舞城王太郎

攻略対象書籍は以下。

煙か土か食い物』★★★☆
『暗闇の中で子供』
『世界は密室でできている。』
阿修羅ガール』★★★
『九十九十九』
『山ん中の獅見朋成雄』
好き好き大好き超愛してる。』★★★☆
『ディスコ探偵水曜日』
ビッチマグネット』★★★☆
『獣の樹』
『NECK』
『魔界探偵冥王星O デッドドールのダブルD』
熊の場所』★★★★
みんな元気。』★★★☆
『スクールアタック・シンドローム』
『イキルキス』
短篇五芒星』★★★☆
キミトピア』★★★☆

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キミトピア

4104580066キミトピア
舞城 王太郎
新潮社 2013-01

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離れても、壊れても、二人のYOUTOPIAを信じてる。あなたが見せるその「優しさ」ってなんか違くない? 夫が分泌するものに、妻は名前をつける(「やさしナリン」)。許せない渾名の先輩をストーキングする私の親友(「ンポ先輩」)。一人ぼっちの部屋に突然現れたもう一人の自分(「あまりぼっち」)。話題作に書下し三作を追加、舞城最多七篇で編むトータル・ストーリーズ。


第148回芥川賞候補作「美味しいシャワーヘッド」収録。


7編入っているが、どれも妙な感じでSFだかファンタジーだか訳の分からない要素が入っているので、エンタメ志向で面白い。作者と文壇だけで盛り上がっているような、くそ面白くない芥川賞系純文学を読まされるよりは、舞城王太郎作品を読んでいるほうが1万と2000倍は楽しめる。

「やさしナリン」はやさしナリンが出すぎて、他者に過度に介入してしまう困った夫を持った妻の話。やさしナリンは、旦那との関わりから出てきた架空の物質であるが、何でもかんでも助けたくなってしまう人というのも、行き過ぎると困るよなぁ。

「添木添太郎」は、体の一部が時々喪失してしまう女の子と友達になった少年の話で、毎日使えなくなる部位が異なる病気? という設定がぶっ飛んでいる。キ印女に誘拐されたら、ヘンゼルとグレーテルみたいな感じで、自分の指とか取って目印にしちゃうし(汗)。

「すっとこどっこいしょ。」は、何でもこなせる成績優秀な男子が、頭のおかしいビッチと関わった事でエラい目に遭ってしまう。でも東大に入っているので勝ち組人生だよなぁ。

「ンポ先輩」は、やりまくりでチンポ先輩と呼ばれるようになった人の由来が許せなくてゴタゴタに巻き込まれる女子大生の話だったが、ただのストーカー事件だけじゃなくて、怪談みたいな展開になるのが良かった。

「あまりぼっち」は、昨日の自分が現れて、自分が二人になってしまう話である。もう一人の自分は、一定の時間でしか存在できないのだが、それと遭遇してしまうほうの自分には、そのような現象は発生していない訳で……。

「真夜中のブラブラ蜂」は、ある日突然ぶらぶらと歩き始めてしまった主婦の行動がどんどんエスカレートして、自転車、一人旅、渡米と、思いもよらぬ所まで行ってしまう話。ちょっと変になった主婦の我侭な話かと思いきや、最後のほうで事件発生!

芥川賞候補作の「美味しいシャワーヘッド」は、シャワーヘッドを飲み込んだ話から始まり、爪楊枝を数えるおじさん、ストーカー女、タイの呪いとこの世のモノじゃないウナギなど、妙な話がいろいろ絡んでくるのだが、主人公の小澤は他人事のように俯瞰している。

聞いただけの話だけではなくて、母親の病、部屋を出て行く彼女、大学時代からの女友達、夜中に犬に襲われた時でさえも、当事者っぽさがない。どことなく本人の存在感が希薄である。


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短篇五芒星

短篇五芒星短篇五芒星
(2012/07/13)
舞城 王太郎

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「美しい馬の地」「アユの嫁」「四点リレー」「バーベル・ザ・バーバリアン」「あうだうだう」。綺羅星の如く輝く、五つの物語。デビュー当時の“文圧”はそのままに、透明感を増す、舞城ワールドの新ステージ! 史上初!五篇すべて芥川賞候補作!怒り、悲しみ、喜び、涙する。ここに舞城文学のすべてがある。


第147回芥川賞候補作。

ちょっと変な話ばかり五編。全て芥川賞候補作扱いという事らしいが、やはり受賞せず。舞城作品は、自慰行為好きな芥川賞と相性悪そうだからなぁ。クセのある作品ばかりで、どれも結末が残念。

「美しい馬の地」は、流産について考えすぎて病的になってしまった男の気色悪い話。自分の子供が流産したとかではなく、全く関係ないのに世界中の生まれて来なかった子の事を考えすぎて、PC壊されるし、彼女に見捨てられるし、同窓会でも粘着して嫌われるし、後ろから襲われて大怪我するし、物凄く気持ち悪い。

「アユの嫁」は、姉が魚のアユと結婚してしまい、相手が人外だから異種族の壁に阻まれて家族が右往左往する話だった。種族が違いすぎるから生まれるはずのなかった子を宿してしまうのだが、オチが弱くてイマイチだった。

「四点リレー」は、有名な怪談を使った話で、殺人事件絡みで軟禁状態の面々が、四点リレーの実験をする話。四点リレーを弄って、登場人物が好き勝手に推理していくのがブレーンストーミングみたいで面白い。殺人事件については、何が起こったのか、どうやって解決されのか分からないままで残念。

「バーベル・ザ・バーバリアン」は、夫が入れ替わっているから助けてほしいという依頼を受け、一見するとただの精神病妻に見えるのだが、本当に組織犯罪が行われていて巻き込まれる話。これも、襲ってきた男は反撃して倒すのだが、犯罪組織については訳が分からないままで、仕事を辞めて北米の田舎まで逃げるのが残念展開すぎる。

「あうだうだう」は悪い事をする神みたいな何かと出会ってしまう話なのだが、それと同時にDV男にもフルボッコされていて、結局、神も退治出来ないし、DV男の事も解決できていないし、後味が悪すぎる。


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ビッチマグネット

ビッチマグネットビッチマグネット
(2009/11/27)
舞城 王太郎

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なんだか妙に仲のいい、香緒里と友徳姉弟。浮気のあげく家出してしまった父・和志とその愛人・花さん。そして、友徳のガールフレンド=ビッチビッチな三輪あかりちゃん登場。成長小説であり、家族をめぐるストーリーであり、物語をめぐる物語であり…。ネオ青春×家族小説。


第142回芥川賞候補作。

うわー、これ芥川賞候補になってたのか。舞城王太郎は絶対に無理だろう。だって芥川賞のレベルより斜め上方向に行ってしまっているし。何で受賞させる気も無いのに、舞城王太郎とか石黒達昌を候補に入れるんだろう。

無理とは言っても、選考委員の趣味から外れているというのが理由であって、実力が足りないとは思わない。むしろ、選考委員が世間とは異次元方向にズレているのであって、もし本屋さん大賞みたいな方法で選ぶなら受賞出来ると思う。なんかもう、大物は獲れない、面白くない小説が受賞するというのが芥川賞選考基準のような気がしてきた。

主人公がビッチマグネットなのかと思ったら違った。ビッチマグネットが誰の事なのか、かなり先まで読み進めないと分からない。

父が愛人のところに走り、家族崩壊気味の家庭で育つ姉弟。姉の香緒里が主人公なのだけど、かなりのブラコン。弟の女関係にも介入するのだが、冷めた感じで淡々と処理していくのが怖い。

女難の相どころか、女難の運命すら背負っているのではないかと思うくらい、トラブルが多い弟。変な女が寄って来過ぎである。とりあえず、三輪あかりがビッチな事だけはガチ!


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煙か土か食い物

煙か土か食い物 (講談社文庫)煙か土か食い物 (講談社文庫)
(2004/12/14)
舞城 王太郎

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腕利きの救命外科医・奈津川四郎に凶報が届く。連続主婦殴打生き埋め事件の被害者におふくろが?ヘイヘイヘイ、復讐は俺に任せろマザファッカー!故郷に戻った四郎を待つ血と暴力に彩られた凄絶なドラマ。破格の物語世界とスピード感あふれる文体で著者が衝撃デビューを飾った第19回メフィスト賞受賞作。


第19回メフィスト賞受賞作。

文章の疾走感が堪らない。それなりの分量があるのだが、海外ミステリあたりと比べると、同じページ数でも通常の三倍は早く読み進めた感じがする。

メフィスト系統は痛い話や壊れた話が多いので敬遠気味だったのだけど、佐藤友哉作品ほど壊れた人々は出てこないので、それほど不快感は残らなかった。メフィスト賞らしさは損なわれていないので、読んでいて痛くなりそうな暴力描写はいたるところに出てくるけど。

腕利きの救命外科医となった奈津川四郎のもとに、母が襲われたという凶報が届いてアメリカから帰国する。よりによって、母親が連続主婦殴打生き埋め事件の被害者になるなんて! 出世した旧友たちを利用しつつ、犯人に復讐しようとするのだが、頭がおかしい犯人と対峙する物語にはならないんだね。

犯人が見えてこないまま暴力だらけで壊れた家族の物語へと入って行く。なかなか出てこない犯人も、想定していた斜め下方向に出現して、最後のほうは、ちょっと物語に乗り切れなかった。


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みんな元気。

みんな元気。みんな元気。
(2004/10/28)
舞城 王太郎

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空飛ぶ一家と家族の交換。額に書かれた自分の名前。バットでボコボコ僕のプリウス。学校襲撃絶対ノンノン!夢と嘘と優しさと愛と憎しみと悲しみと平和と暴力。どうして目に見えないものばかりが世界に満ちているのだろう?


半分くらいは表題作の「みんな元気。」だが、幻想と妄想が乱れており、しかも文体が女子高生が書いた日記みたいになっているので、非常に読みにくい!! 姉が寝ている最中に浮かんだり、空から攻撃してきた飛ぶ家の家族が妹を攫って、代わりにその家の弟を置き去りにして、強制的に家族を交換されたりと、最初から最後まで意味不明系統。

他の短編も意味不明なのばかりで、キチガイがたくさん出てくる。


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好き好き大好き超愛してる。

好き好き大好き超愛してる。 (講談社文庫 ま 49-6)好き好き大好き超愛してる。 (講談社文庫 ま 49-6)
(2008/06/13)
舞城 王太郎

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愛は祈りだ。僕は祈る-。「ゼロの波の新人」が放つ、恋愛と小説をめぐるラブストーリー。『群像』掲載の表題作と、『ファウスト』掲載「ドリルホール・イン・マイ・ブレイン」と併せ、この2作品のイラストギャラリーも収録。


第131回芥川賞候補作。

もう、最高に意味不明! 非常に読み応えはあると思うのだけど、ちゃんとした普通の物語を読みたい人には不向き。これはもう、小説じゃなくて活字化したドラッグと言うほうが正しいかと。いろんな話が闇鍋のようにごった煮になっていて、RPGで言うとディズニーランド・キャンペーン状態であります。芥川賞には相応しくないほどぶっ飛んでいるけど、受賞した「介護入門」よりは断然良い。


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熊の場所

熊の場所 (講談社文庫)熊の場所 (講談社文庫)
(2006/02/16)
舞城 王太郎

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何が飛び出すか誰にもわからない最強の純文学! 圧倒的文圧で疾走する表題作『熊の場所』を含む全3編を収録。僕がまー君の猫殺しに気がついたのは僕とまー君が2人とも11の時、つまり同じ保育所に通っていた僕たちが一緒に西暁小学校に上がり、同じ教室で勉強し始めて5年目の頃だった。――(本文より)


「阿修羅ガール」は嫌いだが、これは上手いと思う。短編集なので「熊の場所」「バット男」「ピコーン!」の3編が収録されているが、断然「熊の場所」が良い。でも、やはり文章の決まりごとを無視しているんだよなぁ。「ピコーン!」は「阿修羅ガール」みたいな下品さがあって個人的には……。軽い文体で書かれているが、3編とも人が死んでいるので、内容自体はエグイ。

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阿修羅ガール

阿修羅ガール (新潮文庫)阿修羅ガール (新潮文庫)
(2005/04)
舞城 王太郎

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好きでもないクラスメートの佐野明彦となぜか「やっちゃった」アイコは「自尊心」を傷つけられて、佐野の顔面に蹴りを入れ、ホテルから逃げ出す。翌日、佐野との一件で同級生たちにシメられそうになるアイコだが、逆に相手をボコって、佐野が失踪したことを知らされる。佐野の自宅には切断された指が送られてきたという。アイコは、思いを寄せる金田陽治とともに、佐野の行方を追うが…。


舞城王太郎って人気あるみたいだから初挑戦してみたけど、一言で感想を述べると「なんじゃ、こりゃ……」です。プロだからといって、文章作法を無視しているのがもう許せない。全体的に読者のレベルが下がりすぎて、こういうのじゃないと売れなくなって来たのだろうと思うけど、異端なモノばかりもてはやされる風潮は良くないぞ。

とりあえず、山田君よりは上手いから良しとするか。
でも、個人的にはゲテモノ。

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