった。猫のズームが昼寝をしている間にマリアさんが消えてしまい、彼女を探して本棚の隙間から謎のエジプト世界のような場所へ迷い込んでしまう。

ミイラにされて運ばれて来たのはマリアさんで、ズームが助け出して外へ出ると、そこはナイル川。とらねこ号の姿を発見し、無事に戻る事が出来たのだが、キャラ設定がほとんど書かれていないので、読んでいて分からない部分が多い。シリーズになっているから、順番に追いかけないと駄目なのだろうか。


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ケイティー

ケイティーケイティー
(2004/08)
ポリー ダンバー

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さえないきぶんのときにはなにしたらいい?まったくさえないきぶんで、おまけにひとりぼっちのケイティーがしたことは…。


なんか聞いた事のある名前だと思ったら、『あお』の作者か。さえない気分のケイティーが、絵を見て、明るい気分になろうとする。

気分がさえないのは、色が足りないからだと思い、緑色の帽子をかぶったり、黄色いタイツを上まで引っ張り上げて、全身タイツ化したり、どんどんキモキャラになって行く(笑)。口紅を塗って、顔まで青く塗りたくるから、明るい気分どころか、読んでいるほうは不気味な気分になる。

そのうち、カラフルな絵の中に入ってしまうのだが、脈絡が無さ過ぎて意味不明だった。最初は地味な感じの絵が、どんどん気色悪いカラフルな世界になっていくのは、絵本ならではの表現で面白かったけど、ケイティが、最初から最後まで不気味系キモキャラなんだよなぁ。


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夜がくるまでは

夜がくるまでは夜がくるまでは
(1996/03)
イヴ バンティング

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ガーゴイル、建物の屋根やひさしからつき出した奇怪な人間や動物のかたちをした雨どい。夜がくるまでは、彼らのからっぽの目はまたたきもしない。が、夜の闇の中では…。ガーゴイルの時間をモノトーンで展開。


ガーゴイル達は町の高所から虚空を見つめ、空っぽの目は瞬きすらしない。夜がくるまでは。

日が暮れると、ガーゴイル達は次々と動き出し、地上に降りて来る。もしもこの光景をアムロ・レイが見たとしたら、きっとこう言ってくれるに違いない。「こいつ、動くぞ!」

部屋の中に横たわるミイラを覗いているガーゴイルもいるのだが、これは博物館に設置された奴だろうか。ガーゴイルは這い回り、自分達と同じ、血の通っていない硬い鎧を見つめる。ガーゴイルが動き出すのに、鎧はただの鎧のままで、動き出さないのが謎であるが。ファンタジーやRPGだったら、両方動くのに。

見物に飽きたガーゴイルは、空を飛んでいく。木の枝にぶら下がったり、噴水に入ったりする。噴水のへりにそって輪になり、方々からやってきた同胞と、定位置の暑さや騒がしさ、通り過ぎる夏や雨について、ぼやき合う。ガーゴイルの笑い声は不明瞭で、低く響く。硬い石の体の内側には、笑いが転がるだけの空間が無いからである。

夜警は、夜になるとガーゴイルが動き回る事を知っているが、上司に相談したところ、軽蔑されてしまう。当然だろう。基本的に上司というものは節穴であるから、自分が見たいものしか見ようとはしないものである。

ガーゴイルは、自分達をこんなふうに造った人間が好きではない。夜警が目を閉じて顔をそむけるのを見るために、ガーゴイルは足を踏み鳴らし、くぐもった笑い声をたてる。

夜が明ける前に、ガーゴイルは飛び立ち、翼の無いものは蜘蛛のように壁を這い上がり、自分達の場所に戻る。空っぽの目は瞬きもしない。夜がくるまでは。

絵本だが、全てモノトーンで描かれている。あえてカラーにしないのが、夜の世界でしか動かないガーゴイルには、とても似合っていてお洒落である。

ガーゴイルというのは、世界征服を企むネオアトランティスの首領の事ではなくて、主として西洋建築の屋根に設置され、雨樋から流れてくる水の排出口としての機能を持った、怪物などをかたどった彫刻である。13世紀に盛んに建設されたゴシック建築の大聖堂によく見られるが、次第に人間像に居場所を奪われ、悪魔的な容姿のガーゴイルは衰退していった。

フランス語だとガルグイユ、ドイツ語だとヴァッサーシュパイアー、中国語では石像鬼らしい。中国語は普通だな。ドイツ語は恰好良い。そしてフランス語だとガルグイユ……。ザンスカール帝国の試作型水陸両用MSの名前じゃないか! ザンスカール帝国のMSは、ガーゴイルじゃなくて、ルーアンのロマヌスに登場する竜の名前から取っているのかもしれないが。


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