古川日出男

攻略対象書籍は以下。

『13』
『沈黙』
アビシニアン』★★★☆
『アラビアの夜の種族』
『二〇〇二年のスロウ・ボート』
『サウンドトラック』
『ボディ・アンド・ソウル』
『gift』
ベルカ、吠えないのか?』★★★☆
『ロックンロール七部作』
『LOVE』
『ルート350』
僕たちは歩かない』★★☆
『ハル、ハル、ハル』
『サマーバケーションEP』
『ゴッドスター』

文章にクセがありすぎで苦戦しそう。特に、アラビアのぶ厚さが難攻不落の要塞(笑)。村上春樹RMXはどうだろうか。一応、現時点では攻略対象外として保留しておく。村上作品を他の作家に書かせて儲けようとする魂胆にあざとさを感じるので。インスパイアどころではなく、公式盗作って感じがしてしまうのは私だけ? 古川はともかく、その辺の適当な作家にまで書かせているしね。
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アビシニアン

アビシニアンアビシニアン
(2000/06)
古川 日出男

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「あなたには痛みがある」そう言った彼女は字が読めなかった。ぼくは激痛の発作におびえながらも急いで書かなければならない。僕と彼女の愛についての文章を。気高く美しい者たちの恋愛小説。


表紙がこれだから、猫小説かと思ったら全然違った。

親に飼い猫を捨てられた少女は、自分がいた世界を捨てて生きる。生き延びていたアビシニアンと再会した少女は、野生化して聖域で猫と暮らす。第一部は冬を生き延びられなかった猫とともに終わる。

第二部で、身体の一部に不具合を持つ青年が登場する。彼は目に過度の光が入ると偏頭痛が起こり、視界にも影響が出るのだ。自らの境遇に絡んでいるかのような物語を作っているその青年は、ある店で不思議な少女に出会う。

第三部で語られるのは、猫の死から、姉となる女性に出会い拾われ、妹として店を手伝う事になる経緯。ここで、第一部と第二部の間にある空白が埋まる。恋愛小説として分類されているようだが、あまりそれっぽくない。

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僕たちは歩かない

僕たちは歩かない僕たちは歩かない
(2006/12)
古川 日出男

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三島賞作家が贈る、雪の夜のちいさな物語。「僕たちは歩かない。その終電に乗ったら、歩かない。」 雪の夜、東京で、レストランで、山手線で。やわらかな緊張感に包まれながら、僕たちは時間のひずみにはいってゆく。一夜の奇跡の物語を、挿絵入りで。


料理人達が、少しズレた東京へ迷い込む。そこは、普通に暮らしていては辿り着けない秘密の東京で、そこでは2時間だけ余分に時間が流れる。つまり、そこに行けた人間は1日が24+2時間になるのだ。異世界の東京へ行き来出来るようになった人々が仲間となっていくのだが、その中のひとりが交通事故で死んでしまう。遺された仲間達は、長年その場所を行き来していた画家から冥界へ行く方法を聞きだし、死んだ仲間に会いに行く。

幻想的だけど、あまりメリハリは無くて淡々としたまま終わってしまう。軽く読み流せる大人向け童話といった感じか。

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ベルカ、吠えないのか?

ベルカ、吠えないのか? (文春文庫 ふ 25-2)ベルカ、吠えないのか? (文春文庫 ふ 25-2)
(2008/05/09)
古川 日出男

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二十世紀をまるごと描いた、古川日出男による超・世界クロニクル。四頭のイヌから始まる、「戦争の世紀」。 1943年、日本軍が撤収したキスカ島。無人の島には4頭の軍用犬が残された。捨てられた事実を理解するイヌたち。やがて彼らが島を離れる日がきて-。それは大いなる「イヌによる現代史」の始まりだった!


第133回直木賞候補作。

ベルカという犬が主人公の物語かと思ったら全然違った。世界大戦末期からソビエト崩壊あたりまでの歴史を描いた犬歴史小説? どんどん犬が世代交代していくのだけど、過去のシーンと物語においての現代が交差する。現代部分は裏社会の抗争劇で、過去に遡る部分は犬達の物語。犬歴史の部分が、犬は語れないから説明口調になってしまい、なんだか「銀牙」の小説版を読まされている気分になる。

文体がとっつきにくいし、重みのある文章の中にいきなり軽薄な文章が入ってくるのが気になるが、慣れてしまえば物語自体は壮大で迫力ある。好き嫌いが分かれそうな作品ではあるけれども。

最初、表紙の吠えている動物が熊かと思ったのは内緒(笑)。

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