なぜ分数の割り算はひっくり返すのか?

4074199572新版 なぜ分数の割り算はひっくり返すのか? ― 数学ギライも図に描けばすぐ理解できる
板橋 悟
主婦の友社 2016-11-26

by G-Tools

数学ギライの人・数学が苦手な人に贈る、義務教育の算数・数学やりなおし講座。「分数の割り算はひっくり返してかける」のはなぜ? 「マイナス×マイナスがプラスになる」理由は? 今まで疑問を持たずに(あるいは持っても)通り過ぎてきたところにこそ、数学ギライの原因がありました!


図書館にあったので、題名に惹かれて借りて来た。なぜ分数の割り算はひっくり返すのか問題については、今まで誰に聞いても納得の行く説明をしてくれないので、一生モヤモヤとした気分のままで死んでいくのだろうと諦めていた。

本書でも触れられているが、分数の割り算ひっくり返し問題については、高畑勲監督作品『おもひでぽろぽろ』の中でも、主人公のタエ子が小学生の時に躓いている。ひっくり返す理由が全く分からないタエ子に対して、姉は「とにかくひっくり返せばいいんだよ」と言うばかりで、説明はしてくれない。姉だって、何も理解していないのである。

やり方を聞いているのではない。何でひっくり返さなければならないのか、その理由を知りたいのだ。恐ろしい事に、日本人の大半は分数のひっくり返し問題を理解していないのではなかろうか。だって、誰に聞いても、ひっくり返す理由を説明してくれる人はいなかったし。こんなことは教師にさえ習わなかった。

何十年も理解出来ないままで諦めていた事が、本書に書かれていた! ずっと理解出来ずに苦しんで、この分数ひっくり返し問題が原因で数学が嫌いになったというのに……。何で教師が説明してくれないのか謎である。ひょっとして、自分でも理解しておらず、やり方を覚えただけのハズレ教師に当たってしまったのか? みんなは、ちゃんと説明してもらっているの?


マイナスの掛け算についても、躓く人が多いと思われるが、マイナス×マイナスがプラスになる理由についても、今まで聞いた事が無かった。これについても、教師から説明された事は無かったのだが、何で教えてくれないのか!?

文豪スタンダールもマイナスの掛け算が納得できなかったらしい。借金に借金をかけたら財産になってしまうからね。大半の人は、やり方を習っただけで、マイナスにマイナスを掛ける意味は知らないのではなかろうか。私も本書を読むまでは知らなかった。何でこれを教えてくれないのか! これを教えてくれていたら、ここまで数学アレルギーが酷くならずに済んだかもしれないのに。

旅人算については、忘れているとか、覚えていないとかいうレベルではなくて、聞いた事すら無いのだが、登校拒否になったわけでもないのに、何で習った事がないのか謎である。もしかして奴が盗んだのか? 「奴は大変なものを盗んでいきました。旅人算の記憶です!」

速さ=距離÷時間
距離=速さ×時間
時間=距離÷速さ


うーむ。こんな公式は見た事が無いのだが。公式を知らなくても考えたら解ける問題だから、構わないか。ちなみに、本書で出題されている問題は、以下である。

太郎くんは、分速70mで家を出ました。その後で、太郎くんのお兄ちゃんが分速126mで太郎くんを追いかけたところ、10分で太郎くんに追いつくことができました。太郎くんのお兄ちゃんが家を出たのは、太郎くんが家を出てから何分後だったのでしょうか。


よく問われる、因数分解は大人になって何の役に立つのか問題についても、一定の回答が示されている。ベン図という便利な考え方については、全く習っていない。ベン図を使うと分かりやすくなるという例に、以下の問題が出題されている。

150人の学生に、通学時の「電車とバスの利用」について聞きました。電車を利用している学生は93人、バスを利用している学生は35人、両方とも利用している学生は19人でした。電車もバスも利用していない学生は、何人いるでしょうか。


ベン図とは、集合の関係を図で示したものであるが、昭和55年以降、小学校の教科書から消えてしまったらしい。何でこれを教えないのか! なんか、習った事のないものが多すぎるのだが……。


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大ベストセラー、ドラゴン桜公式副読本「16歳の教科書」(講談社)の数学の先生が、高校生から進路に迷う社会人に送る「数学的思考で人生の目的が見つかる本」。数学を勉強することは、試験でいい点を取ることばかりが目的ではない!帰納法、演繹法、あれやこれや。数学的思考を徹底すると、人生がシンプルになり、心の中の自分のやりたいことが見えてくる。数学的思考で整理整頓。自分の欲求が手に取るように分かります。


数学を捨てると人生において損をするのだから、好きにはならなくても使えるようになったほうが良いよと、ピーマンに例えて説いているのだけど、正論で来られても嫌いなものはどうしようもないよなぁ。

ピーマンが嫌いでも食べ方が分からない奴はいないだろうが(料理が出来ないなら生で齧れば良い)、数学が嫌いな人はやり方すら分からないんだよ。ピーマンならともかく、どう料理して良いのか見当もつかない異界の物体があったとしたら、好き嫌い以前の問題で、途方に暮れる事だろう。

京都大学に入ってしまうような優秀な人には、出来ない人の気持ちは分からないのだと思う。数学の重要性を熱く語るライブ感はともかく、もっと具体的な数学対策を書いて欲しかった。数学嫌いな凡人が読んでも、プラセボ効果で無駄にやる気が出た挙句、三日坊主病を発動して試合終了となる可能性大である。

「数学なんか出来なくても生きていける」とよく言われるが、これは負け組の戯言であって、なんとか死なない程度に生き延びる事が出来たとしても、国公立大学や理系学部を諦めないといけないし、五教科型入試である高校受験で、上位高に進学出来ない。芸人やらスポーツ選手や漫画家などで一芸突破が可能な程度の能力を持っているのならともかく、凡人にとってはただ数学が出来ないだけで、人生が半分以上終了しているんだよ(涙)。

私が数学を捨てたのではない。数学の才能のほうが私を見捨てたのだ! だって、文系科目が全て偏差値80まで上がるくらい勉強したのに、数学だけはどれだけ頑張っても、うんこのままで終わったし。そして、そのうんこな成績が足を引っ張って、リアル人生ゲームのプレイ結果が酷い事に……。


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本書は、日本人が苦手とする論理と数学について、学問が確立した歴史的背景や意義を交えながら論じた知的読み物である。アリストテレスの形式論理学やガウスの大定理、背理法、帰納法、必要十分条件、対偶、ケインズの一般理論についての知識を得られるが、その過程で数式はほとんど出てこない。最初の数十ページを読んだだけなら、歴史の本と間違ってしまうほどだ。


数式がほとんど出てこないので、数学嫌いを拗らせすぎて数学アレルギーになってしまった人でもついていける。歴史や宗教、経済の話から入っていって、そこに絡む形で数学が出てくるので分かりやすい。数学というよりは、数学を用いた論理学の本になっているような気もするが。


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論理力に悩むすべての人へ。小学校、中学、高校で何年間も学んできたはずなのに、算数・数学に苦手意識を持つ人は多い。しかし、誰もが知っている算数・数学のかんたんな知識を掘り起こすだけで、論理力は鍛えられる!ベン図や食塩水問題など、数学的発想を活用すれば、話し方・考え方をスッキリ組み立てられて、日常生活にも役立つ。さぁ、“数学力”を使って論理トレーニングを始めましょう。


題名で騙されたけど、数学が苦手な人が何とか克服しようと思って手にとっても全く役に立たない。数学で味付けされた、ただのエッセイであって、数学力を国語力で論理的に説明するような内容の本ではなかった。


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