奥田英朗

攻略対象書籍は以下。


精神科医・伊良部シリーズ
イン・ザ・プール』★★★★★
空中ブランコ』★★★★★
町長選挙』★★★☆

『ウランバーナの森』
『最悪』
『邪魔』
『東京物語』
『マドンナ』
『真夜中のマーチ』
サウスバウンド』★★★★☆
『ララピポ』
『ガール』
家日和』★★★★
『オリンピックの身代金』

エッセイ
『B型陳情団』
『おれに訊くんじゃない 近そうで遠い男と女のハナシ』
『延長戦に入りました』
『野球の国』
『泳いで帰れ』
『港町食堂』
『用もないのに』

単行本未収録作品
「セブンティーン」
「ドライブ・イン・サマー」


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サウスバウンド

サウスバウンド 上 (角川文庫 お 56-1)サウスバウンド 上 (角川文庫 お 56-1)
(2007/08)
奥田 英朗

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サウスバウンド 下 (角川文庫 お 56-2)サウスバウンド 下 (角川文庫 お 56-2)
(2007/08)
奥田 英朗

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小学校六年生になった長男の僕の名前は二郎。父の名前は一郎。誰が聞いても「変わってる」と言う。父が会社員だったことはない。物心ついたときからたいてい家にいる。父親とはそういうものだと思っていたら、小学生になって級友ができ、ほかの家はそうではないらしいことを知った。父はどうやら国が嫌いらしい。むかし、過激派とかいうのをやっていて、税金なんか払わない、無理して学校に行く必要などないとかよく言っている。家族でどこかの南の島に移住する計画を立てているようなのだが…。型破りな父に翻弄される家族を、少年の視点から描いた、長編大傑作。


破天荒な父を持つ家族が沖縄に移住! ←この程度の情報しか知らないまま読んだので、父が元過激派で世間とズレすぎていて焦った。

沖縄は沖縄でも、本島よりもさらに向こう、西表島まで行ってしまうのだが、ページの半分以上は東京で国家権力と戦う第一部。年金も保険も義務教育も全否定。過激派の英雄にして、米軍の戦闘機を焼いた疑いまであり、キューバのカストロ議長とは知り合いだという噂。あまりにも強烈すぎるが、こういう人間は好きだな。自分の父親だったら困るけど。

居候していたおじさんが内ゲバで敵対する幹部を殺害した事で、家主に契約更新を拒否され、あっと言う間に家財道具を売り払って西表へ転居。しかし借りたのは廃村になっている場所で、リゾートホテル建設計画がある私有地を不法占拠した形になってしまう。

波乱万丈な家族であるが、西表へ行った後のほうが幸せそうに見える。東京では袂を分かった親族との格差に悩んだり、不良(というよりもはや犯罪者中学生)に絡まれて酷い目に遭ったりしていたのだが、西表は悪人も見当たらず、伸び伸びとしたジャングル生活!? 開発業者とのバトルはありますが。


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家日和

家日和家日和
(2007/04)
奥田 英朗

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ネットオークションにはまる専業主婦。会社が倒産し、主夫となる営業マン。夫と妻。ちょっとずれていて、でも愛情がないわけでなく…。ずっと外にいた夫の王国か。ずっと家にいた妻の城か。ビター&スウィートな「在宅」小説。


全部独立した短編だが、ハズレ無し。オークションに嵌ってしまう主婦や、会社が倒産して主夫状態になる男や、妻と別居する事になり、残されてしまった部屋を自分好みの城に変えていく男など、「家」を題材にした日常の物語なのだが、悪意のある登場人物が出てこないので、不快感が残らなくて良い。


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町長選挙

4167711036町長選挙 (文春文庫)
奥田 英朗
文藝春秋 2009-03-10

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町営の診療所しかない都下の離れ小島に赴任することになった、トンデモ精神科医の伊良部。そこは住民の勢力を二分する町長選挙の真っ最中で、なんとか伊良部を自陣営に取り込もうとする住民たちの攻勢に、さすがの伊良部も圧倒されて…なんと引きこもりに!?泣く子も黙る伊良部の暴走が止まらない、絶好調シリーズ第3弾。


キモオタ伊良部物語も第三弾! 今回は有名人がモデルになった患者がたくさん出てくる。すでに過去の人となってしまった元IT関連社長もいるけどな。相変わらず、欲望に忠実なまま生きる伊良部医学博士、というかデブなキモオタ(さらにマザコン)。

謎の看護婦マユミも大暴れ。伊良部から注射手当てとか支給されているらしい。患者押さえつけてでも注射したがるのは、給料上乗せの為か!

「オーナー」は、思いっきり大手新聞社の支配者にして球団オーナーがモデル。ナベマンだし。「アンポンマン」は、アンパンマンとは全然関係が無かった。東大在学時にIT企業を立ち上げた人物、といえばもうモデルはあの人しかいないですな。

「カリスマ稼業」は熟年女優の話。最後の「町長選挙」だけはモデル不明だけど。いや、これはさすがにモデルとなる地方自治体が実在したら不味いだろう。収賄天国ですから。それとも、実在したりする? 両陣営から賄賂を渡されて、初めて弱みを見せる伊良部。ああ、この人も人間だったんだと思った(笑)。

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空中ブランコ

空中ブランコ (文春文庫)空中ブランコ (文春文庫)
(2008/01/10)
奥田 英朗

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伊良部総合病院地下の神経科には、跳べなくなったサーカスの空中ブランコ乗り、尖端恐怖症のやくざなど、今日も悩める患者たちが訪れる。だが色白でデブの担当医・伊良部一郎には妙な性癖が…。この男、泣く子も黙るトンデモ精神科医か、はたまた病める者は癒やされる名医か!?直木賞受賞、絶好調の大人気シリーズ第2弾。


第131回直木賞受賞作。

伊良部の続編借りてきた。このトンデモ精神科医はとどまる事を知らない。さらにパワーアップしております。強引にサーカスに出入りして空中ブランコやりたがるし、というか本番までやってしまうし、ヤクザを強引に押さえ込んでまで注射打ちたがるし、道路標識にイタズラするし……。

またしても、伊良部効果により、患者は自力で治癒してしまうのである。伊良部は何にもしません。お色気看護婦が患者に注射するのを見てハァハァしているだけです。ここまでストレートに生きていけたら、人生楽しいだろうな。デブなキモメンになるのは嫌だけど。

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イン・ザ・プール

イン・ザ・プール (文春文庫)イン・ザ・プール (文春文庫)
(2006/03/10)
奥田 英朗

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「いらっしゃーい」。伊良部総合病院地下にある神経科を訪ねた患者たちは、甲高い声に迎えられる。色白で太ったその精神科医の名は伊良部一郎。そしてそこで待ち受ける前代未聞の体験。プール依存症、陰茎強直症、妄想癖…訪れる人々も変だが、治療する医者のほうがもっと変。こいつは利口か、馬鹿か?名医か、ヤブ医者か。


第127回直木賞候補作。

なんでもっと早く読まなかったのだろう!! あっ、読みたくても誰かが借りていて無理だったんだ……。いやぁ、あちこちで絶賛されてはいたけれど、本当にこれは面白い! 「伊良部が良い味出している」とか、いろんな場所でコメントされているのは見たけれども、まさかこれほど強烈なキャラだとは思いもしなかった。

ちょっと変な医者程度だろうと予想していたら、デブヲタマザコンキモメン医者だった。子供のまま大人になった35歳、しかも神経科の医学博士なのが笑える。患者もそれぞれ個性的にキティ入りかけな人々なのだが、伊良部には遠く及ばない。

各話は独立しており、なんらかの症状を抱えた人々が伊良部総合病院を訪れ、地下にいる伊良部一郎のところへ回されるのだ。地下にある神経科、デブヲタマザコンキモメン医学博士、やる気のなさそうなお色気看護婦、とても怪しげである。

デブだろうとヲタだとうとマザコンだろうと、名医であれば問題無いのだが、伊良部ときたら、一見、何の役にも立っていないのである。というか、伊良部は治療していない。しかし、この電波っぽい医学博士と関わる事によって、患者は自力で治癒するのである。

伊良部、キモすぎて最高(笑)!!


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