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■■■ジャガイモの歴史

4562050683ジャガイモの歴史 (「食」の図書館)
アンドルー・F. スミス Andrew F. Smith
原書房 2014-06-27

by G-Tools

南米原産のぶこつな野菜は、ヨーロッパの戦争や飢饉、アメリカ建国にも重要な影響を与えていた…!波乱に満ちたジャガイモの歴史を豊富な写真とともにたどる。フライドポテトやポテトチップス誕生秘話などの興味深いエピソードも満載。レシピ付。


ジャガイモは米や小麦、トウモロコシといった主要農作物が育たないような、標高の高い乾燥地でもよく育つ。生育期間が非常に短く、1本の茎から平均2キロのジャガイモが収穫できる。アンデス山脈に生えていたジャガイモは、紀元前1万年頃、栽培に成功したとされる。

ジャガイモは数か月すると黴が生えたり芽が出るが、アンデスの人々は凍らせた後、踏みつけて水分を出す事で、チューニョと呼ばれる冷凍乾燥ジャガイモに変え、数年間保存出来るようにした。

新大陸が発見されると、ジャガイモは欧州に持ち込まれたが、ジャガイモは有毒で、ハンセン病や赤痢を運んでくると信じる者もいたし、聖書に書かれていないという理由で、なかなか受け入れられなかった。ジャガイモに対する偏見は18世紀まで根強く残っていた。

17世紀初頭、ドイツの一部地域でジャガイモの栽培が始められた。スペイン継承戦争がヨーロッパ史上最悪といわれる飢饉を引き起こしたため、1709年には農民も兵士も、積極的にジャガイモを栽培するようになった。

1740年の飢饉がきっかけで、プロイセンのフリードリヒ大王がジャガイモ栽培を奨励し、プロイセン、シレジア、ポーランドがジャガイモの主要生産地となっていく。ロシアでもエカテリーナ2世がジャガイモ栽培を奨励し、ロシア西部やウクライナで栽培されるようになる。

17世紀には中国、朝鮮、日本にも伝わっていたが、あまり注目されず、人気も無かったようである。イギリス人によって南太平洋にも運ばれたため、オーストラリアやニュージーランドにも広まった。

次第に重要な食物となっていったジャガイモだが、1842年の終わり、アメリカのフィラデルフィア近郊の畑に異変が発生した。イモグサレ病がペンシルベニア全域に広がり、ニューヨーク州やマサチューセッツ州にも拡大した。1844年にはベルギーでジャガイモ疫病が発生し、スカンジナビア、フランス、ドイツ、プロイセン、ロシアまで拡大した。収入や食事をジャガイモに依存していた人々には深刻で、30万人が餓死したと言われる。

欧州の他の地域で被害が広がっているのに、イギリスは無為無策だった。アイルランド人は土地を奪われて山間部に追いやられ、食糧を買い占めた商人は自らの利益のために海外へ売ったため、40万人も餓死者を出す事となった。アングロサクソンの悪の部分が見事に露出しているよね。この「金が命よりも重い」という腐った精神を受け継いでしまった残念な国が、アジアの果てにも存在するが。ちなみに、40万人も殺したのはホイッグ党政権である。

飢饉は一度だけでは終わらず、何度もアイルランドを襲ったため、100万人以上が死亡した。生き延びた者も北米に逃げ出し、500万人がいなくなった。1900年にはアイルランドの人口が半減し、400万人しか残っていなかった。食料があったのに見殺しにされたアイルランド人の恨みは、やがて独立へと繋がって行く。

世界に広まって行ったジャガイモの歴史やアイルランドに悲劇のような黒歴史から、後半は世界各国のジャガイモ料理について。さらには、ジャガイモ製品に言及していく。ジャガイモは皮をむいてからすぐに調理しなければ黒ずんでしまうし、油の温度を一定に保たねばならず、入れる量が多すぎると油っぽいグニャグニャのポテトになるし、出来立てあつあつで出さないと、すぐに水っぽくなるなど、レストランにとって、フライドポテトは割に合わない商品だった。冷凍ポテトを開発したシンプロットがファースト・フード業界に売り込むと、マクドナルドが改良を重ね、重要な商品となっていく。

今では穀物やトウモロコシが主流であるが、ジャガイモもウォッカの原料に使われていた。第一次世界大戦中のドイツでは、ジャガイモを原料とする燃料アルコールが、ガソリンの代用品として利用された。

ジャガイモはファースト・フードやスナック類に使用されやすいため、先進国ではカロリーばかり高くて身体によくないジャンク・フードとして敬遠されがちであるが、今後も発展途上国を中心に、毎年8000万人ずつ人口が増え続ける事を考えると、重要な作物であり続けるだろう。
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