ノーライフキング

ノーライフキング (河出文庫)ノーライフキング (河出文庫)
(2008/08/04)
いとうせいこう

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小学生の間で空前のブームとなっているゲームソフト「ライフキング」。ある日、そのソフトを巡る不思議な噂が子供たちの情報網を流れ始めた。呪われた世界を救うため、学校で、塾で、子供たちの戦いが始まる。そして最後に彼らが見た「キング」の正体とは?発表当時よりセンセーショナルな話題を呼んだ、著者圧倒的代表作。


有名な作品だから期待したけど、読む時期が遅すぎた。題名から、ゾンビ的なモノを勝手に連想していたのだけど、もっとヴァーチャルな感じで、都市伝説が加わって斬新な世界が描かれている。しかし、21世紀に突入して暫く経った今となっては、ゲームソフト「ライフキング」の描写が古臭く感じて仕方が無い。

出たのが88年らしいので、この時期に読んだら相当凄かったと思う。川端裕人の『The S.O.U.P.』もそうだけど、読むべき時期を逸して損してるなぁ。何でもっと早く出会わなかったんだろう……。


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天涯の砦

天涯の砦 (ハヤカワ文庫JA)天涯の砦 (ハヤカワ文庫JA)
(2009/01/24)
小川 一水

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地球と月を中継する軌道ステーション“望天”で起こった破滅的な大事故。虚空へと吹き飛ばされた残骸と月往還船“わかたけ”からなる構造体は、真空に晒された無数の死体とともに漂流を開始する。だが、隔離されたわずかな気密区画には数人の生存者がいた。空気ダクトによる声だけの接触を通して生存への道を探る彼らであったが、やがて構造体は大気圏内への突入軌道にあることが判明する…。真空という敵との絶望的な闘いの果てに、“天涯の砦”を待ち受けているものとは?期待の俊英が満を持して放つ極限の人間ドラマ。


軌道ステーション“望天”が大規模な事故でバラバラに。地上ではテロ疑惑も浮上するが、宇宙空間で起こった出来事だけに、真相もなかなか掴めない。僅かに生き残った人々は残骸とともに、大気圏に落下し始める。素人集団が生存を賭けて戦い始めるのだが、その中には悪意ある人物も含まれていた!

大気圏落下の危機だけではなくて、落下を阻止するために使用した宇宙船の噴射で今度は、軌道を離れて月まで漂流し始めるステーションの残骸。泣き虫な餓鬼、金持ちエロ娘、馬鹿少年と、読んでいてイライラする人々がたくさん出て来る。

今はまだSFだけど、荒唐無稽な遠い未来の物語ではなく現実に即した話なので、21世紀中には実現していそうな内容である。


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永遠の君へ 隣りの妹

永遠の君へ

優衣は、小さい頃からイジメてきたあなたの、恋の奴隷に生まれ変わります。意地悪ばかり言ってしまう唇で奉仕して、膨らみはじめた胸で包んであげる。だから、手術を受ける勇気を私にください。


見た目に惑わされてしまったが、普通にエロいラノベでした。サブタイトルの“隣の妹”というのが意味不明。妹じゃなくて同級生なんだけど……。ヒロインにツンデレ属性有り。いじめっ娘だったのに、濡れ場で立場逆転するのが笑える。


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少女には向かない職業

少女には向かない職業 (創元推理文庫)少女には向かない職業 (創元推理文庫)
(2007/12)
桜庭 一樹

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中学2年生の1年間で、あたし、大西葵13歳は、人をふたり殺した-。これは、ふたりの少女の、血の噴き出すような闘いの記録。痛切なストーリーが胸を抉る衝撃作。


ラノベ越境型作家なので、やはり文体がラノベっぽいのだが、会話だけで誤魔化さず、ちゃんと地の文も使っているので、普通の小説として読める。ミステリ・フロンティア・シリーズではあるが、ミステリー要素は低いので注意。

内容は、非常にあざとい! 大人が読んでもさほど感銘は受けないだろうが、いかにも中高生ウケしそうな物語だ。行き場の無い閉塞感で若者の琴線に触れてくる辺り、狙ってますね(笑)。

人殺しは、確かに少女には向かない職業である。冒頭で少女は、二人殺したと独白するが、少なくとも一件は、実際には能動的な殺人ではなくて、不作為による作為である。ノワール小説に出てくるような、ちょっと頭がいかれた猟奇的殺人少女を期待してはいけない。


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PHP新書リスト

0001 『人間通になる読書術
0002 『知識人の生態
0003 『知性の磨きかた
0004 『臨床ユング心理学入門
0005 『日本を創った12人〈前編〉
0006 『日本を創った12人〈後編〉
0007 『日本の反省
0008 『英文法を撫でる
0009 『遺伝子で診断する
0010 『世界名作の経済倫理学
0011 『石田三成
0012 『漱石俳句を愉しむ
0013 『赤ちゃん誕生の科学
0014 『ネットワーク思考のすすめ
0015 『福沢諭吉の精神
0016 『源氏物語と伊勢物語
0017 『かけひきの科学
0018 『ストーカーの心理学
0019 『ダービー卿のイギリス
0020 『入門・日本の経済改革
0021 『日本人はいつから〈せっかち〉になったか
0022 『「市民」とは誰か
0023 『生命の奇跡
0024 『日本多神教の風土
0025 『ツキの法則
0026 『地名の博物史
0027 『サン=テグジュペリの宇宙
0028 『仏のきた道
0029 『森を守る文明・支配する文明
0030 『聖書と「甘え」
0031 『日本人の技術はどこから来たか
0032 『「対話」のない社会
0033 『経済学の終わり
0034 『8万文字の絵
0035 『20世紀の思想
0036 『もの忘れは「ぼけ」の始まりか
0037 『マドンナのアメリカ
0038 『巨大隕石の衝突
0039 『話しあえない親子たち
0040 『インフルエンザ
0041 『ユダヤ系アメリカ人


0305 『頭がいい人、悪い人の話し方

0400 『起業の着眼点

僕の好きな人が、よく眠れますように

僕の好きな人が、よく眠れますように僕の好きな人が、よく眠れますように
(2008/10/30)
中村 航

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「好きになることとは、こんなにも巨大なことだったのか」北海道から僕の通う大学院にやってきた、魅力的なゲスト研究員。だが、彼女はすでに既婚者だった…。やがてどうしようもなく抑えられない二人の恋の行方は―


ひたすらラブラブなバカップルモードなのだが、問題は女の方が既婚者、つまり不倫な訳である。全然出てこないけど、これでは夫が可哀想だ。恋愛に拙いまま、この人だと思って若いうちに勢いで結婚してしまった人によく訪れる悲劇である。不倫男女が東京で、夫は北海道なのでひたすらバカップル状態で突き進むのだが、結末は描かれない。

アルバイト先で知り合った、本名なのかすら疑わしい木戸さんという濃い人が登場するのだが、頭のネジが飛びすぎて、主人公とまともに会話が成立していないのが笑える。あと、主人公の妹が、兄のためにぐるぐる回ってくれて可愛い。


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終わりは始まり

終わりは始まり終わりは始まり
(2008/05)
中村 航フジモト マサル

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可愛くて不思議で面白い、ぐるぐるワールド。読者が投稿した回文をもとに、フジモトマサルのイラストレーションと、中村航のショートストーリーをコラボレーションさせた掌編集。言葉遊びの面白さを堪能できる、めくるめく回文の世界。


中村航の文章も良いし、フジモトマサルの魅力的な絵も良い。上級者仕様の回文に、中村航がストーリーを、フジモトマサルがイラストをつけて完成したものである。小説とは少し違う気がするのだが、題材となる回文のレベルが高すぎて驚く。トマトやシンブンシやタケヤブヤケタどころではない。そんな長いのよく思いつくな。多少、強引だったり意味不明な文章だったりするけど。

いろいろあるけれども、回転画廊のみどりさんが売っている絵には驚いた。描かれた作品の題名が回文になっているだけかと思いきや、みどりさんが客にすすめる際の会話そのものが全部……。


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ライラの冒険 黄金の羅針盤

スマイルBEST ライラの冒険 黄金の羅針盤 スタンダード・エディション [DVD]スマイルBEST ライラの冒険 黄金の羅針盤 スタンダード・エディション [DVD]
(2009/06/26)
ダコタ・ブルー・リチャーズ、ニコール・キッドマン 他

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運命は時に残酷である。命あるものすべてに危機をもたらす戦いの鍵に、たった12歳の少女を選んだのだから。名はライラ・ベラクア。あなたの知らないもう一つの世界で、自らの運命を断ち切る旅に出る。手には真実を示す羅針盤、隣にはダイモンと呼ばれる彼女の分身。敵か味方かわからない大人たち、彼女を助ける奇妙だけど勇敢な仲間たち。ライラはまだ知らない。彼女の旅の行く末が、すべてのパラレルワールドを巻き込むことになろうとは。底が抜けるような驚きと、引き返せないほどの恐怖に、ライラの意志が試される。


原作を読んでいないので、さほど違和感は無かったけど、映画には時間の制約があるので、そのままでは詰め込めない分量らしい。「エラゴン」と比べたら、まだ普通に観られる範囲に仕上がっていると思うけど。

世界観や設定に関する描写が不足気味なので、原作を読んでいないと辛い感じであるが、読んでいると逆に、映画の出来具合に異を唱える事になりそうだ。時系列入れ替え位なら、内容改変までしてしまった「ゲド戦記」よりはマシなんじゃないでしょうか。

とりあえず、ダイモンというのが何なのか、よく分からない。北極には鎧熊の王国があったりして、これは良く似た別の世界という設定なの? 教会勢力側の秘密結社みたいなのがあるのだけど、ニコール・キッドマンは敵側のボスか何かなのか。とりあえず、ニコール・キッドマンが美しくて、ライラは普通っぽすぎる。

これ、「俺達の戦いはまだ始まったばかり」ぐらいのクオリティで中途半端に終わってるけど、続編の製作は断念されたのか。宗教キチガイがボイコット運動を展開して興行収入が振るわなかったらしい。全く、デミウルゴスに洗脳されたキティさんは厄介だな。

ファンタジーなので、お子様が頭空っぽにして楽しめる位で良いんじゃないかと思うのだが、この映画でも言論弾圧キチガイみたいなのが沸いてるのか。観たくないなら自分と自分の子供の目を塞げばいいじゃないか。おまいらの論理で行くと、ほぼ全てのハリウッド映画やゴールデンタイムのサスペンス劇場は放映禁止レベルになるぞ!?

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終の住処

終の住処終の住処
(2009/07/24)
磯崎 憲一郎

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30を過ぎて結婚した男女の遠く隔たったままの歳月。ガルシア=マルケスを思わせる感覚で、日常の細部に宿る不可思議をあくまでリアルに描きだす。過ぎ去った時間の侵しがたい磐石さ。その恵み。人生とは、流れてゆく時間そのものなのだ――。小説にしかできない方法でこの世界をあるがままに肯定する、日本発の世界文学! 第141回芥川賞受賞作。


第141回芥川賞受賞作。

それなりの大手に勤める男の半生を綴った俺歴史。いきなり口を訊かなくなってしまった妻とのすれ違いを淡々と何十年も続けた過去を振り返るのだが、やはり芥川賞らしく、あんまり面白くは無いなぁ。芥川賞でエンタメ性が備わっているのって、今まで読んだ限りでは若手女流作家W受賞だけだし。

物語としてはさほど面白くも無いし、大手に勤めて順風満帆人生な男が浮気もしまくりんぐで気にくわないのだが、とりあえず文章力だけはある。純文学らしく、妙なところでぶつ切りっぽく物語から放り出されて終了するので消化不良状態にはなるけれども、妙なテクニック捏ね繰り回しただけの自慰行為作品だらけの芥川賞系統では、物語があるだけまだ読めた。

ガルシア=マルケスには興味がないので、ガルシアっぽさがあったとしても、どうでも良い。ガルシア=マルケスを読んでいる方、この人の作品って似てますか?


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おたから蜜姫

おたから蜜姫おたから蜜姫
(2007/11)
米村 圭伍

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温水藩の暴れ姫、再び! 今回は、自分がかぐや姫だと信じる電波入った伊達の姫が所望する秘宝を探して大暴れ。母も加わり、かぐや姫伝説に新たな自説まで盛り込みつつ、謎解きに挑む。いつの間にやら宝探しはかぐや姫が望んだレアアイテムから、大久保長安が脱税して隠したとされる埋蔵金探しへと変わる。

物語を読み進めるための解説文や薀蓄がたくさんあるのでちょっと疲れる。かぐや姫=エイリアンというパターンがSFでよく使われるけれども、本書は、ある勢力の巫女的な扱いなので、宇宙人説よりも意外で独創的だった。

忍者猫タマも、前回よりパワーアップした捨て身の必殺技を「ギャオーン。ギャオオーン!」と披露する。本当に中身も猫なのか!?


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おんみつ蜜姫

おんみつ蜜姫 (新潮文庫)おんみつ蜜姫 (新潮文庫)
(2006/12)
米村 圭伍

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敵は将軍吉宗さま?父を襲った刺客を追い、音に聞こえたやんちゃ姫・豊後温水藩の蜜が隠密行脚にいざ参る!凛々しい若侍に姿を変え、四国、備前に尾張、江戸。嫁入り話はひとまずおいて、従えるは忍び猫のタマ、謎の忍者・笛吹夕介だ。さあさあ姫の運命やいかに―。尾張柳生の暗躍や天一坊事件などをふまえ、史実と伝奇を変幻自在に行き来する痛快無比のエンターテインメント。


豊後温水藩の藩主が暗殺されそうになる。刺客を放ったのが将軍徳川吉宗だと早合点してしまった暴れ姫は、吉宗を倒すために脱藩する。姫の道中を守るために母君が選んだのは黒猫! しかしこの黒猫、ただの猫ではなくて忍者猫なのであった。

道中、海賊に襲われて海に落ちたり、柳生剣士に襲われて絶体絶命の危機に陥ったりと、トラブルだらけ。最初は蜜姫と黒猫だけだった旅も、船頭や忍者、さらには母まで加わりとんでもない事に。そして、次第に見えてくる黒幕の正体。

面白いけど、やはり話の途中で作者がしゃしゃり出てくる。一気に現実世界に引き戻されてしまうから止めて欲しいのだが……。


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TAKE FIVE 2

TAKE FIVE〈2〉 (電撃文庫)TAKE FIVE〈2〉 (電撃文庫)
(2005/03)
在原 竹広

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黒雲事件から一週間。平穏な学校生活は続かなかった。葛西国彦、東風原灯奈、藤傑、七浦陽太、七浦あきらの赤舎高校五人組に、新たな使命が課せられる。それは―次元を超えてこちらの世界に潜伏している連続殺人犯を捕まえろ。しかし期限は一ヶ月。できなければその存在を抹消すると治安保全機構に脅され、傑を除く四人はやむなく動き出した。一方、傑はアルバイト中に響と名乗る一人の美少女と偶然出会う。会話をするうちに、人懐こい響のことを意識するようになっていたのだが…。『桜色BUMP』の在原竹広が贈る学園アドベンチャー第2弾。


まさかの続編。一作目がグダグダすぎるので、これでも結構まともに読める感じ。しかし、五人が烏合の衆なのは相変わらず。

別次元の存在を知ってしまったため、暗殺されそうになる五人。しかし、異次元から潜入して来ていた教師により、役に立つ事が証明されたら生かしておいてやるという展開に。異次元人って、ほとんどまともな奴がいないけど、キチガイの世界なのか? 謹慎となった教師の代わりにやって来た女教師も、頭おかしいし。

結局、異次元から逃げてきた連続殺人鬼の大男を探さなくてはならなくなるのだが、協調性無し男が自分勝手に行動しすぎてムカついてくる。作者本人は「五指に入る出来栄え」と自画自賛しているけど、そもそもこれが出た時点では、著書は五作しかないじゃないか(笑)。展開も結末もツマラナイし、これはもう続編出なくていいよ。

とりあえず、絵師は前作より上手くなった。


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TAKE FIVE

TAKE FIVE (電撃文庫)TAKE FIVE (電撃文庫)
(2004/11)
在原 竹広

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都立赤舎高校。昼休み直後の授業中、突如として巨大な黒雲に包まれた。まるで生き物のようにうねり絡まり流れる黒い雲は、赤舎高校を外界から完全に孤立させていた。偶然体育館に集まった五人の生徒―リーダー・国彦、眠り男・傑、予測不能少女・灯奈、地上最強の妹・あきら、妹の腰巾着・陽太―は、この巨大雲の発生源を見つけ破壊するよう教師の九条から依頼を受ける。このまま放置していると時空衝突が起こり、赤舎市は消滅するというのだ。半信半疑ながらも、意を決し、五人は不気味な黒雲の中へと突入するのだった…。


突然、町を襲った黒い雲。何故か都立赤舎高校の上空だけが青空で、校門の外は真っ黒で通れない。雲の中からは、得体の知れない人型が襲ってくるし。最初、キングのホラー小説みたいな感じになるのかと思ったけど、異次元からの侵略ネタか。

それにしても、別の世界まで来て町を消滅させようとする犯罪者も、単なるシスコンのキチガイだし、それを手伝う女は下品な笑いのキモキャラ。そいつらと戦わされる羽目に陥る五人の高校生は、格闘少女とか、電波娘とか、弱虫兄貴とか、協調性無し男とか、ヘタレなリーダーとかで、要するに烏合の衆。

ほぼ誰も役に立たない一般人で、しかも五人には協調性が乏しく、物語から脱線しまくろうとするし、面白くなさすぎる。これは苦痛だった(笑)。面白くなさ過ぎて、読み終えるのに1ヵ月くらいかかったし。

結局、ショボい敵を相手に、ドタバタやっているだけで、脱線しまくりだし、最後まで自力で活躍していない感じ。「桜色BUMP」シリーズは良かったんだけど、これは微妙すぎるよなぁ。絵師も下手だし。


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望遠鏡でさがす宇宙人

望遠鏡でさがす宇宙人望遠鏡でさがす宇宙人
(2009/04)
鳴沢 真也

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宇宙に生命が存在する可能性は?どうしたらさがすことができるの?SETI(地球外知的生命探査)をおこなう著者が宇宙の謎に迫る。


題名がこれだけど、別にUFOを探そうという内容ではなく、兵庫県の西はりま天文台にある、なゆた望遠鏡に関する話である。公開天文台としては最大級のなゆたは、遠く離れた恒星系の周囲を回る惑星を探す事が可能である。

ハビタブルゾーンに適当な大きさの惑星が見つかれば、生命が芽生えている可能性が高くなり、その中のどれかは知性体が存在しているかもしれない。他にも電波やレーザー等、様々な方法で地球外知生体の探索が続けられている。

現在、世界中の科学者が、様々な方法で地球外文明を探しているのだが、個人的には、安易に地球の位置を教えてしまうのはどうかと思う。筆者も「こちらからも宇宙にメッセージを送ることがエチケットというものでしょう。」と言っているが、仮に何かが存在するとして、必ずしも善良な相手とは限らない。

地球人同士でさえ、毎日何処かで殺しあっているというのに、何で地球外知生体だけが善良であるという前提で動くのか謎である。中には自分の言う事を聞かない奴は殲滅するような、某大国みたいな正義の地球外知生体もいるかもしれないし、あまりにも形状が異なるが故に、人類がゴキブリに対して感じる嫌悪感と同程度の理由で絶滅させようと目論む相手だっているかもしれない。アレステア・レナルズのSFに登場するインヒビター(抑制者)みたいな奴がいて、見つけた文明を滅ぼしている可能性だってある。

文明度や技術が圧倒的に異なる文明同士が衝突した際に何が起きたか、世界史を再度確認して見ると、その危うさがよく分ると思う。

地球外文明の電波やレーザーが見当たらない理由も、単にそんな旧式の通信方法を用いていないだけかもしれない。例えば、南太平洋の小島にいる少年が必死で伝書鳩を探していても、彼の頭上を飛び越える日本~アメリカ間のインターネット網は見つけられないだろう。つまり、近所に何かがいたとしても、同程度のテクノロジーしか持っていない相手でなければ、発見出来ないのだ。

仮に、1000光年に跨る星間帝国が存在したとしよう。両端に住む者同士だと、例えニュートリノ通信を用いても、返事を待っているだけでジーザス・クライストが死んでからワールド・トレード・センターが破壊される位の時間が経過してしまう。このような先進文明があったとして、光速以下の通信網を使っているとは思えないのだが。

余剰次元へ漏れ出す重力波なりヒッグスなりヒッグシーノなりタキオンなり磁気単極子なり、何らかの手段を用いたアンシブルのような物で通信しているという可能性は無いのか? とりあえず、人類の拙い科学力では、重力波、ヒッグス粒子、超対象性パートナー粒子、超光速粒子、磁気単極子、ボソンひも、どれひとつとして見つけられないのだから、“伝書鳩”を飛ばし続けるしかないのだろうけど。


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ガリレオがひらいた宇宙のとびら

ガリレオがひらいた宇宙のとびらガリレオがひらいた宇宙のとびら
(2008/12)
渡部 潤一

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400年まえにガリレオ・ガリレイが望遠鏡をもちいてひらいた宇宙のとびら。そのとびらの向こうにある宇宙のすがたを、ガリレオやその後輩たちはどのように探求してきたのでしょうか…。


ガリレオだけではなくて、愚かな天動説が主役だった頃から、最新の宇宙理論までの内容で、浅く幅広い。専門的な内容をガッツリ読みたい人には不向きだろうけど、知識のない一般人や中高生くらいなら良書かも。

それにしても、某邪教による弾圧には反吐が出る。結局、邪神の教えは何ひとつ正しくなかった。天動説は間違いだったし、地球は宇宙の中心ではなかった。太陽は銀河の僻地だし、銀河系すら宇宙の泡構造の中では辺境でしかない。きっと、彼らのデミウルゴス神が創ったのは太陽系の内側半分くらいで、その外にある世界は、アザトースさんとか、もっと偉い何か別のモノが創ったのだろう。


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竜が最後に帰る場所

竜が最後に帰る場所竜が最後に帰る場所
(2010/09/17)
恒川 光太郎

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恒川光太郎が五つの物語で世界を変える―。風を、迷いを、闇夜を、鳥を。著者はわずか五編の物語で、世界の全部を解放してしまった――。静謐な筆致で描かれた短編は、小説の新たな可能性を切り拓く!


またしてもハイレベルな新作。長編じゃなくて五つの短編だった。

「風を放つ」は、風のような何かを封じ込めた物を持っているという女性から話を聞く大学生が主人公なのだが、電話で喋るだけで、実際にその現物を見ないまま中途半端に途切れるので物足りない。少し不思議なだけで終わってしまった。

「迷走のオルネラ」は、父を轢き殺されて母子家庭になっていた少年が、キチガイに母まで殺されてしまい、成長してからキチガイを使って何かを成す物語。たんに復讐するだけならありがちだけど、思いもよらぬ方法でキチガイを別の存在に変える。キチガイには娘がおり、彼女がマンガ家として作り出したものが表題作となり、物語と作中内マンガの内容が上手く絡み合う。

「夜行の冬」は、従来の恒川作品らしさが一番出ている感じ。夜行様が通る日は外に出てはいけないと言われていた男が、外に出てしまい、夜行の列に加わってしまう。目的地も明かされぬまま、何処か別の場所へと旅するのだが、これは現状に不満で、別の自分になりたい人には堪らない。非常に上手く出来た●●世界物だった。ネタばれすると面白くないので伏字でしか書けないけど。

「鸚鵡幻想曲」は、擬態している別の何かを見抜いて元の姿に戻してしまう能力を持つ男と出合った主人公の物語。自分が、それと気づかないまま、別の何かとして生きているとう設定までならありがちだけど、この物語は正体バレしてからが本番。南へと旅立った主人公が、ある事件に巻き込まれた女性に救いの手を差し伸べる。

表題作が無いと思ったら、これがそうだった。「ゴロンド」は主人公の名前だが、人間ではなく、正体不明の何かである。激しい生存競争に勝つうち、成長して変形して行き、本来の姿となるのだが、竜が今いる場所、帰っていく場所、そして竜がその世界からいなくなった理由が幻想的で素晴らしい。


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南の子供が夜いくところ

南の子供が夜いくところ南の子供が夜いくところ
(2010/02/27)
恒川 光太郎

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島に一本しかない紫焔樹。森の奥の聖域に入ることを許されたユナは、かつて〈果樹の巫女〉と呼ばれた少女だった……。呪術的な南洋の島の世界を、自由な語りで高らかに飛翔する、新たな神話的物語の誕生!


恒川光太郎、またしても安定していてレベルが高い。今のところハズレ作品無しなので、安心して手に取れる。

今までのようなホラーっぽさが少なくなり、ファンタジー要素が増えた。脱サラに失敗し、無理心中寸前の家族が、怪しい女性の手引きで南の島へ。少年は親と離され、異国の島で過ごす事になる。普通の人間とは異なるユナと名乗る女性は、若く見えるがすでに120歳らしい。

最初は少年の話だったのだが、連作っぽく繋がっていて、ユナが人間を超えてしまういきさつや、三百年以上も前の侵略の話、近海を荒らしまわっていた海賊の話など、時系列がバラバラで少しずつリンクする物語が七編続く。


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最後の「夜の果樹園」が異次元すぎて一番面白かった。
以下、ネタバレ。

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サイコブレイカー

サイコブレイカーサイコブレイカー
(2009/07/06)
セバスチャン・フィツェック

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犯行は、クリスマスイブの前夜に再開された。現場は、ベルリン郊外の精神病院。若く美しい精神科医が何者かに襲われ、サイコブレイカーの被害者に似た状態で発見されたのだ。その数週間前から、若い女性の精神だけを次々と破壊する事件が勃発、その犯人は“サイコブレイカー”と呼ばれ、住民に恐れられていた。猛吹雪で閉じ込められた職員と患者たち。彼らは団結して身を守ろうとするが、一人、また一人と姿を消していく―。しかし、この事件そのものが、実はある心理学実験のためのカルテに書かれた物語なのだ―。ノンストップ・サイコスリラー。


精神病院前で記憶を失っていた男は、そのまま病院に入れられるが、大雪の日に病院前で救急車が横転し、ある人物が運び込まれて来る。彼は、何故か自分で自分の喉を切り裂いていた。

雪で隔離されてしまった病院で、美しい医者が精神を破壊され、恐ろしい一夜が始まる。相手は、今までに三人もの美女を殺したサイコブレイカー。一体、どうやって殺したのかは不明だが、体を傷つける事無く、精神を破壊して相手を殺すという、とんでもない力を持った正体不明の殺人鬼である。

これは何者かが書いた小説であり、被験者はその内容を読まされるだけという、一見すると入れ子構造式の物語になっている。裏の解説で思いっきりネタばれしており、これは面白さが半減してしまったなぁと思いつつ読み進めると……。

何この呪いのビデオならぬ、呪いの文章設定は(笑)。読んでも大丈夫とか言われても、後味の悪さが残るよなぁ。さりげなく別作品ともリンクしているのだが、いつものような、作者にしてやられた感が無いのは何故だろう。


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クィーン・オブ・ザ・ヴァンパイア

クィーン・オブ・ザ・ヴァンパイア 特別版 [DVD]クィーン・オブ・ザ・ヴァンパイア 特別版 [DVD]
(2003/05/09)
スチュアート・タウンゼント、アリーヤ 他

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『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア』で、トム・クルーズが演じた吸血鬼レスタト。本作では、彼がロックスターとなって現代によみがえり、人々を虜にするが、同じく長い眠りから覚めた「呪われし者の女王」アカーシャが、レスタトやヴァンパイア一族を脅かしていく。レスタトの誕生秘話に、彼とアカーシャの愛と確執、不死の運命を背負ったヴァイパイアの悲しみが描かれる続編だ。


「インタヴュー・ウィズ・バンパイア」の続編らしいが、見事に続編は駄作の法則に当てはまっている。とても残念だ。バンパイア族の女王が出てきて、こいつが半端じゃなくて強い大ボスって感じなんだが、従来の吸血鬼モノじゃなくて、なんか中途半端な音楽ビデオみたいな作りで萎える。というか、これは歌姫アリーヤに捧げるミュージックビデオだよね? 前作の面白さを期待すると大きく外す。

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富江

富江 [DVD]富江 [DVD]
(1999/06/25)
菅野美穂、中村麻美 他

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人気ホラー漫画家・伊藤潤二の代表作『富江』を映画化。3年前の事故で記憶障害と不眠症を患い、精神科に通う少女・泉沢月子。神科医の細野は、彼女の記憶を催眠療法で探り、“トミエ”という名前を聞き出す。しかし月子にはその名前が誰なのか思い出せない。そして、月子の生活に突如として奇怪で恐ろしい出来事が起こりはじめる。そんなある日、警視庁の刑事が細野を訪てくる。彼は川上富江という女性について調べていた……。


富江シリーズは全く観た事が無かったのだが、ちょっと気になったので。いろんな女優が富江になっているが、どうせなら菅野美穂主演のやつがいいだろうと思って、これを観た。

国産ホラーにありがちな暗い画像で、なんだかよくわからない。しかも、なかなか富江が出てこない。始まってから小一時間、チラホラと映るだけ。はやく菅野美穂……、じゃなくて富江出せとw ようやく出てきても、精神異常の少女にしか見えない。うーん、怖い役だけあって、あんまり可愛くないな……。「エコエコアザラク」ではすごく可愛いのに、富江だと目が怖い。

何故、富江が周囲の人間を惑わせて殺人事件が起こるのか、全く不明。普通のホラーだと、こういう存在って人を殺す側なんだけど、富江は逆に殺されてますから。ホラーなのに、ちっとも怖くない。最後のシーンも意味不明。菅野美穂が富江じゃなかったら観る価値ナッシングである。


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無問題2

無問題2 [DVD]無問題2 [DVD]
(2002/07/25)
岡村隆史、酒井若菜 他

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人気お笑い芸人・ナインティナインの岡村隆史主演の爆笑香港ムービー第2弾。ユン・ピョウやサム・リーを始め、ヒロイン役の酒井若菜など豪華キャストが集結。ヒロインの暗殺を依頼されたケンは、彼女に一目惚れし、彼女のボディーガードとして活躍する。


岡村隆史って、一見すると三枚目だが、実は運動神経もいいし、なかなか頑張っていると思う。予告編見て、なんとなく面白そうだったので借りてみた。でも、前作から観ようと思ったのだけど、探せなくて見ていない件。話はあんまり繋がっていないようなので、観てなくても大丈夫でしたが。

主役が主役だけに、かなりコメディ。思いっきりB級的だけど、他の映画のパクリシーンが多くて楽しめた。国産コメディなので、映像美や迫力あるシーンは期待出来ないけど、笑えるので良い。


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川上未映子

攻略対象書籍は以下。
小説@1冊。


わたくし率 イン 歯ー、または世界』★☆
乳と卵』★★
『ヘヴン』

エッセイ
世界クッキー』★★
夏の入り口、模様の出口』★

対談
『六つの星星』

随筆、詩集
『そら頭はでかいです、世界がすこんと入ります』
『先端で、さすわ さされるわ そらええわ』

詩集等は攻略しないと思うが、一応リストアップ。

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夏の入り口、模様の出口

夏の入り口、模様の出口夏の入り口、模様の出口
(2010/06)
川上 未映子

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恋人の浮気を直感ピッコン!で突き止めた日、血まみれタクシー運転手がくれた物とは?襟足から下の方まで「毛」へのこだわり、午前二時の恐怖体験、なぜ冷蔵庫にハムスターの死骸を入れるのは嫌かという哲学的考察など、人気作家の魔訶不思議な頭の中と、世界の魔訶不思議な人間たちの姿が垣間見られる傑作。未体験ゾーンへあなたを誘う、神秘的・哲学的・反日常的エッセイ集。週刊新潮連載「オモロマンティック・ボム!」単行本化。


世界クッキー』よりはエンタメ成分濃くなったけど、別に神秘的でも哲学的でもないよな。夏場に向けて出版されるからと、こんな題名になっているが、中身はあんまり夏と関係ない。本人は「夏」入れたかったので気に入っているようだけど、季節感が全面に押し出されると、夏限定になって他の季節は売上落ちるんじゃない?

話し言葉的な、独特な文体(川上節とか呼ばれちゃっているアノ書き方です)は健在だが、一文が長くてもエッセイなので、さほどイライラしなかった。軽快な語りだけでなく、中身もどうって事のない日常に関するものなので、ファンじゃなければ読み流しする程度で終わるだろうから、図書館で借りるのが無難かも。

女性専用車両の話題で、『「おなじ運賃を払っているのに女性だけ比較的空いているその快適さを享受するのは不公平」なんてつまらないことを言う男性もいるみたいだけど、』という部分には超不快感を覚える。じゃあ、「同じ仕事をしてるのに同じ給料じゃないのは不公平」とか言う女もつまらないって事になるよな。

だいたい、女ばかり男の居場所を浸食してぶん取って、女の権利は男に分け与えない『女の権利は女のモノ、男の権利も女のモノ』みたいなジャイアニズムが横行する女尊男卑社会に逆転したのだから、そりゃつまらない事だって言いたくなりますわなJK!

今の日本で男に産まれたって損するばかりで良い事なんて無いじゃない。こんなんだから男がやる気無くしたり、男の娘だらけになるんじゃないか(笑)。せめて通勤地獄くらい男女平等にしてくれても良いじゃないか。完璧に性別で分けるという手法には賛成するけど。もう、ゼントラーディ軍みたいに、男と女を隔離しておけばいいんだよな。そうすれば異性相手の痴漢や強姦事件は発生しないんだし。もう生息地域から全部分ければ?

んでも、分けたとして真ん中の人は何処に乗れば……。真ん中付近に、中性専用車両作って、ふたなりやニューハーフや男の娘はそこに乗るとか?


専用車両って、草加の陰謀と醜女の呪いで出来上がっていると思う。
女性専用車両

だいたい、女性専用車両って、そもそも憲法違反なんだよね。
それを文筆家が「つまらない」の一言で片付けるなんて言語道断。

憲法第14条〔法の下での平等〕
すべて国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。




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喚ばれて飛び出てみたけれど2 見逃してよ審判

喚ばれて飛び出てみたけれど(2) 見逃してよ審判 (角川スニーカー文庫)喚ばれて飛び出てみたけれど(2) 見逃してよ審判 (角川スニーカー文庫)
(2005/10/29)
丸本 天外

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キミ(たとえば使えない眼鏡小僧ランドゥーとか)の寿命と引き替えに願いをかなえてあげる―それが、下級悪魔ネピアのお仕事のはず。なのに今回は最強の大天使ルキフェルなんかと対決する羽目に。彼は、あのキュートな不思議ちゃん天魔プニエルを世界の存在を揺るがす“バグ”として抹殺すべく、人間界にやってきたのだ!悪魔っ娘ネピアの、ゆるくてマジカルな大冒険『喚ば飛び』予測完全不可能&絶好調!?な第2弾。


この作者は二作だけで終わっているが、早くも力尽きたのか!? 1巻と比べて酷い出来具合に驚く。ヒロイン独り語りによる暴走も痛いし、笑えないし、何より肝心の内容が無い様系とくれば、もう終わっている。

意味の無いドタバタコメディに終始したまま、意味不明な展開で、別に敵キャラが出てきて盛り上がる訳でもなく、主人公はイジラレるばかりで役立たずだし、一体、どこを褒めれば……。

そういえば、悪魔ネピアにやたらまとわり付く天魔プニエルの絡み具合が、ちょっと百合プレイ。全然盛り上がらないので、見所といえば百合プレイくらいしかないと思う(笑)。


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喚ばれて飛び出てみたけれど1 はじめまして世界

喚ばれて飛び出てみたけれど ローマ数字1.はじめまして世界 (角川スニーカー文庫)喚ばれて飛び出てみたけれど ローマ数字1.はじめまして世界 (角川スニーカー文庫)
(2005/06/30)
丸本 天外

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キミの寿命と引き替えに願いをかなえてあげる―それが、下級悪魔ネピアのお仕事。ところが彼女を召喚した眼鏡小僧ランドゥーは寿命不足で話にならない。そのうえワケありの天使プニエルや、人語を解するクールな野良猫、さらにはローマ法王の魂争奪戦に参戦中の魔王エロ大根様まで乱入してきて、事態は世界を揺るがす大魔戦に!?携帯用搾命器“魂絞り君”を手にした悪魔っ娘ネピアの、キュートでオフビートなお仕事日誌。


悪魔を呼び出したはいいが、自分の余命が残り僅かだと知り、自暴自棄気味な少年ランドゥ。呼び出されたのに、いつのまにか立場逆転で、むしろ悪魔のほうがご主人様状態な、下級悪魔ネピア。敵対勢力なハズなのに、何故かネピアと仲良くしたがる謎の天使プニエル、実はその辺の大天使や魔王よりも強い。ネピアが酷使するために力を分け与えた、その辺にいた野良猫チャトラン。そして、ネピアが仕える72柱の魔王がひとり、エロ大根様!

おい、エロ大根って、悪口なだけで本当は魔王ネロとか、そういう名前だろうと思っていたら本名かよ! しかも、本当に二股に分かれた大根だし。こいつらがローマ法王の魂争奪戦に参加し、天使悪魔入り乱れる大乱戦へと突入するのである。基本的な部分はパターン通りに押さえつつも、ちょっと下ネタ風味なギャグコメである。


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君は永遠にそいつらより若い

君は永遠にそいつらより若い (ちくま文庫)君は永遠にそいつらより若い (ちくま文庫)
(2009/05/11)
津村 記久子

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大学卒業を間近に控え、就職も決まり、単位もばっちり。ある意味、手持ちぶさたな日々を送る主人公ホリガイは、身長175センチ、22歳、処女。バイトと学校と下宿を行き来し、友人とぐだぐだした日常をすごしている。そして、ふとした拍子に、そんな日常の裏に潜む「暴力」と「哀しみ」が顔を見せる…。第21回太宰治賞受賞作にして、芥川賞作家の鮮烈なデビュー作。


第21回太宰治賞受賞作。

デビュー作なのに、完成度が高すぎる。雨が降る中、傘もささずに知人が10年前に無くした自転車の鍵を探し続ける意味深な始まりで、そこから過去へ飛ぶのだが、この謎めいた冒頭とラストが奇麗に繋がるのは素晴らしい。

舞台は京都で、恋愛に拙い喪っぽい女性の学生生活をユーモラスに綴っていくのだが、読み進めるにつれ、自殺、暴力、虐待、強姦と、重苦しいネタがどんどん加味されていく。ちょっと変わった女性の日常かと思いきや、弱者の視点に立ちながらも、襲いかかってくる悪意に負けず、戦い続ける人々の物語だった。

どんどん重苦しい事実や事件が加わっていくのだが、主人公のキャラが面白いので、憂鬱な気分にならず、面白く読み進める事が出来た。


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下弦の月 ラスト・クォーター

下弦の月 ~ラスト・クォーター [DVD]下弦の月 ~ラスト・クォーター [DVD]
(2005/02/26)
栗山千明、成宮寛貴 他

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大学生の美月(栗山千明)は廃墟の洋館で謎のミュージシャン・アダム(HYDE)と出会い、その1週間後にトラックにひかれてしまう。その同時刻に、同じく車にはねられた中学生の螢(黒川智花)は、退院後に導かれるように洋館へたどり着き、そこで生死をさまよいながら閉じ込められている美月の魂と出会う。美月とアダムの秘密、そこには19年前の事件が深く関係していた…。


売れっ子漫画家の作品が土台となっているだけに、意外に楽しめる内容となっていた。『NANA』と同じ作者だから当然か!?

記憶の奥底に眠るメロディに導かれて、少女は何度も夢で見た洋館へ。過去世の記憶なのか、または別の時代に生きた者の残留思念とシンクロしているのか不明であるが、なかなか不思議な内容だ。途中で栗山千秋が大型トラックに轢かれ、死んだのか臨死体験なのか微妙な展開となる。ストーリーは少し解り辛いのだが、それなりに楽しめた。


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水月―この世界に足りないもの

水月―この世界に足りないもの (ファミ通文庫)水月―この世界に足りないもの (ファミ通文庫)
(2002/11)
蕪木 統文

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―僕は…誰だ?交通事故に遭い、二週間寝たきりの状態から目覚めた主人公・瀬能透矢は身体が無事な代わりに記憶を失っていた。その前に現れるメイドと名のり、当たり前のように世話をする少女・琴乃宮雪。夢のなかに登場する見知らぬ一人の少女―。夢と現実の狭間で透矢はなにを見、手にするのか―。F&Cの大人気ADVノベライズで登場。


ギャルゲーのノベライズでしたか……。交通事故に遭い、気がつけば記憶を失っていた主人公というありがち設定から物語は始まる。名家の育ちらしく、先祖の資産を食い潰しつつも、自分専属のメイドまでいるというご都合主義。しかし、このメイドが自分しか認識していない存在らしく、夢なのか現なのか判らなくなってくる。

村に伝わる伝承から、父がやった量子力学の実験まで絡んできて、他の人には見えていないメイドが超常的存在なのか、単なる脳内妄想なのかはっきりしないまま、幼なじみ同級生相手のエンディングへと辿り着く。

え!? このメイドがヒロインじゃなかったのか!? 同級生少女なんて途中まで脇役扱いなのに、最後のほうで一気に逆転でフラグ成立ですか! 名前すら出てこない酷い扱いをされているサブヒロインもいるみたいだし。原作をプレイしていないと、何が何だかよく判らないうちに終わってしまう一冊。


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フォーマイダーリン!―月夜は無邪気に竜退治

フォーマイダーリン!―月夜は無邪気に竜退治 (ファミ通文庫)フォーマイダーリン!―月夜は無邪気に竜退治 (ファミ通文庫)
(2002/02)
野村 美月

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うわぁぁぁぁぁぁ~~~~ん!王都の大通りに涙をまき散らしながら自転車で爆走するリリカ・アーヴィング16歳。超絶美形の騎士で幼なじみのユリウスと会うため、ハニーベル村からやってきた彼女は、“ユリウス様FC”のお嬢様に「田舎者、タヌキみたい」と散々ないわれよう。でも、リリカは負けない!「キレイ」は気合いよ!魔法美容師見習リリカと、お師匠ティファニーが巻き起こす、猪突猛進!ハートフル・ファンタジー。


リリカが幼なじみで超絶イケメンのユリウスと再会すべく、都へとやってくるというベタな展開なのだが、肝心の主役リリカが狸顔! 可愛くありませんから。この時点で萎え指数UP。しかも、妙なチビっ娘の魔法美容師に弟子入りして、ドラゴン退治やら殺人犯人探しやら、もう何でもアリな感じ。短編3つに分かれているから手軽に読めるけど、中身は微妙だし、ヒロインが狸顔なので萎える。


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