相沢沙呼

攻略対象書籍は以下。

午前零時のサンドリヨン』★★★★
ロートケプシェン、こっちにおいで』★★★★
ココロ・ファインダ』★★★★
マツリカ・マジョルカ』★★★★
マツリカ・マハリタ』★★★★
卯月の雪のレター・レター』★★★☆
雨の降る日は学校に行かない』★★★☆
『スキュラ&カリュブディス: 死の口吻』
『緑陽のクエスタ・リリカ 魂の彫塑』
『小説の神様』


にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ

スポンサーサイト

雨の降る日は学校に行かない

4087715523雨の降る日は学校に行かない
相沢 沙呼
集英社 2014-03-05

by G-Tools

昼下がりの保健室。そこは教室に居場所のないサエとナツのささやかな楽園だった。けれどサエが突然“自分のクラスに戻る”と言い出して―(『ねぇ,卵の殻が付いている』より)。“お父さん、お母さん、先立つ不孝をお許しください”。早朝の教室で毎日手帳に書いていた架空の遺書。その手帳を偶然にも人気者の同級生が拾ってしまう―(『死にたいノート』より)。揺れ動く6人の中学生の心を綴る6つのストーリー。


性格や容姿に問題を抱えていて、日の当たる人生を歩めない中学生達を主人公にした6編の物語。最初と最後が繋がっていてGJだったが、ここにもデモシカうんこ教師が登場して腸が煮えくりかえりそうになる。保健室の先生は素晴らしかった。

保健室登校、学校内カースト、顔面偏差値格差、虐め問題など、人間の暗部を抉っていて非リア充が読むには辛すぎる。自分が悪くなくてもターゲットになったらもう終了フラグだからな。

基本的に辞めるという選択肢が用意されていない分、学校という名の牢獄は社会人よりも過酷だよね。社会に出て云々言ってる馬鹿教師が出てくるけど、逃げるという選択肢が用意されている分、社会人のほうがまだ救いがあると思う。


にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ

卯月の雪のレター・レター

4488027253卯月の雪のレター・レター
相沢沙呼
東京創元社 2013-11-20

by G-Tools

小袖は読書が好きなおとなしい高校生。法事で祖父のもとを訪ねた際に、従妹から奇妙な質問をされる。「死んだ人から、手紙って来ると思う?」祖父宛に最近届いた手紙は不可解な内容だったが、六年前に亡くなった祖母が昔に書いたもののようだ。それがなぜいまごろになって?誰かの悪戯なの?思い悩んだ小袖は、その手紙の謎をある人物に話すことに…。表題作をはじめ、揺れ動く少女たちの心理を巧みに描いた、鮎川賞作家の最新短編集。


「小生意気リゲット」、「こそどろストレイ」、「チョコレートに、躍る指」、「狼少女の帰還」、「卯月の雪のレター・レター」の5編が入った短編集。日常系のささやかな謎は含まれているけど、ミステリー要素はかなり低め。

「小生意気リゲット」は二人で暮らしている姉妹の話で、妹の言動が酷かった。それぞれが問題を抱えてはいるのだけど、最初、クズ妹かと思った。たった二人だけの姉妹なのだから、お互いもっと意志疎通しやがれです!

「こそどろストレイ」は金持ちの蔵から価値のある物が紛失するのだが、犯人? の正体とトリックがショボ……。「チョコレートに、躍る指」は設定がなかなか明かされない中で、女子のジメジメとした暗黒面ばかり見せつけられるのが萎える。

「狼少女の帰還」は教育実習に向かった主人公が、問題児と関わる話なのだが、担当となるデモシカうんこ教師は首を〆たくなる酷さだった。こういうクズには人を教育して欲しくないよね。

表題作「卯月の雪のレター・レター」は死んで6年も経つ祖母から、祖父宛に手紙が届く話なのだが、そういう特殊なサービスでも使ったのかと思いきや……。

どれも手堅くライト・ミステリーの形にはなっているけど、やはり茉莉花さんの魅力には勝てないな。


にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ

マツリカ・マハリタ

マツリカ・マハリタ (単行本)マツリカ・マハリタ (単行本)
(2013/08/31)
相沢 沙呼

商品詳細を見る

柴山祐希、高校二年生。彼には、人に言えない秘密がある。実は、学校の近くにある廃墟ビルに住み、望遠鏡で学校を観察している美少女・マツリカさんに命じられて、学校の怪談を調べていた。新学期を迎え、なかなかクラスになじめない柴山の下に、『一年生のりかこさん』の怪談話が舞い込んでくる。一年生の時に自殺をした彼女は、学校に未練を残していて、ときどき霊になって現れるらしい。その真実を突き止めるため、捜査を開始した柴山だったが、調べていくうちに…!?平凡な男子高校生と、廃墟に住む謎の変人美少女が織り成す、妄想と青春の学園ミステリ!!


マツリカさん第二弾。相変わらず、主人公は超ヘタレで、下僕としてこき使われまくっている。廃墟ビルを占領して住んでいる謎の超美少女JK。拾ってきた人生ゲームを一人で遊んだりする意味不明なヒロインだけど、謎すぎて堪らんよね(*´Д`)ハアハア 今回は、やたらと兆発して来るし、これはヘタレ主人公じゃなくても、スカートの中を覗き込みたくなるよなぁ(をいっ!)。

マツリカさんは今回も三年生のまま!? で、柴山祐希は二年に進級。変な京都弁を喋るリア充男子が同じクラスになり、超ネガティブヘタレ主人公も、だんだんと引きずられて行く。いつの間にかリア充は写真部に入るのだが、体験入部してきた一年生が廊下で姿を消すという事件が発生。

なんとしても部員を確保したい写真部は、一年生の教室で彼女を探しまくるが見つからず。新入生の集合写真にも見当たらず、校舎から飛び降りて死んだ梨香子さんだったのではないか思われてしまう。この後も、梨香子さんの影が見え隠れしつつ、物語終盤では廃墟からマツリカさんが消えてしまう。脱ぎ散らかした制服からは、飛び降りたとされる松本梨香子の生徒手帳が!? 大好きなマツリカさんが幽霊だったという展開に、ヘタレは涙目になるのだが……。

今回は太ももチラ見せとかだけではなく、ワッフル食べたあとの手を舐めて綺麗にしろとか言い出すし、頭部踏みつけ攻撃とかしてくるし、暗くて狭い場所に一緒に閉じこもったりするし、最後はちょっとだけ触らせてくれたりもするし、いろいろと堪らんな(*´Д`)ハァハァ これはもう、妖怪とか魔女とか幽霊じゃなくてサキュバス・クオリティ。ところで、学校の都市伝説となっている梨香子さんの時代からすでに……とか、マツリカさんの実年齢って!?


にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ

マツリカ・マジョルカ

マツリカ・マジョルカマツリカ・マジョルカ
(2012/03/01)
相沢 沙呼

商品詳細を見る

柴山祐希。学校に居場所を見つけられず、友だちもなく、冴えない学園生活をやり過ごす高校1年生。そんな彼の毎日が、学校近くの廃墟に住む女子高生マツリカとの出会いで一変した。「柴犬」と呼ばれパシリ扱いされる憤りと、クールな色香に昂る男子的モヤモヤ感との狭間で揺れながら、学園の謎を解明するために奔走する祐希。そうして彼の中で何かが変わり始めたとき、自らの秘密も明らかになる出来事が起こり?やみつき必至!学園ミステリ連作。


密林さんで資生堂のマジョリカ・マジョルカを検索すると、やたらこの本をお勧めしてくるので(笑)。

学校内で浮いて居場所が無いヘタレ少年、柴山祐希。ある日、学校近くにある廃墟となった雑居ビルから体を乗り出している女子生徒を見つけ、自殺かと思って駆け上る。上の階に居たのは、魔女みたいな美少女上級生マツリカさんだった!

雑居ビルに住み着き、学校で起こる出来事を双眼鏡で覗き続けている謎の黒髪美少女。これは是非、ゴーゴー夕張さんで実写化して欲しい(をいっ!)。どこかおかしいマツリカさんと関わってしまった柴山祐希は、学校に出現するという噂の原始人を探すよう命じられ、下僕と化すのだった。

原始人を探すうち、同じクラスの小西さんと会話するようになり、上級生主催の肝試しに誘われる。文化祭のメイド喫茶では、マツリカさんにゴキブリ男を捜すよう命じられている途中で、他のクラスのアリス服紛失事件にも巻き込まれて忙しい事に。

ラストで、シスコン柴山の身に起こった出来事が明かされ、三年生のマツリカさんとは決別するかと思いきや……。マツリカさんの秘密は明かされないのか。最初、本物の魔女なのかと思った。

挙動不審で喪男なヘタレ主人公だが、マツリカさんは美人お姉さんだし、同級生の小西さんも可愛い設定で、結構美味しい学園生活を送ってるじゃないか。下僕として酷使されてはいるが、勉強も教えて貰えるとか絶対に楽しいだろ? これ結構、リア充なんじゃないの? マツリカさんのスカートの中とか太ももばっかり気にしていてキモいw


にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ

ロートケプシェン、こっちにおいで

ロートケプシェン、こっちにおいでロートケプシェン、こっちにおいで
(2011/11/19)
相沢 沙呼

商品詳細を見る

やっと酉乃の本心を受け止める事ができたと思ったクリスマスのあの日。勢いと雰囲気の力を借りて告白した僕は、なんと彼女の返事はおろか、連絡先さえ聞き忘れたまま冬休みに突入してしまった。もしかして迷惑だった?悶々と過ごす僕に、新年早々織田さんたちからのカラオケの誘いがかかる。そこで起こったちょっとした事件の謎を解くべく、僕は『サンドリヨン』へと向かうが…。バレンタインチョコをめぐる事件をはじめ、学園内外で巻き起こる謎をセンシティブに描く、マジシャン・酉乃初の事件簿、第二幕。


『午前零時のサンドリヨン』の続き。ロートケプシェンって何かと思ったら、赤ずきんちゃんなのか。連作短編になっているが、ミステリー要素は前作より薄口になった感じがする。その分、青春成分が高まったが、相変わらず主人公はヘタレである。ヒロインに対して屈折した感情を持っている学校一番の美女も、ヘタレに寄って来て、バレンタイン・チョコ(カレー?)を渡すのだが……。

全体通して上手い感じにミスリードさせてくれるが、所々違和感が出まくっているので、ミスリード自体にはすぐ気づく。虐め要素が絡んでくるのだけは憂鬱だった。カッキーとかいう虐めの原因になっているグループ・ボスが酷い目に遭わないのだけが不満。


にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ

午前零時のサンドリヨン

午前零時のサンドリヨン (創元推理文庫)午前零時のサンドリヨン (創元推理文庫)
(2012/10/20)
相沢 沙呼

商品詳細を見る

酉乃初、普通の高校1年生。だけど実は……、レストラン・バー『サンドリヨン』でマジシャンとして活躍する彼女が遭遇した出来事を解き明かす。


第19回鮎川哲也賞受賞作。

友達の少ない美少女、酉乃初を好きになった凡庸な男子高校生の物語。手堅く纏ってはいるけど、ミステリーとしては薄口すぎる。鮎川哲也賞だけど、日常系ライトミステリーなので、本格的なものを期待してはいけません。ヒロインは美少女、主人公はちょっとヘタレという、典型的なテンプレなので、ラノベスキーな人と相性が良いかもしれない。

美人だけど社交的ではなく、誰ともつるまないヒロインが、得意の手品をやる時だけ人が変わるという二面性が面白い。図書室で本が逆になっていた理由、屋上に出現する幽霊の正体、テストの上位5名の名前と点数まで予知した同級生の謎、死者による学校サイトへの書き込み、学校で起こる些細な事件を酉乃初が解き明かす。

ヒロインにやる気があって謎解きをするのではなくて、ヘタレ主人公が無理やり巻き込んでいるのが可哀想な気もする。殺人事件は起こらないけど、虐めや自殺等、学校にありがちな暗部も含まれているので鬱展開多め。


にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ

ココロ・ファインダ

ココロ・ファインダココロ・ファインダ
(2012/04/18)
相沢 沙呼

商品詳細を見る

自分の容姿に自信がもてないミラ、クラスの人気者カオリ、「わたし」というしがらみに悩む秋穂、そして誰とも交わろうとしないシズ。同じ高校の写真部に所属する4人は、性格も、好きなカメラも違うけれど、それぞれのコンプレックスと戦っていた。カメラを構えると忘れられる悩み。しかし、ファインダーを覗く先に不可解な謎が広がっていて…。高校の写真部を舞台に、女子高生たちが構えるカメラに写るのはともだち、コンプレックス、未来、そしてミステリー。


ミステリー要素は軽めの青春小説だった。ミラ、カオリ、秋穂、シズ、四人の女子高生が主人公となり、章ごとに視点変更される。自分の容姿にコンプレックスがあるミラ、美人女子高生となったカオリにも辛い過去が。写真に入れ込んで孤立気味のシズは、自分の進路と親の希望で揺れる。

私の時代だと写真部なんて男しかいなかったから、男臭そうなイメージがあるのだが、この物語は女子高生だらけだから、華があっていいよね(笑)。写真部という設定も、かなり専門的な話まで出てくるのが面白い。

それぞれが抱える悩みに対して、他の章の主人公が絡んで来て、最終的には道標が与えられる。読後感も爽やかで良かった。


にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ