みぃつけた

みぃつけたみぃつけた
(2006/11/29)
畠中 恵

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ひとりぼっちで寂しく寝込む幼い一太郎が見つけた「お友だち」は、古いお家に住み着いている小さな小さな小鬼たち。ちゃんと仲良くなれるかな。しゃばけシリーズ番外編。


「しゃばけ」シリーズの番外編にして児童用の絵本。病弱で寝てばかりいる一太郎は遊び相手も出来ず、一人ぼっち。そこへ、天井から小鬼の集団が入ってきて走り回る。若旦那最初の友達となる鳴家(やなり)との出会いを描いた物語。絵もまんが日本昔話っぽくて良いですな。


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八月の舟

八月の舟 (文春文庫)八月の舟 (文春文庫)
(2008/05/09)
樋口 有介

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けだるくて退屈な夏休み。高校生のぼくは不思議な魅力を持つ少女、晶子と出会う。晶子、親友の田中くん、そしてそれぞれの家庭や周囲の大人たちを傍観しながら、ぼくの夏が終わっていく…。1960年代の北関東の小さな街を舞台に、清冽な文体で描かれた、ノスタルジックで透明感に満ちた青春小説の傑作。


傑作扱いされているけど、エンタメ成分が少なくて文芸色が強いのであんまり物語の波に乗れなかった。ミステリではないし、古臭い青春小説なので余計に受け付けなかったのかもしれない。団塊あたりのリア充が読めば懐かしさで満たされたりするのでは?

不思議な魅力を持つ少女、晶子にさほど魅力を感じなかったし、事件性は無いものの友人が死ぬし、母親が急死するし、あまり楽しい話ではなかった。“けだるくて退屈”という部分は合っていたけど、爽やか成分が他の作品と比べて少なすぎる。


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ヒエログリフがわかる絵本

ヒエログリフがわかる絵本ヒエログリフがわかる絵本
(2005/03)
ニール スペンサー

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古代エジプトの神殿の壁や石碑、墓の棺などに浮き彫りされた象形文字には、どんな秘密が隠されているのだろう。この本ではいくつかの文字や単語を選んで読み解き、解説をする。写真とオリジナルの美しいイラストをみながら、大英博物館所属の研究者が書いた的確な解説を読むと、3000年もの昔の古代エジプトの王や女王の生活、神様や宗教、自然などが自然にわかってくる。初心者向けの楽しい入門書。大英博物館の企画・編集・出版。オールカラー。


「絵本」とはありながらも(当たり前だが)明らかに大人向け仕様である。古代エジプトの遺跡や壁画の絵は見ていて楽しい。

あの有名なツタンカーメン王が、それ以前の王による宗教改革を終わらせて、アモン神信仰に戻るという説明もある。この時期、宗教改革により遷都が行われ、新都テル・エル=アマルナが建設されていた。信仰すべき対象も従来のアモン神からアトン神へと変わっていた。

ヒエログリフの中に壷のようなモノが描かれているのだが、これはなんとビールを意味している。ピラミッドを建設していた時代からビールが飲まれていた事にも驚くが、ビールの飲みすぎで二日酔いとなり、寝坊だか欠勤だかした若者の事まで書かれているのが笑える。


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コラプシウム

コラプシウム (ハヤカワ文庫SF)コラプシウム (ハヤカワ文庫SF)
(2006/03)
ウィル マッカーシイ

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「きみが捜査局長?」ブルーノは愕然とした。太陽をめぐるリング・コラプシターでの殺人現場の指揮をとるため現われたのは、左目にVRモノクルを付け、学校の制服のようなものを着た、まだ幼い少女だったからだ…マイクロ・ブラックホールをグリッド状に配置し安定させた超光速伝導物質コラプシウムの発明者ブルーノ・デ・トワジが、仲間とともに太陽系女王国で次々に起こる、コラプシウムがらみの難事件を解決する。


表紙がこんなのだから、萌えキャラが暴れまわる系統の、ダーティペアみたいな内容かと思ったら全然違うし(笑)。萌えじゃなくて、かなりハードなSF小説であった。表紙の女の子は脇役で、主人公はおじさんだった! 

むぅ……、表紙が女の子とおじさんでは売り上げ変わるかもしれないけど、ちょっと打算入りすぎなのではないか? ちなみに、表紙の娘は、幼く見えても王立警察の捜査局長というお偉いさんなのである。でも若干11歳(笑)。本当は大人だったのだが、宇宙船の事故で死んでしまい、大昔のバックアップしか残っていなかったから、再生させる時に11歳まで戻ってしまったのだ。 
 
重力を制御する新技術が実用化された未来世界の物語。主人公は、太陽系の果てで自分専用の小惑星に住んでいる。星の王子様が住みそうな小さな星だが、人類最高の超大金持ちだから、重力をコントロールして地球と同じレベルの生活環境となっているのである。実はこの人、ニューブル質量ブラックホールから作られるコラプシウムを発明した科学者で、内惑星で危険な実験をすることが出来ないので、ひとりだけカイパーベルトに住んでいるのであった。

そんな孤独な彼が、太陽系女王国(この物語においては、トンガ王国の女王がソル女王国の元首だという不思議な設定。どうやら、他の王室は全て滅びたらしい)の危機に立ち向かう事になる。事故によりコラプシウムが太陽に落ち始めたのだ。最初は単なる事故かと思われたのだが……。

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アグレッサー・シックス

アグレッサー・シックス (ハヤカワSF)アグレッサー・シックス (ハヤカワSF)
(2005/03/24)
ウィル・マッカーシー

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西暦3366年、突如オリオン座方面から、謎の異星人艦隊が侵攻した。彼らは圧倒的な戦闘力で人類の防衛艦隊を撃破、シリウス、ウルフ、ラランデの各星系内の植民地を次次に殲滅し、数十億の人類が死に絶えた。敵が次にめざすのは地球。絶望的な状況のなか、人類に残された最後の希望は、“アグレッサー・シックス”―敵の言葉を話し、敵のように生活し、思考することを任務とする特殊チームが立案した驚くべき戦術だけだった。


太陽系近辺の恒星までその領域を広げた人類に攻撃を仕掛けて来た謎の存在。シリウスが攻撃されたとの知らせを受けた時には、敵は二つ目の殖民星系を陥落させつつあった。圧倒的な戦力差で迫る異星人艦隊。人類は一方的に殲滅されて滅亡寸前となる。

存亡を賭けて、外宇宙への脱出、大深度地下や小惑星での冷凍睡眠等、いくつかのプランが実行される。その中のひとつが、敵になりきり、敵として思考する事で内情を探ろうという試みだった。敵は二つの頭脳と四本の足、四つの性別を持つ、人類とはかけ離れた存在だった。クイーン、ドローン、ワーカー、ドッグと名づけられた四タイプに分かれて、敵を分析するのだ! 

設定は非常に良いのだが、肝心の登場人物があまり活躍しない。最後のほうまで敵になりきる遊びをしているようにしか思えない。うーん、やっている事がテーブルトークRPG にしか見えませんが……。

ラスト付近で明かされる、敵にとって意味する「戦争」の位置づけが間抜け。そんな、犬の喧嘩みたいな理由で遠征艦隊を送り込んできて、人類が滅びかけるんですか……。起死回生の策はあるけれども、勝利する訳では無いから不完全燃焼。人類存亡の危機に立ち塞がる最大の障害が、無能な上司というのが笑える。無能な上司は、人類を滅亡させる事だって出来るのだ!

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佐伯一麦

攻略対象書籍は以下。

雛の棲家』★★★☆
ショート・サーキット』★★★☆
一輪』★★★☆
ア・ルース・ボーイ』★★★☆
『木の一族』
『遠き山に日は落ちて』
『少年詩篇』 「あんちゃん、おやすみ」新潮文庫
『川筋物語』
『まぼろしの夏 その他』★★☆
『マイシーズンズ』
『無事の日』
『鉄塔家族』
『草の輝き』
『ノルゲ Norge』
『ピロティ』
『誰かがそれを』

エッセイ・その他
『蜘蛛の巣アンテナ』
『読むクラシック――音楽と私の風景』
『散歩歳時記』
『石の肺―アスベスト過を追う』  「石の肺―僕のアスベスト履歴書」新潮文庫
『芥川賞をとらなかった名作たち』
『からっぽを充たす』

共著
『遠くからの声』 古井由吉(共著)

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まぼろしの夏 その他

まぼろしの夏 その他まぼろしの夏 その他
(2000/09)
佐伯 一麦

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ほの暗い生の奥底から、射し始める再生の淡い光。仙台の川べり、ノルウェーの空の下、押し寄せる想いの源流には何があるのか?九つの作品群を通じて浮かび上がる男の消息…沈潜の日々からのゆるやかな寛解を描く、最新作品集。


初期の私小説ばかり読んでいたので、視点が変わると創作なのか私小説の一部なのか混乱して来る。自分を他者視点から見たらしき短編も混ざっているので、従来通りのものも混ざっているのだろう。

夏の話かと思って借りて来たけど、別に季節を選ぶような本ではなかった。全部で9編入っているけど、佐伯一麦は長編のほうが面白い。


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ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破 EVANGELION:2.22 YOU CAN (NOT) ADVANCE.[DVD]ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破 EVANGELION:2.22 YOU CAN (NOT) ADVANCE.[DVD]
(2010/05/26)
不明

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汎用ヒト型決戦兵器エヴァンゲリオンに乗ることで、自ら戦うことを選んだ碇シンジ。大きな運命を託された14歳の少年の物語は、ここから未知の領域へ突入する。綾波レイと人気を二分するヒロイン、アスカがエヴァンゲリオン2号機に乗って参戦。加えて魅惑の新ヒロイン、マリが登場する。


新ヒロインのマリちゃんに超期待していたのだが、やはりエヴァだけあって、まともな性格の人間は出てこないか……。まさか、こんなブッ飛んだ感じのキャラだとは。眼鏡っ子委員長みたいな感じの優等生だと思っていたのに(笑)。

旧作を改変と一部追加したような感じになっているので、基本的な流れは似ているのだが、映画なのでエッセンスが凝縮されすぎである。これはTV版から旧作映画版までちゃんと観た人でないと内容について行けないんじゃなかろうか。

綾波が負傷キャラ、シンジがヘタレキャラなのは変わらないが、アスカの出番が少なくて、名前まで変わっているのが……。超強力な使徒をようやく倒したと思いきや、カヲル君にやられて次回予告とは(笑)。過去作は投げ飛ばされた感じで終わっていたから、今度こそちゃんとした結末が見たい。

とりあえず、エヴァはブログ旅が一番面白いや(をいっ!)。


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KAGEROU

KAGEROUKAGEROU
(2010/12/15)
齋藤 智裕

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第5回ポプラ社小説大賞受賞作。『KAGEROU』―儚く不確かなもの。廃墟と化したデパートの屋上遊園地のフェンス。「かげろう」のような己の人生を閉じようとする、絶望を抱えた男。そこに突如現れた不気味に冷笑する黒服の男。命の十字路で二人は、ある契約を交わす。肉体と魂を分かつものとは何か?人を人たらしめているものは何か?深い苦悩を抱え、主人公は終末の場所へと向かう。そこで、彼は一つの儚き「命」と出逢い、かつて抱いたことのない愛することの切なさを知る。水嶋ヒロの処女作、哀切かつ峻烈な「命」の物語。


第5回ポプラ社小説大賞受賞作。

水嶋ヒロが書いたという事で、話題性先行で予約が殺到し、すっかり諦めていた一冊。一応、読んでみない事には判断出来ないので、読まずに批判するのは控えていた。

一巡して人気も無くなったのか、予約しなくても借りられたのだが、これは酷い(笑)。やはり、ネタ作りのための出来レースであったか。もっとショボい賞の佳作や何かならともかく、ここまで高額賞金が出る賞で、受賞作がこのクオリティというのは考え難い。

借金を苦にしたバブル世代の中年が飛び降り自殺しようとしたところ、謎の男に出会い、自分の体を売って遺族に金を遺す契約をする。素材は悪くないのだけど、まず文章力が山田さんクオリティ。これ本当に水嶋ヒロが書いたの? 中の人、本当は山田さんじゃないのか!? 

展開も陳腐だし、薄っぺらいし、ラストにハリウッドも空いた口が塞がらなくなる程度のご都合主義が待っていた。ペラペラな分、読解力が低下しすぎて携帯小説程度しか読めないゆとり脳が楽しむには良さそうなので、全否定はしないけど、これは2000万円の価値がある小説ではないだろう。

もっと賞金が低い賞でもこれを超える力作がゴロゴロあるのに、応募数が1285もあって、「KAGEROU」を超える作品が無かったというのは理解し難い。受賞賞金2000万円を辞退したので、ますます疑惑は深まるばかり。これでは、ポプラ社は金をかけずに宣伝出来た事になるし、水嶋ヒロも話題性で売れて双方嬉しいという構図しか考えられないではないか。

携帯ラノベ小説クオリティなので、ゆとり脳が読めば楽しめると思うが、まっとうに小説と呼べるものを読み込んできた層が読むと全米が泣きたくなるだろうし、作家志望で芽が出ないワナビーが読めば我が身の不幸を呪いたくなるだろう。


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砂の女

砂の女 (新潮文庫)砂の女 (新潮文庫)
(2003/03)
安部 公房

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砂丘へ昆虫採集に出かけた男が、砂穴の底に埋もれていく一軒家に閉じ込められる。考えつく限りの方法で脱出を試みる男。家を守るために、男を穴の中にひきとめておこうとする女。そして、穴の上から男の逃亡を妨害し、二人の生活を眺める部落の人々。ドキュメンタルな手法、サスペンスあふれる展開のなかに、人間存在の象徴的な姿を追求した書き下ろし長編。20数ヶ国語に翻訳された名作。


砂に埋もれる部落の人々によって穴の底に捕らえられた男の悲劇。文章は上手いし、ストーリーもどことなく非日常的な神隠しみたいで面白いのだが、希望の無い監禁物だけに読んでいて気分が滅入って来る。

砂の中に囚われていく狂気が鬼気迫って来る。人間蟻地獄状態で、不条理な非日常世界に囚われて行く。読み応えはあるけど、ハッピーエンドで終わってくれないので読後感は悪かった。


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シャングリラ病原体

シャングリラ病原体〈上〉 (新潮文庫)シャングリラ病原体〈上〉 (新潮文庫)
(2003/02)
ブライアン フリーマントル

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シャングリラ病原体〈下〉 (新潮文庫)シャングリラ病原体〈下〉 (新潮文庫)
(2003/02)
ブライアン フリーマントル

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南極のアメリカ観測基地からの連絡が途絶えた。現地に急行した救助隊は、無残に老衰死した4人を発見する。深くきざまれたしわ。肝斑。抜け落ちた白髪。白濁した眼球。36歳だった科学者が、5日間で90歳の老人へと激変していた。北極の英仏基地、シベリアのロシア基地でも同様な事態が発生。奇病の原因は未知の細菌か?あるいは新型の生物兵器か?巨匠が挑む近未来サスペンス。


かなり売れ筋の作家らしいので期待したのだが、人物の描き方が微妙すぎる。一流の人物と対抗馬に性能差がありすぎて、一見してダメキャラが判別出来てしまう。これでは、対立する人物同士の心理戦による面白さが半減するじゃないか。

地球温暖化により、凍土に封じ込められていた致死性ウイルスが開放されてしまうという、実際に起こり得る恐怖を描いた物語。感染すると、短期間で老化して死に至る。上下巻を並べてみると、同一人物が急激に老化していて恐ろしい。

人類に深刻な危機をもたらすかもしれない致死性ウイルスを前に、自らの利益しか考えない馬鹿どもが跳梁跋扈する物語で、読んでいて鬱気分になって来る。アイディアとしては良いのだけど、巷で評価されてる程には楽しめなかった。


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銀河に口笛

銀河に口笛銀河に口笛
(2010/03/05)
朱川 湊人

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僕らは親愛なる秘密結社「ウルトラマリン隊」を結成して、みんなが持ち込んでくる不思議な事件の謎に挑んでいた。そんな小学三年生の二学期の始業式の日、不思議な力を持った少年リンダが転校してきた…。虹の七色に乗せて送る、ちょっぴりほろ苦い少年たちの成長物語。


太陽の村』で妙な方向に行きかけた感じだけど、またノスタルジックな雰囲気の、どことなく懐かしい感じの小説に戻って良かった。などと思うのは、一定年齢以上の世代だけなのかもしれないけど。

ウルトラマリン隊を結成した少年達が、ある日、不思議な力を持った少年リンダと出会う。少年なのに、何でリンダという女性名なのかというと、苗字が……。

リンダを加えた少年達は、猫探しから始まって、夜の町を徘徊する恐怖? 風鈴男と対峙したり、失われた100万円を探したり、学内に存在しない謎の美少女(幽霊?)の正体を探ったりする事になる。

自分達の小学校には存在しない、魔女っこマコちゃんによく似た謎の美少女がGJ! 騙されちゃいけません。こんな可愛い子が女の子なはずないじゃないですか(笑)。

ノスタルジックな雰囲気でありながら、さりげなくSFなんだよね。リンダが何処から来たのか、最後まで謎だけど。


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人類は衰退しました 4

人類は衰退しました 4 (ガガガ文庫)人類は衰退しました 4 (ガガガ文庫)
(2008/12/19)
田中 ロミオ

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わたしたち人類がゆるやかな衰退を迎えて、はや数世紀。すでに地球は“妖精さん”のものだったりします。そんな妖精さんと人間との間を取り持つのが、国際公務員の“調停官”であるわたしのお仕事。里の娘さんがたからは、先生と呼ばれたりもしてます(恥ずい)。「妖精社」製の妙な品々が里に出回るのと前後して、走るチキンを目撃してしまったわたしは、祖父と助手さんとともに「妖精社」の工場視察に向かったのですが…。数か月でクスノキの里を、世界一の妖精人口過密地帯にしてしまったわたしの出張報告とともに、クニクニどうぞ。


表紙を見て、何で4巻だけ髪が短いのかと思っていたら……。やはり女の子はロングじゃないといかんだろう。という訳で、主人公の髪が短くなってしまったのが非常に悲しい。本人も泣いていたが、この酷い仕打ちには全米が泣いた! まあ、アッサリと救済策が用意されていたので良かったけど。

今回は、食糧難に陥った村に、妖精社なる謎の企業印がついた怪しい物資が蔓延する。そして、付近に出現した怪しい工場。またしても妖精さんの仕業なのか!? 調停官としての任務を果たすべく、この工場へ乗り込むのだが……。これって、チョコレート工場ネタ? 他にも、良くなかった探しをするダーク・ポリアンナが脇役で出てきて笑える。

後半は、妖精さんの密度が増えすぎて、イジメが発生。ノーテンキっぽい妖精さんが、だんだん人類化してきて嫌だなぁ。これも過干渉の弊害か!? 妖精さん人口が村近辺で急上昇しているという調査結果が出るのだが、原因は明らかな訳で。

かくして主人公は妖精さんがいない場所へ、イジメられた子を亡命させるための単身赴任命令が発動されてしまう。しかし、行った先で湖の無人島に流されてしまい、再びサバイバル生活に。また臭くなるのか(笑)。どんどん主人公が逞しくなっていくな。

しかし、今回はネガティブ・オーラに包まれたイジメられっ子な妖精さんがいる。小さな無人島で建国する気になった妖精さんは、主人公を女王様に! これは、小さな王国の栄枯盛衰の物語である。

それにしても、妖精テクノロジーは高度すぎて、相変わらず魔法どころか冗談にしか見えないな。入手可能な物資によって出来る事に制限がかかるので、魔法じゃなくて科学なのだろうけど。


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人類は衰退しました 3

4094513205人類は衰退しました 3 (ガガガ文庫)
田中 ロミオ 戸部 淑
小学館 2012-01-18

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わたしたち人類がゆるやかな衰退を迎えて、はや数世紀。すでに地球は“妖精さん”のものだったりします。そんな妖精さんと人間との間を取り持つのが、国際公務員の“調停官”のお仕事。…閑職ですが。そんな絶賛衰退中の人類のすべての記録を目指した、ヒト・モニュメント計画の影響で通電することとなったクスノキの里では、“夏の電気まつり”が開催されることに。一方、妖精さんは里帰り。…!?妖精さんがいなくなる!?微妙なお別れののち、わたしたちは都市遺跡の調査に向かったのですが…。エネルギーの補給は計画的に。


今回は一話が凄く長い。しかも遺跡ダンジョンに迷い込み、延々と探索する羽目に陥る。ほんわか系のシリーズだったのに、何日も巨大構造物内部で彷徨い、水が不足してきたり、お風呂に入れないので臭くなってしまうところが妙にリアル。そういう生々しいところはあえて書かないという、ファンタジーなお約束を反故にしている。いくら見た目が可愛くても、主人公が臭うのは嫌だなぁ(笑)。

ここで新キャラ登場か? “ぴおん”という名前の猫耳少女が出てくるのだが、どう見てもロボットか何かなのに、自分が人間だと主張している件! 彼女は記録喪失(注意:記憶喪失ではない)に陥り、情報が欠如したまま、オヤジなる人物を探し続けている。

ゆとり脳のモンスター・ペアレンツが自分のお子様につけそうな、“ぴおん”なんて痛い名前が付いているけど、この名前が……。ネタバレすると面白くないので書かないけど、まさかそんなモノまで出てくるとは!!

最後はぴおんを留めるため破壊工作を行って、減給、社会奉仕、再研修、内職、始末書のフルコースに。さらには断髪……。この罰が一番痛いと思うのだが。

今回も2001年とか、スタートレックとか、いろいろ使われてますな。人類衰退の原因も、少しだけ明かされたかも。


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人類は衰退しました 2

人類は衰退しました 2 (ガガガ文庫)人類は衰退しました 2 (ガガガ文庫)
(2007/12/19)
田中 ロミオ

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わたしたち人類がゆるやかな衰退を迎えて、はや数世紀。すでに地球は“妖精さん”のものだったりします。そんな妖精さんと人間との間を取り持つのが、国際公務員の“調停官”であるわたしのお仕事。…なんですが。高い知能を持つ妖精さんのまわりは不思議なことだらけ。理解不能なおかしな道具を創って、わたしの身体を小さくしたり。現場復帰する祖父の助手さんのお迎えに、何度も何度も行かせたり。…そんなこと、報告書には書けません!えっ?わたしが一因?ではないですよ!?お疲れの人類の脳に刺激と安らぎを…。


妖精さんの作り出したと思われる不思議な道具が出回り、脳内から材料を取り出せる謎のスプーンにより、少女が小さくなって妖精化? これは単なる便利な道具ではなくて、恐ろしい副作用が漏れなくついてくるのだが、そうとは知らない少女はミニチュア化して冒険の旅に。それにしても、今回はアルジャーノンが味付けだとは!

後半は、タイムリープ系の不思議な話で、何度も何度も巻き戻されてしまうから、主人公だけでなく読み手も疲れて来る(笑)。1巻と比べて話が長いと思ったら、ページ数が増えている。ここで、不在により謎だった上司であるお祖父さんの助手がついに登場。最初はマセたエロガキ仕様で嫌だなぁと思っていたのだが……。

アルジャーノンみたいに、すぐに分かるネタだけでなく、隠し味的にいろいろ使われているみたいなのだが、白いのはガンバのノロイ?


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人類は衰退しました

人類は衰退しました (ガガガ文庫)人類は衰退しました (ガガガ文庫)
(2007/05/24)
田中 ロミオ

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わたしたち人類がゆるやかな衰退を迎えて、はや数世紀。すでに地球は”妖精さん”のものだったりします。平均身長10センチで3頭身、高い知能を持ち、お菓子が大好きな妖精さんたち。わたしは、そんな妖精さんと人との間を取り持つ重要な職、国際公務員の”調停官”となり、故郷のクスノキの里に帰ってきました。祖父の年齢でも現役でできる仕事なのだから、さぞや楽なのだろうとこの職を選んだわたしは、さっそく妖精さんたちに挨拶に出向いたのですが……。田中ロミオ、新境地に挑む作家デビュー作。


ラノベにしては異様に注目度が高くて気になっていた作品。これがデビュー作だけど、ただの新人ではない。シナリオライターなので、物語がちぐはぐだったり、描写が足りていなかったり、齟齬や矛盾が生じたりという、新人にありがちな水準の作品ではなく、安定している感じ。

人類は衰退しました。滅亡でも絶滅でもなく、衰退というところにセンスを感じる。ゆるやかな黄昏の時を迎えた人類が、その座を妖精さんに明け渡し、旧人類となった未来世界。

物語は国連の調停官となった主人公視点で進む。対人恐怖症な少女と、やや頭がお花畑系な妖精さんとの、とぼけた会話が面白い。妖精さんは超科学? の力により、一夜にして大都市を建設したりもするのだが、行動基準となるのは楽しいか否か。楽しいと妖精密度が高まり、様々な事件が発生する。お菓子を好み、お遊びに飽きると離散する。

それにしても、高度に発達した科学は冗談と見分けがつかないとは(笑)。これ、様々な分野から小ネタを仕込んで隠し味にしているから、楽しめるかどうかは読み手の知識量次第になると思う。少なくとも、ラノベしか読まないお子様では、本当の味を楽しむ事は出来ないだろう。


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こどもの一生

こどもの一生こどもの一生
(2003/12/15)
中島 らも

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瀬戸内海の小島をレジャーランドにするためにヘリを飛ばし下見に来た男二人は、セラピー施設に治療のためと称して入院し一週間を過ごすことになった。しかしすでにそこには女二人、男一人の患者―クライアントがいた。五人は投薬と催眠術を使った治療で、こども時代へと意識は遡る。三分の二は笑いに溢れ、最後の三分の一は恐怖に引きつる。鬼才・中島らもが遺した超B級ホラー小説。


ホラーだという情報を入手していたのに、全然怖くなかった。発想はともかく、その内容はむしろ馬鹿らしい。中島らも本人は傑作が書けたと満足しているが、微妙作だと思う。「こどもの一生」という題名なのだが、出てくるのは大人ばかり。集められた大人が催眠療法と薬物により子供化してしまうのだ。こどもとして島で生活するから、外見は大人なのにやる事はこどもという笑えない状況に。

そして、実業界で成功した老人みっちゃんが虐めっ子となって大暴れ。みんなは、みっちゃんに仕返しするために架空の人物、山田のおじさんを捏造する。しかし、その事を知ったみっちゃんが、パソコンに入力されていた山田のおじさんデータに、おじさんは頭がおかしいから出会った人間を殺すと書き加えるのだ。直後、なぜか存在しないはずの山田のおじさんが施設を訪れ、連続殺人の幕が開く!?

これは、役柄変化による巧妙なトリックなのだとばかり思っていたら全然違った。大人がこどもになってしまったように、登場人物の誰かが山田のおじさんに成り代わり、次々にみんなを殺して回る推理小説なのだとばかり思っていたら、思いもしない直球勝負で、しかも全てが夢オチに匹敵する馬鹿らしさ……。

素材は面白いのだが、捻りが無く微妙。こども変化した後はひらがなだらけだから非常に読み辛いし、作中に出てくる歌が入った付属CDもあまり良くなかった。


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群ようこの良品カタログ

群ようこの良品カタログ群ようこの良品カタログ
(2004/07/01)
群 ようこ

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お試しごころを刺激する、快適生活に欠かせないおすすめアイテム! 日用雑貨から食品に調理器具、衣類に化粧品、掃除用品…。試行錯誤の末にようやく見つけた、著者愛用の品々を厳選紹介。


これ、ただの『良品カタログ』なら手に取る事もなかっただろうな。『群ようこの』という部分が非常に重要。やはり名前が売れてるかどうかというのは、物書きにとって大切なんだろうな。 『群ようこ』だからと本を手に取ってしまう人たちがいるんだから。ほら、ここにも一人……。

さすが、いろいろと厳選したモノを使われてますなぁ。見ているだけで欲しくなる。右側に商品の説明があり、左には商品のカラー写真があるという構成。見ているだけでも楽しい。


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ワープする宇宙―5次元時空の謎を解く

ワープする宇宙―5次元時空の謎を解くワープする宇宙―5次元時空の謎を解く
(2007/06)
リサ ランドール

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物理学界がいま最も注目する5次元宇宙理論とは? すぐそこに存在するという第5の次元はなぜ目に見えないのか? そもそもそれは存在するのか? 現代物理学の歩みから最新理論までを数式を一切使わずわかりやすく解説したベストセラー。


リサ・ランドールはプリンストン大学、マサチューセッツ工科大学、ハーバード大学で終身在職権をもつ女性教授。まだ若いのに、これは凄すぎる。競争の無い日本の硬直した学閥システムでは、どれ程実力があろうと、絶対にこのポジションに就く事は出来ないだろう。どの位凄いかというと、東大と早稲田と慶応義塾で同時に教授になった人の、さらに界王拳100倍位凄いハズだ! 上3つの大学は、世界大学ランキング一桁クラスですからね。

なんか変なサブタイトルを付けられているがために、今流行りの五次元ブームに乗っかったトンデモ本と同列だと誤解されてしまいそうだが、これは英米の超一流大学でテキストとして使われている物理学の本なので、オカルト書籍のつもりで買ったりしないように!

数式を使わずに、出来るだけ判りやすく説明してくれてはいるのだが、内容が四次元立方体とかプランク定数とか超ひも理論なので、やはり一般人が読むには難解。例えば、三次元を二次元に置き換えて、二次元世界上で三次元球体が通過した際の見え方は、円が大きくなり、中心を越えると小さくなるという説明をされるのだが、これを一次元上乗せすると……。三次元世界を四次元立体が通過した場合は、球が拡大縮小するように見えるというのだが、実際には四次元立体は球体では無いのである。高位次元世界なんて見た事が無いので、ちっともイメージが出来ません。

こういう想像の域を超えられない仮説だけでなく、後半は純粋に物理学の話になっていく。題名から考えると、宇宙を舞台にしたSFっぽい内容をイメージしてしまうが、実際には本書で扱われているのは極小世界である。ヒッグス粒子等、まだ発見されていない存在を、高性能の粒子加速器で見つけ出す為の試みは、すでに始まっている。SFで出てくる光速よりも早く動く事しか出来ないタキオンは、理論上の誤りで考え出されたものであるとされ、本書では否定されてしまった……。

タキオンは無かったのか。じゃあ、これからのSF作家はタキオンを使えないね。少し残念だ。


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魔界戦記 ディスガイア―魔界で転生

魔界戦記 ディスガイア―魔界で転生 (電撃文庫)魔界戦記 ディスガイア―魔界で転生 (電撃文庫)
(2003/08)
安曽 了

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ある晴れた日の午後、ピクニックに出かけたラハール目がけて、突然空から暗殺者が降ってくる。一緒にいたエトナの機転で暗殺は未遂で済んだものの、怒り心頭に発して暗殺者に詰め寄るラハール。その暗殺者は、やけに無礼な一匹のプリニーだった。その場で縛り上げられたプリニーは、そのまま魔王城へ強制連行。しかし、そのプリニーの存在が、魔界を揺るがす大きな火種になることを、まだラハールは知るよしもなかった…。フロン、バイアス、プリニーちゃん。またまたお馴染みのキャラを巻き込んでお贈りする、抱腹絶倒の第二弾でぇい。


ノベライズというより、これはもう完全に二次創作だな。作品そのものの出来は悪くないと思うのだが、主人公になるのが名も無きプリニーという設定が微妙である。物語の中核となるラハール、エトナ、フロンのどれかを主役にしたほうが良かったと思う。

プリニーが主役で、暴君ラハールに対して反乱(というよりも単なるストライキ!?)を起こしてしまうという、オリジナル仕様。そして、その反乱を焚きつけたのは、ラハールの腹心であるエトナ。

それにしても盛り上がらない。わざわざ名前すらついていないプリニーを主役にしなくても良かったと思う。せめて、初期配置されているエトナ専属のヴァピュラとかネーブルあたりにしておけば……。


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魔界戦記 ディスガイア

魔界戦記 ディスガイア (電撃文庫)魔界戦記 ディスガイア (電撃文庫)
(2003/05)
秋倉 潤奈

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見習い天使のフロンは、ある日大天使から、1つの指令を受ける。「魔界へ行き、魔王に会ってくるように」と。期待と不安の中、魔王城を訪れたフロンが出会ったのは、とんでもなく性格の悪い魔王の息子ラハールと、一筋縄ではいかなそうなその腹心、エトナだった。魔王クリチェフスコイは、2年も前に亡くなっていたのだ。失意のどん底のフロンに、津波のように追い打ちが訪れる。天界への扉が開かなくなって魔界に取り残され、ラハールたちは、世話してやった報酬をよこせと迫った。かくして、フロンの魔界貧乏生活が始まる。果たしてフロンは再び平安の日々へと戻れるのか。


日本一ソフトの名作をノベライズしたもの。フロン視点で物語が進むので主役がフロンっぽくなるが、原作の良さは損なわれてはいない。ただ、短いのでラスボスがマデラスになっている。つまり、ゲームだと前半部分だけ。天使長ブルカノや表のラスボスである大天使ラミントンまで行き着かないのである。

このゲーム、裏ボス達がやたら強いです。大天使はラスボスだけど雑魚。ましてや魔王の座を狙ってくるマデラスなんて、仲間になっても戦力外通告してしまう位の超雑魚なのである。まあ、無理に詰め込んでグチャグチャになる事を考えれば、マデラスまでで物語を終わらせるのもアリか。


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黒の騎士 ダークローズ・プリンセス

黒の騎士 ダークローズ・プリンセス (角川ビーンズ文庫)黒の騎士 ダークローズ・プリンセス (角川ビーンズ文庫)
(2004/10/29)
榎木 洋子

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15歳の真夜は幼くして両親と死別、育て親の叔父も死に、生まれ故郷の英国を離れて、唯一の肉親である祖母を頼って日本へと来た。ようやく平穏な日々を手に入れたかに思えたが、死の影は再び真夜に牙をむいた。「私はもう逃げない」―真夜は自分を守る異界の騎士レイヴェンと共に、運命と闘う決意をする。真夜を狙う敵の正体は。そして真夜とレイヴェンの関係は!?榎木洋子が贈る、愛と宿命のドラマティック・ファンタジー。


投売りコーナーで発掘。表紙のリスカ少女に釣られてゲット。

身内を次々に失って来た少女は、叔父も失い独りとなる。産まれた直後に祖父と父と双子の姉を、5歳の時に母を、そして叔父もいなくなった。拾ってきた動物も全て死んでしまうという徹底した呪われっぷりに、葬儀の後、手渡されていた短剣で手首を切るのだが……。血とともに現れた、この世界のモノでは無い何か。黒の騎士と契約した少女は、祖母のいる日本へ向かう。

これ、シリーズ物なのか……。終盤で、呪いの正体は明かされるのだが、敵との決着はつかないまま。続きが見つからない件Orz


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ぼくだけの☆アイドル

ぼくだけの☆アイドルぼくだけの☆アイドル
(2006/08/22)
新堂 冬樹

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みーちゅんは、ぼくのもの。でも、それは二人だけの秘密なんだ―。度胸も行動力もないけれど、わりとまじめで一生懸命、かなり夢見がちな27歳・あきおくんに訪れる、絶好のチャンスと最悪のピンチ。めざせ、第2の『電車男』!絶対に無理だとわかっていても、アイドルに真剣に想いをよせたって、いいじゃない。ファンタジック・ニート青春小説。


しょこたん推薦だから読んでみたが、ヲタというよりはただのキモメンが主人公だった。何かに造詣が深いというわけでもないから、ただのダメ男君である。キモくて自意識過剰でアイドルの追っかけで妄想と現実の区別すらつかなくなる電波人間だが、ニートじゃなくて定職についている点だけは評価出来る。一応仕事はしているのだから、帯にあるファンタジック・ニート小説というのは間違っているんじゃないのか!?

ダメ主人公最大の弱点は、チャンスを生かせない事にある。何だラストのヘタレぶりは……。こういう奴は幸運の女神がいても前髪を掴めずに、一生ダメ人生を送る事だろう。本書の最後でも見事に掴み損ねているし、もはや救いようが無い。


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魔界戦記ディスガイア

魔界戦記ディスガイア 1 (IDコミックス ZERO-SUMコミックス)魔界戦記ディスガイア 1 (IDコミックス ZERO-SUMコミックス)
(2003/12/24)
神堂 あらし

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ちょっと表紙は微妙だし、ゲームに忠実な内容ではないけれども、結構良い雰囲気出している。なんといっても、エトナの猫みたいな細い瞳孔が、いかにも悪魔らしくてよろしい。フロンも実際のキャラより大人びているのが良い感じだった。


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少し変わった子あります

少し変わった子あります (文春文庫)少し変わった子あります (文春文庫)
(2009/06/10)
森 博嗣

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失踪した後輩が通っていたのは、いっぷう変わった料理店。予約のたびに場所が変わり、毎回違う若い女性が食事に相伴してくれるという…。謎めいた料理店で出会う「少し変わった子」たちが、あなたを幻想的な世界へと誘う物語。


毎回営業する場所を変える秘密の料亭。一度に接待する客は一人だけなので、誰かを連れて一緒に行くことは出来ないが、一緒に女性が食事をしてくれるという特別サービスがある。エロ関係は一切無し。ただ、一緒に食べながら他愛のない会話をするだけなのである。そして、その相手は毎回変わる。

料亭を紹介してくれた知人が失踪した後、消息を尋ねて料亭を訪れた男は、次第にその不思議な店に魅せられて行く。店の場所は大きな一軒家だったり、雑居ビルの地下にあったり、廃校となった校舎だったりと、同じ場所では営業しないので、店名すら無い。同席する女性は毎回変わるが、「変わった子」と言える程の際立った特徴は無い。

最後の最後でおかしいと思ったら、またしても森博嗣にやられた! 一体、何があったのかは記されないので、新耳袋っぽい怖さが残る。


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愛はひとり

愛はひとり (集英社文庫)愛はひとり (集英社文庫)
(1999/11/19)
姫野 カオルコ

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目が醒める。ひとりである…。今日も平穏な日常が虚しく過ぎていく。そして、果てしのない寂しさ―。淡々と、しかし赤裸々に語られる、ある女の「ひとりであること」。孤独な生活のなかで愛を求め続ける切実な心を、フレンチ・ポップスの名曲に託し、詩情豊かに、そして幻想的に描くビジュアル短編集。すべての孤独な女性必読の「処方箋」。この本で、あなたの症状もきっと治ります。


図書館にあったのは単行本だが、画像が無いのでこっちを使っておく。

何故なのか分からないけれども、ページの下1/3くらいが空白。この空白は一体!? ページ数稼ぎのつもりだろうか。あちこちの短編を纏めたのか、統一感に欠けるし、創作用のメモ書きみたいなのをそのまま本にしてしまったのではと疑いたくなるほど荒い。

これはちょっと微妙だなぁ。姫野カオルコも地雷作品あるのか……。


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喪失記

喪失記 (角川文庫)喪失記 (角川文庫)
(1997/12)
姫野 カオルコ

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カトリック神父のもとで育ったイラストレーター・理津子の前に、本能のままに生きる男・大西が現れた。精神と肉体の変化、個人と社会の関わりを残酷なまでに孤独な女性を通して描ききった力作長編。


愛される筈が無い、選ばれる筈が無いという怨念でかたまった、三十路すら何事も無く過ぎ去って行きそうな喪女の悲劇。徹底して色気がない。原因は生まれなのか、育ちなのか、それとも外見なのか、或いはその全てか……。

駄目っぽい男と食事に何回も行きつつ、しかし単なる食事友達なまま、少女時代から最近までの人生を回想するという形式になっている。そして、その過去が悉くモテナイ女である。いや、同姓からはモテているのだが。

最初から最後まで痛々しいが、ラストの男が欲しいという魂の叫びは最強に痛い。


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東野圭吾

攻略対象書籍は以下。

加賀恭一郎シリーズ
『卒業』
『眠りの森』
『どちらかが彼女を殺した』
『悪意』
『私が彼を殺した』
『嘘をもうひとつだけ』
『赤い指』
『新参者』
『麒麟の翼』

ガリレオシリーズ
『探偵ガリレオ』
『予知夢』
『容疑者Xの献身』
『ガリレオの苦悩』
『聖女の救済』
『真夏の方程式』

天下一大五郎シリーズ
『名探偵の掟』
『名探偵の呪縛』

浪花少年探偵団シリーズ
『浪花少年探偵団』
『浪花少年探偵団2』
  (しのぶセンセにサヨナラ-浪花少年探偵団・独立篇』に改題)


放課後』★★★★
『白馬山荘殺人事件』
『学生街の殺人』
『11文字の殺人』
『魔球』
『香子の夢-コンパニオン殺人事件』
(ウインクで乾杯』に改題)
『十字屋敷のピエロ』
『鳥人計画』
『殺人現場は雲の上』
『ブルータスの心臓』
『依頼人の娘』
(『探偵倶楽部』に改題)
『宿命』
『犯人のいない殺人の夜』
『仮面山荘殺人事件』
『変身』
『回廊亭の殺人』
(『回廊亭殺人事件』に改題)
『交通警察の夜』
(『天使の耳』に改題)
『ある閉ざされた雪の山荘で』
『美しき凶器』
『同級生』
『分身』
『怪しい人びと』
『むかし僕が死んだ家』
『虹を操る少年』
パラレルワールド・ラブストーリー』★★★☆
怪笑小説』★★★☆
『天空の蜂』
『毒笑小説』
秘密』★★★★
『白夜行』
片想い』★★★☆
『超・殺人事件 推理作家の苦悩』
『レイクサイド』
『トキオ(2002年、講談社)
(『時生』に改題)
『ゲームの名は誘拐』
『手紙』
『おれは非情勤』
『殺人の門』
『幻夜』
『さまよう刃』
黒笑小説』★★★☆
『使命と魂のリミット』
『夜明けの街で』
『ダイイング・アイ』
『流星の絆』
『パラドックス13』
『カッコウの卵は誰のもの』
『プラチナデータ』
『白銀ジャック』
『あの頃の誰か』
『マスカレード・ホテル』

エッセイ
『あの頃ぼくらはアホでした』
『ちゃれんじ?』
『さいえんす?』
『夢はトリノをかけめぐる』
たぶん最後の御挨拶』★★★☆

絵本
『サンタのおばさん』



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怪笑小説

怪笑小説 (集英社文庫)怪笑小説 (集英社文庫)
(1998/08/20)
東野 圭吾

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仕事場に通う途中に思いつき、目の前にいる人々の心境を想像した作品「鬱積電車」。怪しい笑いが新たな不気味な笑いを呼ぶ9編からなるユーモアあふれる作品集。怪しい笑いに酔いしれたい方に最適。


怪笑するまでには至らなかったが、ニヤリとするようなブラックユーモアが多い。度が過ぎて、人間の汚さに辟易する話もあるが。「鬱積電車」は、混雑した電車内での、ジコチュー人間達の心の囁きを描く。クソみたいな人間だらけの中、一見、いつも通りの日常のまま終わるのだが……。最後の最後で自白剤を誤って巻いてしまった男が出てきて終わる。この後、修羅場になるのだろうな。

「しかばね台分譲住宅」は、町に死体が転がっており、風評被害でこれ以上値下がりしてたまるかと、死体を隣の住宅街へ捨てに行くのだが、相手も同じ事を考え、死体の押し付け合いに! 「一徹おやじ」は巨人の星だし、「あるジーサンに線香を」は、そのままアルジャーノンのオマージュ。


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黒笑小説

黒笑小説 (集英社文庫)黒笑小説 (集英社文庫)
(2008/04/18)
東野 圭吾

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作家の寒川は、文学賞の選考結果を編集者と待っていた。「賞をもらうために小説を書いているわけじゃない」と格好をつけながら、内心は賞が欲しくて欲しくてたまらない。一方、編集者は「受賞を信じている」と熱弁しながら、心の中で無理だなとつぶやく。そして遂に電話が鳴って―。文学賞をめぐる人間模様を皮肉たっぷりに描いた「もうひとつの助走」をはじめ、黒い笑いに満ちた傑作が満載の短編集。


題名に相応しく、ブラックなのばかり。結構、皮肉の効いた話が多い。東野圭吾って、長編も短編もハッピーエンドで終わらないものばかりだな。新人賞受賞作家の話なんて、本当にありがちなだけに、痛々しい。とても打算的なシンデレラの話は、他力本願な本家よりもある意味、説得力があって良かった。


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