9ひきのうさぎ

45910816059ひきのうさぎ (せなけいこのえ・ほ・ん)
せな けいこ
ポプラ社 2004-06-01

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きたよ、きたよ、キャベツの季節! たろうちゃんの畑のキャベツが大きくなりました。大喜びの9ひきのうさぎは、月夜の晩にぴょんかぴょんかと畑にしのびこみますが…。


せなけいこのえ・ほ・ん1

真っ白いうさぎが、とっても素敵な事を考え付いた。嬉しいので、でんぐり返しをするが、どうしたらよいのか分からない。友達を呼んで来て話してみたら、2匹で嬉しくなって、でんぐり返しをする。

以下、1匹ずつ増えていって、でんぐり返しの繰り返しとなる。9匹に増えたところで、素敵な事の内容が分かるのだが……。おいっ! ちっとも素敵な事ではなくて、野菜を盗む計画じゃないか(汗)。

9匹のうさぎは、夜中に太郎のキャベツ畑を襲撃する。単体では無害な存在なのに、数が増えると「9匹揃えば怖くないぞ」と、平気で悪事に手を染める辺りが、まるで何処かの……、おっと、これ以上言うと拙い。

畑を荒らされたのだから、太郎が怒るのは当然である。太郎は大きな網を用意して、泥棒うさぎ達を捕まえる。そこに、ピンクのうさぎが現れて、うさぎ達を許してあげてとお願いする。何でピンクなのかと思ったら、おもちゃのうさぎだから色が違うらしい。

相談した結果、白いうさぎ達も農作業を手伝う事になる。うさぎ達は、ちゃんと仕事をしてキャベツを貰うようになった。
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かいじゅうたちのいるところ

4572002150かいじゅうたちのいるところ
モーリス・センダック じんぐう てるお
冨山房 1975-12-05

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子どもだけではなく大人も楽しめる数少ない作品である。もしこの作品を楽しめなければ、それは、読者が童心を忘れて久しいことを示す、なによりの証拠だ。…主人公のマックスは、オオカミの着ぐるみを着てやったいたずらの罰に、夕食ぬきで寝室へ追いやられる。ところがびっくり、部屋はいつの間にか森になり、マックスはそこで思う存分あばれ、遊びはじめる…。センダックのカラーイラストは美しい。おそらく彼の作品の中で最高のできであり、読者はページをめくるごとに新しい驚きに包まれる。不格好なパーツをそなえた体、大きすぎる目、といった野生の生きものたちは、かたや震え上がるほど恐ろしげに見えると思えば、とてつもなくユーモラスで快活な姿でページに登場したりもする。


狼の着ぐるみで暴れる少年マックスが、罰として夕食抜きで寝室に閉じ込められる。すると、マックスの部屋に木が生え始め、森や野原になってしまう。海辺も出来て、船が流れて来たので、マックスは船に乗って旅に出てしまう。

1年かけて、マックスは怪獣の島に辿り着く。怪獣たちが吠えて五月蠅いので、マックスは怪獣慣らしの魔法を使い、従えてしまう。マックスは、怪獣の島の王様になった。

暫くは、怪獣の島で楽しく過ごすのだが、だんだん寂しくなってきて、怪獣の王様を辞めて船に乗る。怪獣達が引き留めるが、そのまま海に出て、1年かけて自分の部屋に戻って来る。

そして……。なんだ、夢オチじゃないか(汗)。ミステリーやSFで夢オチをやられた時ほど腹は立たないが。寝ている間だけ異世界にいける能力だと思えば無問題である。

怪獣の島には、様々なタイプの怪獣がいて楽しかった。種族が違うのに一緒に暮らしているので、どんな生態系なのか気になって仕方がない。人間という世界一邪悪な下等種族とは違って、見た目が違っても仲良くできる高等生命体なのかな。

まどのそとのそのまたむこう

4834009114まどのそとのそのまたむこう (世界傑作絵本シリーズ)
モーリス センダック
福音館書店 2006-03

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アイダはゴブリンにさらわれた妹を取り返しに、まどのそとのそのまたむこうへ出ていきました。パパが不在の間の少女の内面を見事にイメージ化した絵本。


父親は船に乗り、不在である。アイダはまだ赤ちゃんの妹の面倒を見るのだが、部屋に侵入してきたゴブリンによって、不気味な氷の人形と入れ替えられてしまう。自分の妹を抱きしめると溶けだしたので、アイダは妹が攫われた事に気づく。

出て来るゴブリンは普通のファンタジーにありがちな、醜悪な化け物ではなくて、灰色のローブを纏った顔無しになっている。アイダが母親の黄色いレインコートで空を飛び、ゴブリンの住処に行くのだが、そこでは全員が赤ちゃんに化けている。

アイダがホルンを吹き続けると、ゴブリンが化けた赤ちゃんは踊り出して止まる事が出来なくなり、水に流されてしまうのだが、妹は本物の赤ちゃんで踊れないので、その場に残されていた。

ホルンを吹いたら向日葵が増えたり、家の外では父親が乗っていると思われる船が嵐に巻き込まれたり、沈んだりしているのが不気味である。

主人公のアイダが裸足なのも気になって仕方がない。子供はすぐ大きくなるから、靴を履かせてもらえないのか? 母親は靴を履いているのだが。セワシ君みたいに貧乏だから靴も買えないのだとすれば、ホルンを所有しているのはおかしいし。

母親のレインコートで空を飛んだりするので、全てアイダの妄想なのか。母親が全く動かないのだが、本当に赤子が攫われて、長女をゴブリンの住処に向かわせたら鬼畜すぎるからね。

宇宙船プロキシマ号の伝説

4751525298宇宙船プロキシマ号の伝説
ブライアン グリーン Brian Greene
あすなろ書房 2009-10

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宇宙船の中で生まれ、宇宙空間以外の風景をまだ目にしたことのない少年イカルス。目的地である恒星プロキシマには、知的生物の存在が確認されているが、地球から40兆キロメートルもの距離があるため、イカルス自身がプロキシマの地を踏むことはない。しかし、イカルスの前に突然ブラックホールが出現して…。


絵本コーナーにあったけど、絵ではなくて天体写真本になっている。ストーリー担当は、物理学者のブライアン・グリーン教授である。子供向けの話なので、ストーリーに関しては大人が読むとショボいのだが、ブラックホールに近づくと何が起こるのかについて、小さなお友達が理解するには良い感じになっている。

太陽系の近くにある恒星プロキシマに知的生物の存在が確認され、人類は世代交代しながら進む移民船でその星に旅立った。主人公となる少年イカルスは、宇宙船プロキシマ号の中で生まれ育った。プロキシマ号の人々は、船の中で産まれ、船の中で死んでいく運命にある。

地球を出発してから5世代後の人は、プロキシマ・ケンタウリに到達するらしいので、60年代、70年代のSFみたいに、何万年も旅する間に秩序が崩壊し、宇宙船内部で中世暗黒時代が始まるようなことは無いのだが。

イカルスも船の中で一生を過ごすはずだったのだが、プロキシマ号は旅の途中でブラックホールを発見してしまう。そんな近くにブラックホールがあったら、太陽系の最短距離にある天体はプロキシマ・ケンタウリではなくなってしまうじゃないか問題と、そんな近くにあったら地球で発見出来るのではないか問題はスルーの方向で。

イカルスは言う事を聞かない悪い子だったから、小型機に乗って、勝手にブラックホール観察に出かけてしまう。ブラックホールに吸い込まれないギリギリの距離を抜けて1周した時には、もうプロキシマ号はいなかった。

代わりに、新型のパトロール船に拾われるのだが、イカルスがブラックホールを一周する間に1万年も経過していた。プロキシマ号は最初の星間ルートを切り拓いた歴史上の存在となっていて、イカルス少年は大人の言う事を聞かずブラックホールに消えた悪い子として伝説になってしまっていた。

旅の絵本8

483408003X旅の絵本8 (安野光雅の絵本)
安野 光雅
福音館書店 2013-05-25

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繊細な筆使いで、世界各地を舞台に旅の楽しさを描いてきた絵ばかりの絵本、『旅の絵本』。八巻目となる今回の旅の舞台は、待望の日本です。お花見や田植え、お祭りに紅葉と、季節の移り変わりとともに、電気が普及する前のなつかしい日本の風景が描かれています。巻末には、あとがきと解説がついています。


今回の舞台は日本である。高度成長期よりもずっと前の、豊かな田園風景が残されている時代の日本である。表紙にも蒸気機関車が走っている。

小舟でやってきて上陸した旅人が、たまたま都合よく馬を持っている人を見つけて交渉するのはいつも通りである。交渉成功率100%だから、かなりの高値で馬を買っているのだろう。

桜の花が満開の中を旅人が進んで行く。日本人と言えば桜であるが、私だけは自分だけが咲かなかった桜の事を想いだして憂鬱な気分になる。自分だけの花を咲かせればいいだと? ふざけるな! 全ての植物が念ずれば花開くわけじゃないんだぞ。あれは一部の勝ち組の花である。アスファルトの上に落ちたり、動物に食われたり、災害でなぎ倒された奴らは花なんて咲かないんだよ!

思わず脱線した。旅人の旅に戻ろう。旅人は田んぼの横を通り過ぎて行く。牛で田んぼを耕しているのだが、いつの時代だろうか。刀を持ち、馬に乗って合戦している人がいたが、これは映画の撮影だった。

アメリカ編などと違って、町の中も昭和の街並みのような風景が広がっている。自転車や人力車はあるけど、自動車は走っていない。重い荷物は馬が運んでいる。今では滅多に出会えない紙芝居が見える。墓場では肝試しをしているが、よく見ると幽霊だけでなく、変な顔が見える。

今回も小ネタが少なめなのが残念。猿蟹合戦しか分からなかったけど。浦島太郎と金太郎は何処に!? どこに居るのかまったく分からない\(^o^)/

旅人は海岸に辿り着くと、また小舟に乗って何処かに行ってしまう。

旅の絵本7

4834024636旅の絵本7 (安野光雅の絵本)
安野光雅
福音館書店 2009-09-15

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「旅の絵本」シリーズ初のアジアを舞台にした七巻目は、中国編です。絹布に水墨画のように描かれた世界は、今までのシリーズとは全く違う雰囲気です。まず、旅の男は黄河をさかのぼります。そして陸にあがると、桂林や敦煌などの町を行き過ぎます。兵馬俑発掘現場や万里の長城など名所がいっぱいで、見あきません。その雄大な舞台の中に、お祭り・結婚・葬式という、中国の人々の日常がしっかり描きこまれ、見応えのある一冊となりました。


旅人が初めてアジアに上陸する。中国編だからか、この巻だけが右側から読むようになっている。今までは細かい描き込みがされた絵柄だったが、中華風水墨画のような作風に変わっている。今までは上陸後は馬の旅だったが、今回は小舟のまま黄河をさかのぼって行く。

家と家の間にある謎の壁はうだつというものらしい。これは火事の延焼を防ぐためのものだが、うだつが上がらないの「うだつ」である。いつまで経っても自分の家が持てない者の事らしい。京劇の舞台には孫悟空が描かれている。旧正月の龍の舞も描かれている。

上流に行くと、だんだん田園地帯となるが、石灰岩の層が侵食されて丸い山がたくさんある独特の景観が見えて来る。独自の文化を持つ少数民族の村が現れる。

さらに奥地に進むと、秦の始皇帝の墓の発掘現場が登場する。今では博物館として整備され、観光客も安全に観る事が出来るが、作者が行った時は、まだ発掘作業中だったらしい。

山に空いたトンネルから水が出ているところがあって、何かと思ったらこれはダムだった。さらに西域に進むと、万里の長城が見えて来る。これは全長2400キロもある恐ろしい長さの建造物である。中国の百科事典には総距離5万キロだと書いてるようだ。

旅の絵本6

4834020142旅の絵本6 (安野光雅の絵本)
安野 光雅
福音館書店 2004-10-20

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世界中で大好評の「旅の絵本」シリーズの6巻目は、アンデルセンの国、デンマーク編です。アンデルセンの故郷オーデンセ、首都コペンハーゲン、チボリ公園など、デンマークの見どころをのんびりと旅しながら、アンデルセン童話の世界を楽しむという、とびきり贅沢な旅の絵本です。「人魚姫」や「マッチ売りの少女」など数多くのアンデルセン童話が随所に隠されてます。なお、25年はアンデルセンの生誕2年という記念の年です。


またしても旅人が海から小舟に乗ってやって来る。今回の上陸先はデンマークだった。アンデルセンの故郷や首都コペンハーゲン、チボリ公園などが登場する。

アンデルセン童話にちなんだ小ネタが仕込まれているのだが、今までと違って解説部分に答えが書かれている。みにくいアヒルの子や豚飼い王子などが描かれているが、地味なので埋没してしまって、解説がなければそれだと気づかないレベルになっている。

親指姫は比較的わかりやすかった。天使の話は知らないが、空を飛んでいるから見つけるのは楽である。雪だるまもネタは知らないけど分かりやすい。

チボリ公園は遊園地として描かれ、様々なアトラクションで子供が遊んでいる。見落としそうになったけど、さりげなく人魚姫がいた。地面にいる顔のお化けが気になって仕方がない。歯が引っ張られているけど、虫歯なのだろうか。

白鳥に乗った子供は、「野の白鳥」という話のようである。最後は旅人が再び小舟に乗って行ってしまうが、海辺に人魚姫の像がある。

旅の絵本5

4834006301旅の絵本5 (安野光雅の絵本)
安野 光雅
福音館書店 2003-09-10

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世界中にブームを巻き起こし、絵本の新しいスタイルを確立した「旅の絵本」シリーズの最新刊。今回は、旅人は古くて広い国スペインを旅する。町の賑わいや田舎の村ののどかなたたずまい、人々の暮らしぶり、遊び、お祭り、闘牛などスペインならではの風景が、繊細な筆致で克明に描かれている。遊び心いっぱいの隠し絵もたっぷり。旅する楽しさと発見する喜びがぎっしり詰まった待望の新刊。


旅の絵本第5弾はスペインである。またボートに乗ってやって来るのだが、前作がアメリカだったから、大西洋を横断したのか。イギリスの次に行けば楽なのに、何で新大陸経由なのか不明であるが、旅人の行動力が凄すぎる。

今回は、さらに難易度が上がったのかと思ったら、隠れキャラの数が激減しているようだ。今までのような楽しみ方が出来ないので、ファンには不評のようである。ドン・キホーテみたいな人はいたけど、他にも何か隠れているのだろうか。居てもなかなか見つけられないのだけど。

広場では10段タワーを作っている人々がいる。何処かの島国で、運動会で7段ピラミッドをやらせて問題になっていたが、それどころではない。4段目からは2人で支えているのが凄すぎる。

サグラダ・ファミリア、闘牛場、風車、オリーブ畑など、スペインらしさがよく出ている。今では西欧の田舎国家な感じになってしまったけど、かつてはここが世界帝国だったんだよなぁ。スペイン王国はカルロス3世の時代に世界の13.4%を支配し、地球の支配面積ランキング第4位となっている。

ちなみに、スペインの上は、ロシア帝国(15.3%)、モンゴル帝国(17.8%)、大英帝国(23.8%)であるが、文明化された地域の支配面積で考えると、モンゴルが最も恐ろしい気がする。

旅の絵本4

4834009424旅の絵本4 (安野光雅の絵本)
安野 光雅
福音館書店 1983-09-15

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だれでも知っているアメリカ、初めて見るアメリカ。自由の風吹く大地にはスターやヒーロー、事件がいっぱい。逆からめくれば読者は歴史の旅人です。


旅人が新大陸にやって来る。しかし、前作でイギリスを発ったのに、何故かアラスカとハワイが見えている。ボートで太平洋を渡って来ただと!? 大西洋でも無茶だけど、太平洋側から来たという事は、物凄く遠回りをしているではないか。

グーグル先生に最短距離を聞くと、やたらカヤックに乗せて太平洋を横断させようとするけど、プロの旅人は飛行機なんて軟弱な乗り物は利用せず、馬とボートに拘るんだな。

今回も、様々な小ネタが仕込まれているらしいのだが、全然探せない。何処にあるのか分からない\(^o^)/ トム・ソーヤー、OK牧場、ライト兄弟、スヌーピーとチャーリー・ブラウン、セサミ・ストリート、ウエストサイド・ストーリー、賢者の贈り物、オズの魔法使い、スーパーマン、あしながおじさん、若草物語、大草原の小さな家、アニーなどが隠れているらしいのだが、今回は本当に探せない。

みんな、よく気が付くよね。全然分からない件。スヌーピーだけは見つかったが、ほとんどの小ネタが分からないまま終わってしまった。

旅の絵本3

483400855X旅の絵本3 (安野光雅の絵本)
安野 光雅
福音館書店 1981-11-01

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世界中にブームをまき起こした“安野の旅の絵本"、いよいよイギリス編です。古い歴史の街並みを背景に、ピーター・パンからビートルズまで人気者も総登場。


イタリアで小舟に乗った旅人が、イギリスに上陸している。公園の池で乗る有料ボートくらいの大きさで、こんなところまで来るとは只者ではない。普通の人なら、ドーバー海峡すら越えられないはず。地中海からここまで来たのだろうか? さすが、プロの旅人である。これはスナフキンと戦えるレベル。

今回も、ジャックと豆の木、アリスとチェシャ猫、幸福の王子とツバメ、ネス湖のネッシーなど、たくさんの物語が隠されている。メリー・ポピンズとか自力では全然分からなかった。みんな、よく気づくよね。

広場ではビートルズが演奏している。森の中にロビンフッドっぽい人がいる。宝島はどこにあるのかすら分からなかった。みなさまの中で、宝島、宝島の方はおられますか~! 本当に分からない、もうギブアップ\(^o^)/

ストーン・ヘンジ、グリニッジ天文台、ロンドン橋、ビッグ・ベン、トラファルガー広場など、建造物に関しては他の本よりも国が分かりやすかった。2階建て馬車が走っているのだが、ロンドンらしい。

旅の絵本2

4834022498旅の絵本2(改訂版) (安野光雅の絵本)
安野 光雅
福音館書店 2006-11-25

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世界中の読者を魅了し続けている安野光雅の「旅の絵本」シリーズ。その第2巻目<イタリア編>は1978年に初版が出版されました。ところが、それ以降の同シリーズとは印刷・製版方法が違っていたため、色の鮮やさにやや欠けるところがありました。そこで、今回、全画面を着色しなおし、さらに、巻末に作者自身による解説を新たに加えました。より美しくて、より楽しい「改訂版」として生まれ変わりました。


今回はイタリア編らしい。旅人は馬を持っている人と交渉し、馬を手に入れるのだが、お金持ちなのだろうか。毎回、馬を乗り捨てているような気がするのだが。

イタリアだからか、ローマ帝国時代の水道橋の残骸のようなものがあったりして面白い。道をアヒルっぽい鳥が行進しているのだが、違う鳥が混ざっている。もしかして、醜いアヒルの子か? 竹馬で遊んでいる人がいるのだが、イタリアにも竹馬があるのか。

イタリア編でもパレードが登場する。広場では、青空市が開催されているが、服や靴、バッグ、ヴァイオリン、ピアノ、跳び箱、滑り台など、色々なものが売られている。小型の帆船のようなものまで見えるのだが、どうやって運ぶのか謎である。

芸術家が多いのか、絵は青空市だけでなく、至る所で売られている。よく見ると、拷問で使う拘束具みたいなものまで見えるのだが(汗)。

森のはずれに磔状態のジーザス・クライストのようなものがあるのは怖い。これは一体、何なのだろうか。この部分にしか気づかなかったのだが、どうやらイエスの生涯が描かれているらしい。

自力では発見できなかったのだが、家なき子、三匹の子豚、ピノキオとゼペット爺さん、シンデレラ、アリババの盗賊団など、色々なものが隠されていた。

旅人は海岸まで来ると、馬を放して小舟に乗って行ってしまう。毎回馬を乗り捨てるなんて、やはりお金持ちなのかな?

旅の絵本

4834005399旅の絵本 (安野光雅の絵本)
安野 光雅
福音館書店 1977-04-15

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中部ヨーロッパの自然や街並みを背景に、克明繊細な筆使いで旅の楽しさを描きだした絵ばかりの絵本。世界各国の子どもたちが喜んでいる、心おどる絵本です。


大人気の名作絵本らしいが、最近まで存在すら知らなかった。絵だけで文章が全く無いのだが、ストーリーが無いのかというと、よく見れば色々と小ネタが仕掛けられている。

風景が別々に描かれているのではなく、道が前のページから繋がっているので、一体感も凄い。寂れた海岸や田園地帯から都心部へ向かうようになっている。

馬や馬車に乗っている人が多いので、中世のヨーロッパを旅しているのかと思いきや、汽車も走っているので、どの時代なのかよく分からなくなってくる。どうやら、まだ自動車が普及していない時代のようだが。

何処なのかよく分からない西欧風の風景を神視点で旅して行くのは楽しい。主人公は読者ではなくて、どのページにも出て来る名も無き旅人だと思うが。人が多い場所を通り過ぎる時は、どこにいるのか分かり難くて、「旅人を探せ」状態になっている。旅人だけではなくて、小ネタっぽいものを探すのも楽しい。森の中に赤ずきんっぽい子と狼が見えるのだが。

道でマラソン大会のようなものが開催されていたり、パレードが通っていたりする。外で水浴びをしている女の人がいるのだが、こっそり覗こうとしている奴がいるのには笑った。

もりのえほん

4834007995もりのえほん (安野光雅の絵本)
安野 光雅
福音館書店 1981-02-25

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森の風景に、なにやらいそう。目を凝らして見ると、あっ、ここに! そして、こっちに! 森の中には130あまりの動物がかくされています。でも、すぐさまわかるわけではありません。じーっと見つめていると、だんだんわかってくるのです。枝と枝がからまっているのが獣のように見えたり、樹木の肌が人の横顔のように見えたり。繰り返し見るたびに違った景色が立ち現れ、いろいろなものを発見し、想像がふくらみます。さあ、かくし絵の森を散策しよう。


ストーリーも文字も無く、ただ森の絵が描かれているだけなのだが、よく見ると様々な動物が隠れている。パッと見て分かる動物ではなくて、木の模様が動物のように見えてくるような描き方なので、なかなか見つけるのが難しい。

簡単に見つかるものも多いが、全部で130も動物が隠れているので、自力で全部見つけるのは、かなり大変なのではなかろうか。旅の絵本の初期作品と違って、最後のページにヒントが書かれているので、こういうのが苦手な人でもある程度は頑張れるようになっているが。

ちなみに、ヒントは絵で描かれているわけではない。どのページにどんな動物が隠れているかの情報は得られるが、実際に自分で探さなければならない。え!? 表紙部分からすでに勝負が始まっているだと!?

どうやら、自力ではほとんど見つけられなかったようだ\(^o^)/ こういのは、小さな子のほうが得意かもしれない。私は小さい頃でも無理ゲーだった気がするが。

ふしぎなえ

4834002586ふしぎなえ (安野光雅の絵本)
安野 光雅
福音館書店 1971-03-01

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階段をあがると上の階へ、またあがると、あれあれ、もとの階にもどっています。迷路に入っていくと、いつのまにか天地がさかさまに。蛇口から流れ出した水は川となってまた水道に循環し、高架道路は地面と同じ高さに……。絵の中だけに存在する不思議な世界に、小人の案内で導かれます。世界的に人気を獲得した絵本作家・安野光雅のデビュー作です。


これが安野光雅のデビュー作だとは知らなかったが、だまし絵なので、常識に囚われた状態で見ると、色々とおかしな感じの絵になっている。

表紙は、家の壁になっているレンガを登って行く人がいるが、階段状の模様になってはいるけど、実際にはそこに隙間が無いはずだから、登る事が出来るのはおかしい。家の中も、人が逆さまになっていたりして、重力バランスがおかしい。

立体交差する階段の右が左に、左が右に繋がっているのに交差部分がぶつからなかったり、歩道橋の途中で裏表が逆になっていたり、ジャンクションの情報部分が下の道路と繋がっていたり、流れる水が一周して上流と下流が繋がっていたりする。

三次元世界の地球の常識に囚われて観ると、随分とおかしな絵ばかりなのだが、ふしぎな国のような、この世界とは全く異なる物理法則の世界では可能なのではないか。四次元的な捻りが加わっている絵が多いのだが、ここよりもひとつ上の次元なら、再現する事が可能だろう。

家の中の重力バランスがおかしな絵は、重力制御装置を発明するか、お金をかけて上からぶら下がる形式の家を用意すれば、四次元じゃなくても再現出来ると思う。

またまた ぶたのたね

4871101789またまたぶたのたね
佐々木 マキ
絵本館 2010-01-01

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あさめをさまして、おおかみはおどろいた。「わあ、すごい。ぶたの実だあ」ついに、ぶたのまるやきをたべることができるのか!?


走るのがとても遅いオオカミがいた。ブタよりも遅いので、ブタを捕えて食べる事が出来なかった。毎回同じシチュエーションで、ここまで来るともう様式美というか……。

ブタにからかわれて悔しい思いをしていたところ、キツネ博士がやってきてブタの種をくれるのも、お約束である。せっかくブタの種を貰ったのだが、家の中でくしゃみをしたところ、どこかに転がっていってしまった。

見つからないので、明日、明るくなってから探そうと思い、オオカミは寝てしまう。しかし、ブタの種は床の隙間から地面に落ちていたため、オオカミが寝ている間に急速成長してしまう。

朝になると、成長した木に家が破壊されており、オオカミはブタと一緒に木の上にいた。こんな事になっても朝になるまで目を覚まさないというのも駄目狼すぎるが、予め床の穴を塞いでおけと小一時間……。不幸は隙を突いて襲い掛かってくるんだよ。床に穴が開いていなければ、こんな事にはならないのに、何で隙間だらけの家に住んでいるの? 馬鹿なの?

偶々、サイが通りかかった時、オオカミの毛布が落ちてしまった。目の前が見えなくなったサイは木に激突してしまい、その衝撃でブタが落下して行く。ほとんどのブタは逃げてしまうが、オオカミが飛び降りた時に下敷きとなった1匹だけは捕獲する事が出来た。

しかし、オオカミが火をつけている間に雨が降り始め、ブタが目を覚ましてしまう。ブタは慌てて逃げて行くが、狼は鈍足なので、追いつく事が出来なかった。翌日、家を失い雨に濡れた狼は、風邪をひいていた。何で捕えたブタを縛っておかないのか。ブタを縛って逃げられないようにしてはいけないという、縛りプレイでもしているのだろうか。

また ぶたのたね

4871101509また ぶたのたね
佐々木 マキ
絵本館 2005-11-01

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「こんなじぶんにも、いつかはぶたのたべられる日がくるのだろうか」とかんがえたおおかみは…。「ぶたのたね」から20年。ユーモア絵本。


走るのがとても遅いオオカミがいた。ブタよりも遅いので、ブタを捕えて食べる事が出来なかった。『ぶたのたね』から20年も経過しているらしい。同じシチュエーションなのか、続編なのかについては、狼の学習能力が無さすぎて、よく分からない。またキツネ博士からブタの種を貰っているので、別のオオカミなのかもしれないが、こんな間抜けオオカミがたくさんいるというのも、あまり考えたくない。

キツネ博士からブタの種を貰ったオオカミは、急いで家に帰り、鉢植えにする。今回は、鉢植えにしたからか、急速成長はしないのだが、小さなブタが実っているのが可愛い。オオカミは、もう少し大きくなってから食べようと我慢するのだが、待ちきれなくなってブタを収穫し、料理の準備を始める。

クロクマ配達便が荷物を持って来たので受け取りに出たところ、目を覚ましたブタ達が、家の隙間から逃げて行く。オオカミは慌てて追いかけるが、料理するために火をつけたままだったので、火事になって家が燃えてしまう。

結局、ブタには逃げられて家も失うという酷い事になる。何でブタを縛っておかないのか。何で家の壁に穴が開いたまま放置しておくのか。起こる可能性がある事は、必ず起こるに決まっている(但し運の悪い奴に限る)のだから、可能性を0%にしておけと、小一時間……。

不幸な事が起こる可能性を無くす事が、不運な者が不幸を回避する数少ない手段なのだから、最悪の結末を想像して、BAD ENDを回避するための準備をしておけと言いたい。このオオカミはまだまだ甘すぎる。こんな愚かな狼は、絶対にブタを食べる事は出来ないだろう。

ぶたのたね

4871101126ぶたのたね
佐々木 マキ
絵本館 1989-10-01

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さぁ、美しい木々を見た後はこんなトンデモナイ木はいかが?なにしろ「ぶた」がなるのです。鈴なりです。そんな木が出てくるなんてどんな話でしょう?読んでのお楽しみ。


走るのがとても遅いオオカミがいた。ブタよりも遅いので、ブタを捕えて食べる事が出来なかった。肉食獣のくせにそんな駄目オオカミでは、生き延びる事が出来ないのではないかと思ったが、木の実を食べて暮らしているらしい。というか、こいつは二足歩行をしているからブタに追いつけないのではないかと……。

きつね博士に相談したところ、ブタが実る木の種を貰った。地面にブタの種を植えると、凄い勢いで成長して大木となり、ブタが実り始めた。木からブタがぶら下がっているのが笑える。

しかし、オオカミがブタを収穫する前に、マラソン大会が始まり、象が近くにある道を走ったから、その振動でブタが落ちてしまう。落ちたブタは、象と一緒に走って行ってしまった。

一匹だけ、木の根元で気を失っているブタがいたのだが、狼が火を起こしている間に目を覚まして逃げて行ってしまった。なんでブタを縛らずに、そのまま転がしておくのか。この狼はバカである。

おおきな木

4751525409おおきな木
シェル・シルヴァスタイン Shel Silverstein 村上春樹
あすなろ書房 2010-09-02

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幼い男の子が成長し、老人になるまで、温かく見守り続ける1本の木。木は自分の全てを彼に与えてしまいます。それでも木は幸せでした。無償の愛が心にしみる村上春樹訳の世界的名作絵本。


パックマンもどきが旅をする『ぼくを探しに』で有名なシェル・シルヴァスタインと、翻訳が村上春樹という点に釣られて借りて来たのだが、ひたすら与えるばかりのリンゴの木に対して、貰っていくばかりの男という搾取構造がなんとも言えない。

少年は木で遊びながら育つのだが、大きくなるとあまりやって来なくなる。お金が欲しいと言うので木がリンゴを提供すると、全部持って行く。

おっさんになる頃、またやって来て家が欲しいと言い出すので、木は自分の枝を提供する。少年って書いてあるけど、節子、そいつ少年とちゃう、もうどう見てもおっさんや!

やがて爺さんになった男がやって来て、ここではない何処か遠くに行くための船が欲しいと言い出す。木は幹を提供して切り株だけになってしまう。さらに時間が流れ、さらに歳をとった男が戻って来て、切り株に腰かける。

きれいなはこ

4834003752きれいなはこ (あーんあんの絵本)
せな けいこ
福音館書店 1972-12-01

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きれいな箱がおちていた。ぼくのだぼくのだとみんな大さわぎ。そのときふたがすーっとあいてでてきたのは……。


あーんあんの絵本シリーズ4作目。

綺麗な箱が落ちているのだが、犬と猫が同時に見つけてしまう。犬と猫で綺麗な箱の争奪戦が始まるのだが、猫が犬を引っかいたり、犬が猫に噛みついたりして、酷い事になってしまう。

すると、箱がすーっと空いて、中からおばけが「けんか するのは だれだー!」と言いながら出てくる。『ねないこだれだ』に出て来る、いつもの白いおばけだった。

友達を引っかく爪は長くなれ、友達を齧る口は大きくなれと、おばけに呪いをかけられた結果、猫はシザーハンズみたいな事になり、犬は……。うーん、犬のほうは口がハンバーガーになったように見えて微妙である。

困った犬と猫が、「これじゃあ みんなと あそべない」と言うと、「それなら おばけに してあげよう」と言われ、連れて行かれてしまう。

この白いおばけは、仲間を増やすのが好きだな。それにしても、種族を変更する能力は、地味にチートのような気がする。もしも変更後がおばけ限定じゃなかったら、かなりのチート能力ではないか。

ルルちゃんのくつした

4834003744ルルちゃんのくつした (あーんあんの絵本)
せな けいこ
福音館書店 1972-12-01

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ルルちゃんがくつしたなくしたよ。先生に聞いてもわからない。みんなに聞いてもわからない。どこへいったかな?


あーんあんの絵本シリーズ3作目。

ルルちゃんが靴下を片方だけ失くしてしまった。昼寝の時間に脱いだまま、何処かに行ってしまったようである。ルルちゃんは先生に聞くがわからない。みんなに聞いてもわからない。

うさこが耳にはいたのか。わんこが首に巻いたのか。ねこが尻尾にはいたのか。ゾウがマスクにしたのか。何処かで迷子の靴下が泣いているかもしれないが、最後まで行方不明のまま終わってしまった。

これは幼女だけじゃなくて、大人になってもやってしまうヤツだ。脱いでそのまま脱衣籠にでも入れておけば大丈夫なのだろうけど。ついうっかり脱ぎ散らかすと、異次元か何処かに消えてしまうという謎の現象が(笑)。いや、本当は部屋の何処かに落ちていたりするのだろうけど。

ふうせんねこ

4834003736ふうせんねこ (あーんあんの絵本)
せな けいこ
福音館書店 1972-12-01

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「おねこさんがぷー」と怒ってほおをふくらませます。片づけるのはいや、妹にあめをやるのはいや、あれをかってくれなきゃいや、どんどんわがままを言い続けて、ぷーぷーふくれっつら。そうしたら、こねこの顔はどんどんふくらみ、空へぷーと舞い上がって、どこか遠くへ行ってしまいます。わがままを言っているとふうせんねこみたいに飛んで行ってしまうかも! ?ちぎり絵で表現された、ユニークなあかちゃん絵本です。


あーんあんの絵本シリーズ2作目。

ネコが怒って頬を膨らませるのだが、片付けるのは嫌だと膨らませ、妹にお菓子をあげるのは嫌だと膨らませ、あれかってくれなきゃいやだと膨らませ、ご飯は嫌だお菓子がいいと膨らませる。あまりにも膨らみすぎたネコは、風船みたいに飛んで行ってしまう。

膨らみ過ぎて飛んで行ってしまうというのがシュールだが、とんでもない馬鹿ガキなので、このBAD ENDは可哀想だとは思わない。あり得ない展開ではあるけれども、自業自得である。

『いやだいやだ』と同じような教育論臭さがあるのに、こちらはアンチが湧いていないのは、知名度の違いだろうか。泣いている妹が着ているのはワンピースなのだろうけど、短すぎてスカートにしか見えないので、スカートを着ている変なネコみたいで笑った。

あーんあん

4834003728あーんあん (あーんあんの絵本)
せな けいこ
福音館書店 1972-12-01

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保育園に行くのはいいけれどお母さんが帰っちゃいやだとぼくが泣きだすと、みんなもいっしょに泣きだして……。


あーんあんの絵本シリーズ1作目。

母親に連れられて保育園に来た男の子が、母親が帰ってしまったので泣き出すのだが、泣き虫がどんどん伝染していく。僕が泣きだすと私も泣き出し、私に釣られてまた別の僕が泣きだす。泣いている中にツインテールっぽい子もいるのだが、こんな大昔から存在したのか。

みんなが泣いているだけではなくて、涙が溢れすぎて水没するというファンタジー展開をするのには驚いた。水没するまで泣くとか、その涙は異次元から無限湧きしているのか? しかも、泣いていた保育園児達は魚になってしまう。

魚のままで終わっていたらBAD ENDであるが、母親に網で救われたら人間に戻るっぽい?

そうべえ ふしぎなりゅうぐうじょう

4494012432そうべえ ふしぎなりゅうぐうじょう (童心社の絵本)
たじま ゆきひこ
童心社 2011-06-09

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船にのったそうべえたちは、ふかにみいれられて海の底の竜宮城へ。ところが、乙姫様はふかの化け者で、浦島太郎もだまされて大変な事に。


元ネタは上方落語の「小倉船」、「兵庫船」らしいので、落語が好きならテンションが上がるかもしれない。田島征彦×桂米朝33年ぶりコラボと書いてあるのだが、一作目からそんなに年月が経過しているのか。

4人が船に乗っていたところ、フカに魅入られてしまい、動かなくなってしまう。船を動かすためには、魅入られた人間を生贄として差し出さなければいけないらしい。そして、そうべえ達が魅入られた相手だというのが、お約束である。

海に放り込まれた4人は、大きな鮫から逃げて竜宮城にたどり着いた。そこは美女達の楽園だったが、その正体は魔物化した海の生き物だった! そうべえ達に美味い物を食べさせて接待したあと、自分達が人間を食べようとしていたのである。

魔物の企みに気づいた4人は慌てて逃げ出すが、珊瑚の畑に追い込まれる。珊瑚の中には本物の乙姫がいた。どうやら竜宮城は魔物に乗っ取られてしまったようである。4人がヘロヘロになっていた浦島太郎を復活させたところ、浦島太郎が魔物を倒してしまった。4人は非戦闘員だから活躍はしない。

本当の浦島太郎はBAD ENDだったが、この話の中では乙姫フラグを成立させる事に成功したようである。

どろんこそうべえ

4494012416どろんこそうべえ (童心社の絵本)
たじま ゆきひこ
童心社 2007-10-23

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綱渡りの綱から落ちたそうべえは、みんなを家に招いて大宴会。夜中に寝ていると、オケラが出てきます。そうべえたちは、オケラと一緒に地の底へ。だんだん子どもになっていくみんなは、地底でどろんこ遊びをします。


軽業師のそうべえは、またしても綱から落ちてしまう。しかし、今度は死ななかった。「さすが、そうべえだ。綱から落ちてもなんともないぜ!」それにしても、プロなのに転落しすぎではないのか。

今回は天国にも地獄にも行かなかったが、4人で酔って寝ていると、オケラが出て来て地下世界に連れて行かれる。今回は、レギュラー落ちしていたた可哀想な歯科医もいるので4人である。このオケラはただの虫ではなかったらしく、数をかぞえると、そうべえ達は若返って子供になってしまう。

ミミズのかんたろうとミミズ姫の結婚式を、モグラが邪魔するので、捕まえてくれと頼まれる。子供になった4人は、土の中を泳いでモグラを探す。モグラはミミズが好きで、ミミズの結婚式を祝いつつ、ミミズを食べるという困った相手だった。何かを食べないと生きて行けないのだから、仕方がないよね。

問題が解決したのかどうか微妙なまま、4人は地上に戻って来るが、途中でオケラが数をかぞえたから、おっさんや爺に戻ってしまった。

そうべえまっくろけのけ

449401236Xそうべえまっくろけのけ (童心社の絵本)
田島 征彦
童心社 1998-07-01

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天駆けるそうべえ一世一代の大業、天の川の綱渡りとござーい。迫りくる暗黒星雲に立ちむかう。そうべえシリーズ第3弾!


軽業師のそうべえは、ちくあん先生と一緒に、黒いウサギの依頼を受ける事になった。うさぎ男に案内されて、険しい岩山を登って行くが、頂上で豆を撒いたら、どんどん成長して行く。それって、なんてジャックと豆の木?

ジャックの豆の木は天空にある巨人の城にしか届かなかったが、黒いウサギ男が使った豆の木は、月に届いてしまう。連れて行かれた先は、宇宙だった。月が病気になったから治して欲しいらしい。後から勝手について来た山伏はともかく、軽業師は必要だったのだろうか。

月を治療していると、暗黒星雲がやってきて暴れまわるので、相手をしていたところ、どんどん壮大な話になってくる。星を食べる暗黒星雲の中身は星座だった。星座が喧嘩するので、そうべえ達が応戦していたところ、また暗黒星雲が出て来て、三人が真っ黒にされてしまう。

真っ黒な3人は、ふたご座の寝小便をかけられながら地上まで戻って来るのだが、なんかこの話って下ネタが多いよね。それにしても、最初にいた歯科医はレギュラー落ちしてしまったのかな。

そうべえごくらくへゆく

4494012289そうべえごくらくへゆく (童心社の絵本)
たじま ゆきひこ
童心社 1989-10-20

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地獄も極楽も、歌って踊れば、万事めでたし。『じごくのそうべえ』の姉妹編。「ごおおお」と吹いてきた風に飛ばされ、軽業師のそうべえは、またもあの世へ行き、今度は地獄と隣り合わせの極楽へ。前作、『じごくのそうべえ』につづき、同行は、歯ぬき師のしかい、医者のちくあん、山伏のふっかい。ピンチにみまわれても、このご一行、肝をすえて切り抜け、またまたてんやわんやの大騒動。しまいには、閻魔さんも、赤鬼青鬼も、阿弥陀さんも、極楽の花の酒を飲み、みんなごちゃごちゃに踊りくるって盛りあがる。


強風にあおられた軽業師のそうべえは、またしても転落死する。やぐらから落ちた山伏も死んでしまう。医者は山伏の容態を確認していたところ、落ちて来たそうべえに巻き込まれて死んでしまった。今回は歯科医が死んでいないな。

前回は地獄だったから、今回は極楽なのかと思ったのに、行き先は地獄だった。干からびていたはずの糞尿池だが、今回は満タンになっていた(汗)。うんこの中に投げ込まれるが、山伏の怪しげな呪いでカチカチに固まってしまう。そして、落とされる時に閻魔大王まで巻き込んだから、酷い事になってしまう。

一行は、閻魔大王を固形型うんこと化した糞尿地獄から解放する代わりに、極楽行きを要求した。何故か地獄から極楽への直通扉があったので、そこから極楽へ行く事になる。極楽は綺麗だが規則が厳しいところだった。3人は規則を守らず五月蠅かったため、牢屋に入れられてしまう。

牢屋からは予想の斜め上の方法で抜け出すが、咲いていた花から酒を造り、みんなに飲ませたため、極楽も地獄も酔っぱらいだらけになってしまった。

じごくのそうべえ

4494012033じごくのそうべえ (童心社の絵本)
田島 征彦
童心社 1978-05-01

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上方落語『地獄八景亡者戯』―古来、東西で千に近い落語がありますが、これはそのスケールの大きさといい、奇想天外な発想といい、まずあまり類のない大型落語です。これを絵本に…という企画を聞いた時、これは楽しいものになると思いましたが、えんま大王、赤鬼青鬼、奪衣婆、亡者…いずれも予想に違わぬおもしろさです。


第1回絵本にっぽん賞受賞作。

軽業師のそうべえは、綱渡りの最中、転落して死んでしまった。わけも分からず知らない道を歩いていると、現れた火の車に乗せられる。一緒に、山伏のふっかい、歯科医のしかい、医者のちくあんも運ばれるが、連れて行かれた先は地獄だった。ちなみに、この残念仲間は他の話でも登場するようになる。

医者は治る患者を死なせたり、効かない薬で金儲けをしたから地獄行き。山伏は怪しげな呪いで金儲けをしたから地獄行き。歯科医は金儲けのために悪くない歯まで抜いたから地獄行き。他の奴らはともかく、軽業師は悪い事をしていないのに、閻魔大王に難癖をつけられて地獄行きになるのが酷い。

それにしても、この程度で地獄行きなら、大半の人間は地獄行き確定ではないか。政治屋や社長なんて、ほぼ全員が地獄に行く事になるだろう。

まずは糞尿地獄に入れられそうになるが、水洗便所が増えたせいで、うんこの池は干からびていた。代わりに、大きな鬼に食われる事になったが、中で4人が暴れまわる。地獄の釜は風呂代わりにしてしまうし、針の山も軽業師には効かなかった。4人が暴れまくるので、地獄から放り出されて生き返った。

泣いた赤おに

4751528114泣いた赤おに
浜田 広介 つちだ のぶこ
あすなろ書房 2016-07-28

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教科書にも載っているあの不朽の名作が、新しい絵本に! みんなとなかよくなりたくて、おいしいお茶とお菓子を用意して待っていた赤鬼。だけど、やってきた村人は、赤鬼の姿を見ただけで逃げ出してしまいます。落ちこむ赤鬼に、友だち思いの青鬼が力をかしてくれたので、赤鬼には、人間の友だちがたくさんできました。ところが青鬼は、あの日わかれてから一度もたずねてこなくなりました。心配した赤鬼は、青鬼の家を訪ねることにしました。青鬼の家はしまっていたのですが、ふと、気がつくと……。


超有名な話であるが、すっかり記憶の彼方に消えてしまったので、図書館で借りて来た。「抜いた赤おに」などとネタで使用される程度の記憶だったが、そういばこんな話だったと、読み進めるうちに思い出した。

人間と仲良くした赤鬼がいたが、鬼だから怖がられて交流が出来ない。悩んでいると、仲の良い青鬼がやってきて、力を貸してくれるという。

青鬼が人間の村で暴れ、それを赤鬼がやっつけたら人間と仲良くなれるというが、それってマッチポンプ野郎ではないのか?(汗) 予定通り、人間の村までやってきた青鬼が暴れ始め、追いかけて来た赤鬼が追い払う事で、赤鬼は人間の味方だと認識される。

赤鬼の家には人間が遊びに来るようなるのだが、それ以来、青鬼は姿を見せなくなった。気になった赤鬼が、青鬼の家を訪ねてみると、そこには置手紙が……。

赤鬼の為に汚れ役を買って出て、しかも長い長い旅に出てしまった青鬼のために赤鬼は泣いた! 全米が泣いた! ……すまない、フォースの暗黒面に落ちた私は泣くことが出来なかったよ\(^o^)/

シンデレラ

430968002Xシンデレラ (せかいめいさくアニメえほん)
梯 有子 上北 ふたご
河出書房新社 2013-05-25

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プリキュア絵本もこれでコンプリートなはず。本当はプリキュアではなくて、プリキュアを描いている上北ふたごが絵を担当しているだけだが。

この「せかいめいさくアニメえほん」はたくさん出ているけど、上北ふたごが描いているプリキュア風の絵本は、大きなお友達も買うから、きっと他の話よりも売れている事だろう。

この物語を知らない人を探すのが困難なほどの超有名作品なので、内容については特に触れなくても大丈夫だと思う。カボチャの馬車のデザインは、白と金の組み合わせになっているのだが、エルミタージュ美術館の内装みたいなデザインでGJである。

何でガラスの靴をシンデレラ以外は履く事が出来なかったのか問題については、映画『シンデレラ』でも書いたけど、本人認証付きの魔法が付与されていたのだと思う。つまり、魔法の力により、所有者以外は履くことが出来ないようになっている。

王子が村娘と結婚出来た理由については、御伽話だからとしか言いようがないが。地球の歴史では中世から近代あたりで平民と結婚した王族って聞いた事が無いのだが、現代だと存在する事例なので、不可能でもないのだろう。

シンデレラに関しては、魔法が存在する時点で異世界だと思われるので、アラサー女子が異世界に迷い込んでイケメン王子にチヤホヤされる系のやり方と同じで、まずは公爵家などの養女となってから結婚したものと思われる。



これでコンプリートしたと思ったのに、かぐやひめがいた\(^o^)/
お客様~、お客様の中で、かぐやひめな方はいらっしゃいませんか?
なかなか売ってないっす(´・ω・`)

かえるのおうじ

4309680208かえるのおうじ (せかいめいさくアニメえほん)
「グリム童話」より 室井 ふみえ
河出書房新社 2014-09-24

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おひめさまは、泉へ落としたまりを拾ってもらうために、泉のかえると友だちになることを約束します。翌日、お城までやってきたかえるは、いやがるおひめさまに、さまざまな要求をしますが…。


これも胡散臭い話である。美しい王女がお気に入りの鞠を泉に落してしまうのだが、泉に住んでいた大きなカエルが拾ってきてくれる。その代償は、友達になる事だった。

まず、美しい王女という設定なのに、ソバカスが気になり過ぎて、あまり美しく見えない。そして、カエルは友達になりたいというのに、同じベッドで寝たいと要求するのも気持ち悪い。友達は、同じベッドで寝たりはしないんやで。女子高生同士なら、お泊り会で同じベッドに寝るという可能性はあるけど、男女で寝たらいかんだろう!

嫁になれという要求ならともかく、友達になりたいと言っていたのに、ベッドで寝ようとするのはやりすぎだと思う。もしかして、セフレになりたいという事だったのか?

さすがに、この要求には我慢できなかった王女であるが、カエルを壁に投げつけたところ、イケメン王子様になってしまう。急展開しすぎで、ついて行けない。

どうやら、イケメン王子は悪い魔女に魔法をかけられてカエルになってしまったらしいのだが、美女と野獣みたいに真実の愛で元に戻るのではなくて、壁に投げつけられたら元の姿に戻るというのが胡散臭い。そして、カエルだから嫌がっていたのに、イケメン王子なら構わないという王女も打算的すぎて醜い。

この後、イケメン王子の国に連れて行かれるところで終わるのだが、実はカエルに騙されているだけというB級ホラー的BAD ENDになるほうが、上手く纏るような気がするのだが。