めもり星人

4776718146めもり星人 (ミッシィコミックス)
海野 螢
宙出版 2005-12-21

by G-Tools

「あなたにはたいせつな思い出がありますか?」 めもり星人があなたに贈る4篇の物語。寂しくて過去ばかり振り返ってしまう時、現実から目を逸らして逃げ出したくなった時…そんな人生に迷う人々に、ほんの小さな奇跡が訪れる。そして彼らは思い出す、忘れていた大切な「キオク」を。


めもり星人を自称する“みーむ”という少女? と関わる事になる人々の話が四編。「幼年期の終り」は、幼少の頃にUFOを見たと信じている少年が、みーむという少女? に出会い、過去の出来事を思い出す話。記憶は嘘をつくので、思い出した記憶も、実はみーむが捏造した可能性もあるが。

「無伴奏ソナタ」は、禁断の愛を育みながら、遺跡の発掘調査をしている兄妹に、みーむが介入して来る。みーむにとって都合の悪い事なのか、発見されたモノは次の話で存在を消されてしまうが。盗撮して妹を脅迫してきたクズも、存在を消されたら良かったのに。

「停滞空間」は、存在しないはずの穴に腕が嵌って抜けなくなってしまった中年サラリーマンの話。存在しない穴に嵌る人間など本来は存在しない筈だから、誰にも気づいてもらえず途方に暮れるが、みーむだけはおっさんを認識していた。おっさんの腕と共に、第2話で発見されたモノが出て来て、みーむに存在を消されてしまう。

「夏への扉」は、存在しない筈の少女と出会う少年の話。存在していない娘を存在すると信じている叔母さんが生み出したのか、月子という少女が現実世界に干渉しているのだが、結局は……。

自称1万4000歳のみーむが人類史に関わっている事は確かなようだが、本当に宇宙人なのか、巻末で解説しているカジシンが考えるような集合無意識なのか、これ以上は語られないので謎のままである。

4編の題名が全て、幼年期の終り、無伴奏ソナタ、停滞空間、夏への扉と、SFの名作から取られているのが良い感じである。


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