あくじゃれ―瓢六捕物帖

あくじゃれ―瓢六捕物帖 (文春文庫)あくじゃれ―瓢六捕物帖 (文春文庫)
(2004/11)
諸田 玲子

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絶世の色男、粋で頭も切れる目利きの瓢六が、つまらぬことで小伝馬町の牢屋敷に放り込まれた。ところが丁度同じ頃起きた難事件解決に瓢六の知恵を借りるため、与力・菅野一之助は日限を切っての解き放ちを決める。不承不承お目付役を務める堅物の定廻り同心・篠崎弥左衛門との二人組による痛快捕物帖。


第126回直木賞候補作。

時代物だけど読みやすい文章なのが良い。切れ者の瓢六が賭博で座敷牢に放り込まれ、江戸の町で起こる事件を解決するため、使役させられてしまう。世渡りが下手そうな堅物同心の篠崎弥左衛門が良い味を出している。

何度も瓢六の助けを借りるうち、次第に柔らかくなる篠崎弥左衛門。利用するために投獄を引き伸ばす、意外に策士な与力、菅野一之助。事件はいろいろと巻き起こるが、江戸を舞台とした推理物ではない。事情により裏家業へと身を堕とした男と同心を中心とした人情劇といった感じか。江戸時代は嫌いなのだが、これは素直に読める。

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天女湯おれん

天女湯おれん (講談社文庫)天女湯おれん (講談社文庫)
(2007/12)
諸田 玲子

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粋で婀娜な、天女湯の女あるじ・おれん23歳。お江戸八丁堀の真ん中にあるこの湯屋には仕掛けがあった。男湯に隠し階段、女湯には隠し戸、どちらも隠し部屋につながっている。おれんは番台に座って男女の仲を取り持つという案配。辻斬り、窃盗、心中、お家騒動。次々と起こる騒動の中、おれんの恋は実るか。


若き主おれんの銭湯には秘密があった。隠し部屋があり、そこで行われるのは……。要は、売春銭湯な訳だが、エロ小説ではない。貧乏だがしたたかに生きる人々の、大江戸人情物語といった感じか。

辻斬り事件が起こったので、これをおれんが華麗に解決するのかと思いきや、ミステリー風にはならず、銭湯での盗難事件も後味の悪い結末になってしまい、どうも中途半端。おれんの過去や、ライバル大黒湯との確執の謎、語られない事も多々あり。迷い込んできた謎の浪人が抱えるお家騒動の顛末も気になる。

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