瀬尾まいこ

攻略対象書籍は以下。


卵の緒』★★★☆
図書館の神様』★★★☆
天国はまだ遠く』★★★☆
幸福な食卓』★★★☆
優しい音楽』★★★☆
強運の持ち主』★★★★
温室デイズ』★★★
戸村飯店 青春100連発』★★★★
『僕の明日を照らして』
『おしまいのデート』
『僕らのご飯は明日で待ってる』
『あと少し、もう少し』
『春、戻る』

エッセイ
見えない誰かと』★★★☆
ありがとう、さようなら』★★☆


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戸村飯店青春100連発

戸村飯店青春100連発戸村飯店青春100連発
(2008/03/20)
瀬尾 まいこ

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大阪の下町にある中華料理店・戸村飯店。この店の息子たちは、性格も外見も正反対で仲が悪い。高3の長男・ヘイスケは、昔から要領が良く、頭もいいイケメン。しかし地元の空気が苦手で、高校卒業後は東京の専門学校に通う準備をしていた。一方、高2の次男・コウスケは勉強が苦手。単純でやや短気だが、誰からも愛される明朗快活な野球部員。近所に住む同級生・岡野に思いを寄せながら、卒業後は店を継ぐつもりでいた。春になり、東京に出てきたヘイスケは、カフェでバイトをしながら新生活をはじめる。一方コウスケは、最後の高校生活を謳歌するため、部活引退後も合唱祭の指揮者に立候補したり、岡野のことを考えたり、忙しい日々を送っていた。ところが冬のある日、コウスケの人生を左右する大問題が現れて……。


ちっとも店を手伝わず、卒業と同時に東京へ行ってしまう兄。店を手伝い続け、もう自分が店を継ぐのが当たり前だと思っている弟。お互いにギクシャクしつつも、やはり血が繋がった者同士、そのやり取りが面白い。

自分で作った壁以外には、さして障害らしきモノが見当たらずに物語が進んでいくので、ご都合主義な部分は多々あり。兄はモテて美女も寄ってくる、何でもこなすし、バイト先は良い人ばかりで生ぬるい。弟はモテてないけれども、親の店で働く事を拒否されて、急に大学を受ける事になればアッサリと合格してしまう。

それにしても、二人とも人間にあまり執着しないなぁ。弟は好きな相手がいるのに遠くの大学を受験してしまうし、兄は逆に……。

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強運の持ち主

強運の持ち主強運の持ち主
(2006/05)
瀬尾 まいこ

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元OLの売れっ子占い師、ルイーズ吉田は大忙し! ある日、物事の終末が見えるという大学生の武田君が現れる。ルイーズにもおわりの兆候が見えると言い出して…。表題作ほか3編を収録した連作短編集。


四話入っているので、ただの短編集かと思ったら、主人公は全部、女占い師で連作になっていた。相手の顔色を見ながら適当な事を言うだけの占い師が主人公なので、最初は胡散臭かったのだが、客の悩みに巻き込まれ、だんだんと占いから人生相談みたいなものに変貌して行くのが面白い。客の家に張り込んで、探偵紛いの事までする羽目になったりもする。

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図書館の神様

図書館の神様図書館の神様
(2003/12/18)
瀬尾 まいこ

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思い描いていた未来をあきらめて赴任した高校で、驚いたことに“私”は文芸部の顧問になった。…「垣内君って、どうして文芸部なの?」「文学が好きだからです」「まさか」!…清く正しくまっすぐな青春を送ってきた“私”には、思いがけないことばかり。不思議な出会いから、傷ついた心を回復していく再生の物語。


物語そのものはどこにでもありそうで目新しくもないのだが、雰囲気が非常に良い。瀬尾まいこの作品は背伸びしない日常を描いているので、ほのぼの感があって好きだ。どこにでもあるありふれた日常にも、ドラマはある。

同級生の自殺がきっかけで人生が変わってしまった清(きよ)。気がつけばやる気のない国語講師となり、本なんてまともに読まないのに、男子生徒一人だけの文芸部顧問に! その男子生徒と関わるうちに、抱え込んだ心の闇が少しずつ溶かされて行く。ちなみにこの先生、不倫中なので、男子生徒との恋愛絡みはありませぬ。

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幸福な食卓

幸福な食卓 (講談社文庫 (せ13-1))幸福な食卓 (講談社文庫 (せ13-1))
(2007/06)
瀬尾 まいこ

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ある朝、父が父親を辞めると宣言。そして父親どころか仕事も辞めてしまう。教師という仕事を辞め、何故か薬学部へ行きたがり受験生となってしまうのだ。最初は、何ていい加減な男なのだろうと呆れ果てた。製薬会社で新薬を作りたいと言うのだが、未経験の研究員を中途採用する会社なんて存在しない気がする。

家を出て行った母、いい加減な存在になって生きる兄、梅雨の季節になると体調が悪くなる私、そして父である事を放棄した浪人生……。少しずつ歯車が狂ってしまった家族。原因となった事件が明らかにされてからは、父の言動も仕方が無いと思えるようになったが。

それよりも、主人公が通う学校の担任が、ウマシカ! この人の作品には、よく糞教師が出てくるな。本業が本業だけに、誰かモデルがいそうで嫌な感じなんですけど……。くじ引きで決められ、無理やり学級委員をさせられる主人公だが、ちっとも纏らない駄目なクラスなので酷い目に。そして、クラスが纏らず私語が多いのを学級委員のせいにする担任の前田! いかにもいそうな感じのうんこ教師である。クラスに纏りが無かったり私語が多かったり忘れ物が多いのは担任の力量が足りないからだろう? それを生徒に責任転嫁するとは……。担任が率先して参加する虐めか!? こういう馬鹿は教師失格どころか人間失格である。死んで欲しい。

死んで欲しいと思っていたら、ウマシカ教師じゃなくて、重要人物が死亡フラグ確定で退場。話を作るためとは言え、安易に登場人物殺してお涙頂戴というのは、あざとさを感じて嫌だなぁ。

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卵の緒

卵の緒 (新潮文庫 せ 12-2)卵の緒 (新潮文庫 せ 12-2)
(2007/06)
瀬尾 まいこ

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捨て子だと思っている小学校4年生の育生、妙ちきりんな母親、そのとぼけたボーイフレンド、不登校の同級生、血の繋がらない親子を軸に、「家族」を軽やかなタッチで描く。坊ちゃん文学賞大賞受賞作に書き下ろし1編を収録。


自分が捨て子だと思っている少年と、ちょっと変わった母親のやり取り。捨て子ではない証拠にヘソの緒を見たいと頼む少年に、母親は卵を見せる。少年は、卵から産まれたのでヘソの緒は無いのだ(笑)。

母親は上司と恋仲となり、やがて少年に新しい父親と妹が出来る。血統が介在しない親子の絆。こんな母親は滅多にいないだろうけど、ほのぼのした物語で読後感は良い。

同時収録の「7’s blood」は、一緒に住む事になった姉と弟。しかし、姉は本妻の子で、弟は愛人から生まれたので、お互いに知らない者同士なのである。自分を裏切った証とも言える愛人の子を引き取る母親、醒めた感じの女子高生、その境遇故に大人に取り入る術を身に付けた小学生。

ややアッサリしすぎで、設定については胡散臭さも感じるのだが、雰囲気はとても良い。

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天国はまだ遠く

天国はまだ遠く (新潮文庫)天国はまだ遠く (新潮文庫)
(2006/10)
瀬尾 まいこ

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誰も私を知らない遠い場所へ―そして、そこで終わりにする。…はずだったけど、たどり着いた山奥の民宿で、自分の中の何かが変わった。あなたの心にじんわりしみる気鋭の作家の最新長篇。


天国というのは楽園の意味で使われているのかと思ったら、死後の世界か……。上手く行かない事だらけの女性が、自殺しようとする。旅先で睡眠薬を飲むものの、自殺すら失敗してしまい、何も無い田舎村の民宿にずるずると宿泊し続ける事に。

ストレスフルな都会から鄙びた村にまで逃げてきて、ほとんど営業していなかった、名ばかりの民宿に泊まり続けるうちに元気を取り戻す話。民宿の持ち主相手にフラグが立ちそうになるものの、恋愛には至らぬうちに物語は終わる。

意表を衝かれるような展開は無いが、何でもないような日常を題材にしても、小説として纏っているのは良い。芥川賞系統も、読み手に優しくない自慰行為ばかりではなく、せめてこのレベルで仕上げてもらいたいところである。

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優しい音楽

優しい音楽 (双葉文庫 せ 8-1) (双葉文庫 せ 8-1)優しい音楽 (双葉文庫 せ 8-1) (双葉文庫 せ 8-1)
(2008/04/10)
瀬尾 まいこ

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受けとめきれない現実。止まってしまった時間―。だけど少しだけ、がんばればいい。きっとまた、スタートできる。家族、恋人たちの温かなつながりが心にまっすぐ届いて、じんとしみわたる。軽やかな希望に満ちた3編を収録。


ちょっと変な人々が出てくる短編集だった。表題作は、駅で会う女性に声をかけられ、やがて交際する事になる男の顔が、実は死んだ女性の兄に似ていて、相手の家族も息子の代わりの様に振舞うという話だった。ブラコン疑惑……。

二話目の「タイムラグ」は、不倫相手の娘を一晩預かる事になってしまった女の話。女に子供を預けて旅行に行ってしまう不倫男は駄目っぽいが、娘は大人しくて可愛らしい。会ったことの無い祖父に会いたいとお願いされ、子供を押し付けられただけの部外者なのに、何故か本当の母親の代わりに、一緒に祖父の家まで行く羽目になってしまう。

三話目は、公園でおじさんを拾ってきてしまう女の話。同棲している男が帰宅してみれば、拾ってきたものがあると言われ、見てみると普通のおじさんで仰天してしまう。人間を拾ってくるなんて、かなり電波入った人だ。

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温室デイズ

温室デイズ温室デイズ
(2006/07)
瀬尾 まいこ

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今最注目の作家が贈る、痛くて沁みる極上青春小説。トイレでタバコが発見される。遅刻の人数が増える。これらの始まりの合図に教師たちはまだ気づかない。私たちの学校が崩壊しつつあることを。私には一体何が出来るのだろうか……。心に染みる極上青春小説。


ゴールデンスランバー』で憂鬱な気分になったまま、一気に読む。これも嫌な感じの設定だったので。二度も嫌な気分にはなりたくないので、滅入ったままで一気読みしたほうが得策かと思って。

学級崩壊に虐め、嫌なテーマである。どれもこれも糞だけど、やはり最低なのは狂師(ろくに教えるべき事も教えられない馬鹿者を教師とは呼びたくないので、別に誤字ではなく意図的です)だろう。見て見ぬ振り、デモシカどころかウマシカだらけで辟易して来る。まあ、教師なんて生徒のなれの果てだから仕方が無いか。他の仕事から転職した人はともかく、大抵は一生学校から外界に出ず引き篭もっている妙な人々だからね。

「良い教師は死んだ教師だけだ」

↑今のは運悪くデモシカやウマシカや暴力狂師にしか当たらなかった私の戯言だから、ムキになって反論せず、バーボンでも飲んで聞き流して欲しい。

ゆとり教育や義務教育にも弊害があると思う。腐ったミカンは放逐しないと周りがどんどん腐るのだけど、義務教育だとそのミカンを箱の外に捨てられないからね。秀才も馬鹿も同じ授業、虎もウサギも同じ教室、こんなのはナンセンスだ。他人の権利を侵害する馬鹿は容赦なく切り捨てて良いと思う。もはや、この国に馬鹿を飼うだけの余力は無いだろうに!?

赤い人「卒業証書がついてないじゃないか」
整備兵「学校なんて飾りです。偉い人にはそれが判らんのですよ」

どうしても学歴が欲しいのなら、大学検定を受けて大学だけ出たら十分だと思う。腐った温室にいると自分まで腐ってしまう。文部科学省の愚民化政策で堕落した義務教育なんかに頼らなくても、いくらでも方法はあるのだから、ウサギの親は無理にウサギを虎の檻に入れないで頂きたい。我が子が噛み殺されてからでは遅いですからね。

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ありがとう、さようなら

ありがとう、さようなら (ダ・ヴィンチ ブックス)ありがとう、さようなら (ダ・ヴィンチ ブックス)
(2007/07/04)
瀬尾 まいこ

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せんせいの毎日はありがとうに満ちている、そして訪れる、さようなら。小説みたいな瀬尾まいこの毎日。「僕は先生のことを愛しています。今度のテストで100点取るので結婚してください」辞めてやるって思うことも時々あるけれど、せんせいの毎日はそれ以上の感動がいっぱい。小説家・瀬尾まいこがデビュー直後から3年半にわたって書き綴ったエッセイ集。


見えない誰かと」は良かったのだが、これは普通すぎるエッセイだった。内輪ネタが多すぎて、本当に学級新聞を読まされている感じ。どうも、第三者としても面白いという出来では無い気がする。

もう少し、学校とは離れた立ち位置にいる人が読んでも楽しめるエッセイであって欲しかった。悪くはないけど「見えない誰かと」と比べたら面白さが足りない。

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見えない誰かと

見えない誰かと見えない誰かと
(2006/12)
瀬尾 まいこ

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「以前の私は人見知りが激しく、他人と打ち解けるのに、とても時間がかかった。社会に出てからも、わざわざ親しくもない人と一緒に何かするくらいなら、一人でいたいというつまらない人間だった。でも、…」誰かとつながる。それは幸せなことだ…待望の初エッセイ。


瀬尾まいこの初エッセイ。結構、苦労していますね、この人。何回も何回も教員採用試験に落ちまくるのが凄いというか、それでも諦めないのが凄いというか……。司法試験じゃないのだから、そこまで落ちたりはしないだろうに、余程、要領が悪いのだろう。

下手なエッセイにありがちな垂れ流しの自慰的文章ではなく、原田宗典や群ようこみたいに徹底してエンタに走るでもなく、淡々と綴られる文章からさりげなく苦労の痕跡が滲み出ている。こういうのは、人生の苦味を知った人間にしか書けないし、余計な苦労を背負い込んできた人間にしか読み取れない気がする。背伸びしない文章で良かったよ。小説は未読。

追記
昔はデモシカやウマシカだらけで、教師なんて生徒のなれの果てだったけど、最近は、世界人口を抑制するためにやってるの? と言いたくなる少子化政策による素晴らしい成果が出た結果、子供がいなくなって教員採用試験も難しくなったみたいだね(笑)。

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