乙一

攻略対象書籍は以下。

夏と花火と私の死体』★★★★
天帝妖狐』★★★★
平面いぬ。』★★★★
失踪HOLIDAY』★★★★
きみにしか聞こえない CALLING YOU』★★★★
暗黒童話』★★★★☆
死にぞこないの青』★★★☆
暗いところで待ち合わせ』★★★★
GOTH リストカット事件』★★★★☆
さみしさの周波数』★★★★
ZOO』★★★★☆
『くつしたをかくせ!』
失はれる物語』★★★★
『小生物語』
銃とチョコレート』★★★★
『The Book”jojo's bizarre adventure 4th another day』
『GOTH モリノヨル』

(共著)
『とるこ日記~“ダメ人間”作家トリオの脱力旅行記~』



売れてから、あんまり仕事しなくなった(笑)。



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銃とチョコレート

銃とチョコレート (ミステリーランド)銃とチョコレート (ミステリーランド)
(2006/05/31)
乙一

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少年リンツの住む国で富豪の家から金貨や宝石が盗まれる事件が多発。現場に残されているカードに書かれていた【GODIVA】の文字は泥棒の名前として国民に定着した。その怪盗ゴディバに挑戦する探偵ロイズは子どもたちのヒーローだ。ある日リンツは、父の形見の聖書の中から古びた手書きの地図を見つける。その後、新聞記者見習いマルコリーニから、「【GODIVA】カードの裏には風車小屋の絵がえがかれている。」という極秘情報を教えてもらったリンツは、自分が持っている地図が怪盗ゴディバ事件の鍵をにぎるものだと確信する。地図の裏にも風車小屋が描かれていたのだ。リンツは「怪盗の情報に懸賞金!」を出すという探偵ロイズに知らせるべく手紙を出したが……。


児童書なので、従来の作品と比べてやや傾向が異なるが、やはり乙一は何を書かせても上手いと思う。ダークでもせつない系でもない、新境地といった感じだ。文字遊びというか、引っ掛けもあって、作者にしてやられる。アッサリ風味だが、なかなか心地良い。挿絵は不気味系だけどね(笑)。

怪盗ゴディバを追うヒーローであるはずの探偵ロイズが、実は……だったりして、一筋縄ではいかない。一連の事件に巻き込まれた少年が辿り着いた真実とは!?


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GOTH―リストカット事件

GOTH―リストカット事件GOTH―リストカット事件
(2002/07)
乙一

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最も注目される若手ナンバーワン、乙一のホラー短編集。毎日届く恋人の腐乱死体の写真。彼女を殺したのは誰? 「犯人探し」に奔走する男を描く表題作ほか、書き下ろしを含む全10編を収録。


人が死ぬ話が満載。かなりダークな内容で、面白いんだけれども読後感がよろしくない。主人公もバモイドオキ神様の手先みたいな暗黒属性のヤツだし。

6つの物語で綴られていて、「犬」という話だけは悪人が死ぬ話だから許せるのだけれど、他のはバラバラ猟奇殺人とか、人の手を切断する通り魔とかの話で、精神的に疲れます。悪人が死ぬ話は好きなんだけど、普通の人が死ぬのは……。


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ZOO

ZOOZOO
(2003/06)
乙一

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いま最も注目される若手ナンバーワン、乙一の魅力爆発の短編集。毎日届く恋人の腐乱死体の写真。彼女を殺したのは誰か?「犯人探し」に奔走する男を描く表題作他、書き下ろし新作を含む10編収録。


白乙一と黒乙一が見事にブレンドされた感じ。グロ要素は高い。ダーク部分がかなりあるので、読後感はあんまり爽やかじゃないのがちょっと……。胃のあたりがムカムカしてきて個人的にはアレですが。読ませる力はあるけど、この手の狂気入ってる物語を絶賛する中高生を見ると、なんだか乙一作品そのもののような不気味さを感じて仕方がない。「SEVENROOMS」の残虐すぎる狂気が頭から離れない。


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失はれる物語

失はれる物語 (角川文庫)失はれる物語 (角川文庫)
(2006/06)
乙一

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目覚めると、私は闇の中にいた。交通事故により全身不随のうえ音も視覚も、五感の全てを奪われていたのだ。残ったのは右腕の皮膚感覚のみ。ピアニストの妻はその腕を鍵盤に見立て、日日の想いを演奏で伝えることを思いつく。それは、永劫の囚人となった私の唯一の救いとなるが…。表題作のほか、「Calling You」「傷」など傑作短篇5作とリリカルな怪作「ボクの賢いパンツくん」、書き下ろし最新作「ウソカノ」の2作を初収録。


基本的に、角川スニーカー文庫に入っている作品がほとんどなので、書き下ろしの「マリアの指」を読むために入手するであろう本。何故、このような普通っぽいスタイルになっているかというと、ラノベだというだけで読んでもらえない可能性が高くなってしまうからだ。「ジャンル問わず何でも読みます!」と豪語する人々も「でも、ラノベは例外だけどね」という但し書きがついてしまう事、多々あり。ラノベは一般人から小説として認めてもらえないのである。残念ながら……。

乙一もこの点を踏まえ、敗北宣言までして、同じ内容でありながらラノベではないと思わせるべく、一般小説としての出版となった訳である。なるほど、確かに乙一でも、普通の文庫は常時出払っているのに、角川スニーカーだけはいつも図書館に並んでいるしな……。

実際、普通の小説と比べて、ラノベは一段落ちるかもしれない。一般小説と比べて、明らかに酷すぎる作品が混じっている。これは、酷くても萌え絵で売れてしまうという状況が生み出した負の側面であろう。一般の小説だと、中身が酷いと売れないので、そもそも出版すらされない。

実は乙一も、かつてはラノベをよく読んでいたらしい。だが、あまりにも酷い作品が多いので、読むのを止めてしまったそうだ。普通の作家がそんな爆弾発言したら「お前の作品だって糞だろが!」と罵倒されてしまいそうだが、乙一なので許されるだろう。どう考えても、ラノベ作家どころか、普通の作家よりも上の水準を保っているのだから。

ともかく、ラノベだからと見下すと、石ころに混じっている宝石作品を見落としてしまう可能性があるので、非常に勿体無いのである。乙一もラノベ領域を遥かに凌駕しているが、彼以外でも、意外に読める作品は転がっているのである。絵師に騙されてしまうから、なかなか見つけるのは困難だけど。

そう思い頑張って読んではみるものの、石ころラノベに騙されて続ける毎日なのである。とりあえず、乙一の角川スニーカー三部作? は石ころじゃなくて数少ない宝石作品だと思う。


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失踪HOLIDAY

失踪HOLIDAY (角川スニーカー文庫)失踪HOLIDAY (角川スニーカー文庫)
(2000/12)
乙一

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14歳の冬休み、わたしはいなくなった―。大金持ちのひとり娘ナオはママハハとの大喧嘩のすえ、衝動的に家出!その失踪先は…となりの建物!!こっそりと家族の大騒ぎを監視していたナオだったが、事態は思わぬ方向に転がって…!?心からやすらげる場所を求める果敢で無敵な女の子の物語。その他うまく生きられない「僕」とやさしい幽霊の切ない一瞬、「しあわせは子猫のかたち」を収録。きみが抱える痛みに、そっと触れます。


「しあわせは子猫のかたち」
またしても淡々としていながらも、せつない系。死んでからも家に留まる女性と、新たな住人となった男。幽霊は出てくるけどホラーではない。そこに以前の住人が存在する事は判るのだけど、姿は見えない。飼われていた猫には見えているらしいのだけど。最後の意外な結末も上手い。

「失踪HOLIDAY」
継母と喧嘩して家出した金持ち娘は、なんと使用人の住む離れへ潜伏して母屋を伺う。そのうちに親を困らせようと狂言強盗を思いつき……。これも、娘の浅はかな計画を超えて、事件が意外な結末を迎えるのが上手い!

乙一は初期作品から完成度高いな。

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さみしさの周波数

さみしさの周波数 (角川スニーカー文庫)さみしさの周波数 (角川スニーカー文庫)
(2002/12)
乙一

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「お前ら、いつか結婚するぜ」そんな未来を予言されたのは小学生のころ。それきり僕は彼女と眼を合わせることができなくなった。しかし、やりたいことが見つからず、高校を出ても迷走するばかりの僕にとって、彼女を思う時間だけが灯火になった…“未来予報”。ちょっとした金を盗むため、旅館の壁に穴を開けて手を入れた男は、とんでもないものを掴んでしまう“手を握る泥棒の物語”。他2篇を収録した、短編の名手・乙一の傑作集。


またしても、せつない系。「未来予報」なんて、自分が選べなかったもうひとつの未来を想像してしまって、やるせなくなる。過去が確定しているように、実は未来も確定していて、予め決められた方向にしか動かない気もするのだけど、未来を見通す力を持つのはラプラスの魔だけだしなぁ。

「フィルムの中の少女」は、途中までホラーだから怖いかもしれない。あるトンネルで撮影したビデオに、いるはずのない少女の後姿が映っていて、見る度に振り向こうと首が回っていく。ホラー映画にこんなのあるよね。怖っ……。結末は、せつない系ですけど。

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きみにしか聞こえない―CALLING YOU

きみにしか聞こえない―CALLING YOU (角川スニーカー文庫)きみにしか聞こえない―CALLING YOU (角川スニーカー文庫)
(2001/05)
乙一

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私にはケイタイがない。友達が、いないから。でも本当は憧れてる。いつも友達とつながっている、幸福なクラスメイトたちに。「私はひとりぼっちなんだ」と確信する冬の日、とりとめなく空想をめぐらせていた、その時。美しい音が私の心に流れだした。それは世界のどこかで、私と同じさみしさを抱える少年からのSOSだった…。(「Calling You」)誰にもある一瞬の切実な想いを鮮やかに切りとる“切なさの達人”乙一。表題作のほか、2編を収録した珠玉の短編集。


短編3つが収録されているが、全て出来が良い。文章もしっかりとしているし、角川スニーカー文庫から出版されている事に違和感を感じてしまう。

携帯電話を持たない少女が、頭の中で想像する自分だけの架空の携帯で白昼夢に没頭するうちに、どんどんそれがリアルに迫ってきて、ついには誰かから電話がかかってくる話。最初は頭がおかしくなる話かと思ったら、本当に電話がかかってきているし。しかも、脳内で分裂した別人格とかではなくて、ちゃんと実在する他の人物からのメッセージ。だけど、それはリアルタイムではなくて、電話のこちらと向こう側では現実時間にズレがあり……。せつない結末を迎える。

他、傷や怪我を移動させる能力を持つ少年の話、少女が自殺した場所に生えた人面花の話も、せつない系。やはり乙一はせつない系がいいな。暗黒系乙一な方は人が死にまくるからちょっとなぁ……。

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平面いぬ。

平面いぬ。 (集英社文庫)平面いぬ。 (集英社文庫)
(2003/06)
乙一

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「わたしは腕に犬を飼っている―」ちょっとした気まぐれから、謎の中国人彫師に彫ってもらった犬の刺青。「ポッキー」と名づけたその刺青がある日突然、動き出し…。肌に棲む犬と少女の不思議な共同生活を描く表題作ほか、その目を見た者を、石に変えてしまうという魔物の伝承を巡る怪異譚「石ノ目」など、天才・乙一のファンタジー・ホラー四編を収録する傑作短編集。


短編4編で、全て「せつない」系。

「石ノ目」は山奥深くに住む妖怪の呪いで石にされる話。なんだかギリシヤ神話のメデューサみたいな話だけど、ラスト部分でせつない系に。

「はじめ」は、悪戯を押し付ける為の方便として創造された、存在しないはずの悪戯娘はじめが現実として生きているかのように絡んでくる物語で、終盤やはり、せつない系に。

「BLUE」は、芸術家によって生み出された動くぬいぐるみを巡る、ちょっと童話っぽい物語。王女、王子、騎士、白馬と造られて、最後に余り物で作られたみすぼらしいBLUE、5体の人形が織り成す、ちょっと可哀想な物語。

「平面いぬ。」は、タトゥーとして入れた青い犬によって女子高生一人だけが呪われた運命から逃れるのだが、病気で家族三人を一気に失う、ちょっとやるせない物語。


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暗黒童話

暗黒童話 (集英社文庫)暗黒童話 (集英社文庫)
(2004/05/20)
乙一

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突然の事故で記憶と左眼を失ってしまった女子高生の「私」。臓器移植手術で死者の眼球の提供を受けたのだが、やがてその左眼は様々な映像を脳裏に再生し始める。それは、眼が見てきた風景の「記憶」だった…。私は、その眼球の記憶に導かれて、提供者が生前に住んでいた町をめざして旅に出る。悪夢のような事件が待ちかまえていることも知らずに…。乙一の長編ホラー小説がついに文庫化。


ある特殊な能力を持つ猟奇殺人犯と、記憶を失った少女の物語。とりあえず、なんだかグロいですよ。少女は事故で目を失い記憶もなくなるのだけど、移植された目が映し出す提供者の記憶に惹かれて……。


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天帝妖狐

天帝妖狐 (集英社文庫)天帝妖狐 (集英社文庫)
(2001/07)
乙一

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とある町で行き倒れそうになっていた謎の青年・夜木。彼は顔中に包帯を巻き、素顔を決して見せなかったが、助けてくれた純朴な少女・杏子とだけは心を通わせるようになる。しかし、そんな夜木を凶暴な事件が襲い、ついにその呪われた素顔を暴かれる時が…。表題作ほか、学校のトイレの落書きが引き起こす恐怖を描く「A MASKED BALL」を収録。ホラー界の大型新人・乙一待望の第二作品集。


幼い頃にコックリさんで呼び出した「早苗」と、死から逃れる為に取引をしてしまった夜木。身体が傷つく度に、その部分が人間ではない別のモノに変わり、人間の身体が「早苗」に奪われていく。正体を隠すために包帯だらけの異様な姿となった夜木と出会った杏子。なんだか不思議で、ちょっと悲しい物語。ところで、最後まで正体不明のままの「早苗」って、何者なんだ?


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暗いところで待ち合わせ

暗いところで待ち合わせ (幻冬舎文庫)暗いところで待ち合わせ (幻冬舎文庫)
(2002/04)
乙一

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視力をなくし、独り静かに暮らすミチル。職場の人間関係に悩むアキヒロ。駅のホームで起きた殺人事件が、寂しい二人を引き合わせた。犯人として追われるアキヒロは、ミチルの家へ逃げ込み、居間の隅にうずくまる。他人の気配に怯えるミチルは、身を守るため、知らない振りをしようと決める。奇妙な同棲生活が始まった―。書き下ろし小説。


視力を失った一人暮らしの女性と、家に侵入して隠れる、殺人犯として追われる男の話。単純だけど、それだけで面白そうな設定だ。女性は、他人の気配を感じるんだけど、怖いから気がつかない振りをしようと決める。そして……。


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死にぞこないの青

死にぞこないの青 (幻冬舎文庫)死にぞこないの青 (幻冬舎文庫)
(2001/10)
乙一

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飼育係になりたいがために嘘をついてしまったマサオは、大好きだった羽田先生から嫌われてしまう。先生は、他の誰かが宿題を忘れてきたり授業中騒いでいても、全部マサオのせいにするようになった。クラスメイトまでもがマサオいじめに興じるある日、彼の前に「死にぞこない」の男の子が現われた。書き下ろし長編小説。著者は、78年福岡生まれ。今後の日本ホラー小説界の将来を担う書き手として注目を集めている。


担任のアホ教師から虐められるようになった少年の前に「死にぞこない」の男の子が現れるようになって……。この異様な「死にぞこない」は、他の人には見えない。恐ろしい事件が起こるのかと思ったら……。

うーん、話は読ませるのだけど、ホラーと言う程でもない。アホ教師を殺さずに終わるとこも、復讐願望を充足させてくれずに後味悪い。どうせなら、ホラーっぽい後味の悪さのほうが良かったな。

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夏と花火と私の死体

夏と花火と私の死体 (集英社文庫)夏と花火と私の死体 (集英社文庫)
(2000/05)
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九歳の夏休み、少女は殺された。あまりに無邪気な殺人者によって、あっけなく―。こうして、ひとつの死体をめぐる、幼い兄妹の悪夢のような四日間の冒険が始まった。次々に訪れる危機。彼らは大人たちの追及から逃れることができるのか?死体をどこへ隠せばいいのか?恐るべき子供たちを描き、斬新な語り口でホラー界を驚愕させた、早熟な才能・乙一のデビュー作、文庫化なる。第六回ジャンプ小説・ノンフィクション大賞受賞作。


これは凄い。内容的には結構上手い普通の小説レベルだけど、これを16歳で執筆しているのには驚く。他の大多数のプロは、若干16歳の若者に負けていると思う。内容的にも常人では決してやらないようなヒネリがあって……。

「私」という一人称で物語が進むのに、「私」本人は冒頭で殺されて死体になっている。本人死亡のまま、私の視点で物語が続行する。しかし、幽霊となっての視点ではなく、そのまま死体での一人称。もちろん、ゾンビとかでもなく、完璧に死んでいる。神視点から見た、死体による一人称での語りなんて、他の誰もやっていないのでは? 恐るべき16歳(当時)。


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