森と山と川でたどるドイツ史(岩波ジュニア新書817)

4005008178森と山と川でたどるドイツ史 (岩波ジュニア新書)
池上 俊一
岩波書店 2015-11-21

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豊かな森、そびえ立つアルプス、縦横に流れる川―その自然を抜きにドイツという国は語れません。なぜ魔女狩りやユダヤ人迫害が起きたのか?工業で栄えた理由や音楽が盛んな背景は?どうして名物がビール・ジャガイモ・ソーセージ?自然を切り口に歴史をたどれば、こうした謎が解けてきます。歴史や国民性の概観に最適!


平地の多いフランスと違い、ドイツは地質学的のも気候学的にも豊かな森林地帯となっている。ライン川、ドナウ川、エルベ川、マイン川、ヴェーザー川、オーデル川、シュプレー川、ルール川、ザーレ川、モーゼル川が、縦横に流れ、様々な形で農業、商業、工業などの産業発展に貢献してきた。

ローマ帝国は、この地に住み着いたゲルマン人を長い間、退けてきたが、東側に出現したフン族に押し出されたゲルマン人が帝国内に流入すると、西ローマ帝国は崩壊してしまう。ガリアに住み着いたフランク族が新たに国を作り、西ローマ帝国の後継者として版図を広げる。

その後、王国がヴェルダン条約で分割相続され、東フランク王国が神聖ローマ帝国を経て、最終的にドイツという国になる。

フランク王国が統一されたのは一時期だけで、すぐに封建的な分立が際立つようになる。東フランク王国内でも、部族の名残を伝える公国がいくつも出来、北からはノルマン人が侵入し、東からはマジャール人が侵入して、都市や教会を略奪した。

東フランクの王となったフランケン公コンラートが亡くなると、ザクセンのハインリヒが遺言によりフランク王国を継承しザクセン朝が始まる。ハインリヒの子オットーは、962年に教皇ヨハネス12世によって、ローマで皇帝として戴冠し、神聖ローマ帝国となる。

森は誰の物でもなかったが、次第に王の所有するものとなり、貴族や修道院に与えられる事で私有化されて行く。ドイツでは穀物の生産量が低かったので、冬になると家畜の餌が不足してしまう。人々は秋になると豚を森に連れて行き、森の恵みを食べさせた後、ソーセージにした。

王は森での狩猟権を持っていたが、これは貴族階級に分け与えられた。現在でも35万人が狩猟免許を取得しており、ノロジカ100万頭、猪50万頭、野兎50万匹、雉35万羽が狩られている。

隣国のフランスが王権を強化していくのに対して、神聖ローマ帝国は選帝侯によって皇帝が選ばれ、対立皇帝を担ぎ出す諸侯もいて、ローマ教皇まで介入してくるため、国として全く纏まらなかった。大空位時代という、実質上、皇帝が不在の時期まで存在し、諸侯の権限が強化されていった。

農村部では農業技術の改良によって、生産力が高くなり、村落共同体もある程度の自治権、裁判権を手に入れる事になる。耕作地は増加し、工作方法も二圃制から三圃制になり、小麦、ライ麦、大麦、燕麦などの麦類を中心に、豆類も植えるなど、作物の多様化が図られ、天候不順による不作にも備えられるようになった。

村落共同体の力が高まると、新たな開拓地に入植する事で、より自由な身分と特権を得る事が出来るようになる。最も大規模な植民は、エルベ川より東に入植する、所謂、東方植民だった。東方の土地をドイツ化する事で、ブランデンブルク辺境伯領、さらに東方にドイツ騎士団領が出現する。

ゲルマン系の騎士や修道院や農民が領土を求めて東側を侵食していくが、そこは無人の土地だったわけではなく、バルト系やスラヴ系の人々が住んでいたので、土地を奪われ追い出されたりして、酷い目に遭っている。

ドイツには植物に含まれる自然的物質ないし特性で、病気からの治癒力を高めるウィリディタース(緑性)という概念がある。ゲルマン的な多神教、自然崇拝の流れを汲んでいるのだが、宗教革命でプロテスタントとカトリックが対立し、戦乱の時代になると、魔女狩りの対象となってしまった。

15世紀から18世紀にかけて魔女狩りによる宗教裁判、世俗裁判で無実の人間が多数殺されたが、被害者はドイツに集中している。そして、ケルン、トリーア、マインツなど選帝侯となっている大司教領、司教領、ドイツ騎士団領など、教会勢力が力を持っている地域で被害者が多かった。デミウルゴスを信じる某邪教はロクな事をしない。

王権を強化して強国となったフランスに対して、神聖ローマ帝国は300以上の分立領国状態で、言語も法も行政もバラバラだったが、その事でフランス革命の理念が伝染し、下からの革命が起こらなかったのだから皮肉である。ナポレオンによって神聖ローマ帝国にとどめが刺されると、プロイセンを中心とした新国家にまとまる動きが加速する。

バイエルン王国、ザクセン王国、ヴュルテンベルク王国、バーデン大公国、ヘッセン大公国、ブラウンシュヴァイク公国、メクレンブルク=シュヴェリーン公国、オルデンブルク公国、テューリンゲン諸国などがプロイセン王国に併合され、ドイツ帝国が出現する。主導権争いに敗れたハプスブルク家のオーストリアは、同じ民族でありながら、仲間に入れなかった。

ドイツは国土の31%が森林地帯だが、アカマツやトウヒをはじめとする針葉樹林にブナやナラなどの広葉樹がミックスされ、バランスよく栽培されている。木材は間伐材や木片、おがくずまで無駄なく利用されている。ドイツの山岳地帯は雨量が多く、積雪も多いのだが、森が大量の水が流れないための貯水池としての役割を果たしている。

国土の三分の二が森林であるにも関わらず、スギやヒノキばかり植えて森の多様性を無くし、林業が上手く行かずに放置され、土建屋と政治屋を潤わすためにアホみたいにダムを造りまくる、何処かの島国とは大違いである。


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ちっちゃな科学(中公新書ラクレ 551)

4121505514ちっちゃな科学 - 好奇心がおおきくなる読書&教育論 (中公新書ラクレ 551)
かこ さとし 福岡 伸一
中央公論新社 2016-04-06

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子どもが理科離れしている最大の理由は「大人が理科離れしている」からだ。ほんのちょっとの好奇心があれば、都会の中にも「小自然」が見つかるはず。90歳の人気絵本作家と、生命を探究するハカセが「真の賢さ」を考察する。科学絵本や里山など、子どもを伸ばすヒントが満載。


絵本作家のかこさとしと、生物学者の福岡伸一が、子供の理科離れをなんとかするために書いた読書&教育論。子供が理科離れしているのは、大人が理科離れしているからだと主張する。

最近では、田舎に住まない限り、人工物に囲まれて生活する事になりがちである。自然に接するという点に関しては、ジャングルのような大自然でなくても、その辺にある公園などの小自然でも、十分に学ぶことが出来ると、福岡博士は主張する。興味を持てば、身近な物から学ぶ事が出来るかもしれない。

しかし、自然や理科系のものに興味を持っても、文系科目や理系科目の得手不得手で、どちらに所属するのか振り分けられてしまうからなぁ。具体的には数学である! 例えば欧州だと、数学が出来なくても理系に進めたりするが、日本ではまず不可能である。

数学が出来なくても、名前だけ書けば合格するような最底辺のFランク大学になら行けるかもしれないが、東大を頂点とした大学カーストに支配されている日本でそのような大学に行っても、カモネギさんになるだけで、ほぼ意味がない。数学適正だけで進路が振り分けられる現状は、どうにかしてもらいたいところであるが、どうにもならないだろうなぁ。

大人たちがこの文系理系振り分けシステムで選別されてしまっているのだから、文系の子は文系になってしまうと思うよ。だって、子供に聞かれても自分が分からないから、教えられないではないか。大人になってからでも、数学抜きの理系書を読めば、ある程度はなんとかなるのだろうけど、トラウマ化した理系の勉強をわざわざするような向上心のある大人は少ないだろうし。

子供の段階で、例えばかこさとしが描いているような科学絵本に出会うと、かなり違ってくるのかもしれないが、最近は学習環境も格差があるからなぁ。生きるだけで精一杯の家庭では、本なんて買って貰えないだろうし、図書館だって行ける範囲にあるとは限らない。

私も子供の頃は、一人で行くには交通量が多くて危険すぎる場所に図書館があったし、引っ越したら図書館すら存在しない町に住む事になった。その分、小自然に触れる機会はたくさんあったが、数学の壁に阻まれて、理系に進む事は不可能だった。

大半の日本人は、自分の興味や適性ではなくて、数学が苦手だから文系、暗記が苦手だらから理系といった感じで分類されてしまっているのでは? 数学と暗記が苦手で芸術適正も無い人については、ご愁傷様としか言いようがないが。

子どもを伸ばすヒントが満載という事になっているが、残念ながら自分に適用するには手遅れだし、奇跡でも起こらない限り、子育てをする事もなさそうなので、かこさとし作品に興味が湧いて来たくらいで、自分にはあまり関係無かった\(^o^)/ 


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銀河系惑星学の挑戦 地球外生命の可能性をさぐる(NHK出版新書477)

4140884770銀河系惑星学の挑戦 地球外生命の可能性をさぐる (NHK出版新書)
松井 孝典
NHK出版 2015-12-09

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1995年の系外惑星(太陽系の外の惑星)発見以降、惑星学のフィールドは太陽系から銀河系へとドラスティックに変化し続けている。太陽系と系外惑星の異なる点や、惑星や惑星系の生まれ方といった基本的知識から、系外惑星探査の最前線まで、惑星科学分野の泰斗である著者が易しく網羅的に描く、驚きと興奮に満ちた一冊。


2011年11月に打ち上げられた火星探査機は地表走行探査車を降下させt、ゲールクレーターを調査した。その結果、ゲールクレーターが30億年前は湖だった事が明らかになった。

火星ではメタンも検出されているが、地球上のメタンの多くはメタン生成菌が吐き出している事を考えると、これは重要な発見である。メタンの全てが生物由来というわけではないものの、火星に生物が存在する、或いはかつて存在したという可能性が否定できないからである。

土星では、探査機カッシーニの調査により、衛星エンセラダスに液体の水を蓄えた大規模な地下海が存在する事が判明した。エンセラダスの地下海には熱水噴出孔が存在する可能性があるので、生命が存在する可能性がある。

1995年以来、太陽系外の恒星系でも、次々と惑星が発見されるようになったが、初期はホットジュピターのような惑星が多かった。これは、大型のガス惑星が恒星の至近距離を回っているタイプなのだが、人類が知る常識の範囲では考えられないような場所に存在した。今では、遠い位置で形成された巨大ガス惑星が重力の影響で内側の軌道まで移動する事が分かっているが。

初期に大型惑星が見つかったのは、そのようなタイプが主流だからではなく、単に小型の岩石惑星のほうが発見するのが難しかっただけだろう。最近は、地球の1.5倍や1.8倍の大きさのスーパー・アースと呼ばれる岩石惑星も多数発見されるようになっている。ケプラー37bは太陽系から470光年離れたところにある惑星で、大きさは地球の1.2倍、ハビタブルゾーンを巡る惑星である。

農耕文明の発達とともに、天文学が発達するのだが、古代人はおかしな動きをする特別な星を惑星と名付けた。言うまでもなく、惑星は恒星の周囲を回っているのだが、人類は地球が世界の中心であると考えていたため、惑星の動きを説明する事が出来なかった。

キリスト教文明圏が広がると、宗教によって科学が抑圧され、正しい事を述べる者は火あぶりになった。実に愚かな時代である。愚かな宗教勢力によって真実が隠蔽されるような暗黒時代ではなく、星々の本当の姿が理解出来る時代に生まれて良かった。

月には数多くのクレーターが存在するが、かつては火山由来のものであるという考え方のほうが優勢であった。実際は、衝突した小惑星の痕跡なのだが、そうなると地球にも隕石が落ちて来なくてはおかしいという事になる。小惑星が地球を避けて、月にだけ落ちるとは考えられないからである。

実際には、チェリャビンスクやツングースカの例から、地球にも隕石が落ちているという事は明らかである。チェリャビンクスのような直径20mの隕石が落ちる事例は100年に1回程度、ツングースカ大爆発のような50m規模になると1000年に1度くらいであるが、10mの隕石なら10年に1度、1mの隕石になると、10日に1度は落ちて来る。

ちなみに、それよりも大きいものになると、100mなら1万年に1度、1kmが100万年に1度、10kmが1億年に1度くらいの確率になる。

アルマゲドン級のものが落下して来た場合は、このような凄まじい結果になる。



化学組成で分類した場合、隕石は石質隕石、石鉄隕石、鉄隕石に大別されるが、このうち石鉄隕石と鉄隕石は融けた事がある。石質隕石は融けた事のあるエコンドライト隕石と、融けた事のないコンドライト隕石に分けられる。コンドライト隕石の中でも、炭素質コンドライト隕石が、古い時代の状態を調べるために重要な存在となる。

太陽のような恒星系の一生は、その質量で変化する。分子雲のコアが成長して恒星となるが、十分な大きさにならないと、核融合を起こすには質量が小さすぎるために恒星になることができなず、褐色矮星となる。これでも木星型惑星よりは巨大である。

太陽質量の0.8倍程度だと、赤色矮星となる。主系列星と比べて低温で、核融合反応は穏やかに進む。水素の消費が穏やかなため、寿命は数百億年から数兆年と長くなる。

太陽質量の0.8~8倍のものは、赤色巨星と化した後、白色矮星になる。太陽質量の8倍を超えるものは赤色超巨星と化したあと、超新星爆発を起こす。この後は、太陽質量の8~20倍程度のものは中性子星に、20倍以上のものはブラックホールとなる。

褐色矮星は、恒星の外側で恒星になり損ねた天体だと思われてきたが、それにしては褐色矮星を伴う連星系が少なすぎる。未だ研究中であるが、分子雲コアで形成される多数の恒星のうち、途中で飛ばされたものの成長が止まるのではないかという仮説が浮かび上がっている。

孤立した暗い天体も発見されるようになっているのだが、重水素の核融合反応が起きていないので、矮星とは呼べない。恒星系を回転してもいないので、惑星とも呼べない。今のところ、準褐色矮星、孤立惑星質量天体、浮遊惑星などの呼び名が提案されている。

地球外知生体の可能性については、フェルミが推定すると、すでに何度も訪れているはずなのだが、実際には人類は地球外知生体に会っていない。この矛盾を解消する解答がいくつかある。

1.人類が気づいていないだけで、すでに来ている。
2.地球を訪問できるほど高度な文明を持っていない。
3.地球外生命体は存在しない。

但し、3つめの答えはコペルニクス原理に反するので、実際は1か2になるだろう。「宇宙人は存在しない。もし居たら地球に来るはずだ」という人がよくいるけど、自分の前に現れないという理由だけで存在を否定する事は出来ないだろう。

そんな論理が通るならば、地球外知生体からすれば、こうも言えるだろう。「地球人は存在しない。もし居たら、我々の領域に来るはずだ」実際は、これの答えは2であるが。地球人は他所の恒星系を訪れるほど高度な文明を持っていない。

1番の答えはもっと可能性があると思う。来るのが数十億年ずれたら、生命すら存在しない原始惑星だし、人類が登場した後でも、古代や中世ならば、まともなファースト・コンタクトにはならないだろう。古代神話で神から知識を授けられたり、空飛ぶ船の伝説が残されていたりするけど、もしかしたら神ではなくて先進種族だったのに、人類がそれに気づかなかったという可能性があるわけで。

人類の歴史で、異なる文明が衝突した時に何が起きたのかを考えると、地球外知生体なんか探さないほうが安全だし、太陽系の近所には誰も住んでいないほうが、都合が良いと思うけど。誰かに発見された時が、人類の終りかもしれないのだから。

最初に訪れるのがミスター・スポックなら良いけど、『エンダーのゲーム』に登場する昆虫進化型知生体みたいな奴らだと、意思疎通すら出来ないから、どちらかが滅びるまで戦う事になるし、アレステア・レナルズの作品に登場する、ある程度進歩した文明を全て殲滅する、インヒビターみたいな奴が来るかもしれないのだし。


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死なないやつら(ブルーバックス1844)

4062578441死なないやつら (ブルーバックス)
長沼 毅
講談社 2013-12-20

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超高温、超高圧、高塩分、強放射線、強重力…過酷な環境をものともしない極限生物たちの驚異の能力と、不可解きわまる進化。シュレーディンガーの生命観、エントロピー増大の原理を超えて40億年も地球にはびこる「不安定な炭素化合物」の本質に迫る。


題名に釣られてしまったのだが、死なないやつらは出て来なかった。不死の生命体なんて、少なくとも三次元生命体では無理だろうから、出て来なくても仕方がないのだろうけど、とりあえず題名詐欺じゃないか(笑)。煮ても焼いても凍らせても攻撃されても「さすがゴッグだ、なんともないぜ!」くらいの、強いやつらを期待していたのに。

死なないやつらはいなかったけど、死ににくいやつらはたくさん出て来る。当初は「極限生物の博物学」という本を書く予定だったらしいが、素直になかなか死なないやつらを集めたほうが面白かったと思う。

最初に「生命とは何か、とは何か」を問うのだが、質問に対して質問で答えるのは狡いよね。シュレーディンガーが定義した「負のエントロピーを食って構造と情報の秩序を保つシステムである」という発想は面白いが。

人間が耐えた最高重力が46.2Gらしいが、実験体となったスタップ大佐は一時的に失明状態となり、もう少しで眼球が飛び出すところだったらしい。スタップ大佐がスタップ細胞で出来ていたら、もう少し強く……

大腸菌とパラコッカス・デニトリフィカンスは40万Gでも平気で増殖したらしい。そこまで耐久値を向上させても、地球では使うところが無いのに、謎すぎる。こいつら、超重力惑星に移民するための準備でもしているのか?

進化はランダムで起こり、必ずしも役に立つ方向に進んでくれるとは限らない。キリンの首が高いところにある植物を食べるために伸びたというのは嘘であって、伸びちゃったから仕方なく高いところにある食べ物を食っているのだ。亀の甲羅も、あばら骨が背後に回った結果らしいが、本書に書かれている通り、もしも突然変異後の亀が話せたら、「まいったなぁ。なんで俺のあばら骨、背中にあるんだよ」ってボヤいた可能性が。

利己的な生物よりも、利他的な生物のほうが結果として子孫を残しやすいケースがあるらしい。例として「少数の強い個体がエサを独占すれば、多くの個体が飢えるため、その集団そのものは衰弱します」と書かれてある。これについては反論もあるので、正しいか否かは分からないけど。なるほど、自分さえ良ければ全体がどうなっても良いという、黒い思想で汚染されてしまった何処かの島国では、“エサ”が独占される事によって、急激に少子高齢化が進んでいるよな。


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宇宙になぜ我々が存在するのか(ブルーバックス1799)

4062577992宇宙になぜ我々が存在するのか (ブルーバックス)
村山 斉
講談社 2013-01-18

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私たちは宇宙の塵からできているといわれています。じつは、宇宙が原子よりもっと小さくて熱かったころ、塵のもとになった物質と、その反物質が衝突しては消え、新しい物質と反物質が生まれては消えて……、そんなことを繰り返していました。それがあるとき、宇宙の温度が少しだけ下がると同じ数だけあった物質と反物質のバランスが崩れ、ほんのわずかな反物質が物質に変わり、私たちが存在する物質だけの世界ができたお蔭で、私たちが生まれてきたというのです。その鍵を握っているのが、いままで質量がゼロだと思われていたニュートリノにあったのです。


題名がこんなのだけど、哲学的、宗教的、若しくは生物学的な内容ではなくて、素粒子の話だった。タイトルと中身がかなり違うので注意。

世界を構成する粒子の働きを解説して行く。ニュートリノやヒッグス粒子など、最近分かってきた最新の内容まで扱っている。分子は原子で出来ていて、原子は原子核と電子で出来ている。原子核の中には陽子と中性子があって、それはアップクォークとダウンクォークから出来ている。

今はクォークが最小単位という事になっているけど、さらに極小の超ひもで出来ているとか言われても訳がわからないよ(><) 全ての物質を形成する素粒子は、極小のひもが異なる動きをすることによって生じるらしい。

ヒッグス粒子が凍り付いて動きを止めたから、他の粒子の邪魔をして自由に動けなくなり、質量を発生させるそうだが、凍り付く温度は4000兆度らしい(((;゚Д゚))) 4000兆度で凍ってしまうとか、口から1兆度の火の玉を吐くゼットンすらビックリするレベル!


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エヴァンゲリオン化する社会(日経プレミアシリーズ292)

4532262925エヴァンゲリオン化する社会 (日経プレミアシリーズ)
常見 陽平
日本経済新聞出版社 2015-10-09

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ブラック企業出現、女性の活躍(という名の酷使)、使い潰される労働者、若者への過剰な期待、そして得体の知れない社会不安…今、私たちが直面している問題は、アニメ『新世紀エヴァンゲリオン』で予言されていた。雇用・働き方問題に通じた著者による、渾身の労働社会論。


エヴァンゲリオンと歪な社会構造をリンクさせて論じるのは良いのだが、後付けの論理に過ぎないので、やはり多少の無理はある。読み物としてみたら、面白い切り口ではあるけれども。

今のような酷い環境になる前に作られた作品なので、別に狙って未来とシンクロさせた訳ではないだろう。こんな病んだ社会になる事を予知して、エヴァンゲリオンの中に様々なメッセージを鏤めたのだとしたら、作った人は天才預言者だけど。

見返りの無い強制労働という点では、シンジ君と黒企業奴隷制度はシンクロ率高いよね(笑)。「逃げちゃ駄目だ」と自分に言い聞かせて頑張るが、悪い大人にひたすら利用され搾取されるだけのシンジ君を黒企業奴隷として捉えると面白いよね。いや、実際には笑えない話であるが……。

エヴァンゲリオンに関する解析とネタバレが多く含まれているので、エヴァンゲリオンを知らないと何が何だか分からないだろう。エヴァンゲリオンの最終回まで観ている事が前提となる。労働問題とリンクさせて論じているので、労働問題に関して無知な人が読んでも、微妙なままで終わりそうである。

エヴァンゲリオンで釣っているけど、中身はただの労働社会論である。エヴァ抜きでも語れる内容を、エヴァに無理やりこじつけた感が半端ない。これが有りなら、「初音ミク化する社会」とか、「魔法少女まどか☆マギカ化する社会」とか、なんでもイケそうだよね。


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猛毒動物 最恐50(サイエンス・アイ新書083)

4797346736猛毒動物 最恐50 コブラやタランチュラより強い 究極の毒を持つ生きものは? (サイエンス・アイ新書)
今泉 忠明
ソフトバンククリエイティブ 2008-10-16

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毒の強さで決定した世界初の猛毒ランキング。毒をもつ恐ろしい生き物は世界中に数多く存在するが、ただ単純にイメージだけで恐れていてはいけない。毒性の強さにターゲットを絞り、50位までのランキングをつけた結果、意外なラインナップが出揃った。本当に危ない生物をこの1冊で見きわめるべし!


毒の強さを基準に、上位50種類の猛毒生物を紹介している。大きさや性質がそれぞれ異なるので、危険度の順位ではない。毒が強くても、人間のほうから触りに行かない限り安全なものや、毒は強いが体が小さいので死亡事故には至らないものもいる。

日本だと南方の密林地帯にでも行かない限りほぼ安全だが、海外だと都心部でも危険だったりする。猛毒のサソリが家の中まで入って来るサンパウロや、気候が変わったために毒蛇が移動して来たシドニー等、大都市でも危険生物に襲われて死亡事故が発生しているのが恐ろしい。

ホテルのベッドの中にコブラがいて噛まれたり、立ちション中にチンチンを噛まれたり、洒落にならないケースもある。幼児だと、クラゲに刺されても死ぬ場合がある。香川県にある工場の休憩室にキングコブラが入ってきた事件は恐ろしすぎる。何処から来たのか謎であるが、誰かがこっそり飼っていたのか?

50位から順番に紹介されているのだが、1位の奴は地味だった。こいつは人間から触りに行かない限り、全く怖くないだろう。


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ベテルギウスの超新星爆発(幻冬舎新書238)

4344982398ベテルギウスの超新星爆発 加速膨張する宇宙の発見 (幻冬舎新書)
野本 陽代
幻冬舎 2011-11-29

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オリオン座の中で明るく輝く赤い星ベテルギウスは晩年を迎えている。星が一生の最後に自らを吹き飛ばす現象「超新星爆発」。ベテルギウスは今、いつ爆発してもおかしくない状態にある。地球からこんなに近くで起きる超新星爆発は史上初のこと。過去、超新星は数々の宇宙の謎解きに役立ってきた。ベテルギウスが爆発したら何が起こるのか?二〇一一年にノーベル物理学賞を受賞した「宇宙の加速膨張」という衝撃的な事実は、どのようにして明らかになったのか?超新星の最新研究をやさしく解説する。


図書館に無かったので、他の図書館から借りてもらったのだが、リクエスト用紙に記入したところ、「これは、ベテルギウスですか? それともペテルギウスですか?」と聞かれてしまった。天文マニアにとっては、オリオン座の一部であり、冬の大三角を形成する重要な恒星であるが、興味が無い人にとっては、ベテルギウスなのかペテルギウスなのか分からない程度の星でしかなかったようだ。

2012年頃、オリオン座のベテルギウスが爆発するかもしれないと話題になったが、ちっとも爆発しなかった。爆発しそうだと話題になった当時は、太陽が2個になったように見えて、一時的に夜が無くなると言われたのだが、どうやら爆発しても夜が無くなったりはしないらしい。

時々、よく分かってなくて、「もし爆発しても、遠く離れているのだから、生きているうちに観ることは出来ないんじゃないの?」と言う人がいるが、今見えている光が、642年前に出発した過去の光である。つまり、爆発が観測された場合は、そこから遡って642年前に爆発していたという事になる。

ここ数年で急激にベテルギウスが変形しているので、実際にはすでに爆発した後だという可能性も結構高いと思うのだが、リア充が爆発した時と違って、直ちに確認出来るわけではないので、離れている距離分のタイム・ラグが発生する事になる。

本書はベテルギウスだけの話ではなくて、恒星のたどる運命や、種類の違いなど、様々な事が書かれている。幻冬舎らしい、タイトルと内容が一致していない本になっているので、ベテルギウスに関する話だけが読みたい人は注意が必要である。

ちなみに、私が初めてベテルギウスと出会ったのは3~4歳頃である。子供用の図鑑に太陽の1000倍の赤色巨星として紹介されていた。当時はベテルギウスが最大だったような気がするのだが、最近ではVY Canis Majoris、NML Cygni、UY Scutiと、どんどん抜かされてしまってショックである。

UY Scuti
左端の一番小さい子がベテルギウスである。(wikiより)

ベテルギウスの超新星爆発に関しては、「オリオン座が壊れるから止めて!」派と、「2つの太陽がある世界を観たいからさっさと爆発しろ!」派に分かれているようであるが、私は2つの太陽派である。

恐怖の大王といい、マヤの予言といい、ベテルギウスといい、私を待たせすぎではないか。早く爆発して欲しい。ついでにリア充も爆発して欲しい。ベテルギウスはやれば出来る子、まだ本気出してないだけ!


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世界最強!アメリカ空軍のすべて(サイエンス・アイ新書191)

4797360682世界最強!アメリカ空軍のすべて 戦闘機から攻撃機、爆撃機、次世代機まで、保有戦力の全貌がいま明らかに! (サイエンス・アイ新書)
青木 謙知
ソフトバンククリエイティブ 2011-01-19

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なぜアメリカ空軍が世界最強といわれるのか。大型爆撃機から戦闘攻撃機、空中給油機、大型輸送機まで、アメリカ空軍を代表する主力航空機を総ざらい! なぜアメリカ空軍が世界最強といわれるのかが、本書を読めばズバリわかる!! 日本のF-X最有力候補のF-35の戦闘力もバッチリ解説!


他国と比べようもない程、圧倒的な力を持っているアメリカ空軍機について、戦闘機だけでなく、大型爆撃機、空中給油機、大型輸送機など、様々な角度で解説している。

タイトルが「世界最強!アメリカ空軍のすべて」となっているが、組織や運用についてはあまり触れられていない。ラプターやオスプレイなど、重要な軍用機に紙面を割いているので、実際には「世界最強!アメリカ空軍の主要な軍用機について」といった感じだった。

冷戦時代はソビエトが対抗馬だったが、21世紀になってからはアメリカ無双になってしまった。特にF-22が恐ろしい。ただのステルス戦闘機ではなくて、超音速巡航飛行が可能となっている。普通の戦闘機はアフターバーナー使用時しか速度が出ないのだが、F-22は常時、超音速で飛行する事が出来るらしい。野生の王国で例えたら、一瞬しか速く走れないチーター相手に、目に見えないライオンが常時チーターの速さで追いかけて来る感じだよね。

左翼思想の人に不人気なオスプレイも優れもので、完璧に輸送ヘリの上位互換である。ティルトローターだからヘリのように運用出来て、輸送機のようにたくさん荷物を運べて速く飛ぶ。事故率については、開発段階や実戦投入時のデータを、平常時の他の機体と比較するのはフェアじゃないと思う。


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中国航空戦力のすべて(サイエンス・アイ新書326)

479735528X中国航空戦力のすべて 中国の技術力は世界にどれだけ迫っているのか? (サイエンス・アイ新書)
青木 謙知
SBクリエイティブ 2015-03-17

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国内で空母を完成させ、ステルス戦闘機を自国で開発できるまでになった中国。そんな中国の航空戦力に、長年航空ジャーナリストとして世界中の戦闘機を追い続けてきた著者が、最新情報をもとに科学的かつ客観的に迫る。話題のステルス戦闘機「成都殱撃20型(J‐20)」や「瀋陽殱撃31型(J‐31)」など、中国空軍の現戦力と最新動向を知るのに欠かせない一冊。


最新データに基く中国空軍の現有戦力について書かれているのかと思ったが、もっと古い時代から中国が辿ってきた航空機の歴史を追う感じの一冊だった。まぁ、最新機種についてはトップ・シークレットだろうから、最新動向について調べるのは、なかなか難しいよね。

本書を見ると、中国の航空機が、ロシアかアメリカのパクリである事がよく分かる。古い時代はソビエト製の軍用機をライセンス生産していたが、関係が悪化すると、劣化コピー品しか作れなくなる。

先進国の後追いなので、独自技術のようなものは見当たらない。米軍と比べたら雲泥の差であるとはいえ、技術レベルが上がって来ているし、物量が尋常ではない(特に陸軍)ので、狙われている日本にとっては厄介である。


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F-22はなぜ最強といわれるのか(サイエンス・アイ新書093)

4797349883F-22はなぜ最強といわれるのか ステルス、スーパークルーズなど最新鋭戦闘機に使われるテクノロジーの秘密に迫る (サイエンス・アイ新書)
青木 謙知
ソフトバンククリエイティブ 2008-12-16

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144対0、241対2。この数字は2006年にアメリカで行われたF‐15、F‐16、F‐18とF‐22の模擬空中戦の撃墜数である。日本を始め世界中に配備されているアメリカの名戦闘機を寄せつけない圧倒的な戦闘力を誇るF‐22ラプター。その戦闘力を生み出したテクノロジーとは、いったいどのようなものであろうか。その全貌を見せる。


見開きで左ページに解説、右ページに資料や写真という構成で、テーマが切り替わって行くので読みやすい。F-22が優れている理由が、素人でも分かるように説明されている。F-22についてだけでなく、ステルスの説明、過去世代の戦闘機、配備されている米軍部隊の説明なども入っている。


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福岡ハカセの本棚(メディアファクトリー新書063)

4840149275福岡ハカセの本棚 (メディアファクトリー新書)
福岡伸一
メディアファクトリー 2012-12-28

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「生命とは何か」を美しい言葉で伝え続ける生物学者・福岡伸一。自然科学はもちろん、文芸、建築、美術、絵本など、あらゆるジャンルの本を精読してきた結果に現在の福岡ハカセがある。そんなハカセの愛読書を展示して大人気を博した書店フェア「動的書房」から、本書では特にお勧めの100冊を厳選、紹介する。科学的に考える力、森羅万象を見る目など、読書で得られる知的満足が格段に上がるブックガイド。


動的平衡で有名な福岡博士によるブックガイド。紹介される本は、自然科学や生物学関連書籍が多め。フェルメール好きなので、フェルメールに関する書籍も紹介されている。

文系の本読みが紹介すると、無茶苦茶マニアックなものが混ぜられたりするが、理系の学者なので、小説も村上春樹やマイクル・クライトンなど、有名どころになっている。

100冊の本は、ジュンク堂書店池袋本店で行われた推薦書フェア「動的書房」で扱われた400冊から厳選されている。巻末に、400冊分のリスト有り。


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自分では気づかないココロの盲点 完全版(ブルーバックス1953)

4062579537自分では気づかない、ココロの盲点 完全版 本当の自分を知る練習問題80 (ブルーバックス)
池谷 裕二
講談社 2016-01-21

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脳が私をそうさせる。「認知バイアス」の不思議な世界を体感。たとえば買い物で、得だと思って選んだものが、よく考えればそうでなかったことはありませんか。こうした判断ミスをもたらす思考のクセはたくさんあり、「認知バイアス」と呼ばれます。古典例から最新例までクイズ形式で実感しながらあなた自身の持つ認知バイアスが分かります。


完全版という事は、完全版じゃないものもある訳で、どうせなら講談社から出ているこの完全版を読んだほうが良い。様々な例題で、心のズレを体感していくのが面白い。

数学的に正しくても、人の感覚とズレているが故に、例えばモンティー・ホール問題のように、正解又は最適な答えを選べない事はよくある。3つの箱から当たりを選ぶ時に、自分が選ばなかった2個のうち片方を司会者が開けた場合、残りの1個が当たりである確率のほうが高くなる。しかし、最初に自分が選んだ箱をそのままキープする人のほうが多い。

人種を書かせる欄があると黒人の成績が下がるとか、老化を意識させると老人の記憶力が悪くなるという結果を見ると、無意識のうちに自分を特定のクラスタに縛り付けて能力を制限しているよなぁ。

見かけの信頼度が高いほうが議員に当選する可能性が高いという問題は胡散臭かった。国会中継とか見ると、信頼出来ない悪党顔の奴らだらけじゃないか。対立候補のほうがもっと極悪な顔をしていたのか? 東京都の政治資金問題なんて、どう考えても対立候補より某ハゲのほうが極悪人の顔をしているじゃないか。小者を辞めさせてあんな金に意地汚い奴を選ぶなんて、東京都民ってバカなの? かなり粘ったけど、ようやく辞めてくれるようで良かったが。

高級車のほうがマナーが悪くなる問題は、社会的ステータスが上になればなるほど、人間としてはクズになるという現状がよく表れている。ひょっとして、団塊のクズ率が高いのも勝ち組世代だからであって、バブル崩壊後の世代のような酷い目に遭っていれば、そんなに悪い奴らじゃなかったのかもしれないよね。


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「意識高い系」という病(ベスト新書391)

4584123918「意識高い系」という病~ソーシャル時代にはびこるバカヤロー (ベスト新書)
常見 陽平
ベストセラーズ 2012-12-08

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「意識高い系」と呼ばれる人々の存在をご存じだろうか?数年前からネットスラングにもなった、この「意識高い系」という言葉は、セルフブランディング、人脈自慢、ソー活、自己啓発など、自分磨きに精を出し、やたらと前のめりに人生を送っている若者たちのことを指す。なぜ彼らは、「なりたい自分」を演出し、リアルな場やネット上で意識の高い言動を繰り返すのだろうか?本書は、相互監視社会やコミュニケーション圧力、ソー畜といった現代における諸問題から、「意識高い系」が生み出された原因を追及し、「なりたい自分」難民の若者たちに警鐘を鳴らす。


SNSなどで目立つ、意識だけやたら高くて気持ち悪い人達のズレた感じを、嫌になるほどバカにしまくる一冊。さほど実力も能力も無いのに、やたら自分を高く見せようとする人々の気色悪さはともかく、ではどうすれば良いのかについては何も書かれていない。

自分と考えが違う著名人を名指しで批判する部分もあるので、意識高い系の人だけでなく、著者も痛い人になっているじゃないか(汗)。相手の俺様理論に対して、著者も自らの俺様理論で反論しているだけなのに、「論破!」と言っている。客観的な数値やデータを用いていないので、傍から見ればちっとも論破していない件。これでは「論破」が大好きな2チャンネラーと変わらないではないか……。

低レベル意識高い系の若者を、高レベル意識高い系の著者が馬鹿にするだけの誰得内容だった。レベルの低い意識高い系を馬鹿にしたいだけなら、わざわざ本書を読まなくても、ツイッターとかでウォッチングするだけで十分である。勝ち組の戯言にしかなっていない部分もあるし。


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アホの壁(新潮新書350)

4106103508アホの壁 (新潮新書)
筒井 康隆
新潮社 2010-02

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なぜそんなアホなことをするのか、そしてアホなことを言うのか?無益な争いに血眼になり、破綻必至の計画を立て、互いに殺しあうに至るのは、いったいなぜなのか?文化的文明人を自任する現代人が、いとも簡単に飛び越えてしまう「アホの壁」をめぐり、豊富なエピソードと心理学、文学、歴史ないまぜでつづる抱腹絶倒の筒井流人間論、ついに登場。


題名を見ると、なんだ『バカの壁』のパクリじゃないかと思ってしまうが、編集者から執筆を依頼された時に言われたタイトルは「人間の器量」だったらしい。そんな題名の本を自分が書いても売れないと断るのだが、話し合いの結果、『アホの壁』を書く事に。

最初の章からいきなり、言わなくても良い事、言ってはいけない言葉をわざわざ言ってしまうアホの事が書かれている。これは周囲にもよく居るタイプのアホなので、分かりやすい。ビール会社のパーティで下請け会社の社長がライバル会社の名前で万歳してしまった例が挙げられている。きっと、親会社から抑圧されたストレスでライバル会社のほうを万歳しちゃったんだろうな。

女をアホと言っちゃう部分については、フェミババアとかに噛みつかれそうで心配だ。本書におけるアホな女とは女性全体を指すのではなく、妻や身近な人間の事であって、第一線で活躍しているような優秀な女性は予め「女」から除外しているが。

1969年のワールドカップ予選で、エルサルバドルがホンジュラスに負けた事が原因で戦争が始まった事があるのか。あまりにもアホな戦争である。

「ペンは剣より強し」という言葉はリシュリューの言葉で、全然違う意味だったのは初めて知って驚いた。(厳密には、ブルワー・リットンの戯曲『リシュリュー』に出て来る言葉らしいが。)「真に偉大な人物の支配の下においては、ペンは剣よりも強い」という限定条件付きで、反乱を起こしても逮捕状や死刑執行命令にペンでサインして弾圧できる、という意味だったらしい。


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アラフォー男子の憂鬱(日経プレミアシリーズ219)

4532262194アラフォー男子の憂鬱 (日経プレミアシリーズ)
常見 陽平 おおたとしまさ
日本経済新聞出版社 2013-12-10

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ガンダムブーム、受験戦争、ウィンドウズとインターネットの登場、就職氷河期、金融危機…。団塊ジュニアで、ロスジェネでもある最後のマス世代も、いまやアラフォー。大きく変動した社会で、彼らは何を経験し、何を感じたか。そして、これからどこへ向かうのか。さまざまなテーマの「共通体験」をもとに、人気論者4人が自らの世代の「これまで」と「これから」を論じ尽くす。


アラフォー世代の愚痴なので、勝ち組団塊バブル世代や、技術革新でお金が無くても色々と楽しめるゆとり世代が読むと、上手くシンクロ出来ない可能性あり。

ガンダム、バンドブーム、インターネット、教育問題と、4人のアラフォー男子が好きな切り口で自分の世代を語っている。それぞれの世代に良し悪しはあれど、やはり氷河期世代って損をしている感が半端ないんだよなぁ。

ひたすら甘い果実を啜ったバブル世代からは「お前らだって親が豊かでファミコンとか買ってもらっただろう?」とか言われるが、たかがファミコンを買ってもらえた程度で、その後に続く苦難の人生全てを我慢しろというのは理不尽すぎないか? じゃあファミコンなんか要らないから、お前らみたいに偏差値60台でも名門大学に進学出来て、そこそこの名門大企業に入れてくれと……。

受験人口が急増しすぎて、偏差値70程度では早慶だってなかなか受からんし、偏差値60ではニッコマすら余裕で落ちる、偏差値50以下の大学なんか滅多に無い。偏差値70レベルの奴が東大京大早慶に落ちてMARCHレベルにしか引っかからず、しかも黒企業奴隷にしかなれない人が多数いた時代だった。ゆとり世代が厳しいとか言うけど、偏差値70の慶應でワタミとかアリにしか採用されない状況にはなっていないだろ? まだ派遣奴隷制度が無かったから、努力しない馬鹿でも何処かには入れた最後の世代ではあったかもしれないが。

仕事だけしていたら評価されて給料も上がった団塊と違って、育児もやって当たり前。ひたすら社畜として酷使されるが、使い捨てにされるだけ。自分達だってがむしゃらに働いていたと言うが、お前らみたいにちゃんとリターンが用意されていた時代とは状況が全然違うんだよ!!!1


引用

終身雇用と定期昇給に守られ、当たり前のように車や家や家族をゲットし、引退すれば僕たちが払う年金で海外旅行などと洒落込む始末。子どものころに脱脂粉乳を飲んでいた程度のわずかな苦労で、ここまでの贅沢三昧を当然のように肯定していいものだろうか? 一方で僕たちの世代は、子どもの頃に贅沢をしたのだから、一生苦労するのが当たり前らしい。(中略)いろいろなものを親から買い与えられたことは、大人になってから20年近く、そしてこれからもずっと、罰を受け続けなければならないほどの巨悪だったのだろうか? そして何より、僕たちは老人たちが言うほど、贅沢をしてきたのだろうか?


↑ほんと、コレ!!


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講談社ブルーバックス・リスト

科学的な内容に特化したシリーズ。古い番号のやつは図書館に無さそうなので、とりあえず読めるものから少しずつ。

0771 『記憶とは何か

1154 『ゲージ場を見る

1174 『消えた反物質

1214 『ハイテク機はなぜ落ちるか

1262 『図解 古代・中世の超技術38

1329 『人体改造の世紀

1343 『はたして神は左利きか?

1362 『論破できるか! 子どもの珍説・奇説

1388 『タイムマシンの話

1404 『新・核融合への挑戦

1406 『真空とはなんだろう

1444 『「超ひも理論」とはなにか

1537 『「退化」の進化学

1680 『質量はどのように生まれるのか

1731 『宇宙は本当にひとつなのか

1827 『大栗先生の超弦理論入門

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図解 古代・中世の超技術38(ブルーバックス1262)

4062572621図解 古代・中世の超技術38―「神殿の自動ドア」から「聖水の自動販売機」まで (ブルーバックス)
小峯 龍男
講談社 1999-08

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こんな時代に、こんなものが! 今から2000年も前の古代ギリシャには、なんと自動ドアや自動販売機がありました。自然の力しかない時代に、工夫に工夫を重ねて生み出された画期的な技術とアイデアを、楽しく図解します。


古代の人々が当時の技術力でも可能な方法で様々な物を作っているのだが、思っていた以上に凄かった! まさか、紀元前の時代に自動ドアや自動販売機があったとは! さすがに、現代のものと比べると非常にショボいのだが、2000年以上前にそんな物が存在したというだけで驚く。

自動ドアは人が乗る度に開閉したりはしてくれないので、あまり実用的ではなさそうだが、神殿に設置する事で神官の権威付けに利用されたのだろう。原理を知らない一般人からすると、勝手に開閉する扉は神の力に見えるだろうし。

一番気に入ったのは、アルキメデスの熱戦砲である。残念ながらアイデアだけで、実際には造られていないのだが、太陽光を集めて敵艦を焼き払うなんて、発想がSFすぎる! 想像するだけで、テンションが上がるじゃないか。

ちなみに、アルキメデスの時代には、こんな材料は手に入らなかったが、21世紀の科学力なら少年でも自作する事が可能である。宇宙世紀のソーラ・システムを待たなくても良いらしい。



どれも図で説明されているので、理系の人は楽しめるだろう。残念ながら私はガチ文系人間なので、図で説明されてもイマイチ頭に入って来なかった。


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世界史の極意(NHK出版新書451)

4140884517世界史の極意 (NHK出版新書 451)
佐藤 優
NHK出版 2015-01-08

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ウクライナ危機、イスラム国、スコットランド問題…世界はどこに向かうのか?戦争の時代は繰り返されるのか?「資本主義と帝国主義」「ナショナリズム」「キリスト教とイスラム」の3つのテーマを立て、現在の世界を読み解くうえで必須の歴史的出来事を厳選、明快に解説!激動の国際情勢を見通すための世界史のレッスン。


教科書的な歴史の表層を追うのではなく、アナロジー的思考により、事象の奥に隠された部分まで見極めていく。ある程度、歴史について知っていれば容易く見える部分ではあるが。

某全体主義国家2国が未だに19世紀のような帝国主義戦争を仕掛けていると思ったが、筆者の分類によれば、新帝国主義時代に移行したという事か。ならば、第二次大戦のように、もうこれ以上戦いたくないというレベルまでやり合うしかないのかね。第三次世界大戦でもすれば、ピケティ教授のいう格差だって解消されるし、いいんじゃないのか。

ネトウヨがただの安倍批判本だと批判しているが、労働階級の再生産を軽視して日本の国力を疲弊させたのは、ここ数十年の自民党政権なのだから、安倍だけの責任ではないかもしれないが間違ってはいないだろう。


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大栗先生の超弦理論入門(ブルーバックス1827)

4062578271大栗先生の超弦理論入門 (ブルーバックス)
大栗 博司
講談社 2013-08-21

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私たちは「どこ」に存在しているのか?物質の基本は「点」ではなく「ひも」とする超弦理論によって、ニュートンの力学、アインシュタインの相対性理論に続く時空概念の「第三の革命」が始まった。現代物理学における究極のテーマ「重力理論と量子力学の統合」にはなぜ「ひも」が必要なのか?「空間が九次元」とはどういうことか?類のない平易な説明の先に待ち受ける「空間は幻想」という衝撃の結論!


第30回講談社科学出版賞受賞作。


入門という事にはなっているが、理系の超高偏差値大学で習うような最新理論なので、知識皆無状態で読むと、ついて行くのが辛いかもしれない。

なるべく数式を使わずに言葉で説明しようという配慮は、ガチ文系には嬉しいが。理系の先生の中には数式ばかり書く人もいるからね。数式で逃げずに書かれてはいるのだが、入門だからこの程度の内容で良かろうというような、初心者向けに妥協した内容でもないので、内容自体は高度で難解なままである。

分子→原子→原子核(+電子)→陽子+中性子→クオーク→超弦で、弦が最小単位なのかと思ったら、弦が運動するための空間も何か基本的なものから現れて来るとか、もう訳が分からない。弦よりも小さな何かがまだ隠されているという事?

電車の内部で前後の車両から同時に車掌が進入した場合、電車の外にいる観測者から見ると、車掌の進入時間が微妙にズレる。時間の流れは現在しか存在しないという考え方もあるが、観測者によって現在が異なるのはおかしいので、過去と未来も存在するという事になるのか。


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論破できるか! 子どもの珍説・奇説(ブルーバックス1362)

論破できるか!子どもの珍説・奇説―親子の対話を通してはぐくむ科学的な考え方 (ブルーバックス)論破できるか!子どもの珍説・奇説―親子の対話を通してはぐくむ科学的な考え方 (ブルーバックス)
(2002/02/20)
松森 靖夫

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「カラスやスズメは死なないんだよ。だって、死んでるのを見たことないもん」―子どもの奇想天外な発想を幼稚で非科学的なものと片づけずに、あえて回り道をしながら一緒に考えてみると、ふだん見過ごしがちな奥深い自然の原理が見えてくる。大人の側も、日頃いかに科学的事象をあやふやに捉えているかを実感するだろう。本書では、あえて回り道をしながら自然科学の本質を親子で考える。


題名は珍説・奇説となっているけど、そんなにお子様トンデモ理論は出てこない。子供の頃に疑問に思ったはよいのだが、未解決のまま大人になってしまい、未だに間違えたままの問題がチラホラと混ざっていた(汗)。科学的理論で説明がつく良問が出てくるので、大人になっても勉強になる。

カラスの死体を見たことが無いからカラスは死なないとか、宇宙人がいる確率はいるかいないかだから50%だとか、ゆとりっぽい奇説も混ざっているけど、温めると五十円玉の穴は小さくなる(間違い)とか、食塩水は下のほうが濃くなる(間違い)とか、大人になっても間違えそうなものも含まれている。

ドーナツの穴が小さくなるのだから、五十円玉の穴も小さくなりそうだし、味噌汁も暫くすれば下のほうが濃くなるので、食塩水だって下のほうが濃くなると思ってしまいそうだよね。

お湯を沸かせると出てくる白いやつは水蒸気である(間違い)。水蒸気は無色の気体であり、目には見えない。水蒸気がより温度の低い場で冷えて凝結し、水滴となったために白く見えるものは湯気である。ちなみに湯気は液体である。

こんなの習った記憶が全くないのだが、私だけタイムリープして授業を受けていないのだろうか。ルパンに記憶を盗まれたのだろうか? 授業を受けていたら絶対に覚えていると思うのだが。ローマ帝国の五賢帝や、神聖ローマ帝国の七選帝侯は、未だに頭の中に入っているのに。


ここで問題。北極から南極まで穴を掘ったとして、その穴に玉を投げ込むと地球の中心で止まる? 地球の反対側まで行っちゃう? 答えが分からない人は、是非、一読を。


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講談社現代新書リスト

中公新書と並んで老舗で、冊数が非常に多く、攻略するのに苦戦しそうなのが講談社新書。というより、ここまで増えたら攻略なんて考えるのは無謀。多すぎるよw


0300 『適応の条件

0839 『素読のすすめ

1143 『「別れ」の深層心理

1184 『戦争を始めるのは誰か

1314 『ブルゴーニュ家

1575 『動物化するポストモダン

1633 『人形作家

1673 『神聖ローマ帝国

1738 『大人のための文章教室
1739 『情報と国家
1740 『生きづらい私たち

1754 『経済学のことば

1759 『文系のための数学教室

1764 『年金をとりもどす法

1777 『ほめるな
1778 『鉄理論=地球と生命の奇跡

1781 『能力を高める 受験勉強の技術

1787 『人生に意味はあるか
1788 『カーニヴァル化する社会

1791 『現代小説のレッスン

1827 『他人を見下す若者たち

1861 『勝負脳の鍛え方

1883 『ゲーム的リアリズムの誕生

1891 『生物と無生物のあいだ

1921 『モテたい理由

1925 『数学でつまずくのはなぜか

1943 『なぜ日本人は学ばなくなったのか

1957 『リアルのゆくえ

2000 『世界は分けてもわからない

2003 『わかりやすく伝える技術

2017 『日本のルールは間違いだらけ

2166 『化石の分子生物学

2176 『JAL再建の真実

2198 『自分を愛する力


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生物と無生物のあいだ(講談社現代新書1891)

生物と無生物のあいだ (講談社現代新書)生物と無生物のあいだ (講談社現代新書)
(2007/05/18)
福岡 伸一

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生きているとはどういうことか―謎を解くカギはジグソーパズルにある!?分子生物学がたどりついた地平を平易に明かし、目に映る景色をガラリと変える。


どの著書を読んでも動的平衡について書かれているが、本書でも動的平衡の話が出てくる件。

世界は分けてもわからない』のほうを先に読んでしまったのだが、小説じゃないので読む順番を間違えても無問題だった。理系学者にしては随分と文系的な文章を書く。冒頭と終わりの部分はエッセイか小説のように感じる。

読み物としては面白いのだが、生物学について知識を求めて読む分には不向き。野口英世など、理系学者達のエピソードを交えて書かれてはいるが、内容はあまり生物学の書籍になっていない。題名となっている生物と無生物の間に何があるのか、何が両者を隔てているのか、納得の行く説明は書かれていなかった。


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ハイテク機はなぜ落ちるか(ブルーバックス1214)

ハイテク機はなぜ落ちるか―コンピュータ化が引き起こす新たな航空機事故 (ブルーバックス)ハイテク機はなぜ落ちるか―コンピュータ化が引き起こす新たな航空機事故 (ブルーバックス)
(1998/05)
遠藤 浩

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安全の切り札・コンピュータが新しい事故を引き起こす!空の安全の切り札として、現代最高のコンピュータ・システムを導入したハイテク機。しかし、事故は減少するどころか、今までにない新しいタイプの事故が続発した。コンピュータ/人間システムの不備を指摘し、コンピュータ万能主義に警鐘を鳴らす。


安全であるはずの最新型ハイテク航空機が墜落する原因について書かれているが、専門的な話が多すぎて、航空機関連の技術者じゃないとついていけない部分もある。新書形式だけど、知識0から読めるレベルではなくて、中身が専門書に近くて参った。

コンピューターによる自動操縦で楽になったのかと思いきや、融通が利かないだけでなく、緊急時においても予めプログラムされた通りに動こうとするので、かえって危険が増大したり、時には墜落原因となるのが恐ろしい。

マイクロソフトのうんこプログラムみたいに誤作動したり、何も悪い事をしていないのに「このプログラムは不正な処理を行ったので強制終了されます」と言われて強制終了しない分だけマシではあるが、不親切な設計によってヒューマン・エラーを誘発している。

似たような名前の通過ポイントが複数あるのに、略称だけでインプット出来る仕組みだったために、間違えて入力されて墜落したりと、ちょっと考えれば防げるような初歩的なミスも多い。プログラムの中身がブラックボックス化しすぎて、パイロットが知らない部分があるのも問題である。

自動操縦とパイロットが対立した結果、異常気象もないのに墜落したり、逆に突然異常気象に見舞われて自動操縦が勝手に切られた結果、墜落したりと、本当に融通が利かない。墜落原因をプログラムではなく人間の責とするエアバス社の頑な態度も拙かったと思う。(執筆時期が古いので、過去の問題点はかなり改善されているとは思うけど。)



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岩波新書リスト

新書のリストを作って行こうかと思っています。
が、読んだ物から追加して行くので、最初は相当ショボイです。
とりあえずは、最も権威が高そうな岩波新書の新赤版から。


0716 『ダムと日本

0739 『宇宙からの贈りもの

0786 『一億三千万人のための小説教室

0945 『Jポップとは何か

0974 『山内一豊と千代

1016 『フランス史10講

1020 『魔法ファンタジーの世界

1023 『アメリカの宇宙戦略

1063 『数に強くなる

1131 『疑似科学入門

1143 『仕事道楽

1161 『宇宙論入門

1203 『四コマ漫画

1215 『ぼくらの言葉塾

1219 『パンデミックとたたかう

1269 『偶然とは何か

1279 『太陽系大紀行

1332 『本へのとびら


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疑似科学入門(岩波新書1131)

疑似科学入門 (岩波新書)疑似科学入門 (岩波新書)
(2008/04/22)
池内 了

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占い、超能力、怪しい健康食品など、社会にまかり通る疑似科学。そのワナにはまらないためにどうしたらよいか。また地球環境問題など、科学の不得手とする問題に正しく対処するにはどうしたらよいか。さまざまな疑似科学の手口とそれがはびこる社会的背景を論じ、一人ひとりが自ら考えることの大切さを説く。


科学っぽい雰囲気で巧みに相手を騙そうとする様々な手口が登場するのだが、本来ターゲットとしたかったであろう疑似科学信者に全く読んでもらえず、すでに知識も分析力も論理的思考力も身についている理系脳な方々にばかり読まれて批判されているね(汗)。“入門”なのだから、個々の事例に関する詳細な分析をしていては、新書のページ数では収まらなくなると思うのだが。

疑似科学も国によって流行りが違っていて、例えばアメリカ人ばかりUFOに誘拐されたり、永久機関が売れていたりするのが面白い。日本人も血液型占いみたいなオカルトを信じているのだから、どっちもどっちだけど。軽く楽しむ分には問題無いが、企業の採用や人員配置にまで血液型が使われたりするのをみると、日本人は頭がおかしいんじゃないかと思ってしまう。

TVに登場するアンケートなんかも、最初からバイアスがかかりまくっているし、国が発表する数値も恣意的に操作されていて信用出来なかったりするのだが、馬鹿は簡単に信じてしまうからなぁ。


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数式のない宇宙論(朝日新書424)

数式のない宇宙論 ガリレオからヒッグスへと続く物語 (朝日新書)数式のない宇宙論 ガリレオからヒッグスへと続く物語 (朝日新書)
(2013/09/13)
三田誠広

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人間ははるか昔から宇宙を知りたいという情熱を燃やし続けてきた。現代のような大規模な実験装置のない時代、ガリレオはなぜ地動説を確信できたのか? ニュートン、アインシュタインの頭の中とは? 宇宙と向き合う人間の頭脳の挑戦の歴史を、手練れの作家が数式を一切使わずに描き出す。私立文系出身の人はもちろん、高校生にもわかる人間と宇宙の物語。


数式を使わないのは有難いのだが、素粒子やら、世界史に登場した偉人達の話になっているので、題名からスケールの大きな宇宙そのものに関する話を期待しているとガッカリする。パスカル、ガリレオ、デカルト、ニュートン、アインシュタイン、ヒッグスが発見した理論やら法則に比重が置かれているので、科学史になってしまっている。ガチ文系人間が読む新書レベルの書籍としてはそれなりに良いのだが、もっと宇宙の話が読みたかったです(´・ω・`)


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少数精鋭の組織論(幻冬舎新書029)

少数精鋭の組織論 (幻冬舎新書)少数精鋭の組織論 (幻冬舎新書)
(2007/03)
斉須 政雄

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味、価格、サービス、雰囲気…レストランはいくつもの尺度で客から裁かれる。不満を抱いた客は、二度と訪れない。彼らを満足させるためにやるべきことは山ほどあるが、無駄な人員を抱える余裕はない。最少人数のスタッフが一丸となってサービスを提供できなければ店が潰れてしまう。そんなシビアな世界で二十年の長きにわたって営業を続けてきた一流フレンチレストランのオーナーシェフが、チームで結果を出す秘訣を明かす。


(((;゚Д゚)))なんだこれ、題名がこんなだから組織経営に関するビジネス書籍かと思ったら、全然違うじゃないか。有名な高級フレンチレストランのオーナー・シェフが抽象的な言葉で語っているばかりで、全く「論」と呼べるレベルになっていない。内容の程度は高いかもしれないが、これではただのチラシの裏じゃないか(笑)。

幻冬舎はいい加減、こういう釣り題名ばかりつけるのを止めて、ちゃんと内容とリンクしたものにして欲しい。コート・ドールのオーナーの生き様に興味がある人にはお勧めだが、組織論について学びたい方には全くお勧め出来ない。

具体的な言葉で語ってくれないので、雰囲気、或はふいんき(何故か変換出来ない)ばかりで読み手に何を伝えたいのか、芯になる部分が見えてこない。有名になった人にありがちな俺SUGEEEモードに突入していないのは良かったけど。

自分一人だけが甘い汁を啜るのではなく、スタッフや出入りの業者など、周囲の人々によって生かされているのだと認識し、天狗にならず謙虚な心を持ち続けているのは素晴らしい。黒企業オーナーだと、人材は使い捨て、客はカモに過ぎず、業者はひたすら買い叩いて、自分だけが私腹を肥やすからなぁ。

チームで結果を出す秘訣を明かす! とか裏表紙に書かれているけど、きちんと掃除をする、周囲の人間と真摯に向き合う、同じ価値観を共有するなど、ごく基本的な事しか語っていないので、ミラクルな技を期待してはいけない。


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質量はどのように生まれるのか(ブルーバックス1680)

質量はどのように生まれるのか―素粒子物理最大のミステリーに迫る (ブルーバックス)質量はどのように生まれるのか―素粒子物理最大のミステリーに迫る (ブルーバックス)
(2010/04/21)
橋本 省二

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ヒッグス粒子とは何かの鍵は真空にある。素粒子物理最大の謎に迫る。2009年、スイスのCERNで人類史上最大の加速器LHCが動き出した。そこでは質量が生まれる仕組みの鍵を握るヒッグス粒子の発見が期待される。しかし、それが見つかれば質量の起源の問題はすべて解決されるのか?質量が生まれる仕組みの理解には、特殊相対性理論や量子力学はもちろん、自発的対称性の破れなど現在の素粒子理論の基本的な考え方が総動員。


質量が生まれる仕組みを解説して行く。入門書としては分かりやすく書かれているものの、物理学に関する基本事項は頭に入っていないと読み進めるのが辛い。知識ゼロ状態のガチ文系人間が読むと、ついていけない可能性がある。とりあえず、高校で習う物理レベルは習得していないと厳しいかもしれない。四つの力とか、原子を構成している物質や、スピンの向きが出てきても、ああ、アレね! と思える程度の能力が欲しいところ。

肝心のヒッグス粒子がまだよく分かっていないので、謎解きはこれからなのだけど。ヒッグス粒子をもってしても、質量を生み出している何かのうちの僅か2%に過ぎないとは(((;゚Д゚))) 残りの98%は一体!?


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真空とはなんだろう(ブルーバックス1406)

真空とはなんだろう―無限に豊かなその素顔 (ブルーバックス)真空とはなんだろう―無限に豊かなその素顔 (ブルーバックス)
(2003/03/18)
広瀬 立成

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負エネルギーの電子が充満している状態―これが現代の物理学が明らかにした、真空の正体だ。物質、空間、力、宇宙…すべてを明らかにする鍵は、「なにもない」はずの真空にあった。


真空について書かれてあるのだが、まず真空とは何なのか分かっていないと進まないので、wiki先生に聞いてみた。

真空(しんくう、英語:vacuum)は、物理学の概念で、圧力が大気圧より低い空間状態のこと。意味的には、古典論と量子論で大きく異なる。(wikiより)



古典論においては「何も無い状態」なのだが、実際のところは目に見えない物質が存在しているし、対生成や対消滅も行われるので、何も無い状態の真空は存在しないって事? 世界の外側には何も存在していないかもしれないけど。

真空に関して深い内容が書かれているのかと思ったら、宇宙や素粒子の話だらけなので、宇宙論や素粒子論に関する知識が無いと分かり難いだろうし、知識があるなら本書の内容は中途半端。数式も多用しまくりなので、数学に強くないと読むのが辛すぎる。ガチ文系泣かせの本である。


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