リリアーナの黒髪

4061082825リリアーナの黒髪 (なかよしKC)
剣持 亘 志摩 ようこ
講談社 1977-10-05

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美しい黒髪を持つ美少女リリアーナ。恵まれた家庭で育ったリリアーナだったが、一つ気になるのは両親共々ブロンドの髪色ということ。そんなある日、リリアーナを呼ぶ声に振り向くと、そこには黒髪の女性が立っていて・・・!?


「リリアーナの黒髪」
リリアーナは町一番の資産家の一人娘である。両親はブロンドなのに、リリアーナは黒髪だった。となれば、もうネタバレしているも同然な訳で……。

ある日、黒髪の女性とすれ違う時、リリアーナはリーリィと呼ばれた。幼い頃に、自分の事をリーリィと呼んだ人がいたが、それは母親ではない誰か他の人だった。すれ違った黒髪の女の人の事を言うと、母親の顔色が悪くなった。

暫くして、学校から帰る途中に、母親が街を歩いているのを見かけたリリアーナは、後をついていくのだが、そこには黒髪の女性がいた。そして、自分を産んだのが、黒髪の女性だったと知ってしまう。

貰われて来た子ではなく、父のほうは本当に自分の親だったのだが、今の母親と自分を産んだ親の間で悩む事になる。


「せんこう花火」
森周平は昭和35年10月に生まれた。3日遅れて3軒隣に吉田明美が生まれた。親が友達だったので、ずっと一緒に育ったのだが、中学になると、お互いに意識し出して会話も無くなる。同じ高校を受けたので、このままずっと同じ場所を歩いて行くのかと思ったが、吉田明美のほうが難病で入院してしまう。

行けなくなった花火大会の代わりに、森周平がせんこう花火を買って病院に行くところで終わっているので、この後にどんな運命が待っているのかは分からない。


「6年はずれ学級」
東京のベッドタウンに出来た新しい小学校だが、6年1組だけが成績の良い子だけを集めて有名中学校への受験に備えている。どんな小学校なのか分からないけど、公立だったら問題あるよなぁ。1組だけがエリート意識を持って他の子を見下しているし、1組の担任は成績の事しか考えていないクズ教師だし。

田川悠子は6年3組の担任になったのだが、1組に入れなくて差がついたら困ると勉強以外はやりたくない子がいたり、その親がモンスターっぽかったりして、選抜クラスが存在するせいで、かなり厄介な事になっている。生徒の親が事件を起こした事で、子供の日常も乱されまくるし。様々な問題がほとんど解決されないまま終わるので、読後感が悪い。


「星のひとかけら」
父が死に、志乃は父の祖母の家に来るのだが、ある日、母親がいなくなってしまう。祖父母に勧められて再婚して、東京に行ってしまったらしい。ずっと放っておかれたのだが、祖母が倒れて死んでしまったので、母のところに行く事になる。

そこには心臓の病気を患っていたので、我儘に育った血の繋がらない妹がいた。志乃は、ややこしい人間関係の中で生きて行く決心をする。こういう生々しい現実を描いた話は読むのが疲れる。


「すぎさりし日々に」
瀬川理絵は俳優にとって最高の名誉であるシルバー賞を、最年少で受賞した。授賞式会場には、学生時代に付き合った修一と、幼馴染でいつも一緒にいた育子も呼ばれていた。

そこから時系列を遡り、女優になる前の話になるのだが、修一は夢に向かって突き進んでいく理絵について行けなくなる。やがて修一は、地味子だった育子のほうを選んでしまう。

何かを得るためには他の何かを犠牲にしなければいけないから、この結末は仕方がないよなぁ。何一つ手に入らないハズレ人生と比べたら、スポットライトを得るか、伴侶を得るかの選択肢がある人生は、十分に恵まれている。私の人生なんて、セガサターンとプレステとプレステ2とPSPとDSしか手に入らない超ハズレ人生だったからな。


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