山本幸久

攻略対象書籍は以下。

笑う招き猫』★★★☆
はなうた日和』★★★
凸凹デイズ』★★★★
幸福ロケット』★★★☆
『男は敵、女はもっと敵』
美晴さんランナウェイ』★★★☆
『渋谷に里帰り』
『カイシャデイズ』
ある日アヒルバス』★★★★
『シングルベル』
床屋さんへちょっと』★★★☆
『愛は苦手』
『失恋延長戦』
『ヤングアダルトパパ』
『パパは今日、運動会』
『寿フォーエバー』
『一匹羊』
『GO!GO!アリゲーターズ』
『東京ローカルサイキック』
『展覧会いまだ準備中』
『幸福トラベラー』
『ジンリキシャングリラ』
『芸者でGO!』
『店長がいっぱい』
『エイプリルフールズ』


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床屋さんへちょっと

床屋さんへちょっと床屋さんへちょっと
(2009/08/26)
山本 幸久

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宍倉勲は二十代半ばで父が興した会社を引き継いだが、十五年後に敢えなく倒産させてしまった。罪悪感をぬぐえないまま再就職し定年まで働き、もうすぐ「人生の定年」も迎えようとしている。だが、そんな勲の働く姿こそが、娘の香を「会社」の面白さに目覚めさせて―「仕事」によって繋がった父と娘を、時間をさかのぼって描く連作長編。


最初は、孫と一緒に購入予定のお墓を見に来た老人の話から始まるのだが、連作となっていて、だんだん時系列を遡って行く。

老人は、菓子製造メーカーの二代目社長で、景気悪化の荒波を乗り切れずに会社を潰してしまい、サラリーマンとして再スタートして娘を育てる人生。だんだん昔の話に遡るので、老人から、中年サラリーマン、会社社長と若返って行く。それぞれの話で、散髪屋が絡んで来る。

最終話だけは、例外となっていて、自分で会社を興した娘視点になっている。


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ある日、アヒルバス

ある日、アヒルバス (実業之日本社文庫)ある日、アヒルバス (実業之日本社文庫)
(2010/10/05)
山本 幸久

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東京の観光スポットをめぐるバス会社・アヒルバスに入社して五年のバスガイド高松秀子(デコ)は、わがままなツアー客に振り回されながら仕事に励む毎日。ある日突然、新人バスガイド研修の指導員に指名されるが、自信のない態度が災いして、新人教育は遅々として進まない。そんな中、同期の中森亜紀にアヒルバスの「革命」を持ちかけられて……。軽快なテンポとユーモアあふれる筆致が笑いを誘う一方、主人公デコをはじめバスガイドたちが、それぞれに悩みを抱えながらも奮闘する姿は、胸に沁み、生きる元気が湧いてきます。名手がおくるとびきりのお仕事&青春小説です。また、アヒルバスのガイドたちによる東京名所の観光案内も読みどころのひとつ。二重橋、都庁、お台場、東京タワー、浅草、築地本願寺など、よく知っているつもりの観光スポットも、デコたちのガイドにかかれば意外な新発見があるかも。アヒルバスならではのTOKYO観光をお楽しみください。


ちょっと題名がふざけた感じに見えるけど、結構面白いお仕事小説だった。最近の山本幸久はお仕事絡みの小説が多い。今回は、バスガイドさん。最近は合理化と人件費削減で、バスガイド無しが増えてきた気がするが、物語の舞台となるのは東京都内を観光するバスツアー会社なので、ガイドは必要不可欠な存在である。

主人公のデコは、もはや新人ではないけれども、ベテランと言うにはまだ未熟な、微妙な立ち位置にいる。自分を教えてくれた先輩はヘッドハンティングでいなくなり、同期も自分含めて二人しか残ってはいない。

ある日のツアーで、ちょっと怪しげな行動を取る若い女の子(推定、高校生)と仲良くなるのだが、この謎の高校生、実は……。これはネタバレする前に正体が分かってしまった。この日のツアーには、常連の偽伯爵も乗っていて、これが後の伏線となる。

いい事も嫌な事もあるけど、前向きに仕事をしている主人公デコが素晴らしい。あと、実在するのか脳内妄想なのか判らないけど、ピノの神様最高(笑)。


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凸凹デイズ

凸凹デイズ (文春文庫 や 42-1)凸凹デイズ (文春文庫 や 42-1)
(2009/02)
山本 幸久

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恋愛じゃなく、友情じゃなく、仕事仲間。彼らがいつも、そばにいた。弱小デザイン事務所・凹組クロニクル。キュートでコミカル、ちょっと切ない、オシゴト系長編小説。


たった三人の弱小デザイン事務所の若き女性。描いたキャラクターが遊園地に採用される事になるが、すんなりとはいかない。おじさん二人とともに事務所を作り、今は独立して事務所を経営する美人社長の引き抜き工作が始まり、とりあえずは出向という形で保留する主人公。

途中から過去パートが混ぜられるようになり、こちらは事務所のおじさんが若い頃の視点で進む。視点変更があるので慣れるまで読みにくい。三人組の出会いから事務所設立、袂を分かつまでの経緯が明らかとなる。

外野には嫌な奴らもいるけれども、中心となる登場人物に悪党がいないので、心地良く読み進められる。みんな人生楽しんで、仕事も楽しんでいるのが羨ましい。



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幸福ロケット

幸福ロケット幸福ロケット
(2005/11)
山本 幸久

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ふたり、同じ未来を見てた。京成電車に、ガタゴト揺られながら…。クラスで8番目にカワイイ「あたし」と、深夜ラジオ好きでマユゲの太い「コーモリ」の、可笑しくて切ない初恋未満の物語。


親が転職してしまい、お洒落なマンションから中途半端な町に引っ越した小学生の香な子。この作者のネーミングセンスは変だ。何で真ん中だけひらがななのか!? 最初は単なるクラスメイトだったコーモリ(小森)に、関わるうちに惹かれてしまう香な子は、クラスで8番目に可愛い。もう少し痩せたら5番にはなれる。この根拠無き順位は、自分で勝手につけているだけなのだが。

8番目って、どうよ? 私の世代だと、クラスに20人くらいは女子がいたので、その8番目というのは並だと思うのだが。つまり、ブスではないけど可愛いとは言い難いレベル。

コーモリに恋してしまい、勝手に盛り上がっているお嬢様軍団筆頭? の町野さんは、クラスで1番可愛い。橋渡しを頼まれ、なんだか面倒臭い事になってしまう。それにしても、誰かに頼むと、その頼まれた相手がライバルになってしまうというのは大人でも子供でも変わらないのか(笑)。

好きな相手がいたら、友人に頼ってはいけない。大抵、その友人に裏切られて終わる。誰それが好き、とかも言ってはいけない。何回も聞かされているうちに、洗脳されて自分も好きになってしまう友人が必ず出てくる。町野さんの敗因は、自分でアタックせずに香な子を頼ったためだろう。

それにしても、クラスの8番目が勝って良かった(笑)。大人になれば、8番目が1番目に勝つなんて奇蹟は、そうそう起こらなくなって来る。

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はなうた日和

はなうた日和 (集英社文庫 や 38-2)はなうた日和 (集英社文庫 や 38-2)
(2008/05/20)
山本 幸久

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泣いて笑って歌って。心温まる8つの物語。『笑う招き猫』の著者による小説すばる新人賞受賞第一作。会ったことのない父親を訪ねる少年、東京を転々とするB級アイドル老若男女8人の悲喜こもごもを優しく描いた短編集。


連作短編と言える程ではないのだけど、世界設定がほんの少し繋がっている。東京の世田谷沿線が物語の舞台となり、各話の主人公も違うのだけど、出てくる場所や店が同じだったりする。

吉田修一系統の薬にも毒にもならない、読み流してしまう話と比べたら捻りがあるけれども、これでも少し物足りない。さして幸福でもない人々の日常で起こる、些細なハプニングではなくて、ご都合主義でも妄想でもファンタジー入っててもよいから、もっと弾けた気分爽快になれる物が読みたい。


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美晴さんランナウェイ

美晴さんランナウェイ美晴さんランナウェイ
(2007/04)
山本 幸久

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破天荒だけど憎めない、“美晴叔母さん”登場! 美晴さんは「適齢期」の美女ながら、何かと家を飛び出すトラブルメーカー。そんな彼女が追いかけているものとは? 彼女が巻き起こすドタバタを姪の目線で描いた、ハートウォーミングストーリー。


題名はこれだけど、姪の世宇子から見た視点で物語が進むので、美晴さんは主役ではなかった。美人だけど結婚しないまま、実家から出て行かない叔母さんが美晴さん。母親(つまり世宇子の祖母)の葬式に失踪してしまったりする、ちょっと変わり者。困ったちゃんではあるけれども、周囲に災いをもたらしたりはしないので、キ印な人ではない。

世宇子と弟の翔は、自由奔放な美晴さんに翻弄されてしまうのだが、憎めないキャラである。さほど波乱万丈な展開がある訳ではないけれども、こういうほのぼの系でキャラ立ちもしている作品は良いね。

それにしても、題名がランナウェイだけあって、葬式や卒業式に、やたらと逃走する人だ。さすがに最後は逃げないけど。


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笑う招き猫

笑う招き猫 (集英社文庫)笑う招き猫 (集英社文庫)
(2006/01/20)
山本 幸久

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男と並んで愛誓うより、女と並んで笑いを取る、それが二人のしあわせなのだ!駆け出しの漫才コンビ、『アカコとヒトミ』。超貧乏で彼氏なし、初ライブは全く受けずに大失敗。おまけにセクハラ野郎の先輩芸人を殴り倒して大目玉。今はぜんぜんさえないけれど、いつかはきっと大舞台。体に浴びます大爆笑―。夢と笑いとパワーあふれる傑作青春小説。第16回小説すばる新人賞受賞作。


第16回小説すばる新人賞受賞作。

青春小説だとばかり思っていたら、三十路手前の売れない女漫才師コンビが主人公だった。キャッチには「新しくて懐かしい、国民的青春小説」と書いてあるけど、三十路前だと青春を過ぎている気がする。個人的には、中学、高校、大学位までが青春で、社会人に片足突っ込んだら、もうそんな青臭い事は言ってはいけないと思う。

妙齢女性で、別に美人でもないし、背が高すぎるのでやや萎え気味で読み進む。悪くはないけど、もう少し盛り上がりが欲しかった。いかにもどこかにいそうな二人組はリアリティがあるけれども、もう一段高く夢見れる物語のほうが好みである。

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