プリンセス・プリンセス 第6巻

TVアニメーション プリンセス・プリンセス 第6巻 [DVD]TVアニメーション プリンセス・プリンセス 第6巻 [DVD]
(2006/12/20)
福山潤、朴ロ美 他

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つだみきよ原作の男子校を舞台にした美少年コメディ第6巻。ある日、裕史郎に差出人不明のカミソリの入った手紙が送られて来る。さらにイタズラ電話や、身に覚えのない大量の荷物が届き…。第11話「秘められた過去」と最終第12話「姫の選ぶ道」を収録。


裕次郎に次々と嫌がらせが。カミソリ入りの手紙、イタズラ電話、注文した覚えの無い大量の荷物。犯人は亨の妹だった。本当の兄妹ではないものの、妹がここまでストーカー化すると恐ろしい。

近くをウロウロしているところを発見された妹は逃亡するが、崖っぷちまで追い詰められる。妹としか見られない亨が説得しようとするが、崖から転落。坂本様の機転で何事も無くハッピーエンドで終わるけど。妹がこんなストーカー・タイプじゃなくて、もう少し萌えキャラだったら、ガンガンにアタックされまくる状況は美味しそうなのに、惜しいな(笑)。


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プリンセス・プリンセス 第5巻

アニメ・プリンセスプリンセス5巻

つだみきよ原作の男子校を舞台にした美少年コメディ第5巻。学園祭初日を迎え、オリエンテーリングが始まり、出番の準備をしていた姫たち3人。しかし、そこへ裕史郎の家族が現われる。第9話「学園祭開始!」と第10話「恋人たちの時間」を収録。


学園祭開始。この機に乗じて特別イベントで生徒会予算を増やそうと画策する有定会長。やはり性格がブラックだな(笑)。各生徒会幹部と勝負、若しくはお布施を払ってスタンプを集めるというイベント。特別に三人の姫だけはスタンプじゃなくてキスマークになっているのがGJ!

そんな中、裕次郎の家族が父兄参加日を間違えて出現。ギクシャクする中、弟がいなくなり、裕次郎が探し出して一件落着。ところが、兄と打ち解けた弟がお兄ちゃんと結婚すると言い出す(汗)。へんなフラグ立ってる(笑)。初恋の相手は兄でした、とかになったら将来が心配だ。


学祭が始まり、姫はあちこち引っ張りだこ状態に。実琴は彼女が来るので非常に落ち着かない。何とか姫の仕事をバレずに済むよう頑張るのだが、彼女と一緒に来た姉にかかっては、上手くいく筈もなく……。恵さん、美しすぎる。『革命の日』のほうもアニメ化しないかな。


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プリンセス・プリンセス 第4巻

TVアニメーション プリンセス・プリンセス 第4巻 [DVD]TVアニメーション プリンセス・プリンセス 第4巻 [DVD]
(2006/10/18)
福山潤、朴ロ美 他

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つだみきよ原作の男子校を舞台にした美少年コメディ第4巻。2学期が始まり、スケジュールの打ち合わせのため生徒会に呼び出された姫たちはそこで合唱コンクールでの前座を命じられる。第7話「汗と涙の合唱コンクール」と第8話「姫存続の危機!?」を収録。


合唱コンクールでもその艶姿を披露する事となる姫達。だがそのうち1名はとてつもなく音痴だった……。無理やりな感じで音痴を矯正しようとするが、容易く直るはずもなく、苦戦。


後半は、新しく就任した理事が学園を訪れ、姫の存在を知り、姫制度の是非が問われる。制度存続の危機かと思いきや、理事会が噛んでるとあっては、予定調和で終わるしかなく、無問題であった。


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プリンセス・プリンセス 第3巻

アニメ・プリンセスプリンセス3巻

つだみきよ原作の男子校を舞台にした美少年コメディ第3巻。夏休みのある日、姫たちが化粧を直すため家庭科室に向かうと床に散らばる無数の薔薇があり、気味の悪い風景に3人は怖くなる。第5話「狙われた姫」と第6話「坂本家のヒミツ」を収録。


夏休み期間中の校内で、ストーカー事件が発生。敷き詰められた謎の花束、そして何者かの視線を感じる姫達。事件を解決するため、ストーカーをおびき寄せるも、その正体は……。芸能事務所がスカウトしようとして追いかけて来ているとは! その三人にはTNTNがついているんだぞ。

事件は無事に解決。唯一の彼女持ちである実琴が待ち合わせている場所に、残る二名がこっそりついて来る。彼女の姿を確かめようとするのだが、またしても女と間違えられてナンパされてしまう件。しかも、邪魔されている間に見失い、恵さんは後姿のみ登場という事に。


夏休みなので、坂本家に遊びに行く事にした亨と裕史郎。噂に聞く、初代坂本様(坂本の兄)をひと目見たいという思惑もあるのだが。

訪問してビックリ。なんという美形ファミリーなんだ。しかも、見た目と性別や年齢がいまいち合っていない感じで混乱して来る。

姉? 妹?
坂本家の母


兄? 弟?
坂本家の妹


父? お婆さん?
坂本家の姉


今度こそ、兄か?
坂本家の父


凄いのばかり見た後だと、ただの美形なだけでは、
噂の初代坂本様が普通に見えてしまう件。

坂本家の兄(初代坂本様)


ちなみに、この回はリンクしている坂本家の物語「ファミリー・コンプレックス」を読んでいると、さらに面白くなる。


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プリンセス・プリンセス 第2巻

TVアニメーション プリンセス・プリンセス 第2巻 [DVD]TVアニメーション プリンセス・プリンセス 第2巻 [DVD]
(2006/08/18)
福山潤、朴ロ美 他

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つだみきよ原作の男子校を舞台にした美少年コメディの第2巻。地区予選大会が間近に迫り、姫たちは各部を応援することになる。亨にとっては姫としての初仕事になるのだが…。第3話「初仕事、姫様応援団」と第4話「裕史郎の過去」を収録。


姫の格好で、運動部、文科系問わず、大会に出る部活動のモチベーションを上げるべく、応援に駆けつける三名だったが、なにこのやる気出すぎな部員達は(笑)。しかも、地区大会を突破すれば本番での応援つきという特典に釣られ、弱小チームの野球部までが勝ってしまう件。

というわけで、男子校内のみならず、試合会場まで艶やかな変態姿を披露しにいく事になってしまう。約一名が嫌がって抵抗しているけど。

後半戦。観ている人は冬場なんだけど(汗)、物語では夏休みに突入。みんな実家に戻る中、家庭にいろいろと事情を抱える裕史郎と亨は寮に残る。夏休み中は寮のクーラーを切られていて、暑くて勉強にならないと、町へ出てナンパしようとするのだが……。

二人のほうがナンパされている件! しかも、逆ナンパじゃなくて男から女二人組に間違えられるとか悲惨(笑)。というか、このクオリティだと姫モードじゃなくても女にしか見えないよな(笑)。
プリプリ3


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プリンセス・プリンセス 第1巻

TVアニメーション プリンセス・プリンセス 第1巻 [DVD]TVアニメーション プリンセス・プリンセス 第1巻 [DVD]
(2006/07/19)
福山潤、朴ロ美 他

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時期はずれの転校生・河野亨は、その美形さゆえに本人が気づかないうちに「姫」候補にされてしまう。初めは拒絶していた亨だが、姫役の生徒には金銭面をはじめ様々な特典があると聞き、「姫」を引き受ける。学園には先に「姫」となっている四方谷裕史郎と豊 実琴がいた。完全に「姫」を楽しんでいる四方谷と、いまだに「姫」から逃げ出そうとしている実琴。3人を中心に、強烈な個性の脇役たち(しかも全員が美形!)が繰り広げるちょっとオカシナ学園生活がはじまる。



家庭の事情により、途中で男子校に転校してきた主人公。黒歴史化した恐ろしい実写版と違って、ちゃんと女顔なのが良いね。いきなり初日から、男子校内で謎の美少女に遭遇!?
プリプリ1

同じクラスにも、男だか女だかよくわからん人がいたりして。
プリプリ2


学校を案内してくれた坂本も秘密があるらしく、上級生からも坂本様と呼ばれているし。

そうこうするうちに、登校時に出会った謎の美少女と再会。だが、美少女はミミックだった、じゃなくてTNTNついていた!! 男子校に潤いをもたらすために、選ばれた美形男子がおんにゃの子の格好をするという学校公認の姫制度によるものなのだが、女の子モードの姫に出会っていたという……。

をいっ! 凄い制度のある恐ろしい男子校だな。主人公も美形だったから目をつけられ、姫候補にされてしまうのだった。まあ、ヤンキー高校でトイレに呼び出されたりする事に比べたら、姫をやるくらい……。ところで、有定会長が鬼畜眼鏡っぽくない、というか眼鏡かけてないじゃないか。


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中村文則

攻略対象書籍は以下。


』★★★☆
遮光』★★★☆
土の中の子供』★★★
悪意の手記』★★★★
最後の命』★★★★
何もかも憂鬱な夜に』★★★★
世界の果て』★★★
掏摸』★★★★
『悪と仮面のルール』
王国』★★★☆
『迷宮』


芥川賞受賞作家。最近の若手純文学作家の中では、珍しくペラペラじゃない。妙な自慰行為に走らないのも良い。どれも人間の悪意、愚かさを抉り出す力作。題材が重いだけに、読み終えても、爽快な気分になどなれないが、下手なノワール小説みたいな不快感は残らない。

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王国

王国王国
(2011/10/14)
中村 文則

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組織によって選ばれた、利用価値のある社会的要人の弱みを人工的に作ること、それが鹿島ユリカの「仕事」だった。ある日、彼女は駅の人ごみの中で見知らぬ男から突然、忠告を受ける。「あの男に関わらない方がいい…何というか、化物なんだ」男の名は、木崎―某施設の施設長を名乗る男。不意に鳴り響く部屋の電話、受話器の中から静かに語りかける男の声。「世界はこれから面白くなる。…あなたを派遣した組織の人間に、そう伝えておくがいい…そのホテルから、無事に出られればの話だが」圧倒的に美しく輝く強力な「黒」がユリカを照らした時、彼女の逃亡劇は始まった。


謎の組織に属し、利用価値のある社会的要人に悪意を仕掛ける美女、鹿島ユリカ。しかし末端にすぎないため、彼女自身も何のために任務をこなしているのか、組織の全貌も全く分からないまま。

ある日、見知らぬ男から忠告を受けるが、否応無しに別組織との争いに巻き込まれて絶体絶命の危機に陥る。敵側のボスは木崎と名乗る男。もう中身忘れていたけど、「掏摸」に出てくる絶対悪な人か(笑)。

双方から板挟みとなり、海外へ逃げようとするが、相手のほうが上手で、次第に絡み取られていく。最初から最後まで全貌が分からないまま翻弄され、操り人形同然の主人公が哀れである。かなりの部分を相手がシナリオを描いていながら、その目的も正体も明かされないままなのがもどかしい。


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エデデン!

エデデン! (まんがタイムKRコミックス)エデデン! (まんがタイムKRコミックス)
(2007/11/27)
湖西 晶

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男だけ感染する致死率100%のメンズキラー・ウイルスによって、女性だけになった世界。絶滅したはずの男が、一人だけ生き残っていた! 食料が無くなり、砂漠を越えて来た少年は、行き倒れになりかけたところをエデデン村の少女に助けられる。

世界は男を復活させようとするヘテロ派と、女だけで生殖しようとするユリ派に分かれて対立していた(笑)。ユリ派がユリ教という宗教にまで発展しているのが笑える。名前もストレートだし。女同士で生殖出来るなら、もう男なんて要らんだろうJK。男なんて臭いし禿げるし、そのくせ無駄毛ばかり生えるし、女尊男卑社会で迫害されるばかりだし、おまけに寿命まで女より短いという、ロクな事ない生命体じゃないか。

というわけで、壮大な設定を盛り込みつつ、ほとんど何も生かせないまま、作者の都合により企画倒れに終わってしまったという、とても残念な作品。主人公が女だけの世界に辿り着いて、ユリ教徒に見つからないよう女装させられているのはGJであった。


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これはペンです

これはペンですこれはペンです
(2011/09/30)
円城 塔

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文章の自動生成装置を発明し、突飛な素材で自在に文章を生み出す叔父と、その姪の物語「これはペンです」(芥川賞候補作)。存在しない街を克明に幻視し、現実・夢・記憶の世界を行き来する父と、その息子を描く「良い夜を持っている」。書くこと、読むことの根源を照らし出し、言葉と人々を包み込む2つの物語。


第145回芥川賞候補作。

純文学なのかSFなのかよく分からなくなってくる円城塔。今回も文学作品でありながら理系的で、純文学とSFが奇妙に融合した感じの、よく分からない物語になっている。

「これはペンです」は自動生成装置で文章を作る会った事も無い謎の叔父と、文章でやり取りする姪の話。無意味な事ばかりやっているような叔父の行動に巻き込まれ、結構大変な目にも遭ったりする姪が、やがて叔父と呼ばれるモノの正体に気づく。

人の手に拠らず量子コンピューターか何かで文字を適当に組み合わせただけでも、存在する全てのパターンのうち、どれかは勝手に物語として出来上がるんじゃないのかと考えた事のある人には、上手くシンクロ出来る話じゃないかな?

もう一編の「良い夜を持っている」のほうは無限の記憶力で、記憶の中の街を自由に移動する父と、その息子の話。何処までが現実で、何処から記憶部分なのか曖昧になって来る。これも、SFで使われるヴァーチャル・リアリティとかアーカイブに潜るような話に似た系統で理系的。

円城塔、石黒達昌、舞城王太郎みたいに芥川賞の斜め上方向に突き抜けている作家はどうせ受賞させる気無いのに、なんで候補に入れるかな。SF風純文学だか純文学風SFだか分からないジャンルで書いている作家なんて珍しいのだから、芥川賞ウケのする内容が無いよう系自慰行為的実験小説より評価されるべきだと思うよ(笑)。


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かがみのもり

かがみのもり (BOOK WITH YOU)かがみのもり (BOOK WITH YOU)
(2011/03/19)
大崎梢

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お騒がせコンビの中学生男子が持ち込んだのは、金色に輝くお宮の写真。トラブルが始まったのは、それがきっかけだった…。片野厚介は新任の中学教授。教え子の笹井と勝又が、立ち入りが禁止されている神社の裏山で、美しい奥宮をみつけたと言ってきた。その在処をめぐって接触してくる、怪しい組織と、謎の美少女中学生。降りかかるピンチの連続に、三人は、幻のお宝を守れるのか。


ワルガキ中学生がトラブルを持ち込んできて、厄介事に巻き込まれてしまう新任教師の話だった。立ち入り禁止となっている神社の裏山にある洞窟で見つけた金色のお宮。聖地扱いされているその山は、過去にカルトとトラブルがあった場所で、様々な思惑を持った人々が暗躍する。

カルトが関わっているだけに、少し間違えば恐ろしい話になりそうだけど、人が死なない少年達の冒険譚で収まっているのが良い感じである。巻き込まれた先生は大変だけど。


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背表紙は歌う

背表紙は歌う (創元クライム・クラブ)背表紙は歌う (創元クライム・クラブ)
(2010/09/11)
大崎 梢

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「とある地方の小さな書店が経営の危機にあるらしい」よくある悲しい噂のひとつだと思っていたが、書店営業仲間の女性がそのことを妙に気にしていて…。個性的な面々に囲まれつつ奮闘する井辻くんは、東に西に今日も大忙し!出版社の新人営業マンの活躍を描いた、本と書店を愛する全ての人に捧げるハートフル・ミステリ。出版社営業・井辻智紀の業務日誌シリーズ第二弾。


出版社営業・井辻智紀の業務日誌シリーズ第二弾なので、単品でも読めるけど、やはり先に「平台がおまちかね」を読んでおいたほうが良いと思う。

書店絡みで起こる、さりげない日常ミステリ。やはり、人が死なないミステリはストレス溜まらなくて良い。トリック優先で、トリックを使うためにゲーム感覚で人を殺す物語は好きじゃないので。

「ビターな挑戦者」で、初対面の相手に嫌味な絡み方をしてくるデビルにムカついた。だが、こういう胡散臭い奴にも、それなりの過去が秘められているから憎めなくなって来る。

「新刊ナイト」では、高校時代の同級生だという書店員がサインを欲しがるのだが、女性作家の作品がブラックな内容で、しかも高校時代の話が原点なので、招かれざる客なのか判別がつかずに、出版サイドの面々が右往左往。

表題作の「背表紙は歌う」は、ベテランの同業者に、経営危機に陥っているらしい老舗書店の内情を探ってくれと頼まれる。地方の実力者と仲違いして面倒な事になっているらしいのだが、意外な接点と原因が!?

「君とぼくの待機会」は、大きな賞に絡んで、選考会の前から、実はもう受賞作品が決まっているというデマが飛んで面倒な事になる。本屋さん大賞みたいな例外はともかく、基本的に小説絡みの賞って密室で決められちゃうので、どうしても胡散臭さが拭えないからね。変な噂が飛び交うと疑心暗鬼にもなってしまうよなぁ。

ラストは「プロモーション・クイズ」、これが一番ミステリっぽいし、別シリーズとも絡んでくるので良かった。作品内に秘められた謎の答えが明かされないままになっているのだが、書店員に頼んでいた書評とともに、なぞなぞが。なぞなぞでありながら、作中内で明かされない答えまで隠されているという……。

この作品には登場せず、さりげなくその存在が垣間見えるだけなのだが、西巻多絵は堪らんね! GJすぎる。成風堂書店事件メモシリーズとクロスオーバーしていけば、ますます面白くなりそう。


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年金をとりもどす法(講談社現代新書1764)

年金をとりもどす法年金をとりもどす法
(2004/12/18)
社会保険庁有志

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お粗末きわまりない公的年金を放置してきた責任は、政治家と、厚生労働省や社会保険庁の役人にある。ネズミのように逃げ出す前に、みずからが責任を全うできない制度を国民に押しつけてきたために深刻なところにまで立ち至ってしまった矛盾を解決することが、先決のはずではないか。このような無責任な連中に対抗するためには、理論武装が必要である。本書は、読者がいままで汗水垂らして働いて得た給料から強制的に天引きされた「年金掛金」を、年金官僚の手から少しでもとりもどす戦術を授ける指南書である。


年金官僚が無能であるが故の浪費、そして一緒になって甘い汁を啜った自民党政権。自民の年金バラ撒き大盤振る舞いにも責任の一端があるのに、未だに「自民、自民」と信奉する一方で、年金問題に文句をつける奴らはクルクルパーである。などと書くと、奴らは自民支持層じゃなければ民主支持層だと看做して攻撃してくる単細胞だから性質が悪い。頭の悪い奴はすぐ二元論的世界に脳内変換するからな(苦笑)。

社会保険庁の無能公務員も酷い。効率アップに繋がる事には悉く猛反対。JIS規格キーボードの導入、システムのスピードアップにすら反対するという糞っぷり。仕事する気が無いなら税金の無駄使いにしかならないので、リストラして欲しい。

正社員じゃなくても加入させなければいけないという問題は、まず黒企業をどうにかしてからじゃないと如何ともし難いのではなかろうか。現状、労働法すら大半の企業が遵守していないのに、企業負担分の年金なんて払うわけが無いと思う。まずは、まっとうな法治国家にならないと(苦笑)。

まともな企業は年金負担で潰れ、黒企業は人を使い捨てにして栄える。払った額より少なくなるような国家ぐるみのネズミ講制度なので、フリーターも払わない。払わなければ無年金者になると脅されたとて、負け組は資産も形成出来ないのだし、年金が6.5万円程度で、払わずに生活保護貰えば13万とかいう訳のわからない国で、まともに払おうという気になれるか?

子のお金を毟り取り、老人が消費する。こんな国家規模のネズミ制度は、早く無くして欲しい。金が足りないのなら散財した年金官僚と社会保険庁職員と自民党議員に補填させ、今貰っている世代の支給額を減らせよ。なんで今貰ってる奴らはウハウハ状態で、後の世代から強奪しようとするの? バカなの? 支給開始を10年遅らせるとかいうのなら、今貰ってる世代もとりあえず10年間支給停止にして、公平性を保つべきだと思う。

胡散臭くて欠陥だらけの年金制度だが、運用が曖昧すぎるので隙も生じてくる。本書では、損をしないための合法的な技が紹介されているので、高齢者が読めば利用できる部分も多いのではなかろうか。虐げられた世代は、利用出来る時期が来るまでにかき回されて制度も崩壊するだろうから、ご愁傷様状態だけど。


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磯崎憲一郎

攻略対象書籍は以下。


肝心の子供』★★★
眼と太陽』★★★
世紀の発見』★★★☆
終の住処』★★☆
赤の他人の瓜二つ』★★★
『往古来今』
『電車道』


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赤の他人の瓜二つ

赤の他人の瓜二つ赤の他人の瓜二つ
(2011/03/18)
磯崎 憲一郎

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血の繋がっていない、その男は、私にそっくりだった。青年の労働の日々はやがて日眩くチョコレートの世界史へと接続する―。芥川賞作家入魂の“希望の小説”。


良く似た他人が側にいて居心地が悪い話、或いはドッペルゲンガー的なトラブルに巻き込まれるような話なのかと思ったら、赤の他人は何処かにすっ飛んで行って、よく分からない話になった。

過去作品よりエンタメ成分は上がったけど、相変わらずわけの分からない話ばかり書くなぁ。完璧超人みたいな得体の知れない妹を持った男の物語から、親の仕事に絡んで大航海時代のチョコレートの話に飛ぶ。

過去のチョコレートの話から再び現代へ。兄は大人になり、父が勤めたのと同じチョコレート工場で働く。過労で倒れ、社内に勤めている看護婦に惹かれ、結婚が決まっていたのを無理やり奪い去る。

そうこうするうちに中年となり、美しかった妻も歳を取り、親は老い、妹のトンデモない過去が明かされた途端、物語が終わってしまった。またこういう変なところで物語から投げ出されるとは(苦笑)。


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暮らしの世相史(中公新書1669)

暮らしの世相史―かわるもの、かわらないもの (中公新書)暮らしの世相史―かわるもの、かわらないもの (中公新書)
(2002/11)
加藤 秀俊

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少し前までの日本では、物売りの声がうるさいくらいに家々の前を過ぎていった。豆腐売り、刃物研ぎ、しじみ売り…。モノの売買にとどまらない行商人と客の間のやりとりには奇妙な信頼関係さえこめられていた。スーパーやコンビニが席捲する現在は、むしろ古代の「沈黙交易」に退行しているのではないか―。衣食住、ことば、宗教など、近代化する暮らしの中の「連続と非連続」を的確に捉える新しい庶民生活史の誕生。


暮らしの世界史? なんじゃこりゃ? と思って借りてきたけど、よく見たら世界史じゃなくて世相史だったOrz 

庶民の暮らしを考察するのは面白いが、様々な事を書きすぎていて纏りには欠ける。行商がやって来て居買いをしていた時代から、無機質的な大量消費社会への変遷。和装が洋服に変わっていく過程など、それぞれの章は興味深い。

モノが資産であった時代から、購入した瞬間から無価値なモノになってしまい、狭い住処はモノを収納しておくための倉庫となり果てるのは儚いが、こういうモノ持ち消費行動は団塊、バブルまでで終焉したと思う。

日本にいるなら日本語を使えという意見には賛同したいが、英語が世界共通語と化した現状、英語を使えないと日本国内でしか通用しないからなぁ。何もかも厳しい時代になったものだ。


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マリアビートル

マリアビートルマリアビートル
(2010/09/23)
伊坂 幸太郎

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元殺し屋の「木村」は、幼い息子に重傷を負わせた相手に復讐するため、東京発盛岡行きの東北新幹線“はやて”に乗り込む。狡猾な中学生「王子」。腕利きの二人組「蜜柑」&「檸檬」。ツキのない殺し屋「七尾」。彼らもそれぞれの思惑のもとに同じ新幹線に乗り込み―物騒な奴らが再びやって来た。『グラスホッパー』に続く、殺し屋たちの狂想曲。3年ぶりの書き下ろし長編。


『ゴールデンスランバー』から後、変な設定の微妙作が増えていたが、これは久々に従来の伊坂幸太郎らしい作品で良かった。直接の続編ではないものの『グラスホッパー』より後の話で、もう少し読みやすくした感じだった。

『グラスホッパー』は登場人物同士の関係が明らかになるまでが長かったが、これは東北新幹線内部で謎のトランクを巡って裏稼業の人々が対決する話で、物語の全体像が掴みやすかった。

冒頭からキチガイ中学生と、息子を殺されかけた元裏稼業のアル中男対決で、このキチガイ中学生だけは死んでくれと願いつつ読み始める。

黒社会の大物の息子を拉致した奴らを全員倒し、預かった身代金と一緒に親元に送り届ける途中の二人組、檸檬と蜜柑。トランクの中身を知らされず、持ち逃げを命じられた七尾。

無事、トランクを奪うものの、降りようとした駅で乗ってきたのは七尾に恨みのある男で、争っている最中に電車が揺れて、とんでもない事に。七尾という男の運が悪すぎて、とても他人事とは思えない。自分を見ているようで可哀想だから、七尾だけは生き残ってくれ(笑)! と思いつつ読み進める。まあ、七尾よりも私のほうが運の悪さでは勝っているけどね。

トランクを奪われた檸檬と蜜柑が取り戻そうと動いている隙に、何者かによって大物のボンクラ息子が……。殺し屋だらけの新幹線内部で争いが起き、どんどん悪い方へ転がって行く。ほとんど関係無さそうな伏線も、後でちゃんと回収されるのが良い感じである。

最後、キチガイ王子がどうなったのかはボカされているが、こういう頭おかしい奴は、ちゃんと死んでいて欲しいな。ところで、題名がマリアビートルなのに、真莉亜は携帯の向こう側にいて、ほとんど出てこないんだね。


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バイバイ、ブラックバード

バイバイ、ブラックバードバイバイ、ブラックバード
(2010/06/30)
伊坂 幸太郎

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太宰治の未完の絶筆「グッド・バイ」から想像を膨らませて創った、まったく新しい物語。1話が50人だけのために書かれた「ゆうびん小説」が、いまあなたのもとに。


50人だけが読めるゆうびん小説が書籍になったもの。送られてきた小説を読むという企画は面白いが、またしても中身がよく分からない系統だった。

何らかのトラブルを抱えた男がバスに乗せられる羽目に陥るのだが、その前に、五股かけて付き合っていた女性達に別れを告げる事を許される。監視役として側にいるデカくて恐ろしい女と一緒に五人の女性に会い、そのデカい女と結婚するという理由で別れを切り出していく。

普通のバツイチ子持ちからキャッツアイもどき、計算女、売れている女優まで様々な女性が五股掛け持ちの相手として登場するが、監視役の巨大女が強烈すぎて個性が霞む(笑)。

結局、何を失敗してバスに乗せられるのか、乗せられたら何処へ連れて行かれてどういう目に遭うのか、全く明かされないままなのが不気味である。


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男友だちを作ろう

男友だちを作ろう男友だちを作ろう
(2011/06/11)
山崎 ナオコーラ

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恋とは別の可能性。男の人と友情を築きたいというのは、決して恋愛からの逃避ではないと思う。お笑い芸人、大学生、ミュージシャン、写真家…。小説家が、さまざまな男の人と言葉をかわしてゆく。短篇小説のような味わいに満ちた、最新エッセイ集。


エッセイというよりは対談に近い感じになっている。14名の男性と会って会話するというもの。だが、たんにくっちゃべっているだけで、相手の魅力を上手く引き出せていないのが残念である。ただ喋った事を書くだけなら、チラシの裏で十分である。相手がまだ喋っているのに、聞きたくない内容だと遮ってしまうのも大人気ない。

知り合いの前田司郎と会う回だけは会話が弾んでいるけれども、こういう企画でやるからには、初対面の人間ともこのくらいのレベルでやり遂げないと駄目だと思う。全体的に、非常にペラい会話だけで終わっているし、会話のキャッチボールすら出来ていない場合も多々あるので、ナオコーラ・ファン以外は買ってまで読む必要無いと思う。


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ディアブロ

DIABLODIABLO
(1998/07/09)
PlayStation

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ダンジョンに潜り、装備を揃えつつ、恐怖の王ディアブロを討つのが目的である。オリジナル版と比べると若干、難アリな感じかもしれないが、家庭用ゲーム機で出来るのはこれだけ。

レベルアップして強くなるRPGではなく、チョコボのダンジョン方式なので、地下でアイテムを拾ってきて自分を強化しないといけない。洋ゲーらしく、萌え要素皆無の敵とダンジョンが地下に広がる。血塗れの場所もあり、なかなか気色悪い。クエストや中ボスも入っていて、なかなか楽しめる。

ラスボスだけはショボすぎて残念だった。もっと魔王らしい強敵だったら良かったのに。何か大きいのがいる……、あれ? 今のがラスボスなの!? みたいな感じで終わってしまったので(笑)。


評価:★★★★

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猿の惑星 ― Planet Of The Apes

猿の惑星 ― Planet Of The Apes (初回限定盤) [DVD]猿の惑星 ― Planet Of The Apes (初回限定盤) [DVD]
(2001/12/14)
マーク・ウォルバーグ、ティム・ロス 他

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時は2029年、宇宙空間で消息を絶ったチンパンジーの実験パイロットを追い宇宙に飛び出していった宇宙飛行士レオ(マーク・ウォルバーグ)は、ある惑星へとたどり着く。そこは、猿が地上を支配し、人間を奴隷のように扱っていた…。


放送されていたので釣られて再度、見てしまった。特撮技術に関しては当然、格段に向上しているのだが、やはりオリジナルを超える事は出来ない。シナリオはかなり改変されていて、ただのリメイクではなくて全くの別物になっている。

別物語として観れば、そこそこ楽しめるのだが、最後の最後で要らないドンデン返しがあるので、ラスト5分で全てを台無しにしてしまう。あのオチは蛇足すぎる。

とりあえず、主人公と一緒に捕まる金髪のお姉さんが素敵だった(をいっ!)。


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万城目学

攻略対象書籍は以下。

鴨川ホルモー』★★★☆
鹿男あをによし』★★★★
ホルモー六景』★★★☆
プリンセス・トヨトミ』★★★☆
かのこちゃんとマドレーヌ夫人』★★★☆
偉大なる、しゅららぼん』★★★☆
『とっぴんぱらりの風太郎』
『悟浄出立』

エッセイ
ザ・万歩計』★★★★
ザ・万遊記』★★★
『ザ・万字固め』


京都を舞台にした少し不思議系な話と、出身大学の二点から、森見登美彦と比較されやすそうな感じがするが、個人的にはどちらも好きである。

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偉大なる、しゅららぼん

偉大なる、しゅららぼん偉大なる、しゅららぼん
(2011/04/26)
万城目 学

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万城目学の最新作にして、大傑作!!! 琵琶湖畔の街・石走に住み続ける日出家と棗家には、代々受け継がれてきた「力」があった。高校に入学した日出涼介、日出淡十郎、棗広海が偶然同じクラスになった時、力で力を洗う戦いの幕が上がった!


大傑作と絶賛している密林の商品説明はともかく、今回も妙な感じのファンタジーだった。変な能力を持つ一族の話で、今回は琵琶湖が舞台となる。

相手の精神に干渉するというチート能力でのし上がった一族の本家で、能力を使うための修行をする事となった日出涼介。本家の少年、日出淡十郎と同じ赤い制服を着せられ、いきなり浮くし、不良にも絡まれるし、敵対する一族の棗広海には殴られるし、高校生活は最初から痛い展開に。

新たに校長となった男はかつて藩主だった家系で、日出一族と棗家を町から追い出そうと攻撃して来る。日出、棗、双方の能力を持つ謎の校長には、勝ち目が無さそうな感じだったのだが……。いつものような脱力系の展開となり、異能同士のシリアスな戦いには程遠い。


おバカ系ご都合主義的でマンガっぽい内容は、小説としての重みが足りないんじゃないかと言われてしまいそうだが、特殊能力を持つ者の悲劇や悲哀を書いた重苦しい小説はいくらでもあるのだから、たまにはこういう頭空っぽにして楽しめるような、ハジける感じの作品があっても良いじゃないですか。


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草薙渉

攻略対象書籍は以下。

草小路鷹麿の東方見聞録』★★★
からし色のワーゲン』★★☆
『黄金のうさぎ』
『鳩約聖書 ゆとり郎とタケハル物語』
『ひるがえる一旗』
『17歳のランナー』
『草小路弥生子の西遊記』
『いつか森の中で』
『六月のうさぎたち』
『黄色い雨』
『インマイライフ'79』
『第8の予言』
『帝都異聞』
『空に西郷星』

共著
『水戸黄門的…』次原隆二(共著)
『SPストリートパフォーマー 』次原隆二(共著)



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からし色のワーゲン

からし色のワーゲン

あの時の僕がいる。あなたがいる。たそがれ時のポップコーンの匂い…。南風の空に浮かんだ遠い雲…。穏やかな日ざしに輝く青い海…。ユーモアと詩情、哀愁あふれる5つの短編。


5編入っているけど、表題作が大半で中編くらいの分量がある。残りの4編は「で?」って言いたくなるような、どうでもいい話ばかりだった。主人公一人語り形式なのもあまり好きではない。

表題作「からし色のワーゲン」は、中身はあるけど、大男に追いかけられて拉致され、訳も分からないまま拷問される痛い話だった。どうにか逃げ出すものの、何で自分が不条理な目に遭うのか分からないまま巻き込まれて行く。逃亡の途中で自分の信者となる少女と出会ってフラグ成立するのだが、別の大男に追いかけられてまたもや拷問されて痛い目に遭う。

ラストもB級的で嫌な終わり方だし、夢なのか現実なのか曖昧な訳のわからない設定も一切明らかにされないのが微妙すぎる。何で少女が信者となり、自分が少女にとっての教祖となったのか、何で正体不明の大男達にゲームみたいに追いかけられて不条理な目に遭うのか、全てが謎のままでいきなり物語から放り出されてしまった。


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世界は分けてもわからない(講談社現代新書2000)

世界は分けてもわからない (講談社現代新書)世界は分けてもわからない (講談社現代新書)
(2009/07/17)
福岡 伸一

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60万部のベストセラー『生物と無生物のあいだ』続編が登場! 生命は、ミクロな「部品」の集合体なのか? 私たちが無意識に陥る思考の罠に切り込み、新たな科学の見方を示す。 美しい文章で、いま読書界がもっとも注目する福岡ハカセ、待望の新刊。


『生物と無生物の間』の続編なのか。また読む順番を間違えたOrz 小説とは違うので、執筆順に読まなくても大丈夫だけど。

分子生物学の本であるが、学会をサボって遊びに行く話や地図の好き嫌い(マップラバーvsマップヘイター)の話、国境線を両側から見た話など、生物学とは関係のない話から始まるのが面白い。

世界はそのままでも分かり難いが、分けてもよく分からないままだったりする。部分と全体、両方から物事を考える必要があるのだろう。生物学の本でありながら、書き方が小説っぽくて引き込まれた。


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たぶらかし

たぶらかしたぶらかし
(2011/02/04)
安田 依央

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39歳のマキは、市井の人々の中で、誰かの「代役」を演ずる役者。ワケあり葬儀での死体役、多忙なセレブ社長の子息の母親役、夫の親戚との付き合いを厭う新妻役など、役柄は多岐にわたる。依頼人たちの身勝手さに苛立ちながらも、プロとして淡々と仕事をこなす日々。ある日、ニセの依頼をしてきた謎の男・モンゾウに、無理やり弟子入りされて…。第23回小説すばる新人賞受賞作。


第23回小説すばる新人賞受賞作。

よくあるツマラナイ文芸作品かと思ったら、売れなかった実力派の役者が、誰かの代役を日常に埋没して演じるという、面白そうな設定だった。地味な題名と表紙で損していると思う。

お金に困ったマキが就職した会社は、誰かの身代わりになり、その人を演じるという裏社会の劇団みたいな場所だった。役者募集と書いてはいたが、最初の仕事で演じされられたのは死体!

その後も名門小学校をお受験するお子様の母親代理とか、親族に会いに行く花嫁代理とか、別の人間を演じ続ける事に。そんな中、偽の依頼をして来たモンゾウが無理やりマキに弟子入りする。

主人公がアラフォーで、付きまとうモンゾウが若い男という設定だけが少し残念だったが、これは逆に、アラサー、アラフォーな女性が読むと、美味しそうな話となるのか!?


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太陽系大紀行(岩波新書1279)

太陽系大紀行 (岩波新書)太陽系大紀行 (岩波新書)
(2010/10/20)
野本 陽代

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はやぶさ、ボイジャー、かぐやなど、多くの探査機が惑星やその衛星、小惑星などを訪れ、私たちの想像をはるかに超える姿を伝えてきた。活火山が火を噴く木星の衛星、無数の細い環からなる土星の環、強風が吹き荒れる金星の大気、水の流れた痕のある荒涼とした火星の大地など、太陽系グランドツアーへのご招待。


もっと神視点的に、太陽系内にある惑星や衛星を訪れる感じの書籍かと思っていたのだが、人類が実際に飛ばした探査機と連動して書かれているんだね。よって、まだ到達していないカロン、プルートあたりがあまり語られていないのが残念。すでに目的地へと向かっているニューホライズンズが冥王星に到達するのは2015年のようである。

人類の宇宙開発史と連動し、探査機が向かった場所を紹介して行く形式の良書である。実際に探査機を飛ばす事で、望遠鏡で覗いているだけでは見えて来ない事実が次々と明らかになるのは興味深い。

大型惑星にはリングが形成されていたり、逆行回転する衛星があったり、天王星が横倒しになった状態で公転していたりと、様々な事が分かってきた。最近、日本で盛り上がったイトカワやはやぶさについても言及されているけど、べ、べつに最近の宇宙ブームに便乗しただけの本じゃないんだからねっ!


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忍び外伝

忍び外伝忍び外伝
(2010/11/05)
乾 緑郎

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伊賀の上忍・百地丹波によって一流の忍者に育てられた文吾は、何ゆえ忍びを目指すのか思い悩む。やがて北畠(織田)信雄率いる大軍が伊賀に迫る―。第2回朝日時代小説大賞受賞作。


第2回朝日時代小説大賞受賞作。

伊賀の乱を題材にした時代小説は他にも出ているので目新しくも無いと思いつつ読んでいたが、ただの忍者や妖術ではない化け物みたいな美女が出てくる辺りから面白くなってくる。が、ここまで無茶な能力を出してしまったら、もう忍者物ではないような気もする。

本能寺の変の後から物語が始まるのだが、妖しげな力を持つ果心居士によって異界に飛ばされたところから過去パートへ。ラストで開始地点まで戻ってきて物語が繋がるのだが、超ひも理論を応用したかのような妖術を使われるから、忍者合戦の領域を超えている。

不老不死の美女と果心居士がチート性能すぎるから、普通の忍者物を期待すると裏切られるかもしれない。


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プロテウスの啓示

プロテウスの啓示

人間が好きなように形態を変化出来る未来社会で起こった猟奇殺人っぽい謎の死体。捜査するうち、身内に黒幕がいる事が分かり追跡するのだが、追跡者側が正義で逃亡したほうが悪党というような単純な図式では終わらない。

追跡者の片割れは、海で発見された謎の半魚人型死体の成分を抽出して、自ら半魚人となり能力を開花させる。人間型のままのもう一人は宇宙まで飛び出して、黄道面から離れた小惑星で真実を知る事になる。

人間性テストに合格しないと殺されるような未来社会だったり、好き放題に人体を改変しまくる技術があるので気色悪い奴らだらけだったり、ぶっ飛びすぎた設定だけど、中身はハードSFだし、ミステリ要素もあって面白い。またしてもマッカンドルーの名前が出て来るので、同じ世界設定でマッカンドルーよりも未来の話なのだろう。


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