ロバート・J・ソウヤー

攻略対象書籍は以下。

邦訳分、@1冊。
キンタグリオ・シリーズは、もう翻訳されないのかなぁ……。

ゴールデンフリース』★★★★
占星師アフサンの遠見鏡』★★★★
さよならダイノサウルス』★★★★
ターミナルエクスペリメント』★★★★
スタープレックス』★★★★☆
フレームシフト』★★★★☆
イリーガル・エイリアン』★★★★☆
『フラッシュフォワード』
ホニミッド 原人』★★★★
ヒューマン 人類』★★★★
ハイブリッド 新種』★★★★

『Fossil Hunter』未訳 キンタグリオ・シリーズ第二部
『Foreigner』未訳 キンタグリオ・シリーズ第三部
『Factoring Humanity』未訳
『Calculating God』未訳
『Iterations』未訳 短編集
『Relativity』未訳
『Mindscan』未訳


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イリーガル・エイリアン

イリーガル・エイリアン (ハヤカワ文庫SF)イリーガル・エイリアン (ハヤカワ文庫SF)
(2002/10)
ロバート・J. ソウヤー

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人類は初めてエイリアンと遭遇した。四光年あまり彼方のアルファケンタウリに住むトソク族が地球に飛来したのである。ファーストコンタクトは順調に進むが、思いもよらぬ事件が起きた。トソク族の滞在する施設で、地球人の惨殺死体が発見されたのだ。片脚を切断し、胴体を切り裂き、死体の一部を持ち去るという残虐な手口だった。しかも、逮捕された容疑者はエイリアン…世界が注目するなか、前代未聞の裁判が始まる。


飛来した人類外の何者かによる宇宙船。中から出てきたのは、人類とはあまりにも異なる姿をした、αケンタウリ星系のトソク族だった。

このSFは普通じゃない! ファースト・コンタクトを描いた物語に留まらず、殺人事件が発生して、宇宙人が容疑者として逮捕されてしまうのである。荒筋を聞いただけだと、単に殺人犯を普通の人間から宇宙人に置き換えただけのゲテモノみたいに思えるが、さすがソウヤー、ただでは終わらない。

宇宙人が容疑者という前代未聞の裁判だけでも面白いのだが、物語の終盤になって、恐るべき真実が明かされる。単に容疑者を宇宙人にしただけの法廷小説じゃない。この凄さは実際に読んでみないと判らないだろう。


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ハイブリッド-新種-

ハイブリッド―新種 (ハヤカワ文庫SF)ハイブリッド―新種 (ハヤカワ文庫SF)
(2005/10)
ロバート・J. ソウヤー

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ネアンデルタールの物理学者ポンターは、クロマニヨンが進化した人類のいる並行宇宙とネアンデルタールが進化した自分たちの宇宙とをつなぐ恒久的な門を作ろうとしていた。クロマニヨンの子孫である遺伝学者メアリは、ポンターとの結婚を真剣に考えはじめる。だが、メアリたちの住む宇宙の地球には数万年ぶりに磁場の崩壊がせまっていた。この天変地異は、人類にいったいどんな影響を与えるのか…好評の三部作、完結篇。


ネアンデルタール・パララックスの三冊目。これで完結。題名は、人類とネアンデルタールの混血を暗示している。メアリとポンターは子供を作ろうとするのだが、そのままでは染色体数が違って無理なので、ネアンデルタール世界で禁断とされてしまった発明をした人物を探す事に。

遺伝子を操作する機械を入手して持ち帰るも、それを悪用してネアンデルタールを殲滅し、新世界を得ようとする邪悪な人類が、エボラを改造して致死性ウイルスを作ろうと画策。これに気づいたメアリは、逆に人類の男に作用するウイルスに改変しようかと悩むのだが……。

繁殖力と邪悪な点以外では、あらゆる部分においてネアンデルタールのほうが人類より優れているのが笑える。ネアンデルタールは、各自が男配偶者と女配偶者を持つので、恋愛関係のトラブルもエライ事に(笑)。何と言っても、人類と異なる最大のポイントは、神の有無。

「ポンター、宗教は私の一部なのよ」
「しかし、あなたの世界では諸悪の根源となっています」


人類が発明したものの中で、最悪なのが「神」だからね。この発明で殺された人数を考えれば、水爆なんて爆竹みたいなものだ。


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ヒューマン -人類-

ヒューマン -人類- (ハヤカワ文庫 SF (1520))ヒューマン -人類- (ハヤカワ文庫 SF (1520))
(2005/06/23)
ロバート・J・ソウヤー

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量子コンピュータの実験中の事故で、ネアンデルタールの物理学者ポンターは、クロマニヨンが進化した人類のいる並行宇宙へ転送されてしまった。なんとか無事に故郷の宇宙に戻ったポンターは、女性大使プラットとともにふたたび人類の宇宙へ旅立つ。双方の交流によって、文化や科学などに大いなる貢献がもたらされるはずだった。だが、人類の宇宙では思いもよらぬ罠がポンターたちを待ち受けていた…好評シリーズ第二弾。


ネアンデルタール・パララックスの二冊目。グリクシンの世界と繋がる事の有用性を強く主張するポンターに動かされ、再びゲートを開くネアンデルタール達。平和なネアンデルタール世界と違い、現生人類の世界は不浄である。ネアンデルタールのほうが正解で、人類史は間違いなんじゃないのか(笑)?

前作でメアリを襲った悲劇に関しても進展があり。予想した通りの奴が犯罪者だった。人類の法律ではなかなか裁けないので、ポンターが復讐するのが心地良い。

磁場の逆転というトンデモ的な扱いしかされていないネタを使って、世界分岐の謎と、人類に迫っているかもしれない危機へ。ソウヤーは奇抜設定で、よくこんな展開を思いつくなぁ。人類はどうなるんだ!? 邪悪な種族だから滅びても構わないけどさ。


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ホミニッド-原人-

ホミニッド-原人 (ハヤカワ文庫SF)ホミニッド-原人 (ハヤカワ文庫SF)
(2005/02)
ロバート・J. ソウヤー

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クロマニヨンが絶滅し、かわりにネアンデルタールが進化した世界で、量子コンピュータの実験をしていた物理学者ポンターは、不慮の事故でいずこかへと転送させられてしまった。一方、カナダの地下の研究所で実験を行なっていたルイーズは、自分の目を疑った。密閉した重水タンクのなかに異形の人物がいきなり出現したのだ!並行宇宙に転送されたネアンデルタールの物理学者の驚くべき冒険とは…?ヒューゴー賞受賞作。


翻訳されているものでは、現在のところ最新作で、三部作の一冊目。ホミニッド→ヒューマン→ハイブリッドと続く。

ネアンデルタールが滅亡せずに唯一の人類となった別の平行宇宙で、量子力学の科学者が実験に失敗してしまい、こちら側の地球へと飛ばされてしまう。滅びてしまった筈のグリクシンだらけの世界へ来てしまったネアンデルタール人の苦難。

設定だけ見ると、かなり奇抜でゲテモノな感じがするのだが、さすがソウヤー、ただのネタ作品では終わらない。変な設定ばかり考えて、それをきちんとハードSFとして完成させているのは見事!


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ターミナル・エクスペリメント

ターミナル・エクスペリメント (ハヤカワSF)ターミナル・エクスペリメント (ハヤカワSF)
(1997/05)
ロバート・J. ソウヤー

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医学博士のホブスンは、死にかけた老女の脳波の測定中に、人間の「魂」とおぼしき小さな電気フィールドが脳から抜け出てゆくのを発見した。魂の正体を探りたいホブスンは自分の脳をスキャンし、自らの精神の複製を三通り、コンピュータの中に作りだした。ところが現実に、この三つの複製のうちどれかの仕業としか思えない殺人が次々に…果たして犯人はどの「ホブスン」なのか?1995年度ネビュラ賞に輝く衝撃の話題作。


1995年ネビュラ賞受賞作。

死の瞬間を正確に捉えようと開発した機械で発見したものは、魂波だった! 臨死体験絡みだから、普通は死後の世界が舞台になるのかと思ったら全然違った。

自分を複製したプログラムが事件を起こして人が死ぬ。それを調べ始めた警官も重傷となり、冒頭は、この死にかけのシーンから始まる。ヴァーチャル・ウォーズみたいな感じにもなっていて、面白いのだけれども、期待していた内容とは違った。

個人的には宇宙人を裁判にかけるやつのほうがハマった。

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スタープレックス

スタープレックス (ハヤカワ文庫SF)スタープレックス (ハヤカワ文庫SF)
(1999/01)
ロバート・J. ソウヤー

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探査宇宙船スタープレックス号は地球人とイルカ、六本足のウォルダフード族と統合生命体のイブ族という異星人の乗組員を乗せ、旅立った。建造者も建造目的も不明ながら、瞬間移動を可能にする謎の通路を使って、銀河系のさまざまな未知宙域を探険するのだ。異種族混合の乗務員を率いる宇宙船の指輝官キースが、壮大なる旅路の果てにつきとめた銀河創成の秘密とは…?ネビュラ賞作家のソウヤーが描く、驚異の冒険SF。


少しずつ開いていく銀河間ネットワークを利用して互いに行き来する事が可能となった地球人、イルカ、六本足のウォルダフート族、統合生命体のイブ族が、探査宇宙船スタープレックス号で新ルートを探る旅へと出かける。

銀河に張り巡らされたネットワークは、ワープホールのようなものであるが、一度誰かが入り口へ突入しなければ出口として機能しない。これにより、付近にあるホールが利用出来るようになるまで、未熟な文明は他の文明から隔離された状態で保護されている。人類を含め、他の二種族も超光速で自在に跳躍するテクノロジーは有していないので、誰かが新たに開かない限り、別の場所へ到達する事は出来ないのである。

何者が作ったのか不明なまま、そのネットワークを利用するのスタープレックス号だが、本来のルートではない場所に迷い込み、そこでダークマター生命体の発見を発見する。直後、何者かが穴を押し広げ始める。飛び出してきたのは、この宇宙に存在しないはずの、緑色をした恒星だった。恒星質量の物体すら移動させる力を有する正体不明の相手の真意は一体!?

これも、壮大な物語である。恒星を送り込んでくるネットワーク製作者の正体と理由を知ると面白くなくなるので、書かないでおく。

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フレームシフト

フレームシフト (ハヤカワ文庫SF)フレームシフト (ハヤカワ文庫SF)
(2000/03)
ロバート・J. ソウヤー

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ヒトゲノム・センターに勤務する気鋭の遺伝子学者ピエールは、帰宅途中、ネオナチの暴漢にあやうく殺されそうになった。ネオナチとなんの関わりもないのに、どうして狙われたのか?やがて、自分が連続殺人事件にまきこまれていると知ったピエールは、事件の謎とみずからの研究課題であるヒトゲノムに隠されている秘密に命がけで挑んでいくが…ネビュラ賞作家ソウヤーが、遺伝子研究の問題をスリリングに描く、会心作。


第32回星雲賞 海外部門(長編)受賞作。

SF文庫で出版されているけれども、これはSFではなくてミステリーだと思う。ヒトゲノムに隠された暗号解読に挑む遺伝子工学者ピエールは、帰宅途中にネオナチに襲われて殺されそうになる。直後、物語の舞台が第二次世界大戦中の収容所へと飛ぶ。ユダヤ人を虐殺する収容所で、ナチに加担する残虐なウクライナ人。

この時点では、ナチによる過去の忌まわしい出来事と、遺伝子工学者ピエールの関係は見えてこないのだが、細部に鏤められた、一見無関係な出来事が、ラスト付近へ向けての伏線となって行く。

ピエール自身が体内に抱え込むハンチントン舞踏病という死の時限爆弾。妻となるモリーの超能力、二人の間に産まれる娘の正体、ある保険会社が高収益を出すためのからくり、弱者を暗殺していくネオナチ。後半へ向けて一気に明かされていく謎、伏線の張り具合が絶妙である。

SFっぽさはあまり感じないけど、キングやクーンツの良作を読んだ時の様なサプライズがある。

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さよならダイノサウルス

さよならダイノサウルス (ハヤカワ文庫SF)さよならダイノサウルス (ハヤカワ文庫SF)
(1996/10)
ロバート・J. ソウヤー

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恐竜はなぜ滅んだのか?この究極の謎を解明するために、二人の古生物学者がタイムマシンで六千五百万年のかなた、白亜紀末期へ赴いた。だが、着いた早々出くわしたのは、なんと言葉をしゃべる恐竜!どうやら恐竜の脳内に寄生するゼリー状の生物が言葉を発しているらしいのだが、まさかそれが「***」だとは…!?次次に披露される奇抜なアイデア、先の読めない展開。実力派作家が描く、心躍るアドベンチャーSF。


第28回星雲賞 海外部門(長編)受賞作。

恐竜絶滅の謎を解くためにタイムマシンで過去へ行った二人の考古学者。そこにいたのは、英語を話すトロエドン。そして、その正体は……。

ただのタイムスリップでは終わらない。思いもよらないものが出てくるし、地球の重力が半分になっているし、太陽系の姿も今とは違う。白亜紀の空を飛んでいるトンデモないものも! さらに、現代パートでは過去改変による別の時間軸が形成されており、いろんな要素が融合して、有り得ない物語に仕上がっている。

捻りすぎてリアリティは乏しいかもしれないけど、これはこれで面白い。普通のSF作家では、ここまで変な時間旅行物は書けない。それにしても、恐竜絶滅の原因が隕石でも気候の変化でもなく、●●●●みたいな●●●による●●の変化が原因だったとは……。

この作家の話は、推理小説じゃないのにネタバレ出来ないものが多くて困るな。

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占星師アフサンの遠見鏡

占星師アフサンの遠見鏡

人類同様の知性をもつ恐竜キンタグリオ一族は、世襲制の国王のもとで中世ヨーロッパ的な文明社会をきずいていた。アフサンは見習い占星師。宮延占星師の弟子として勉学にはげむ毎日だが、神を絶対的なものと考え、森羅万象を非科学的に解釈する師の教えに不満を感じてもいた。そんな彼が最新発明品の“遠見鏡”を手に観察をはじめたとき、その眼前に開けた新しい世界観とは。真実を求める少年恐竜の成長を描く冒険SF。


表紙を見て焦った。ただの肉食恐竜にしか見えないやつが、スケッチブックのようなものを抱え、遠見鏡を持っていたから。(画像が見つからないので違う表紙。)

一見、恐竜人間を主人公にしたファンタジーみたいに思えるのだが、世界の真実に近づくにつれ、一気にSF化してくる。中世レベルの文明を築いているキンタグリオ族に、占星師見習いのアフサンがいた。彼は、神と出会う巡礼の旅で、神とされるモノの正体に気付いてしまう。そして、自分がいる世界に終末が近づいている事を知る。

彼は帝都に戻り、危機を訴えるのだが、宗教家の陰謀によって捕らえられ、悪魔として両目を潰されてしまう。なんだか……。人類以外の知的生命体でも、神が無力無能で、神を信じる者が馬鹿で、神を信じる者をさらに信じる信者が馬鹿以下の糞なのは共通仕様なのでしょうか? 科学が必ずしも正しいとは限らないが、宗教が正しかった事など、一度も無かったと思う。

この物語、三部作として完結しているのだけど、残念な事に邦訳されているのは第一部のこれのみ。恐竜人間が主人公だから、あんまり売れなかったんだろうな。マニアには評価が高いのだが、やはり商業的には不作だから残りが放置されたままなんだろうな……。今回が恐竜少年ガレリオで、次は恐竜少年ダーウィンらしい。続きが読みたいです。お願いします、出版して下さい。

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ゴールデン・フリース

ゴールデン・フリース (ハヤカワ文庫SF)ゴールデン・フリース (ハヤカワ文庫SF)
(1992/11)
ロバート・J. ソウヤー

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宇宙旅行都市計画の一環として、47光年かなたのエータ・ケフェイ星系第四惑星のコルキスをめざすバサード・ラムジェット宇宙船〈アルゴ〉。コンピュータ“イアソン”が完璧に制御しているこの船で、一人の女性科学者が死亡した。事故死?自殺?それとも…。自殺だというイアソンの主張に疑いを抱いた前夫が単独で調査を始め、困難の末にあばいた驚愕の真相とは?“感情を持つコンピュータ”をリアルに描いた話題作。


エータ・ケフェイ星系第四惑星を目指す大型宇宙船で殺人事件が起こる。しかし、冒頭から殺人犯は明らかにされている。“彼”は、何のために女性科学者を殺害しなければならなかったのか。彼女が自殺したと思い込んだアーロンだったが、やがて不審点に気づき、殺人犯と対峙する。そこで明らかとなる驚異の真実。

ラスト付近の出来事をレビューしてしまうと、この物語の醍醐味は半減してしまうので書けない。エイリアン文明から出された思われる暗号電波に秘められた悪意も絡み、予想もしない真実へと導かれる。エイリアンは直接出てこないのだが、果たして人類に残された唯一の目的地に未来はあるのか、非常に気になる終わり方をしている。

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