異世界居酒屋「のぶ」 3杯目

4800268737異世界居酒屋「のぶ」三杯目 (宝島社文庫)
蝉川 夏哉 転
宝島社 2017-03-04

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ニコラウスに連れられて居酒屋のぶを訪れた衛兵のハンスだったが、今では衛兵を辞めて、料理人になるためタイショーの下で修業している。ニコラウスのほうも、水運ギルド【鳥娘の舟歌】のマスター、エレオノーラと親密になって行くので、そのうち衛兵を辞めてギルドに移るのではなかろうか。

マクシミリアンはヒルデガルドを連れて古都に向かう途中だった。喧嘩をしたので、ヒルデガルドが口をきいてくれないのだが、居酒屋のぶで美味しいものを食べて、仲直りする事になる。

それにしても、こんなに若いヒルデガルド(12歳)を嫁にするなんて、一体何処のロリコン貴族なのかと思っていたが、マクシミリアンのほうが年下だった。政略結婚だったとはいえ、美少女と可愛い系の少年貴族だから、釣り合いが取れていてお似合いである。

東王国の奇譚拾遺使、ジャン=フランソワ・モーント・ド・ラ・ヴィニーが変装して、再び居酒屋のぶを訪れる。奇譚拾遺使の主である王女摂政宮セレスティーヌ・ド・オイリアの命により、古都の探索が任務となったからである。

前回とは別人になっているつもりのジャンだったが、しのぶにはサラダの好きなお客様だとバレてしまった。ジャンは、帝国の硝石収集局が動いているのではないかと警戒する。完全にジャンの勘違いなのだが、クシカツのソースをこぼした事で、敵方の組織に自分の事がバレていると思い込んで去っていくのだった。

商人のイグナーツは、聖王国のササリカ米を仕入れすぎて困っていた。値段が下がっていたため、予想以上の量が到着してしまったのである。倉庫を圧迫したままだと、次の仕入れが出来なくなる。そんな時、倉庫の中まで徴税請負人のゲーアノートが入って来た。

徴税されるのではないかと警戒するイグナーツだったが、ゲーアノートの助けもあり、古都周辺に領地を持つサクヌッセンブルク侯爵が救貧備蓄食料として買い取ってくれる事になる。

ゲーアノートの弟アウグストは、旅の役者である。兄からの仕送りで病弱な妻の薬も買えて助かっているので、古都まで会いに来たのだが、ゲーアノートはすぐ側にいながら名乗り出ない。徴税請負人は嫌われ者の仕事であり、弟にはどんな仕事をしているのか隠していたからである。結局、知らないフリをする事にかけては、役者のほうが上手だった。

眼鏡っ娘セレスが居酒屋のぶにクシカツを食べに来た。しかし、タイミングが悪く、クシカツはやっていなかった。代わりにアップルパイを出してもらうのだが、その上に氷菓を乗せられる。それは東王国摂政宮セレスティーヌ・ド・オイリアでさえ生涯に一度しか食べた事のない至高の珍味だった。

ブランターノ男爵と吟遊詩人クローヴィンケルが居酒屋のぶにやってきた。貴族の集まりで狩りに行ったが、その後は抜け出して来たらしい。獲物が獲れない時は、同行する肉屋から買ってなんとかするようになっているのだが、料理してくれと買ってきた豚肉を渡される。

しのぶが圧力鍋を買ってタイショーにプレゼントしていたので、豚の角煮が作られる。各地を旅する美食家のクローヴィンケルも、短時間で肉が柔らかくなるような料理法は知らなかった。この世界には圧力鍋なんて無いだろうし。

ハンスが職人にならず、衛兵も辞めてしまったから、親のローレンツともギクシャクしていたのだが、ようやく和解した。タイショーからハンスに課題が出され、トリアエズナマと合う料理を考えるように言われるのだが、作り出したペリメニは、餃子によく似た食べ物だった。

古都の物流は河川に頼っているが、最近は領地を通る際、河川の通行に税金をかけられて負担が大きくなっている。湿地帯を整備して交通網を整えるという案が浮上していたが、ラインホルト達は、古都参事会の議長となったマルセルから、大変な事を知らされる。

ずっと未婚のままだった帝国の皇帝が、古都でお見合いをする予定らしい。しかも、お見合い相手は東王国の王女摂政宮セレスティーヌ・ド・オイリアだった。いっそ、皇帝と王女摂政宮のお見合いを居酒屋のぬぶでやってはどうかと思うラインホルトだったが、さすがに言い出せなかった。

先帝が決めたので、仮想敵国の王女セレスティーヌとお見合いをしなければならなくなった皇帝コンラートは、つい抜け出して古都の街を歩いていた。考え事をしていたため、人にぶつかりそうになるのだが、出会ったセレスに一目惚れしてしまう。

コンラートはセレスに誘われて居酒屋のぶで食事をするのだが、翌日のお見合いが苦痛になった。配下のゼバスティアンに相談して、それらしき貴族の娘を調べてもらうが、該当者が見当たらない。まさか、自分が街中で出会った運命の相手が、翌日にお見合いする予定の、東王国の王女摂政宮セレスティーヌ・ド・オイリアだとは気づいていなかった。


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