科学者18人にお尋ねします。宇宙には誰かいますか?

430925361X科学者18人にお尋ねします。宇宙には誰かいますか?
佐藤勝彦
河出書房新社 2017-02-22

by G-Tools

宇宙における生命の研究を「アストロバイオロジー」と呼ぶ。天文学、生物学、工学など様々な学問が融合した新分野の研究だ。本書では、この新分野の研究を始めているか、興味を持っている研究者18人に、地球外生命体、知的生命体について聞く。専門分野によって、地球外生命体の在りかを巡る答えは様々だが、共通してくる問題は「生命」「知的」といった言葉の定義だ。これらの捉え方次第で何が「生命体」発見となるかも変わってくるはずである。宇宙には地球とは違った存在形態の生命があるかもしれない。したがって、宇宙における生命について考えるという本書のテーマは、人間中心主義、地球中心主義、太陽系中心主義的な考えに縛られず「生命を考え直す」きっかけを私たちに与えてくれるはずだ。


各分野で活躍中の科学者18人に、8つの質問をしたものになっている。

Q1 ご研究内容について教えてください。
Q2 「生命の定義」について、独自の見解を教えてください。
Q3 地球生命はどこからきたのでしょう?
Q4 地球外生命体が発見されるのはどんな所でしょうか?
Q5 どうすれば地球外“知的”生命体を発見できるのでしょう?
Q6 知的生命体が見つかりました。どういうアクションをしますか?
Q7 知的生命体がいる世界には、どんな社会があると思いますか?
Q8 人類は、太陽系を超えて天の川銀河に広がりうる生命でしょうか?



未だに正解が分かっていない問題だけに、仕方がないのかもしれないが、各自が自分で考えている俺様ルールに基いているのが微妙である。ある科学者は太陽系内惑星に生命の可能性を論じ、別の科学者は全否定していたりするのだが、これだと確実にどちらかが間違っているという事になるのだが。

これだけ宇宙が広いのに、地球以外に生命が存在しないという考え方は、あまりにも地球中心的すぎると思うのだが、本当に人類しか存在しなかったら、1人につき1個銀河系が貰えて、全員が銀河帝国皇帝になってもまだ余りまくるよね?

滅びる可能性がほとんど無い安全な時代の人間が、観念して諦めるべきだという考えている科学者もいるのだが、身勝手すぎると思う。人類滅亡れを受け入れるのか、抗って他の世界に移住するのかは、危機に直面した当事者が決めれば良い事である。

知的生命体に関しても、それだけ長い間生き延びているのだから平和で友好的であるという考え方と、コンタクトを取るのは非常に危険であるという考え方に分かれているのだが、個人的には電波などを撒き散らして地球の位置を知らせるのは危険だと思う。人類の歴史においてさえ、異なる文明同士が衝突した時、劣っているほうは酷い事になっているではないか。

地球人とよく似た思考をする生物なら、植民惑星にされて奴隷生活程度で済むのかもしれないが、『エンダーのゲーム』に登場する、昆虫進化型生物みたいな奴らだと恐ろしい事になるし、アレステア・レナルズの小説に出て来るインヒビター(先進文明を全て滅ぼすのが仕事)みたいな奴らだったら、発見された時点で終わりではないか。

「ようやく人類も成熟しましたね。これからは銀河同盟のメンバーです。仲良くしましょう」みたいな事にはならないと思う。もしかしたら、アーヴやディアーズみたいな非常に美しい種族が来て何かが始まる可能性もあって、それは私がリア充になる確率と比べたら遥かに高いのかもしれないが。

地球が生命体の想像図をイラストで描かされているのだが、これだけメンバーがいるのに、絵の上手い人はほとんどいなくて、「ぼくが かんがえた さいこうの うちゅうじん」みたいな事になってしまっているのには笑った。

参加した科学者は、以下の通りである。

01 井田茂(東京工業大学地球生命研究所〔ELSI〕教授・副所長)
「地球中心主義に、縛られてはいけません」

02 高井研(海洋研究開発機構 深海・地殻内生物圏研究分野分野長)
「出会えないと思っています。でも、我々は孤独ではないです」

03 須藤靖(東京大学大学院理学系研究科物理学専攻教授)
「あまりにも危険。直接接触することはお勧めしません」

04 成田憲保(東京大学/自然科学研究機構アストロバイオロジーセンター 助教)
「"宇宙における生命"というテーマは未開拓な部分も多く、ニッチながら面白いです」

05 小林憲正(横浜国立大学大学院工学研究院教授)
「宇宙のあちこちで、ポコポコできているでしょう」

06 鳥海光弘(海洋研究開発機構 特任上席研究員/東京大学名誉教授)
「宇宙人と関わるなら、多様な地球生命と触れ合うべき」

07 丸山茂徳(東京工業大学地球生命研究所〔ELSI〕特命教授)
「我々は孤独なのかもしれません」

08 長沼毅(生物学者/広島大学大学院生物圏科学研究科教授)
「凶暴性を持たない知的生命であることを期待します」

09 半田利弘(鹿児島大学大学院理工学研究科・理学部物理科学科教授)
「銀河中心を横から見た姿を教えて欲しい」

◎鼎談 佐藤勝彦×内田亮子(人類学者)×縣秀彦
「知的生命は旅を続けるのか」

10 山岸明彦(東京薬科大学生命科学部応用生命科学科教授)
「ロボットになら、会えるかもしれません」

11 藤井友香(NASA Postdoctoral Program Fellow)
「どこで見つかっても、おかしくはありません。」

12 堀安範(自然科学研究機構アストロバイオロジーセンター特任助教)
「いるとすれば利己的で、その環境に適応できた生き物でしょう」

13 鳴沢真也(兵庫県立大学西はりま天文台天文科学研究員)
「知的生命はレアだが、どこかには存在する」

14 ピート・ハット(プリンストン高等研究所宇宙物理学教授)
「なぜ生命という存在が、可能なのでしょう」

15 縣秀彦(自然科学研究機構国立天文台准教授)
「食べなくても知的活動ができる生命が、いるかもしれません」

16 田村元秀(自然科学研究機構アストロバイオロジーセンター長)
「地球外生命はいると思います」

17 関根康人(東京大学大学院理学系研究科地球惑星科学准教授)
「どうやら、僕は知的生命がいてほしいと思ってないようです」

18 矢野創(JAXA宇宙科学研究所学際科学研究系助教)
「「誰」がいるかは、考えかた次第です」



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