公爵令嬢の嗜み

4041037425公爵令嬢の嗜み (カドカワBOOKS)
澪亜 双葉 はづき
KADOKAWA/角川書店 2015-11-10

by G-Tools

「これって乙女ゲームのエンディングシーン?」前世の記憶が蘇ったのは、床に押さえつけられた悪役令嬢(私)が婚約者だった王子に婚約破棄をされる場面…ってこの場面、すでに私にとってのバッドエンドを迎えてる!?なんとかその場を切り抜けて、父である公爵との交渉の末、領地の経営を任されることになった私こと、令嬢アイリス。前世の知識を使って、商会に始まり銀行や学校の設立に奔走するワーキングお嬢様の物語、ここに開幕―。


最近、異様に増殖した乙女ゲームの悪役令嬢が主人公というよくある話と思いきや、乙女ゲーム設定は詰んだ状態の冒頭部分だけで、社交界から追われた後はお仕事小説だった。

クズ王子と取り巻きに押さえつけられた状態で、いきなり前世記憶が蘇った公爵令嬢アイリスだったが、それは自分が知っている乙女ゲームのエンディング部分だった。王子に婚約破棄された後は、幽閉BAD ENDが待っている!

乙女ゲームの知識が何ひとつ生かせないような状態から、全力で幽閉される事を回避するのだが、王都にある学校からは追い出されてしまう。

悪役令嬢とはいえ、公爵家の長女で第二王子の正当な婚約者が、横から現れた得体の知れない男爵の娘に横取りされたりしたら、怒って嫌味を言ったり嫌がらせをしたりするのは当然だと思うが。非合法な手段で相手を暗殺しようとしたのならともかく。むしろ、相手サイドのほうが非合法な手段を使いすぎ。

相手側がカスすぎるし、ボンクラ第二王子をたらしこんだ男爵令嬢以外、取り巻きの能力値も高くないので、何でこんな馬鹿王子の事を主人公が好きだったのか理解に苦しむ。乙女ゲームの設定でそうなっていたから好きだったとしか言いようがない。表舞台から姿を消している第一王子と比べたら、第二王子は月とスッポンどころか、太陽とうんこくらい格差がある。

アイリスは表向き、公爵領で謹慎という事になるが、領主代行に任命される。ちなみに、公爵は宰相なので王都から離れられず、家令が領地を守っている。王都から離れたアルメニア公爵領に戻ったアイリスは、幼い頃から集めてきた部下達と共に、前世知識を駆使して改革に乗り出す。

アズータ商会を設立したアイリスは、南方で採れるカカオを原料にチョコレートを開発して資金源とする。さらに、商業ギルドと交渉して銀行を設立。これにより口座間決済が可能となるので、現金を持ち歩く必要が無くなり、護衛にかかるコストも削減出来る。さらに、商業ギルドを巻き込んで、医薬科、領官科、会計科のある学校を設立。会計科ではこの世界に存在しなかった複式簿記や、貸借対照表、損益計算書といった知識を学ぶ事が出来る。

公共事業の第一弾として、道路網の整備も開始。これにより、商品の流通が盛んになり、経済に好影響を及ぼす事に。


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