売野機子のハート・ビート

4396766963売野機子のハート・ビート (フィールコミックスFCswing)
売野 機子
祥伝社 2017-01-07

by G-Tools

あなたの心をゆさぶる、ミュージックストーリー4篇。


[イントロダクション]
聖一は有名なバンドマンとして成功したが、急に転がり込んできた大金で家族がバラバラになった。今は事務所が用意した高級タワーマンションに住んでいるが、夢の中でドールハウスを見た。中を覗くと、その中は自分が子供の頃に住んでいた家で、縞のソファ、親父のオーディオ、やかにデカい掃除機などが置いてあった。

自分の家探しが次の曲のテーマになるのだろうと思いながら歩道橋を渡ろうとすると、そこに居た女性に一目惚れしてしまう。その時は声をかける事が出来なかったが、翌日、同じ場所にその女性が立っていたので、思わず告白してしまう。

姉に頼み込んで普通のアパートを借り、織原聖二という一般人として、じゅりと付き合い始める。若く描かれているから女子高生くらいかと思ったのに、34歳なのか……。暫く一緒に暮らすが、ネットで同棲記事が拡散されてしまい、じゅりは部屋を出て行く。

リア充なら何処にでもありそうな結末かと思いきや、織原聖二という偽名の誰かがフラれただけだった。実は、女子高生どころか、まだ女子中学生だった頃から聖一の記憶に存在した相手で、歩道橋の出会いすら偶然ではなかっただと!? 20年もかけて攻略フラグを成立させるなんて凄すぎる。


[ゆみのたましい]
未来(みらい)の母親は有名音楽家である。門下生のゆみはわざわざ飛行機に乗ってレッスンを受けに来るのだが、まだ小学生の未来は、ゆみに淡い恋心を抱いてしまう。

夏休みはスイスのサマースクールに行く予定だったが、レッスンの後、飛行機に乗って帰らず、庭で泣いていたゆみの事が気になって、代役を立てる。親友の前田が未来の身代わりでスイスに行き、その間に未来はゆみの家まで行ってしまう。

しかし、ゆみの家に問題があるわけではなかった。長崎にあるゆみの家も裕福で、しかも彼氏までいたのである。涙の理由は、音楽の神様との関係だった。どんなに努力をしたところで、才能と運は簡単に人を裏切るからなぁ……。やたら行動力のある男子小学生だったけど、親のマネーパワーだと思うと微妙な感じである。


[夫のイヤホン]
主人公は専業主夫である。ある日、たまたま踏みつけたリモコンでテレビがついたのだが、懐かしい曲を聴いて何かを思い出しそうになる。その曲をダウンロードし、イヤホンをつけて聴きながら家事をしていたところ、妻は何か不満があって耳を塞いでいるのではないかと心配になってくる。

なかなか思い出せなかった何かは、死にたくなった若い頃の記憶だった。現在が幸せな人は、記憶を上書き出来るからいいよね。負け組だと過去を思い出す度、うる星やつらのランちゃんみたいな事になるし、現在だって、過去方向にひたすら上乗せされていく黒歴史でしかないから。


[青間飛行]
先輩が会社を辞めて渡米する事になったので、春紀が歌姫LULUの担当を引き継ぐことになる。LULUは先輩のインタヴューしか受けない歌姫だった。春紀が頑張ってLULUと関係を築いていく話かと思ったら、先輩の過去話のほうがメインなのか。途中で入れられる過去の回想がよく出来ている。

歌姫になってからもう30年近く経つのに、LULUはいつの時代も同じ容姿でジャケットに写っているからバンパイアだと言われている。本当にバンパイアなのかと思ったが、何で見た目年齢が全く変わらないのか謎のままだった。ハイランダー症候群なのかな?


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