アド・バード

アド・バード (集英社文庫)アド・バード (集英社文庫)
(1997/03/11)
椎名 誠

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カタストロフィのはるか後、異常生物が徘徊する腐敗都市。そこは“広告”が支配する驚愕の未来だった。黄金時代のSFの香気がただようファンタスティックなシーナ・ワールド。第11回日本SF大賞受賞作。


11回日本SF大賞受賞作。

分厚くて躊躇してしまったが、奇妙すぎる未来世界が描かれていて、読み始めると一気に最後まで行ってしまった。様々な危険生物に侵食され、寸断されてしまった人類世界。一体何が起こったのかは明かされず、二人の兄弟が失踪した父を探して都市へと旅立つ。

途中で正体不明の男が仲間になるが、最初に入った町で撃ち殺されてしまう。その男は人間ではなかったのだ。死んだはずの男はボディを修理され、軟禁状態の兄弟の下へ再び現れる。三人は地上を走る巨大生物に乗り、海岸付近まで逃走する。苦労の末、目的地へ。進入経路が途絶えた都市に、地下鉄跡を抜けて入る兄弟だが、そこは広告に支配される無人地帯だった。

意図的だろうが、様々な物事が説明されないままに物語が進行するので、よく判らない事が多すぎる。これは、気にせず先へ進むしかない。物語が佳境に差し掛かった頃には、謎の答えが見えて来るだろう。だが、最後になっても、何故世界がこのように変貌してしまったのかは語られない。世界の全貌が全く掴めないままに、主人公達は再び旅立つのだ。紀行文だけではなく、SF小説を書いても、やはり「旅」なのですね。


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