こんな私が大嫌い!

4781690165こんな私が大嫌い! (よりみちパン!セ)
中村うさぎ
イースト・プレス 2011-10-04

by G-Tools

「あるがまま」のこの自分なんて、受け入れられるわけないじゃん!ウソばっかりのきれいごとを蹴散らし、「自分嫌い」の呪いを解き放つ。


自分嫌いの呪いにかかっている若者に向けて書かれたものだが、大人でも呪いの条件や状況は大差無いだろう。作者自身も自分が大嫌いな呪いに囚われていた中村うさぎだけに、説得力がある。

中村うさぎは、主に容姿の面で自分嫌いの呪いにかかっているのだが、この呪いは女性のほうがかかりやすいのではなかろうか。分と他人を比べてしまう事で、自分が嫌いになってしまうのだが、女性の場合は容姿一点突破みたいな部分があるだけに、比較するのが容易だからなぁ。

他者と自分を比較した際、女子みたいに容姿パラメータの比較だけだと、だいだい自分と相手の戦力差が見えてしまうだろう。容姿なんて先祖から受け継がれて来たDNAの配合によって決まってしまうのだから、もうどうしようもない。自分の努力ではどうしようもない部分が多いだけに、自分嫌いの呪いにかかる可能性が高そうである。

「ありのままの自分を受け止める」とか「自分を好きになる」などの言葉は偽善である。ありのままの状態でも納得の出来るレベルじゃないと、なかなか自分を好きにはなれないではないか。『アナと雪の女王』のアナだって、もしも顔面偏差値が30くらいしかなかったら、きっとありのままの自分になんかなりたいと思わなかっただろう。

嫌いな自分を誤魔化さずに向き合う方法が語られるのだが、最後に書かれている「出口のないトンネルはない」という言葉だけは同意出来ない。途中で工事が中断されたから貫通していないという意味において、出口がないトンネルは存在するのだが。入口から戻ってきたら出口になるじゃないかという屁理屈は無しの方向でお願いします。だって、人生のトンネルは過去方向に戻って来る事が不可能だから。

人生がいいことばかりは続かないけど悪い事ばかりも続かないと書かれているのだが、出口のないトンネル同様、悪い事ばかりの人生だって存在するだろう。悪い事ばかりじゃない人生を送っている人には、それが見えないだけなのだ。大抵の人間は、期待値内に収まるような人生しか送らないものだけど。

結局、自分の顔は好きになれなかったかもしれないが、整形して開き直っているし、ラノベで一発当ててブランド物を買い漁ったりしているし、かなり好き放題生きているので、これでも自分が嫌いとか言っていたら、出口の見えない長距離トンネルで死にそうな人生を送っているリアル人生ゲーム底辺カーストから呪われるだろう。

私の人生トンネルは、もう何十年も出口の見えない状況が続いていますが、なにか?
昼の光に、夜の闇の深さがわかるものか。太陽なんかリア充爆発しろ!


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