リセットな彼女

4757727178リセットな彼女 (ファミ通文庫)
高崎 とおる 坂東 真紅郎 なもり
エンターブレイン 2006-03-30

by G-Tools

幼なじみのロミィに告白されて、つきあうことになった二ノ丸有都。才色兼備で明るく、ちょっぴり大胆な彼女には、興奮すると記憶が「リセット」されてしまうという重大な秘密があった!しかも本人はその事実を知らない。ロミィといろいろ経験したい有都だが、事あるたびに彼女が興奮して記憶を飛ばしてしまうので、二人の関係はいつもギクシャク。そんな二人が繰り広げる、甘酸っぱい青春ラブコメディ。


凡庸少年の二ノ丸有都は、幼馴染の美少女、枯野ロミィに告白されて付き合い始める。しかし、ロミィが興奮すると記憶がリセットされるという厄介な問題を抱えているため、なかなか二人の仲は進展しなかった。

最初は海馬が損傷しているのかと思ったが、どうやら新しい事も覚えられるようである。しかし、何かあると記憶がリセットされて巻き戻されたりするようだ。なんでこんな事になったかというと、誘拐されて何かをされてしまったからである。

格安エステティックサロンの広告に釣られたロミィが行方不明になったのだが、クラスメイトの藤堂ニーナと共に二ノ丸有都が誘拐されていたロミィを救出した時、ロミィは何かの人体実験をされていた。その後、ロミィは普通の女の子ではなくなってしまった。感情が高まると記憶がリセットされるだけでなく、怪力まで備わっていた。

ロミィ難題を抱えながら、日常生活を送っている。ある日、英文法のテストに備えてロミィと勉強していた二ノ丸有都が、ロミィの胸元にクラクラ来てしまい、押し倒すどころか思わず逃げ帰ってしまう。主人公はヘタレ野郎である。

一緒に勉強した後、有都に自分の作ったご飯を食べてもらう事を楽しみにしていたロミィは、ショックで記憶がリセットされてしまった。翌日、ロミィは英文法のテストがある事など、すっかり忘れてしまっていた。勉強内容がリセットされるのは厳しすぎる。


二ノ丸有都のクラスは、学校行事の演劇発表会の題材が項羽と虞美人の話を描いた「四面楚歌」に決まる。投票の結果、虞美人の候補者が、枯野ロミィと貴宮・L・密科に分かれてしまう。


貴宮・L・密科(あてみや・える・ひそか)は、街一番の資産家のお嬢様である。本名は貴宮密科らしいのだが、勝手にLadyのLを自分の名前に加えて周囲にも呼ばせているのである。女子高生らしからぬグラマラス系美女だが、中身は残念なようである。

貴宮・L・密科が勝負を挑んできたため、どちらが虞美人になるかは、決選投票ではなく、演劇勝負になってしまった。ロミィは記憶がリセットされるから、台詞を覚えなければいけない演劇勝負だと、かなり不利な立場になってしまう。

しかし、練習用の項羽将軍をヘタレの二ノ丸有都が演じて足を引っ張りまくった事で、逆にロミィが選ばれてしまった。あんな下手糞な項羽を相手に虞美人を演じきるロミィは凄いという事になったらしい。貴宮・L・密科のほうは、負けても特に恨んだりはしないようである。

演劇発表会の本番。多分イケメンでサッカー男子の早乙女がサッカーの練習中に怪我をしたため、項羽将軍を演じられなくなってしまった。仕方がないので、練習に付き合っていた二ノ丸有都が演じる事になる。その結末は描かれないのだが、果たして演劇は成功したのだろうか。

3話目では、ロミィがストーカーに怯える事になる。正体不明の男が後を付けてくるのだが、黒崎京之輔という男は、ロミィを事件に巻き込んだOR製薬の技術開発部に所属していた。ロミィは、こいつらに改造されてしまったらしい。格安エステで釣って、一般人を拉致して改造するなんてアホじゃないのか? そういう事は、暮らしに困った人間の弱みに付け込んだほうが、逃げられないし、秘密も漏れないし、協力してもらえると思うのだが。

結局、ほのぼのとした日常を描いていたのに、最後だけ殺伐としているのが残念である。しかも、謎の組織と決着もつかないから、また狙われるに決まっているし。続きが語られるのならともかく、単発で終わるのなら、中途半端にこういう話を入れないほうが良かったと思うのだが。


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