だれもが知ってる小さな国

4062197979だれもが知ってる小さな国
有川 浩 村上 勉
講談社 2015-10-28

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ヒコは「はち屋」の子供。みつ蜂を養ってはちみつをとり、そのはちみつを売って暮らしている。お父さん、お母さん、そしてみつばちたちと一緒に、全国を転々とする小学生だ。あるとき採蜜を終えたヒコは、巣箱の置いてある草地から、車をとめた道へと向かっていた。「トマレ!」鋭い声がヒコの耳を打ち、反射的に足をとめたヒコの前に、大きなマムシが現れた――


『だれも知らない小さな国』のパクリではなくて、公式続編? のようなものである。世界観が共有されているだけで、登場人物も、コロボックルも、コロボックルの国さえも、全く別の物語になっている。ベタ甘作家の有川浩がバトンを受け継いでいるので、やはりその方面に物語が進む。

『だれも知らない小さな国』に、特に思い入れのある人は読まないほうがよい可能性もある。幸い、私は第一作しか読む機会が無くて、しかも中身をほとんど忘れている状態なので、全く問題が無かった。全部で6作も出ているのか。親戚の女子高生(当時)なお姉さんの本棚にあったやつを読んだだけだから、続きは読めなかった\(^o^)/ 作中では、学校の図書室にも置いてあるという事になっているが、図書室で出会った事が無いのだが……。


冒頭で、主人公はすでにおっさんである。二十年近く前、まだ小学校三年生だった時代を振り返り、物語が始まる。ヒコは養蜂家の息子なので、年に五回、蜂の移動とともに、転校しなければいけない。東北地方に行った時、蝮に襲われそうになったところで、謎の声に助けられる。

養蜂家の子供は、蜂を放す場所が決まっているため、いつも同じ学校に季節限定で転入する。花を追って北海道に渡った時、同じ日に転校してきたヒメと出会う。ヒメも、父が転職したため、今年から養蜂家の娘になっていた。他の作家ならともかく、ベタ甘作家の有川浩だけに、これはもう運命の出会いで、このまま最終フラグまで成立させて、ギャルゲーで言うところのトゥルー・エンドになるんだろ?

蜂の蜜を採るため両親と山に入った時、ゲームボーイで遊んでいると、コロボックルに覗かれていた。未知との遭遇シーンなのに、ヒコはあまり驚かなかった。ハリエンジュノヒコ=ハヤタ、通称ハリーと友達になるのだが、コロボックルの存在は、他の誰にも話してはいけないという。

次の夏、また北海道に来た時、ヒコとヒメはミノルという大きなお友達に出会う。ミノルは大きいのに、小さな子供みたいにしゃべる人だった。ミノルの家に招待され、よく遊びに行くようになるのだが、従兄のトシオという厄介な人がやってくる。

放送業界で働いているというトシオが夏の心霊特番に、コロボックルの話を混ぜて視聴率が取れたものだから、コロボックルの存在が暴かれそうになる。取材に来た人達を前に、ミノルさんがついた嘘のおかげで、一件落着となるのだが。

この後は伏線回収。コロボックルと養蜂家達、そしてミノルさんの家との思わぬ繋がりが明かされる。そして最後は、お約束のトゥルーエンドへ。ヒコ曰く「ヒメは俺の嫁!」


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