雪屋のロッスさん

雪屋のロッスさん (新潮文庫)雪屋のロッスさん (新潮文庫)
(2010/12)
いしい しんじ

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「さいわいなことに、雪はいずれ溶けます。はかないようですが、そこが雪のいいところです」ロッスさんは、そういって笑いました。物語作家いしいしんじが描く、さまざまな人たち、それぞれの営み。あなたは、何をする人ですか?


短い話ばかり、30編入っている。大人用の童話といった感じだが、美しい話ばかりではなく不条理で後味の悪い物も結構含まれている。表題作は綺麗で良いのだが、主人公が災難に巻き込まれたり酷い目に遭う話も多いので、読んでいても楽しさが削がれてしまう。

現実世界にもある職業から有り得ない仕事まで、様々な人が出てくる。不思議な雰囲気の話が多い。これで、後味さえ良ければ言う事無しなのだが。


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ゾウを倒すアリ

ゾウを倒すアリ (講談社BIZ)ゾウを倒すアリ (講談社BIZ)
(2007/01/23)
廣川 州伸

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まともにぶつかっても勝ち目のない相手とは「空を飛び、時間を超える戦略」で戦おう! 居酒屋チェーン、バネ工場、クリーニング店……巨ゾウのような大手を倒したアリのような中小企業15社の物語。小さくても元気いっぱいの会社、こんなにあります!


まともに正面からぶつかったのでは、アリはゾウに勝てない。正攻法では大企業に踏み潰されてしまう中小企業がどのように戦ったのかを、実例を踏まえて紹介している。ビジネスといえば聞こえは良いが、何でもアリの薄汚い世界だから、基本的に人を騙してナンボです。日本を代表する大企業ですら、裏では酷い事を平気で行う訳ですから、これに正面から突っ込んだのでは勝機が無いのである。かといって、ホリエモンのようなチート行為は許されない。ならば、違法ではないが意表をつくアイディアや反撃が必要になるのである。

それにしても、外圧を利用しないと何も変わらないパターンが多いのは、資本主義国家としてどうなのでしょうか? 自分で判断する脳みそが無いのなら、硬直的で脳死した高級官僚は要らないのではないかと思えてくる。足を引っ張るくらいなら、規制撤廃して傍観してくれたほうが良いのですが。

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寛永主従記

寛永主従記寛永主従記
(2010/04)
田宮 虎彦

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会津藩藩主加藤家の重臣、堀主水。先代の死後、その子明成にも、家老として変わらぬ忠義を尽くそうとするものの、日に日に要職からはずされてゆく。どうすれば明成に正しい道を伝えることができるのか。主水は諌死すら覚悟し手を尽くすが…。名作家・田宮虎彦の大作。


かなり昔の作品らしいが、今まで書籍になっておらず「これを今まで本にしていないというのがわからない。」と帯にも書かれているので期待した。

歴史を題材にしているので好き勝手な事は書けないから仕方が無いけど、残念ながら、あまり楽しい話ではなかった。物語としては面白いかもしれないけど、全く救いが無い。結末が悲惨すぎて、憂鬱になる。

会津藩藩主が死に、息子に代替わりするのだが、こいつがボンクラすぎて、イエスマンを取り立て、功績ある重臣である主人公の堀主水を、ひたすら冷遇して行く。有能な人材を自在に使いこなしてこそ、上に立つ者として相応しいのに、この二代目馬鹿息子は、とんでもない言動ばかりで、ついには陰謀を企て堀主水を殺そうとする。

先代の名君に仕えていた頃ですら命を捨てなかったのに、この愚かな二代目のために命を捧げるのも馬鹿らしい。何年もの間、ひたすら馬鹿の虐めに耐えてきた堀主水だが、ついに一族で会津を捨てて脱藩する決心をする。

しかし馬鹿大名は、ひたすら堀主水を追い続け、暗殺者に狙われる事になる。最後は徳川家光が騒動に介入するが、こいつがまた悪党で、これ幸いと徳川の利益になるよう仕向けて行く。

徳川も正義の欠片も無い腹黒い一族だから、バッドエンドしか待っていなくて、読み終えて憂鬱な気分にしか浸れない。やはり江戸時代は嫌いだ。


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図書館貸し出し猶予を…小説家が巻末にお願い

図書館貸し出し猶予を…小説家が巻末にお願い

気鋭の小説家、樋口 毅宏 ( たけひろ ) さん(39)が、25日発売の「雑司ヶ谷R.I.P.」の巻末に、公立図書館での貸し出しを、新刊の売れ行きに影響が大きい刊行から半年間、猶予するよう求める一文を掲載した。


言いたい事は分からんでもないし、本当に困窮した挙句に発した魂の悲鳴なんだろうけど、ここまで格差社会で日本全土が荒廃している現状、新刊を購入する資金すら賄えない自治体が賛同するとも思えないし、借りて読む層は借りられなくなったら読まなくなるだけで、図書館に無いから買おうという消費行動は取らないんじゃないだろうか。

ところで、樋口毅宏って、誰? 44人も予約入れてる図書館って、地元の作家だから読んでみようとか思っている人がたくさんいたとか? うちの近所じゃ、村上春樹すら44人も予約入りませんけど!? とりあえず、我が町の図書館には一冊も置いていなかったので、この方の生活には影響出ないです。

こうまで経済自体が疲弊している現状、作家のほうも、余程売れっ子じゃない限りは、売れない分、量をこなすという対策を取る必要あるんじゃなかろうか。1年かけて1冊では厳しいと思う。1冊で96万円だとしても、ラノベ作家みたいに1年で12冊くらい出せば、年俸1000万以上に上がるでしょ?

だいたい、消費者だけが悪いんじゃないよ。出版社の正社員なんて、年俸1000万とか2000万とか貰ってるじゃない。この前、中堅出版社の社員が人員削減時に「大手は2000万以上貰ってるのに自分のところは仕事量が増えるのに1600万ぽっちとかやってられない」みたいなキレ方してたじゃない。こいつらがピンハネする構造を放置したまま、買い手の生活防衛行動だけ問題にされてもなぁ。

尤も、6000部ではピンハネどころか、経費だけで赤字になりそうだけど。ここまで売れていなければ、むしろ全国の図書館に1冊ずつ買ってもらったほうが、後5000冊くらい余分に売れるから良いのでは!? (をいっ!)

もっと、バカの壁とか世界の中心とか高校野球の女子マネージャーみたいに、あざとい感じで消費者を釣って儲けるしかないよなぁ。

ひの丸クンの変

ひの丸クンの変っ! (アクションコミックス)ひの丸クンの変っ! (アクションコミックス)
(2006/04/28)
彩画堂

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帝乃ひの丸は、私立国連女子学院へ通う一見フツーの女の子・・・なんだけど実はトンでもない秘密が!!アナタにだけ、コッソリ教えちゃいますね!


表紙右側にいるのが帝乃ひの丸。私立国連女子学院に通う女子高生……、のはずなのだが、まぁ画像を見れば判る通りにピーッがついている訳です。大日本至誠会総裁、帝乃菊丸が逮捕され、息子まで投獄されたら堪らんと、母親が女として育ててしまったのだ。

日本を裏で支配する家系らしく、ちゃんと戸籍上の性別まで改変して女子高に通っていたものの、親友の理香ちゃんにバレてしまう。ひの丸のほうが女っぽくて、理香ちゃんのほうが男前な性格なのが笑える。


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スワンソング

スワンソングスワンソング
(2007/09)
大崎 善生

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携帯もメールもなかったあの頃、僕たちの恋は強く激しく深かった。それでも気づくことができなかった。彼女が心の底で、哀しく美しい歌をうたい続けていることを―。同じ職場で結婚秒読みの僕と由香の前に現れた、アルバイトの由布子。ラスト1ページまで突き抜ける哀しみのラブストーリー、大崎“恋愛”小説の最高峰。


やはり大崎善生は上手い。だが、どれもこれもやるせない結末で、ハッピーエンドで終わってくれない。まだ完全制覇していないのだが、登場人物が幸せになる作品ってあるの? 正直、現実世界でウンザリする事ばかりなのに、物語の中でまで憂鬱な気分に浸るのは好きじゃない。

物語の前半で、まだ現役で活躍しているセナの話が出てきたりして、その時点でもう、これは過去へ遡っているだけで、“現在”に相当する部分では悲劇として終わっているのだろうなと思った。

同じ社内で始まった三角関係で、去られる女と新しい女の、両方がおかしくなって行く。精神が破壊されていき、やがて悲劇が訪れる。自らが蒔いた種が大事になり翻弄される男。自分では懸命に頑張っている振りをしつつも、実際には全力で立ち向かっているとは思えない。鬱病になった恋人の元に毎日通い、5回も駐車違反でレッカー移動されてしまうのだが、そこまでせっぱ詰っているならば一緒に住めば良いと思うのだが。

結局、二人の人間を破壊した挙句、仕事は捨てずにドイツへ転勤。その経験を生かして転職するというしたたかさは、読んでいて全くシンクロする事が出来ない。文章も物語も上手いのだが、気分が滅入る。

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ドイツイエロー、もしくはある広場の記憶

ドイツイエロー、もしくはある広場の記憶 (新潮文庫 お 67-2)ドイツイエロー、もしくはある広場の記憶 (新潮文庫 お 67-2)
(2007/12)
大崎 善生

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あの日、あそこで道は分かれていた。すれ違い、交わることはもうないのだろうか……離れても消えない、胸の痛みとときめき。切なく深く心を揺さぶる、彼女達の恋愛小説。


大崎善生って、ある程度歳を取らないと、その良さがわからない作者の1人だと思う。文体がオッサンっぽいし、読み手もそれなりに人生を積み重ねないと(例えそれが無駄な積み重ねであっても)共感出来ないような気がする。そういう訳で、大崎善生を読む人は、中身がオッサンだと思う。読み手が女性であっても、あえてオッサンと呼びたい。オバサンって感じでは無いんだよな。

内容的には目新しくも無い、そして物悲しい短編4つ。どの話もきれいで、手入れの行き届いた水槽を見ているような透明感があるのだけど、巷のレビューを見る限り、いまいち人気が無さそう。「パイロット・フィッシュ」みたいな長編を書いて欲しい。

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白蝶花

白蝶花白蝶花
(2008/02)
宮木 あや子

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抱いて。ずっと忘れないように――戦中の日本で恋に命をかけた女たちを描く純愛ロマン。昭和十九年、福岡県知事の屋敷に奉公にきた少女・千恵子。書生の政吉と恋に落ち初めて結ばれた途端、政吉は徴兵されてしまい……千恵子の波乱に満ちた人生を中心に、戦前・戦中・戦後の激動の日本で、それぞれの愛を貫き通した5人の女たちが織りなす恋物語。デビュー作『花宵道中』で圧倒的支持を得た著者による注目の最新作!


二作目がイマイチだったが、これは持ち直した感じである。戦前から戦後にかけてのロマンス。大きな流れになっているのではなくて、基本的には独立した短編が4つ。ハッピーエンドで終わらないものが多い。平成の世では完璧に女性のほうが勝ち組だけど、昔は女も苦難の時代があったんだね……。

それぞれ別の時代、別の話で主人公も違うけれども、他の話の人物が脇役で絡んでくるので微妙に繋がっていて面白い。

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花宵道中

花宵道中 (新潮文庫)花宵道中 (新潮文庫)
(2009/08/28)
宮木 あや子

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江戸末期の新吉原で、叶わぬ恋に咲いては散りゆく遊女たち。恋する男の目前で客に抱かれる朝霧、初見世に恐怖と嫌悪を抱く茜、自分を捨てた父に客と女郎として対峙した霧里、一生恋はしないと誓いながらもその衝動に抗いきれなかった八津……芳醇な色香を放ち、甘美な切なさに心が濡れる官能純愛絵巻。


第5回R‐18文学賞大賞、読者賞受賞作。

デビュー作でこの水準。新しく作られた賞なのに、いきなり凄いのが出てきた。R18なので、女性によって書かれた女性のためのエロス、という事なのだが、オナニーばかりしていて読み手不在な芥川賞系統の新人賞より、遥かに文学していると思う。

5編入っているのだが、ただの短編小説なのかと思ったら、全部が繋がって連作になっていた。浮女たちの不遇が悲しい。体を売るか、村で餓死するか、どちらにしても地獄である。お金が無くて身売りされるのはまだしも、人買いに攫われるような境遇の人もいるのは酷すぎる。自分の所有物じゃないのに勝手に捕まえて売るのは、奴隷制度と同じじゃないか……。

この国に奴隷という階層はなくとも、今も昔も実質的な奴隷は存在している。毎日20時間以上働かされている社畜な人なんて、奴隷という言葉すら生ぬるいけどさ。

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都市伝説セピア

都市伝説セピア (文春文庫)都市伝説セピア (文春文庫)
(2006/04)
朱川 湊人

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人間界に紛れ込んだフクロウの化身に出会ったら、同じ鳴き真似を返さないといけない―“都市伝説”に憑かれた男の狂気を描いたオール讀物推理小説新人賞受賞作「フクロウ男」をはじめ、親友を事故で失った少年が時間を巻き戻そうとする「昨日公園」など、人間の心の怖さ、哀しさを描いた著者のデビュー作。


オール讀物推理小説新人賞受賞作「フクロウ男」収録。
第130回直木賞候補作。

いっぺんさん』よりもこちらのほうが断然良い。見世物小屋にある河童の氷漬けに魅せられた少年が凄惨な事件に関わってしまう「アイスマン」、オチも気味が悪くて良い感じのホラーに仕上がっている。

「昨日公園」は、親友を喪った直後に公園で過去世界に迷い込み、何度も何度も運命を変えようと奔走する少年の話。これもオチが秀逸。「フクロウ男」は、自分で生み出した都市伝説に嵌ってしまう男の話で、またまたオチの捻り具合が良い。「死者恋」はオチはよく判らなかったが気味悪い。「月の石」のラストはせつない系。

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オテサーネク

オテサーネクオテサーネク
(2001/12)
エヴァ シュヴァンクマイエロヴァー池内 紀

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くったよ、くったよ、なべのおかゆもミルクもどっさり、パンもまるごと、かあさん、とうさんも…で、おまえだってたべてやる。グリム童話よりゾクゾク、イソップ物語よりワクワクするチェコ民話の魅力が詰まった絵本。


チェコの民話が題材となっている。子供に恵まれない夫婦が子供の形をした木の根っこを拾ってきたら、そいつが「お腹空いた」と動き出して、いろんなものを食べていく話である。

食べ物を食べ、母さんを食べ、父さんを食べ、外に出て道行く人や家畜、農作業をしている人を次々と襲ってひたすら食べ続けるという物語になっている。意表を突くような展開ではあるけれども、「救い」のような物が感じられない。

グリム童話よりゾクゾク、イソップ物語よりワクワクするチェコ民話の魅力が詰まった絵本。 って書いてあるけど、ちっともワクワク出来ないじゃないか。むしろ、嫌な気分になったよ。夫婦が悪い奴で、子供の形をしているのに腹を立てて燃やしたり破壊したから仕返しされたのならともかく、子供の代わりに育てたら酷い目に遭うって……。

この民話から何を学べば良いのかな? 得体の知れないモノは拾ってはいけません! って事なのだろうか。これでは、B級ホラーみたいな話じゃないか。これと比べたら、改心する前のピノキオすら、とても良い子に思えてくる。

こういう嫌な話は小さなお友達にも不評だったのか、図書館でもう一度借りて来ようとしたら、処分されて蔵書から消えていた。


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極北クレイマー

極北クレイマー極北クレイマー
(2009/04/07)
海堂 尊

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財政破綻にあえぐ極北市。赤字5つ星の極北市民病院に、非常勤外科医の今中がやってきた。院長と事務長の対立、不衛生でカルテ管理もずさん、謎めいた医療事故、女性ジャーナリストの野心、病院閉鎖の危機…。はたして今中は桃色眼鏡の派遣女医・姫宮と手を組んで、医療崩壊の現場を再生できるのか。


上司の逆鱗に触れてしまい、閉鎖寸前でボロボロに疲弊した問題病院に追い落とされた今中。しかも、金欠自治体なので、外科部長なのに非常勤、ボーナス無し、コンビニのバイトクオリティの給料、事務のおっさんに言いくるめられて、病院の公用車使用料まで掠め取られるという酷さ。看護士軍団はやる気無しで言うこと聞かないし、研修医はサボるばかりの役立たず、しかもボーナスつきで自分よりも高待遇。あまりにも無茶苦茶すぎる。こんな病院、私なら三日で辞めて他所へ移ると思う。

この駄目病院に姫宮が乗り込んできて、無茶苦茶にかき回したら、いろいろな部分が改善される。せっかく面白くなりそうなのに、姫宮は中途半端に退場してしまう。

産婦人科医は、真面目で優秀なのに、病院で妻を喪った男が、怪しげな女に焚きつけられてクレーマー化。汚らしい政府の犬……げふんげふん、じゃなくて警察署長も焚きつけられてしまい暗躍、ついに不当逮捕されてしまう。真面目に生きた結果がこれじゃ、やってられないよね。

事件となってしまい、病院は閉鎖されかかるのだが、独裁者である市長が急死したため、なんとか延命される。しかし、腐敗した国家権力の横暴に屈した産婦人科医が、逮捕されたまま終わってしまうので、物凄く消化不良状態。なんで、こんなところで終わるの?

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ひかりの剣

ひかりの剣ひかりの剣
(2008/08/07)
海堂 尊

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バブル景気真っ盛りの1988年、東城大医学部剣道部の猛虎、速水晃一、帝華大医学部剣道部の伏龍、清川吾郎、剣の才能を持つふたりの男が、全存在をかけて戦う。そしてその戦いの陰には、帝華大から東城大佐伯外科に招聘された阿修羅、高階顧問の姿があった。医療ミステリーの旗手が放つ、初の青春小説。


他作品とリンクしているけど、医療ネタから離れて青春小説になっている。時系列としては随分と遡り、バブル経済真っ盛りな、日本経済の黄金期が舞台となる。

医学部剣道部に所属する二人の若者。東城大の猛虎、速水晃一と、帝華大の伏龍、清川吾郎が剣道で激突する。しかし、定番通りに話は進まず、準決勝で激突した上、優勝はどちらでもなく、脇役の坊主軍団に。

帝華大のほうに、マネージャーとして入ったのに、何故かとてつもなく強い、朝比奈ひかりという女性が! 題名は「ひかりの剣」だし、これは、二人の青年ではなくて、ひかりが主役だったんだなと、読み進めるが……。

途中から、二人が修行で強くなりすぎて、決勝戦で対決する事に。結局、作者に振り回されすぎて、誰を主役として読めば良いのか混乱し、上手く物語の波に乗り切れなかった。

「ひかりの剣」なのだから、朝比奈ひかりを中心にして書いてくれたほうが萌えたのに(笑)。

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パラレルワールド・ラブストーリー

パラレルワールド・ラブストーリー (講談社文庫)パラレルワールド・ラブストーリー (講談社文庫)
(1998/03)
東野 圭吾

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親友の恋人を手に入れるために、俺はいったい何をしたのだろうか。「本当の過去」を取り戻すため、「記憶」と「真実」のはざまを辿る敦賀崇史。錯綜する世界の向こうに潜む闇、一つの疑問が、さらなる謎を生む。精緻な伏線、意表をつく展開、ついに解き明かされる驚愕の真実とは!?傑作長編ミステリー。


やはり東野圭吾は上手いな。冒頭に出てくる、並行して走る二つの電車から、お互いを見る男女。その後、女性は男性の友人の彼女として再び現れるのだが、同時に進む別パートでは自分の彼女になっているので混乱してくる。

書籍上においては、あからさまに別世界の物語であるかのようには分割されていない。本当にパラレルワールド的な展開であれば、もっと綺麗に分けるはずだ。このままでは非常に読みにくい。という訳で、これは絶対に何らかの仕掛けがあるなと思っていたら……。

記憶に関する技術が絡み、勤務する会社が何らかの陰謀を張り巡らしているような展開となって来るのだが、辿り着いた真実は意外に小さかった。最後がアッサリと終わりすぎだよなぁ。

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ノードストローム・ウェイ―絶対にノーとは言わない百貨店

ノードストローム・ウェイ―絶対にノーとは言わない百貨店 (日経ビジネス人文庫)ノードストローム・ウェイ―絶対にノーとは言わない百貨店 (日経ビジネス人文庫)
(2001/02)
ロバート スペクターP.D. マッカーシー

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徹底した「お客様第一主義」で、顧客満足の世界No.1企業となった百貨店ノードストローム。その独創的な経営手法を解明した本書は、サービス業ばかりでなく、ビジネスに携わる人すべてにとって必読書といえる。話題のベストセラーに、最新情報を付加した文庫新版。


最高クラスのサービスで知られる百貨店ノードストローム。驚異的なその精神は、まさに神話のよう。しかし、さすがの神話もチェーンストア企業に押されて危機に陥りつつある模様。

これは、ノードストロームでしか出来ない事。まさに神話、或いは伝説です。利益至上主義の小汚いトップが君臨する企業では、到底無理であろう。もう一つの障害となるのは、顧客。客は神様でも何でもない。売り手と買い手は本来50:50であるはず。何を勘違いしたのか、偉そうにする馬鹿が多いのが日本の客の特徴でもあるが、それは本来おかしいのである。

いかにも「買ってやる」的な態度であるが、もしも食べ物がなくて、売り手が売ってくれなかったら、貴方は飢え死にするしかないのです。相手に対して感謝する気持ちを持てない馬鹿者は、絶対にどこかで損をしているのだけど、それすらわからないらしい。

これ、もし日本で実践したら、クレーマーがたかって大変な事になるのだろうな。人は自分のレベルに見合ったサービスしか受ける事が出来ない。サービスは無償ではない。安い店には安い客が集まるものである。

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ウンコな議論

ウンコな議論ウンコな議論
(2006/01/11)
ハリー・G・フランクファート

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その場しのぎの言いのがれ、口先から溢れ出てくる、ふかし、ごまかし、はぐらかし―それが「ウンコな議論」だ。世にみちみちるその正体を暴き、つぎつぎ繰り出されるカラクリを解く。悶笑必至の訳者解説付。


う~む……。題名に騙されてしまった私は肛門期か!? 真面目に読めば哲学の深遠に触れる事が出来るのかもしれないけど、難しく書きすぎで流し読みにはとても不向きな本。東大よりも(おそらく)上のプリンストン大学教授が、ウンコどころか真面目に哲学しているはずの内容であろうと思われるのだが、あまりにもウンコウンコ言い過ぎで、これはちょっと原書で読まないとダメなのかも知れない。ページの半分が訳者解説というのもスゴイな。

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あした天使の翼をかりて…―リリカルレストラン

あした天使の翼をかりて…―リリカルレストラン (富士見ミステリー文庫)あした天使の翼をかりて…―リリカルレストラン (富士見ミステリー文庫)
(2004/04)
大倉 らいた

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パパが天国に行った日、私はあの人に出逢った。泣いている私に、ぬくもりをくれた天使さま―。あれから数年、ほんの少しの勇気が私に〈イタリアンの貴公子〉と呼ばれる瑛人さんと見習いシェフの航平、そしてずーっと探し続けていた〈幻の本〉との出会いをもたらしてくれた。いくつかの事件で、少しずつ明らかになる天才シェフ・瑛人さんの過去―。「料理は推理に等しい…という言葉は知っているかな?」解けない謎に頭を悩ます私に、瑛人さんは天使のような笑顔でこう言った。女子高生りりかと謎多き天才シェフたちの、ふわりと心を包み込む、モダンとロマンのミステリー。


これも「Mr.サイレント」みたいに軽い感じのミステリーで、基本的に人が死ぬとかは無い。主人公が父の形見である上巻しか無い本に導かれて、学園に入学し、やがて下巻のあるレストランへと辿り着く。そこで一流のコックに出会うのだけど、料理の腕だけではなくて、推理の切れ味も良い。

基本的に、学園内での幽霊騒動とか、ダム工事により水没した村を探したりする話なので、ほのぼのとした雰囲気。密室で人が殺されて血塗れとかは無いです。本格的な推理モノではないけど、雰囲気は良し。

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ねずみ石

ねずみ石ねずみ石
(2009/09/18)
大崎 梢

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祭りの夜には、ねずみ石をさがせ。かなう願いは、ひとつだけ―。中学一年生のサトには、四年前のお祭りの記憶がない。恒例の子供向けイベント「ねずみ石さがし」の最中に、道に迷って朝まで行方しれずだったのだ。同じ夜、村ではひとつの惨殺事件が起こっていて、今でも未解決のまま。交錯する少年たちの想いが、眠っていたサトの記憶に触れたとき、事件は再び動き始める。瑞々しい青春推理長編の最新作。


表紙は良い感じだったのだが、内容が微妙だった。未解決殺人事件に絡んで、記憶喪失の少年が巻き込まれて行くのだが、失われた記憶を廻ってのドキドキ感が足りない。「ボーン・アイデンティティ」の足元にも及ばない。

母子を惨殺した犯人は、今も捕まらず何処かにいる。事件当日の記憶を失ったサトが、何かを見たかもしれないのだが……。サトの周囲にいる人間が、それぞれの思惑で動き始める。過去の事件に絡んだものと思われる新たな殺人事件まで発生するのだが、いまいち盛り上がりに欠ける。

ミスリードもストレートすぎて上手く行ってないし、犯人に辿り着くためのヒントは無いので、結末に向けて、淡々と読み進めるだけになる。題名になっているねずみ石の役割も印象が薄いし、キャラ立ちも不足気味。これなら2時間物の陳腐なサスペンスドラマでも見たほうが、まだ楽しめる。

この素材で横溝正史が書けば、相当気色悪い力作が出来そうなのになぁ。この作家は、人が死なないミステリーのほうが良い。

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スノーフレーク

スノーフレークスノーフレーク
(2009/02/27)
大崎 梢

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「溶けない雪の欠片を見にいこう」その約束を果たせないまま、死んでしまった幼なじみ・速人。六年後、高校卒業を控えた真乃は、彼とよく似た青年を見かける。ほんとうは生きているのかもしれない。かすかな希望を胸に、速人の死にまつわる事件を調べ始めた真乃だったが―!?函館の街を舞台に描いた青春ミステリー。


高校卒業を間近に控えた真乃は、亡くなってしまった大切な幼なじみの真実を知りたくて動き始める。無理心中に巻き込まれた速人。1人だけ遺体が見つからないままなので、何処かで生きているのではないかという想いを捨てきれずにいるのだが、目の前に彼そっくりな男が現れて……。

実際に何が起こったのか、ただの無理心中ではなくて殺人事件だったのか、真実が見えてこないまま、ひたすらラストまで引っ張る。ネタばれになるので、小出しにされる情報に関して詳しく書けない(汗)。

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ネジマキ

ネジマキ (Dengeki Comics EX)ネジマキ (Dengeki Comics EX)
(2006/02/10)
しかげ なぎ

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カラクリで動く自動人形に魅せられた少年の物語。大正時代風の世界設定だが、カラクリや蒸気機関で動く自動人形が普通に存在している。擬心演算機(ハートディスク)搭載で、ソニーやホンダのテクノロジーでも成し得ない“心”まで持たせる事が可能。

出力の問題なのか、蒸気機関でなければ、擬心演算機を使う事は出来ない。よって、カラクリは時代遅れとされているのだが、少年が触った瞬間、不思議な力により自動人形に心が宿るのだ。

カラクリの技術者でもある父は、この不思議な現象を調べるうちに、人形に心を吹き込む力を持つ者が短命に終わっている事を知る。自らの生命を分け与える事で、自動人形に心を創り出す能力だったのだ。自らの存在が少年の生命を脅かす事を知った自動人形は、ある決断をする……。


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メイドインハーレム

メイドインハーレム (あすかコミックス)メイドインハーレム (あすかコミックス)
(2005/07/17)
CHI-RAN

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両親を亡くし、途方にくれていた萌。突然の老婆との出会いが彼女の運命を変えた!学校や生活の面度をを観る代わりにメイドとして働いて欲しいと頼まれた萌が行った先には、何と彼女と同年代の美形の男の子達が…。


めぐみが住んでいる街には白亜のタワーと謎の白亜宮があった。ある日、足を挫いた老婆を助けためぐみだったが、直後、火事で家族と住む家を失ってしまう。途方に暮れるめぐみの前に現れたのは、助けた老婆だった。老婆に連れられて行った先は、謎の白亜宮で、そこは御主人様達(複数形、ここ重要!)が住む「スカイハーレム」と呼ばれる場所であった。

メイドとして住み込む事になっためぐみなのだが、御主人様達が美形男だらけという逆ハーレム状態なのが……、萎えます(笑)。やはり、メイドがたくさんで、御主人様は1人いたら十分だろう。御主人様たくさんでメイドが1人なのは嬉しくないぞ。という訳で、メイドが主役ですが秋葉系ではなくて腐女子系な一冊なのであった。


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日本の難点(幻冬舎新書122)

日本の難点 (幻冬舎新書)日本の難点 (幻冬舎新書)
(2009/04)
宮台 真司

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現代とは「社会の底が抜けた時代」である。相対主義の時代が終わり、すべての境界線があやふやで恣意的な時代となっている。そのデタラメさを自覚した上で、なぜ社会と現実へコミットメント(深い関わり)していかなければならないのか。本書は、最先端の人文知の成果を総動員して、生きていくのに必要な「評価の物差し」を指し示すべく、「現状→背景→処方箋」の3段ステップで完全解説した「宮台版・日本の論点」である。


過激な発言はともかく、自分の主張をゴリ押ししているだけで、他者を納得させるための根拠があまり書かれてないなぁ。著者と思考の方向が同じベクトルの人は楽しめるだろうけど、上手くシンクロ出来ないと拒絶反応を起こしそうである。

「スゴイ人」しか他者に対する感染力が無いと言われても、そもそも駄目人間だらけで、肝心の「スゴイ人」が絶滅危惧種な現状、一体、どうすれば良いのだろう。「スゴイ人」がいないのに、「スゴイ人」頼みでは、そりゃ虐めはなくならないよね。宮台さんはスゴイ人なのだろうから、頑張って愚民どもを感染させて、光輝く方向へと導いて下さいな。

早期教育は役に立たないとか、東大を出ているような人に言われても……。高偏差値大学における質の低下だって、少子化で説明出来るんじゃないの? 受験人口が半減したのだから、定員も半分にしなければ、従来なら入学出来なかったはずの低レベルが混ざってしまうのは当然である。「ガリベン」が「地アタマ」の良い人間に勝てないというが、「ガリベン」にならなければ、ただの駄目な人で終わるのだから、そこを否定するのは如何なものか。要は俺「地アタマ」が良い人でSUGEEEEEE! という訳ですね。

「馬鹿保守」や、規制強化主義者達の抵抗勢力となっている部分は肯定したい。「他人に迷惑をかけなければ何をやってもいいのか」と反論しつつ、他者の権利を侵害しているのは、規制強化主義者達のほうですからね。やはり、筆者の主張するゾーニング方式のほうが、遙かに健全である。追い立てられれば、アングラ化して目に見えなくなる。自分の目が届く範囲が綺麗になったからと安心する規制強化勢力は、全体主義者か、ただの馬鹿である。

ブッシュといえば、アメリカ史上最低の大統領であろう。選挙での誤魔化しもあり、正当性すら疑わしい、9.11テロも阻止できず、あちこち攻め込んで大量殺戮した最悪な大統領であるが、筆者が見るように、オバマ登場への布石だと考えると、必要悪にも思えてくる。なるほど、ここまで最低最悪な大統領がいなければ、オバマ大統領は誕生しなかったかもしれない。

主観による断言が多く、何故そうなるのかという理由を述べないまま次の題材に飛んで行くのが本書の難点。勝間和代程ではないが、自慢話が多いのも鼻につく。

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Cheer up!

Cheer up! (マンサンコミックス)Cheer up! (マンサンコミックス)
(2007/12/20)
あずまゆき

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桜ヶ丘学院のチアガール・牧ノ原みなみは、超奥手&未経験。人並み外れた妄想力で、大好きな同級生・上郷くんとの愛の営みを濃厚に展開してはモンモンとする日々…。あずまゆき幻の名作が、約60ページの大幅描き下ろし&美麗装丁で本邦初見参。豪華カラーつき!!


途中で掲載誌が無くなってしまったため、幻の作品と化していたもの。7話あるうち5話以降は書き下ろしで、当時と絵柄が違うと本人は書いているのだが、分からなかった。今も昔も変わらず上手いと思う。

他、凄いタカビーなメイドが出てくる短編と、片想いの幼なじみに近寄る事も出来ない奥手少年が、女の子だったら側にいられるのに……、と思っていたら女になってしまったという前後編作品あり。

名前で判る方もいるかと思いますが、あづまゆきじゃなくてあずまゆきなので、指定マークはついていないけれども……。


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空想動物ものがたり

大型絵本 空想動物ものがたり大型絵本 空想動物ものがたり
(2005/10/05)
マーグリット・メイヨー

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毒をけすまほうの力をもつ一本の角をはやしたユニコーンや、あまいうた声で漁師を海のそこにさそいこむ人魚など、人間のゆたかな想像力からうまれ、世界各地に伝えられた空想動物のものがたり10編を華やかに描く。


挿絵はあるけど字もたくさんあるし、別に絵本ではない気もするのだが、アマゾンが「大型絵本」として分類しているから、絵本のところに入れておくか。各地の神話や昔話が美しいイラストつきで楽しめる。普通に字もギッシリ詰まっているからお子様向けではない。


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ふしぎなお人形 ミラベル

ふしぎなお人形 ミラベルふしぎなお人形 ミラベル
(2005/07)
アストリッド リンドグレーン

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女の子の名前はブリッタ・カイサ。そしてふしぎなお人形の名まえはミラベル。ブリッタ・カイサがどうやってふしぎでかわいいお人形のミラベルとあうことができたかっていうとってもふしぎなお話です。『ながくつ下のピッピ』『ちいさいロッタちゃん』などでおなじみのアストリッド・リンドグレーンが描いたスウェーデンの牧歌的生活をピア・リンデンバウムがファンタジックな絵本にしました。


あの『ながくつ下のピッピ』や『ちいさいロッタちゃん』で有名なアストリッド・リンドグレーンの絵本という事で借りてみた。(でも、肝心なピッピもロッタも未読なのは内緒。)

見知らぬおじさんから種をもらって、それを家の裏に植えて育てたら、人形が生えてくるというお話。だんだん人形が成長していって、大きくなったところで家に持ち帰る。すると人形が動き出す。この手の話はオチが怖かったり、悲劇だったりするものだが、完璧にハッピーエンドで終わるところが、まさにファンタジーである。


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ただいま満室中

ただいま満室中(フルハウス) (バンブー・コミックス NAMAIKI SELECT)ただいま満室中(フルハウス) (バンブー・コミックス NAMAIKI SELECT)
(2003/06/28)
ひろせ みほ

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表紙のメイドさんに釣られてしまった。サブタイトルが「どきどきHOTEL物語」になっているからラブホの話かと思ったら全然違った。片田舎にある、閑古鳥が鳴いている旅館っぽいホテルの経営を任された、あるエリートホテルマンの話だった。とは言っても経営物ではなくて、ただのラブコメだけど。

表紙の人はメイドじゃなくてオーナーの娘にして従業員でありました。何故か、従業員の制服がメイド服なんだよね。これはオーナーの趣味か!? 立地条件が悪くても温泉付きだし、従業員がメイドならヲタ方面に受けそうな気がするけど。



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(2004/04/07)
ひろせ みほ

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恋と伝承の町、恋御崎町にある閑古鳥が鳴いているホテルを建て直す物語かと思いきや、思いっきりラブコメだった訳ですが、2巻の途中から変な技を使う敵が襲い掛かってくるようになる。

普通にラブコメのままで良かったのに。帝都ホテルから次々に送り込まれて来るエージェント達。元大手ホテルマンの主人公、市井馬之介にはどんな秘密が!?



ただいま満室中(フルハウス) 3 (3) (バンブー・コミックス NAMAIKI SELECT)ただいま満室中(フルハウス) 3 (3) (バンブー・コミックス NAMAIKI SELECT)
(2004/12/18)
ひろせ みほ

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これで完結。絵柄は良いけど、物語は微妙な展開。妙な技を使う敵メイド軍団は、馬之介が勤めていた帝都ホテルのお嬢様専用私設部隊だった。このお嬢様、生粋の百合で、回りには強力で容姿端麗な美女を侍らせ、専用クルーズ船もパシフィーク・リ・ブラン号(太平洋の白百合)、名前すら一条百合香という徹底ぶり。ここまで来たらもう、出身校もリリアン女学園にして欲しいところ。

この娘に、なんとか跡継ぎを産ませようとする一条グループの総帥は、男を侵入させるという非道ぶりで、財力にものをいわせた壮大な親子喧嘩になっている模様。なんか、馬鹿っぽい真実が明らかになって脱力感いっぱい。


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結婚小説

結婚小説結婚小説
(2009/12/04)
中島 たい子

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「結婚小説」を書くためにリサーチを始めた貴世。まずは取材と蕎麦打ち合コンへ。が、急性蕎麦アレルギーで途中退場。出会った男は取材参加の映像作家・福原だった。彼のDVDを観たことが貴世にもたらしたものとは…。指をくわえて人の結婚を見てきて二十年―。北極星ぐらい遠くにあった結婚が現実に!?女子の本音と事情に分け入る恋愛小説。


冒頭が某作家みたいな中身スカスカ小説になっていたので何事かと思ったら、主人公が作家で、作中内結婚小説を書こうとしているという二重構造になっているのか。

出版社の依頼で結婚小説を書くことになるのだが、結婚体験皆無のアラフォー作家であるが故に、なかなかリアリティのあるものが書けずに苦戦する。取材のため、紹介された蕎麦打ち合コンへ潜入するが、いきなり蕎麦アレルギーになってしまい倒れてしまう。

しかし転んでもただでは起きなかった(笑)。その蕎麦打ち合コンで出会った映像作家と接点が出来、気づけばカップル成立!? だんだん浮かれてくるアラフォー女は、現実世界でも結婚へ向けて暴走し始めるが、仕事の依頼をほったらかしでイライラする。いい加減すぎるんじゃないのか?

蕎麦アレルギーとか、実家の親が変なキャラだったり、最後にどんでん返しがあったりと、設定はなかなか面白かったのだが、主人公の仕事に対する姿勢は、あまりにもいい加減すぎて腹が立つ。


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土曜日は灰色の馬

土曜日は灰色の馬土曜日は灰色の馬
(2010/08/07)
恩田 陸

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ホラー、SF、ミステリーなど、さまざまなジャンルの物語を書き分け、多くの読者を魅了し続ける小説家・恩田陸さん。汲めども尽きぬ物語の源泉はいったいどこにあるのでしょうか!? ブラッドベリにビートルズ、松本清張や三島由紀夫まで、恩田さんが大好きな本・映画・マンガなどを大胆奔放に語る、ヴァラエティに富んだエッセイ集。


なんか出だしが面白くないと思ったら、小説じゃなくてエッセイだった(汗)。題名が「土曜日は灰色の馬」だから、きっと理瀬とかが出てくるシリーズっぽい連なりの最新作だとばかり思っていたのだが。

小説だけじゃなくて、コミック、映画など、様々なジャンルの作品を語っているので、きっとそういう系統のモノを観たり読んだりしていたら楽しいのだろう。残念ながら、恩田陸が熱く語る作品を、あまり観たり読んだりしておらず、しかも趣味や興味の方向が相当異なる物が多いので、あんまり楽しめなかった。コミックなんて、世代が違うから読んでないし。60年代生まれの女性が読んだら楽しめるんじゃないでしょうか。

初めて読むのに、読んだ事のある内容が混じっていて、なにこのデジャヴュは? と、一瞬焦ったのだが、これは他のエッセイと内容が被っているからであった。新しいエッセイなのだから、一部分であっても同じ事は書かずに、新しい内容にして欲しいなぁ。


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CUBE キューブ

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(1999/03/17)
モーリス・ディーン・ウィント

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ある日突然理由もなく、男女6人が鋼鉄の立方体の部屋に閉じ込められた。そこには同じ部屋が多くあり、その集合体で作られた巨大な立方体(キューブ)となっている。各部屋に6つあるハッチから、さあ出口を探せ!ゲーム感覚あふれる斬新なアイデアと、スタイリッシュな映像センスで、トロント映画祭やサンダンス映画祭をわかせた作品である。6つのハッチから出口を探すしか脱出方法はないが、部屋にはさまざまな殺人トラップが仕掛けられている。無駄なエピソードはいっさい排し、ただひたすら脱出サスペンスと心理ドラマに集中している。


これ、パズルゲームのような、意味不明の映画だな。男女数人がキューブの中に閉じ込められているんだけど、気がつくとそこにいて、何故、誰が、何のために入れたのかが謎。

四方の壁と上下に出入り口があり、延々と同じ構造の部屋が続いているんだけど、所々に殺人トラップが仕掛けられており、失敗すると死んでしまう。謎を解きながら出口を求めて移動を開始するんだけど……。

なんかゲームみたいな話だな。とりあえず、最初から最後まで意味不明。続編観たら解るの?


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夢のチョコレート工場

夢のチョコレート工場 [DVD]夢のチョコレート工場 [DVD]
(2001/11/23)
ジーン・ワイルダー、ジャック・アルバートソン 他

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世界中の子どもたちに愛され続ける『夢のチョコレート工場』。1971年の初公開以降、そのおもしろさは今なお色あせることがない。時代を超えて読者を惹きつけるロアルド・ダールの児童向け小説が楽しいミュージカルとなってその魅力をあますところなく伝えている。


「チャーリーとチョコレート工場」だと思って間違えて借りてきたのは内緒(汗)。実際には、1971年に公開された古典的名作? なのでした。しかし、今観ても古臭さはさほど感じさせない。

もちろん、特撮を駆使した昨今の作品と比べると、迫力は劣るかもしれないが、派手なだけで中身が伴わない駄作より、よほどこちらのほうが心地よく観る事が出来る。原作がロアルド・ダールというのも良い。まだ未読だが、そのうち読んでみようと思う。

ウンパ・ルンパの歌が耳にこびりついて離れなくなる点だけは危険だと思う(笑)。


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