市川拓司

攻略対象書籍は以下。

『Separation』
いま、会いにゆきます』★★★★☆
恋愛寫眞 もうひとつの物語』★★★★
『そのときは彼によろしく』
『弘海-息子が海に還る朝』
世界中が雨だったら』★★★☆
『ぼくの手はきみのために』
『吸涙鬼』
『ぼくらは夜にしか会わなかった』
『ねえ、委員長』


エッセイ
『きみはぼくの』

絵本
『おぼえていてね アーカイブ星ものがたり』


『Voice』と『Separation―きみが還る場所』は、単行本『Separation』より分割文庫化されたもの。


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世界中が雨だったら

世界中が雨だったら (新潮文庫)世界中が雨だったら (新潮文庫)
(2007/11)
市川 拓司

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「さよなら、姉さん」両親から蔑ろにされ、級友から虐められ続けたナイーヴな少年。「生きるのよ。いつだって、わたしはあなたの味方だから」世界の果てまで追いつめられた彼の孤独に、たった一人の理解者だった姉の願いは届くのか―。限りなき絶望、喪失の予感、その果ての静かな哀しみ。恋愛小説の名手が、心の裡をさらけ出した表題作を含む3編。最初で最後の個人的な作品集。


人を題材とした3つの短編。他の長編と比べて夢や希望が感じられないし、泣かせる要素も無いのがちょっとなぁ。なんだか後味が悪いし。これは他の作品のような感じを期待していると、かなりショックを受けるかもしれない。すごくキレイな題名がついているのに、その言葉が意味するのは……。


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恋愛寫眞 もうひとつの物語

恋愛寫眞―もうひとつの物語 (小学館文庫)恋愛寫眞―もうひとつの物語 (小学館文庫)
(2008/10/07)
市川 拓司

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カメラマン志望の大学生・瀬川誠人は、嘘つきでとても謎めいた女の子・里中静流と知り合う。誠人はかなりの奥手だったが、静流とは自然にうちとける。そして静流は誠人に写真を習うようになる。やがて誠人は静流に思いを告げられるが、誠人にはずっと好きな人がいて、その思いを受け取ることはできなかった。一年後、卒業を待たずに静流は姿を消した。嘘つきでしょっちゅう誠人をからかっていた静流だったが、最後の大きな嘘を誠人についたまま…。


ああっ! この結末は十分予測出来たし、実際に寸分違わずに正解していたから全く意外性も無かったのに、涙腺緩みそうだった。作者vs読者対決で作者に負けてしまったような気分だ。不覚……。

それにしても、この人が書く話はこういう可哀想なのばかりなのか? 『世界の中心で、愛をさけぶ』を読むくらいなら、これを読んだほうが良い。「恋をすると死んでしまう」というキャッチが、単なる比喩表現だと思っていたら……。キャッチの直球攻撃に、全米が泣いた!!


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いま、会いにゆきます

いま、会いにゆきます (小学館文庫)いま、会いにゆきます (小学館文庫)
(2007/11/06)
市川 拓司

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大好きだった妻の澪が亡くなって1年、身体にさまざまな不具合を抱えた巧は、町の小さな司法書士事務所に勤めながら、6歳になる一人息子の佑司とひっそりと暮らしていた。再び巡ってきた雨の季節の週末、いつもどおりの散歩に出かけた町はずれの森で、この父と子二人に奇跡が訪れる。哀しい未来を知りながら、それでも愛しい存在に向かって発せられる言葉。その深く強く優しい決意に、きっと心打たれるはずです。市川拓司ワールドの原点をなす最上の恋愛小説。


途中までは、「なんだ、また死んじゃう恋愛物かよ、セカチューみたいに陳腐だな」と思っていたのだが、この作品を侮っていた。個人的にはこちらがセカチューより数段上。

妻を失った男と息子。ある日、二人のもとに妻が現れる。幽霊モノなのかと思ったが、それにしては常時出没状態だし、洗濯や部屋の片付けまでしてくれるし、ご飯も食べるしお風呂にも入る。なにより、ちゃんと触ることの出来る存在として現れている時点で、幽霊ではない。なんだよこれ、とってもウソ臭い設定だな。まぁいいか、そういう設定だという事にして、読み進めよう。

よくわからない設定だけど離別モノという陳腐な恋愛小説として読み進める事、数十分。なんと、驚愕の展開に! ネタバレすると読む意味が無くなってしまうから詳しく書けないんだけど、SF的展開になっている。それも最後の最後になって。こういうヒネリ方は好きなので、セカチューより上。


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