ダィテス領攻防記

4434232118ダィテス領攻防記 1 (Regina COMICS)
牧原 のどか 狩野 アユミ
アルファポリス 2017-06-01

by G-Tools

前世では、現代日本で腐女子人生を謳歌していた辺境の公爵令嬢ミリアーナ。だけど、異世界の暮らしはかなり不便。そのうえ、BL本もないなんて!快適な生活と萌えを求め、製鉄、通信、製紙に印刷技術と、異世界を改革中!そこへ婿としてやって来た『黒の魔将軍』マティサ。オーバーテクノロジーを駆使する嫁と、異世界チート能力を持つ婿が繰り広げる、異色の転生ファンタジー!


ダィテス公爵の令嬢ミリアーナ・ダィテスには前世記憶がある。前世では水谷美有というごく普通の女性だったが、24歳で事故死して、異世界に転生してしまったらしい。

ダィテス領はオウミ王国の僻地にある。三方向は険しい山に囲まれているため、南側からしか出入り出来ない。山脈の向こう側にも異国があるようだが、空を飛ぶ技術の無い世界のようなので、攻められる心配も無い。

王太子だった戦神の寵児マティサは、愚かな母に疎まれて、辺境のダィテスに追いやられてしまう。王位は第二王子に継がせたいらしい。一緒にダィテス入りしたのは、マティサの臣下で銀の守り刀のコシス・カティラだけ。

何も無い場所だったダィテスは、10年程で恐ろしく生産力が上がっていた。領主のダィテス公爵がやり手なのかと思いきや、これは社交界に顔を出す事も無い18歳の一人娘ミリアーナの仕業であった。

邪魔になった第一王子マティサは、ダィテス公爵家の婿養子として送られてきたので、政略結婚相手として、ミリアーナの旦那になる事が勝手に決まっていた。マティサはダィテスの到着してすぐに、ミリアーナのお宝本を見つけてしまう。それは、羊皮紙よりも薄い何かに印刷されたBL本だった。残念な事に、ミリアーナは腐女子だった!

BL本の存在しない世界を変えるため、ミリアーナが前世記憶を駆使して領内を改革しまくったところ、技術チートで恐ろしい事になっていた。入口こそ何も無い山道で、玄関口となるセタの町は普通だったが、領地の奥は……。

本来なら数日しか持たないはずの調理済み料理が、缶詰で3年も保存出来る。缶詰工場だけでなく、織物工場、農場、治水設備、温熱利用ハウスなどがあり、移動には自動車や蒸気機関車が使われている。防衛のために火薬と大砲まで開発していた。外側の技術力がどの程度なのか分からないが、王子が火薬で驚いているので、中世レベルの気がする。

秘密だらけのダィテス領だが、密偵は曲者ホイホイで捕獲され、エドアルドという変態イケメンの手で色々と恐ろしい目に遭う事になる。

オウミ国は三方向を強国に囲まれている。強欲王が治める東のカイナン、虐殺人形ナリスが治める南のハヤサ、無敗王トゥールが治める西のエチルである。どの支配者もヤバそうな名前である。

地球と違って、王には加護と呼ばれる力が備わっているので、身体能力は常人とはかけ離れているらしい。ちなみに、王子は加護持ちだが、オウミの王は加護が無いらしい。そして、自分では気づいていないけど、ミリアーナも記憶の加護持ちのようである。普通の人間は、前世で一度見ただけの蒸気機関車の図面を、完全に覚えて再現したり出来ないからね。

愚かな王妃のせいで、第二王子が隣国と戦争を始める事になったが、よりによって相手は西側の無敗王だった。西には小国も多いのだが、そこを攻めると確実に無敗王が出て来るのである。こんな馬鹿王族のせいで、無駄に人が死ぬのだから最悪だよな。もうマティサ以外の馬鹿王族は滅ぼしても良いレベルである。

実は、一番恐ろしいのは周囲の強国ではなく、ただの辺境だと思われているダィテスだから、何か仕掛けてきたらオウミは滅びると思う。

馬鹿がわざわざ負け戦を仕掛けに行っている頃、ダィテス領ではマティサ王子についてきたコシスがデキていた。そして、その現場を目撃してしまったミリアーナは、泣くどころかむしろ興奮して、どっちが攻め受けなのか聞き出そうとし始める。公爵令嬢に転生したというのに、残念腐女子すぎる。

邪魔になって僻地に飛ばしたくせに、隣国との戦争で大敗すると、王は慌ててマティサ王子を呼び出そうとする。高圧的な使者を挑発して、すぐに行かなかったところ、王太子親衛隊が進軍してきて、ミリアーナに殲滅されそうになってしまう。元々はマティサに仕えていた者が迎えに来ただけだったのだが、もう少しで全員肉塊に変わるところだった。


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