リンゴの歴史

4562051728リンゴの歴史 (「食」の図書館)
エリカ ジャニク Erika Janik
原書房 2015-10-23

by G-Tools

エデンの園、白雪姫、重力の発見、パソコン…人類最初の栽培果樹であり、人間の想像力の源でもあるリンゴの驚きの歴史。原産地と栽培、神話と伝承、リンゴ酒(シードル)、大量生産の功と罪など話題満載。図版多数。レシピ付。料理とワインについての良書を選定するアンドレ・シモン賞特別賞を受賞した人気シリーズ。


宗教と結びつく事が多いからか、他の果物とは別格扱いされがちなリンゴに関する本。大西洋を渡ったリンゴが、北米で大量生産されているので、アメリカ原産だと思っている人もいるようだが、原産地はカザフスタンである。大航海時代以前の文献にリンゴが出て来るのだから、そんなはずが無いという事は、少し考えれば分かりそうなものだが。

カザフスタン国境地帯の天山山脈に生えていたこの果実は、人類の活動と共に世界中に広がって行った。遺伝学を否定する学説が支持されていたため、原産地を発見したヴァヴィロフは、スターリンによって投獄され、獄死する。本当の事を言ったら死亡フラグが立つとか、全体主義国家はロクな事をしないな。

元々、リンゴの果実は今ほど大きくはなかった。リンゴの生存戦略からすれば、小さい果実をたくさんつけて、鳥などに運んでもらったほうが有利だからである。適応能力も高いため、他の土地でも育ちやすいが、親とは全く異なるリンゴとして成長してしまう。接ぎ木法が無ければ、同じ種類のリンゴを作るのは困難だったたろう。

今では、北米だけでも14,000種類以上のリンゴが存在するらしいが、流通や販売店側の事情が優先された結果、スーパーで買えるのは僅か20種類ほどらしい。


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